でっかいレモン
のんちゃん
2016/01/16(土) 05:50:26
私のミニ果樹園ではレモンの木を1本植えています。
春に最初に咲いた花には普通のレモンの3倍くらい大きいレモンの実がつきます。
二度目に咲いた花には普通のレモンかちょっと小さ目なのができます。
市場ではでっかいレモンを見かけませんが規格外になるからなんでしょうね。
レモン農家では規格外を出さないような対策をとってるんでしょうか?
ちなみにわたしは兵庫県南西部に居住しています。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2016/01/16(土) 15:24:29
果物・野菜に限らず規格外は大きさが揃いづらく出荷時の箱サイズは変えられないので梱包しづらい(箱の中で納まりが悪いと輸送中動いて痛みが入り易い)ので、選別前に農家が自分でハネてしまう事が多いですね(農家個人でカット野菜や加工品にして商品にし道の駅などで売る事も)。もし市場に出しても、大きすぎて扱いにくかったり見栄えが悪い事が多いのでスーパーなど並べた時に綺麗に見える物を求める見た目重視の店からの仲買人は規格外はセリ落としませんので、セリ残ったものを見た目を気にせず売る激安店や市場に買いに来る個人(個人の小規模製造業者や飲食店主)が格安で譲り受け、形の解らない状態に加工したり調理してから客に販売します。
でも、市販のレモンの場合は下記に書く理由で、あまり実が大きすぎるの規格外は出ないと思います(小さすぎたり皮に傷があっての規格外はあると思いますが・・・。
レモンには、元々実が市販の物よりかなり大きい品種もありますが(例えばジャンボレモンと呼ばれる‘ポンデローザ’など)、普通のレモンの大きさは、そのレモンの実の平均的な大きさがその大きさだからです。
国産レモンと表記されていられている物以外はほぼ輸入物ですが、季節により日本が輸入するレモンの産地国は違います。袋に入って売られていれば輸入先の国名表記があったりサンキストなどブランドのはっきり解るレモンだと良いのですが、一個売りだとどこからの輸入かが解りませんが国によりレモンの収穫期や品種が違い、年間通して注意深く比べてみると時期により大きさや形・味や切った時の皮と果肉の間の白い部分の厚さが違うなどの特徴で気が付くでしょうが(品種により厚さが違う)、レモン汁をそのまま食べる習慣が無かったり味に敏感な人でなければ品種ごとの味の違いも気が付きにくいと思います・・・。
市販のレモンの実だと時期的に「今頃はどこの国からの輸入物」と販売している側は箱を見れば解りますが、小分けした物を買う一般購入者は「時期的に輸入されている国や品種が違う」と言う事は気が付きにくいでしょう。
ちなみにレモンの産地でも熟してから収穫するものはあるのでしょうがそのほとんどは加工されてしまうと思います。そういう土地は郷土料理にレモンを使う事が多いので、昔の日本の家が柚子などを家の庭に植えていた様に自分の家でレモンの木を植え栽培している家も多いので(欧米系の国民が住む国の家だと、表から見て幅が無く狭そうな家でも奥行きがあり大抵広い裏庭を持ちリンゴなどの果樹をいくつか植えるのが普通)、店に置いていても日本ほどの量は売れないでしょうね。
日本の場合、レモンを苗木で購入した場合実際はどの品種なのか解らない事も多いです。自分で品種名付きの苗木を買い植えて育てていれば品種名は解りますが、最初から品種名不明の苗木を買っていたり、食べたレモンの実に入っていた種子を植えて育てた実生由来の木だったり(レモンは実際はいろいろと品種改良されており品種によっては柚子やオレンジと異種交配されている場合もあり、実生で育った由来の木は個体差が出やすく品種名が名乗れません)、持ち主が途中で変わって品種名が不明に成ったりと、ただ「レモンの木」であるとしか解らない物も多いです・・・。
そういう木や、過去に異種交配で出来た品種を親にして作られた品種の実生から育った木というのは実質雑種で「平均的なおおきさ」が解りません。
あと、個人でレモンの木を栽培すると年間管理や肥料の与え方や種類もまちまちで、中には肥料の効きが良すぎていたり育ちが良くなかったりで標準の大きさでは育たなかったりもあります。
上で少し触れましたが、市販のレモンの実には収穫時の大きくなりすぎての規格外はあまり出ないと言う理由ですが、国産レモンや輸入品の市販品は「未熟なうちに出荷している」からです。まだ緑の実の時に出荷可能サイズに成った物から順に収穫し、輸送中に追熟させて黄色くするので、妻女から大きさが揃っています。外国の産地は日本の産地とは比べ物にならないほど畑の規模が大きく一度に大量に収穫しますし、日本への輸送は船便が多く届くまで長くかかるため(アメリカからだと一か月くらいかかるらしい)収穫時熟している実だと味は変わってしまいますし腐ったりカビが付いたりし、日本の植物検疫を受けた時に見つかれば船で運んだ全部が廃棄に成る事もあるため、日本への輸出向けの物は黄色くなるまで待つことはせず未熟なまま摘みますので大きさはほぼ揃います。国産レモンを流通に載せる場合も未熟な青いままで出しますから、木に残した実が成っているなら収穫時に見逃してしまったと言う事になります。もし実を残してしまいいくつも熟させてしまえば木の養分が吸われてしまい次の収穫への影響が出ますから実を残さないように未熟のうちに注意して皆摘んでしまうので、木で熟してしまった実が有ればそれは農家にとっては「恥ずべき事」。なので、何らかの理由で熟した実をあえて収穫しなければならない農家(熟した実は腐らないうちに地元周辺で消費)を除き大きすぎての規格外を出す事はあまりないようです。もし規格外が出るとしても見た目は全く関係ない加工品(汁を絞って瓶に詰めた商品)で出荷すれば居酒屋や飲み屋さんでレモンサワーやカクテルなどに混ぜる為いくらでも消費してくれますから・・・。
余談ですが、特定の果物の大きな産地(大抵地元農協が品種の種子や苗を管理し農家に作らせています)には地元に必ず農協が提携している加工品工場があります。メロンとかイチゴとかトマトなど生で食べる為栽培してても見かけが悪い規格外品が出た時には、充分味は美味しく食べられる物だと元の形が解らない様な加工をし商品にします。高級メロンはゼリー(他に、一株に付き実は一個しか熟させないので必ず出てしまう摘果した小さな実を漬物にしたりも)イチゴは機械で潰してイチゴ味のお菓子を作る冷凍ピューレに、トマトはトマトジュースに形を変えて味を調えた商品にします。私の住む街では酪農家が多く美味しい牛乳も生産しているので農協が特産の規格外品を原料に高級アイスクリームを作って通販していますし(イチゴアイスなど果物のアイスの他にトウモロコシなど野菜のアイスなど、いろいろあります)、玉ねぎは規格外から玉ねぎスープを作るための加工場があり、カボチャやブロッコリーの一部を選別し生のまま出荷するものの、大方は規格選別せずに農家から直接加工場に運ばれて(農協の青果部が収穫・搬送スケジュールを決め運びこみ加工され出荷されます。以前家族が農協青果部でその仕事をしていました)人の手で見た目の悪い部分を取り除き(カボチャの収穫ピーク時は追熟後すぐに加工しないと腐るので人手が足りなくなり、農家や農協職員の家族までもが借り出され一日だけ朝から夜まで働かされ、私も出仕しましたがかなりの重労働でした)手ごろな大きさに切られ機械で蒸されてて急冷され、業務用の冷凍野菜として大手加工メーカーへ送られています。
実際は日本の農家が規格外品を自分で選別すると言う事は農協を通しているとほとんどないですし(本州の小規模の農家だと直売所や道の駅で販売するのがほとんど)、もし残しているとすれば農家に直接野菜や果物の規格外品を買いに来る人が居るという事。よほど貰い手の無いような状態のは畑に漉き込んだり埋めて堆肥にしたりするので、規格外品が出ても困る事は無い様です。
かえって豊作で採れすぎた時や時期外れの気候により消費の予想が外れた時の方が農家はとても困ります。去年の大根や白菜などが気候が暖かすぎて鍋料理が食べられず鍋に入れる野菜が売れなくて、大きな産地だと出荷さえできず収穫できないまま育ちすぎて取り頃が過ぎてしまい、普通なら規格内で充分食べられる物が畑の隅に山積みされ無残に腐ってたりします。もったいないけれど無理に出荷しても安く買い叩かれ赤字が出るので仕方ないんですね・・・。私の街の場合玉ねぎが豊作だと街のそこらから玉ねぎの腐った匂いが漂っています・・・。
同じ種類の作物でも、その用途(食べ方)により規格外の基準が違う所が興味深いです。
北海道ではジャガイモを収穫すると大きいものほど人気があり売れるので(中〜小くらいの大きさの物は一般消費者向き。大きい物は見た目が良いので飲食業やポテトチップスやポテトフライ用の業務用として市場や契約会社へ)。親戚の農家は昔カ○ビーと契約していて(近くの街に工場がある)ポテトチップス専用品種を栽培してましたが「指定サイズより小さめだと規格外(普通なら市販サイズ内)」で、大きくても「ジャガイモそうか病」と言う病気に罹り皮の表面が荒れた物はスライスして揚げると外側が焦げてしまうので引き取ってくれず、でも契約で売る事が出来ないので親戚に配ってくれていました。
ジャガイモの小さな小芋は以前だと規格外どころか畑から拾うのも面倒とクズ芋と呼ばれ収穫されずそのまま畑に漉き込まれていました。
でも最近はその小芋が本州だと料理で丸のまま使われる事が解り、収穫時面倒でも全て拾って農家が個人的に市場に出すところも出てくるようになりました。以前札幌に住んでいた時に宮の森と言う当時はお金持ちが多く住んでいる地区の店で、ジャガイモの小芋を見かけ「なんでこんなクズ芋を・・・」と衝撃を受け、興味が湧いて店員さんに食べ方を聞くと、新芋で手で簡単に皮が剥けるので肉じゃが用に使う。煮崩れず見た目も良いのでこの辺では好まれよく売れるのだと教えてくれました・・・。
日本で農家では無く自分でレモンを育て収穫している人は大抵実の色が変わってきて熟してくるのを待ってから収穫します。なので市販の未熟のうちに収穫し運搬中に追熟させたレモンよりも実が大きいことが多く、品種によっては市販のよりも酸っぱくない事もあります。でも素人で長期保管設備の無い個人が未熟なうちに実を収穫し追熟させるには保管時の鮮度を保てる術がないので(元々熟してから食べるはずなものであり、未熟から輸送の間追熟させるのは消費国が遠いと言う事情)味の違いは仕方ないと思います。言い方を変えれば、レモン本来の味が楽しめるのは実を木につけたまま熟させることができ収穫後すぐ食べられる栽培者くらいと言えるのかもしれません。
実が採れる時期により違うのは、元々小型である品種のレモン以外は初収穫の実(収穫初期のもの)はいち早く花が咲き実が大きくなりますので初期に養分をたっぷり吸えるので熟した頃にはその後の実と色づくまでの日数が同じでも大きくなりがちになると思います。でも収穫が盛りの頃の実は養分が各実に分散してしまうので、木の年齢によっては肥料を与える時期や種類・成分比などが影響しその品種の標準と比べてちいさめのが多く採れる事もあると思います。何年苗を植えてから何年くらい経っていますか?結構年を取っている木なら、実が小さめでもおかしくはないと思います。もし古い木なら実の成りが減ってくる前から柑橘類用の台木を用意し、今の木の枝を接ぎ穂にして接ぎ木苗を何本か育て、今から若い木を育てて次の世代を用意しておく必要もあるかも。
プロが育てた作物だとその作物の管理を十分に勉強し自分でいろんな面を調整できるのでレモンなら見栄えが悪い物以外の規格外はあまり出ないと思います。規格外品は加工場に運ばれるのでしょうし。
レモンの栽培に関しては素人の人が育てた場合は数はそこそこ採れても、その品種の特徴を生かしての栽培まではなかなか難しいと思いますし品種名がもし解らないのなら尚更・・・。
品種名はご存知ですか?もし解っていれば品種名で検索するとヒットしたサイトで品種ごとの実の標準の大きさや味の目安などが出ている所もあります。
もし今のレモンの実が小さめなところや木の育ちなどに不満がある場合、樹齢が高かったり植えてある場所がレモンが育つには少し不適である場合を除き、植えている場所の水はけや土質の改善や肥料の頻度や種類成分、年間管理をもう一度基本からお浚いしてみたり、栽培の仕方を工夫してみる等が必要かもしれません・・・。
接ぎ木苗で大手種苗会社が生産したのを買った物なら台木が強いので日本でも育ちますが、生産元が解らない解らない場合は台木の種類が解らないので台木の種類によっては弱めに育ったり、元々が実生株だと自根なのでイマイチ日本の土壌(またはそのの場所の土質)には合いにくい場合もあります。
のんちゃん
2016/01/17(日) 06:25:33
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ばんざいうさぎさん
企画にあう大きさになるとみ完熟で収穫して後で追熟するとのことよくわかりました。
有難うございました。
ばんざいうさぎ「解決後」
【北海道】
2016/01/18(月) 13:21:39
>企画にあう大きさになるとみ完熟で収穫して後で追熟するとのことよくわかりました。
全て読んで下さったのでしょうか・・・。どうも理解できているとは思えませんが・・・。
規格にあう大きさになったら完熟なので収穫するのではありません。
遠方へは「完熟してしまうと出荷できない」ので、まだ青いうちに規格の大きさに成ったら収穫し出荷、輸送中に「鮮度を保ちながら追熟させる」のです。
野菜・家庭菜園用掲示板@園芸相談センター