ツタンカーメン(エンドウ豆)について?
ナカナカ
【東海】
2015/02/11(水) 16:57:33
名古屋で家庭菜園を楽し
んでいます。
去年10月下旬頃、グリンピースと
ツタンカーメン(エンドウ豆)を
ポットで芽だしして、11月終わり頃
畝に定植しました。
順調に伸びてグリンピースは20セン
チ前後なんですがツタンカーメンは
30センチ以上にまで伸びています。
この時期、伸びすぎみたいな気が
しますが問題ありませんか?
知人にいただいたもので、自分で
栽培は初めてです。
おそれいりますが御意見お聞かせ下さい。
よろしくお願いいたします。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2015/02/11(水) 22:08:40
問題は無いと思います。系統が違うので特徴が違っているだけです。
グリンピースとツタンカーメンのエンドウマメと呼ばれる物はどちらもエンドウマメの仲間ですが、元々栽培されてきた国自体がおそらく違い改良目的自体も全く違い利用方法も違います。同じである必要もありません。
グリンピースというのは実が熟す前に採る目的で、食感良く美味しく食べられる改良がされています。片やツタンカーメンのエンドウマメは実を熟すまで待ってから完全に乾燥させ保存する目的のエンドウマメ。ほとんど改良は行われていないでしょう。食べるにはまず水で戻して煮るか、粉に挽いて食べられたものと思われます。(日本にもエンドウマメの粉を加工して食べるところがあります。)
日本の赤エンドウがよく蜜豆に使われますが、あれも熟した物を水で戻してから煮ますし、ウグイス餡も緑色の品種の豆の熟したものを水で戻してから煮ます。つまりグリーンピースは種子まで育てないので野菜。ツタンカーメンのエンドウマメや赤エンドウやウグイス餡用のエンドウは種子を食べる豆類。食べ方自体が違うと重視する改良点も違ってきます。
エンドウマメの性質が固定化していない物は、同じ親から採った豆でも大きさが違ったり乾燥させると外皮に皺があったりなかったり、色も緑だったりベージュ色だったりします。その豆を植えて育ててみると今度は背が低かったり高かったりといろんな特徴が出る・・・。それぞれ食べてみると味も違うかもしれません。メンデルの法則と言う物です。同じ親から一緒に出来たものがこうなのですから、元々栽培していた国が違い、グリンピースの方は人の手で何度も改良されて実の性質が均一になっている固定化品種物(グリンピースは日本では種袋に品種名まで書かれていない事が多いですがちゃんと品種名があります)片やツタンカーメンのエンドウマメは出所さえも解らない、どこかの在来種的なあまり改良のされていない物・・・。野菜や穀物は品種さえ違えば個体差のあるのは当たり前、育つ姿が違っても何の心配もないです。
ただ、ちょっと気になった点がありますが、植えているのは両者結構近くなのでしょうか?近い種類同志を近くに植えると収穫して全部食べきってしまう分には問題はないですが、種子を残してまた植える時には交雑することがあります。今回はグリンピースの花にツタンカーメンのエンドウマメの花粉が付いてしまえば採れる種子は雑種となり、それを蒔いて育てると出来た豆が赤っぽくなったり味が悪くなる可能性があります。ツタンカーメンのエンドウマメの方も交雑してしまいただの雑種となる恐れが・・・。
エンドウマメは花の構造から交雑しないと言う人もいますが、現に私が交雑の経験をしています・・・。
昔、ツタンカーメンのエンドウマメ(某種苗会社から種袋を買った物)と一緒に‘仏国大鞘’という品種のサヤエンドウを植えていました。そして両者の種子を採って翌年蒔いたところ、仏国大鞘の方に赤っぽい豆の出来る物、ツタンカーメンのエンドウマメの方には鞘が大きかったり青い鞘だったり豆の色がいろいろな濃さの物が出ました・・・。
購入した種子なら一応交雑はしていないと言う保証書付きの様なものですが、代々個人の手で殖やされて配られた物だとすでに交雑している物も混ざっていることがあるとか。いただいた物が交雑しているかいないかは生育期の花や鞘の特徴が、余所の人の育てている物と全く同じなのか確認しておくのが良いです。
画像検索すればサイトに使われている画像や、個人が自分のブログにアップしている画像をたくさん見られます。それらの中で信用度が高いのはやはり「種苗会社の種袋を買って蒔いたもの」です。種苗会社の種子がネット通販されていればそれの見本画像と比較できますが、見つけられないなら「ツタンカーメンのエンドウマメ 市販」で検索しヒットしたブログの「今年初めて栽培」との内容の記事にある画像が一番信用できるかと。
もしまた同時に同じ起源の野菜で違う種類や品種の物を栽培し、その中から自家採取種子をとる予定があるのなら、出来るだけ離してお育て下さいね。植物の自然異種交雑は、花などの観賞用の物だと育てていくと良い物が出る確率が高めですが(稔性の無い物もある)、食用目的の野菜などではあまり良くない質の物が出やすい傾向が強いです。エンドウマメの他はキャベツ類(カリフラワー・ブロッコリー・芽キャベツなど)トウモロコシ類(スィートコーンはもちろん、ポップコーン、オーナメンタルコーン)、ネギ類(長ネギ・玉ねぎ・チャイブ)あたりで交雑しやすいし、アブラナ科は縁遠い野菜でもかなり交じりやすく、カブと小松菜などで雑種ができます。なので、良い物を収穫したいのなら自家採取せずに前年購入して蒔いた余りを蒔くか、新しい種子を買って蒔くのが確実です。
我が家では家の敷地中に生えているエゾネギ(昔から野生で自生していた物。これを改良したのがアサツキで、アサツキには種子が出来ません)と、栽培していた長ネギが交雑してしまい中間型の個体が出来、しかも稔性があるので種子が散らばって今では敷地内の何か所かに生えています。葉が固めなもののネギ譲りの旨味があるので結構重宝してます-が、今度はそれの種子から育ててみて良い性質のものが出れば選抜し固定化させようと思っています。
もしグリンピースとツタンカーメンのエンドウマメを一緒に植えていても、グリンピースは熟させず(交雑しても出来た種子は見た目も味も普通な事が多い。見た目と味に差が出るのは次世代)全部収穫して食べてしまい、次の栽培は新しい種子を買ってきて蒔けば済むことです。
でもツタンカーメンのエンドウマメの方は交雑してしまい次の年に植えたら雑種が出るのは困りますよね・・・。
まだ植え替え出来る様なら、お互い出来るだけ離して植え替えた方が良いです。でも家庭菜園程度の畑の広さでは交雑する可能性がゼロではありません・・・。
どちらも採れた種子からまた栽培する場合は、育った一株づつ鞘の特徴や中の豆の特徴を確かめ、少しでも見た目が変わっている種子は蒔かないでください。念のため正常な種子を付ける物の中に混入させないためにも確かめ次第交雑が疑われる株は次の鞘が熟す前に抜く方が良いのですが・・・。
もしツタンカーメンのエンドウマメが気に入ってまた育てたいのなら、市販の種苗会社の確かな種袋の物を買って蒔いた方が確実ですし(インターネット通販で買えます)、それ以降はご自分で気をつけて管理することで交雑が避けられます。
ツタンカーメンのエンドウマメは一応食べられますが正直美味しいというほどの物ではありません。味の良さが目的の改良がされていませんから。花と鞘の色を楽しむ珍しい植物として観賞用に育てる物・・・。と言う感じですかね。
ツタンカーメンと名前が付いてはいますが、ツタンカーメンの墓から出土したとの話は「あくまでも噂」だそうで、実際墓からの出土品リストの中に豆は無かったそうです。この古い系統らしい豆をツタンカーメンのエンドウマメと呼びだしたのはアメリカにお住まいのご婦人とか。
なので、どちらかというと外国産(もしかしてエジプトの物?)の未知の珍しいエンドウマメ(古代ほど昔ではないが古い系統?)であるとお考えくださいね。
ナカナカ
【東海】
2015/02/11(水) 23:12:16
[[解決]]
ばんざいうさぎさん、お久しぶりです。
ありがとうございました。
グリンピースの種は農協で購入したのですが
ツタンカーメンはどんなものかわからないまま
蒔きました。青紫の蔓がどんどん伸びて
初めての経験です。鑑賞用?みたいですね。
グリンピースと隣り合わせの畝ですが
実がついたら一粒残らず食べきります。
交雑は気にせず良かったら来年、種を購入して
ばんざいうさぎさんの御意見を参考に
挑戦します。
グリンピースはどんだけあっても重宝
します。
流氷と厳しい寒さの季節ですね、
どうかお体お大事に。
貴重な御意見御指導こと細かく
ありがとうございました。
野菜・家庭菜園用掲示板@園芸相談センター