ラズベリーの育て方

[園芸相談センター]の過去ログです

チャッピー 【関東】 2014/11/25(火) 21:09:59
夏前に、ラズベリーの苗を購入し、地植えにしました。
購入時は、割りばし程度の支柱が芯の部分を支え、脇に2本、細い枝が出ていました。
芯の部分は枯れてしまい、両脇の2本がどんどん伸びていったのですが、地を這うように横に伸びています。
もしかしたら支柱を立てて、縦に伸ばさなくてはならないのでしょうか?
どのような形状が一般的なのかわかりません。

よろしくお願いいたします。


木なり苺 2014/11/26(水) 02:22:10

ラズベリーは木苺の事ですが、極端な言い方をすれば、
蔓バラの花に、食用の果実が実ったもの、と考えたらいかがでしょう
か。

野生の蔓薔薇でも、山野の木苺でも、一度見ればわかりますが、
本来は、他の低い草木の上に乗っかり覆うようにして、太陽エネルギー
を確保しています。
他に、蔓植物は、フジやアサガオのように樹に、螺旋状に巻きついたり
するものや、ツタのように、気根吸盤でしがみついたりしているものも
あります。

地植えなら、一番簡単な方法は、布団を干すように、境界フエンスの上
に乗せたり、鉢植えなら、垂れさせるとかすればいいのですが、(鉢植え
は根張り旺盛なために絶えず植え替えなければならない)
格子の柵を作って誘因しないと仕方がありません。

別段、地べたに這わせても良いですが、成長には良くても、果実に泥砂
が付着して、食べられません。

格子柵に誘因するといっても、蔓が絡まると後の手入れが面倒になります。
というのは、品種により、正常な状態でも、実がなるとその蔓茎が枯れ
てしまうので、取り除かなければならない。棘があるので面倒な場合が
ある。

蔓茎が枯れても、次の蔓が生えてくるので、株が傷んだ・死滅したとい
うことではありません。
取り外しが容易な方法で、結わえるか、格子柵の上に乗せるかした方が
良い。

ややこしいのが、ブラックラズベリー(ラズベリー・1本の蔓の一部また
は全部が枯れるもの)とブラックベリー(枯れずに伸び続けるので、人為
的に蔓更新が好ましい・強く結わえても良い。棘がない)があり混同され
やすい。いずれも木苺といわれている。

更に、比較的蔓の良く伸びるものとあまり伸びないものがある。
このこと(平均蔓の長さ)が、名札やネットでは紹介されていないので、
育ててみなければ解りません。
又、育て方や環境でも異なります。
簡単に言えば、一株一株異なるということです。
蔓が枯れたら取り除けばよい。

一般的な市販イチゴは、地上に蔓が生えて繁殖する。株別れもある。
しかし、実の付いた株は、翌年には枯れないですが、実がならないの
で、親株を廃棄し蔓子を育てる。

キイチゴの場合には、地下部に蔓根を生やして繁殖する。もちろん株元
からも(株別れのようなもの)蔓が出る。

果実は、蔓が枯れたら、新しい蔓が夏までに充実したら翌年に新しい蔓
に身がなる。概ね初夏に1回。
一部が枯れた場合には、その蔓の途中から生えた新芽に実がなる。
初夏と稀に秋の2回なる。

根が浅いので、真夏に弱りやすいももの、弱り具合が人目では、解りに
くい。翌年の実成りに影響する。巷の噂では、真夏だけ遮光ネットをし
て、太陽光を半減した方が良いようです。日焼け防止。

バラの場合には、蔓薔薇(ロングorショート)とか半蔓性とか木立株立ち
性とか、表示区別されていますが、キイチゴは、区別されていないのが
紛らわしい。バラのように3系統あります。棘のないものあるものもあり
ます。

他に紛らわしいのは、桑の仲間とかツツジの仲間もベリーという。
他にもクズベリー(グースベリー)もあります。
市販のイチゴは、ストロ-ベリー(地面を這う小実)というようです。

在来の野生種ナワシロイチゴ
http://seagull-house.air-nifty.com/photos/uncategorized/2014/07/01/n1.jpg

ばんざいうさぎ 【北海道】 2014/11/26(水) 12:19:48
ラズベリー、購入時に品種名は書かれていませんでしたか?もし解ればお知らせになると良いですよ。
と言うのも、ラズベリーには木立ち性、蔓性(半蔓性にも分ける場合が)と違う樹形のタイプが複数あるんです。品種名が解ればお持ちのラズベリーがどのタイプなのかが解り、それに対してのちゃんとした対応が出来ます。わからなくても黄色い実の品種とか紫や黒の実とか教えていただければ品種が予想できて大体のタイプが解る事も。

もしかするとご質問の物は蔓性か半蔓性のものを買ってしまったのではと思います。昔は品種名の無いラズベリーなら大抵木立ち性の物でしたが、近年はとても多くの品種が海外から取り寄せられて殖やされ、中には海外の権利関係で品種名付きの販売が出来ないので、名前無しで権利者に無断で増殖・販売している所もありますから・・・。

とりあえずはまだ枝数も少ないので積雪の問題が無い地域でしたら、今の細い茎は、丈夫な太くて長い支柱を「斜めに土に挿して」それに紐でくくりつけておくと良いです。
来春、その枝に短い枝が生えてきて花が咲き実が成ります。無理に直立させると細めの茎は根元に負荷がかかって折れるといけないのでまだ樹形のタイプが解らないうちは無理しないで斜めにしておくのが無難です。今の細い枝の状態のうちは、茎がまだ弱くて這い気味である事も考えられますし・・・。
来年以降は根元や根元周辺から新芽が出てきて一年目の勢いのある茎に育ちます。それの育ち具合で木立ち性か、半蔓性か、蔓性かが解ります。木立なら茎が育ちきるまで直立のまま。地面から生えてきた茎が途中から垂れ気味になるか、早くから倒れていけば半蔓性か蔓性です。

我が家には蔓性(もしかすると半蔓になる?)の黄実ラズベリーがありますが、新たに根元から生えてきた茎は最初は上に伸び途中から斜めに傾げます。苗から2〜3年の茎が数本のうちだけは冬の積雪で圧力がかかり倒れて一見這っているように見えましたがそうでは無く、昔栽培していたブラックベリーの蔓性みたいに茎を放っておくと大株になってもどの茎も地面を這う様な極端な姿でも無くて、株が大きくなってきたらまるでツルバラみたいに自立しながら伸びていき、ある程度の長さになると弓なりに曲がりましたが支柱が必要なほどではありませんでした。年数が経ち春の新芽が沢山伸びてくるようになれば新旧の枝が棘でお互いに支えあって特に支柱は必要なく生えています。
近くに住む伯母の所に木立性のラズベリーがありますが、これは支柱は全く必要ありません。管理は楽ですが伯母の所のラズベリーは完熟の生食は美味しくない(おそらく完熟前の酸っぱめなものを加工使用する品種)うえに棘がビッシリで、その頃からラズベリーは欲しかったですが伯母からは貰いませんでした。

ラズベリーやブラックベリーは毎年古い茎が枯れてしまいながら新たな茎が生えて更新されていく性質です。もし蔓性が強くて自立が出来にくい物だと支柱などに頼らないとならないので、枯れた枝を根元から切って取り除くには支柱が邪魔になります。棘無し品種でない限り、お互いの棘が引っかかり一本の茎を何分割に分断しても短枝同士が絡んで取り除くのがとても大変。もし蔓性だった場合、支柱に頼らないと自立が無理でも支柱は外しやすい材質・構造にしたほうが良いですよ。
良くフェンスに茎のあちこちを紐で縛りつけながら沿わせているのを見かけたり(自ら絡みつく事は無い)海外だとオベリスクと言う行燈仕立ての大規模な物みたいので広がらない様に手入れしているのがありますが、あれだと枯れた茎の撤去にはかなり手を焼くでしょう・・・。

新たな品種を今後もし入手されるなら、特に品種の希望が無いなら棘無しの品種がおすすめです。株が育てば株の中まで手を突っ込むのでよく棘で手を引っ掻きます。棘が折れて刺さってしまい取れなくなればバラ化植物の棘は結構化膿しやすいです。かと言って皮手袋をはめると柔らかい実を摘まむつまむのに摘まみにくいので、棘無し品種だと実を摘むのも素手で楽ですし枝の撤去も簡単に出来て良いですよ。

お住まいの周囲の環境によっては、ラズベリーやブラックベリーの株が大きくなり実が沢山成るようになると実が熟す頃に実の汁を吸いにスズメバチやカメムシが寄ってきて葉裏などに隠れていることがあります。近所で春から晩秋の間、普段から時々これらの虫を見かける様でしたら「日差しが充分明るい時間帯に充分に気を付けながら」実を収穫してください。私は昔、仕事を終えて戻ってきてからの薄暗くなり始める時間帯に実を摘んでいたので、これらの虫を見つけて被害に遭うのを恐れ収穫をあきらめた事はしょっちゅうでした・・・。

チャッピー 【関東】 2014/12/16(火) 13:51:39
ご回答ありがとうございます。遅くなりすみません!

ラズベリーには様々な種類があるということなんですね。
何の疑いもなく、木立性だと思い込んでいました。名札には、ラズベリーとしか書いてありません。
棘があるとのことですが……棘というよりは、オクラの表面のような、硬い産毛がびっしり生えているような感じでです。これが棘でしょうか?

来春に生えてくる新芽の育ち方を見て、どのタイプか見極めればいいのですね。

以前にプランターでイチゴを育てたときは、冬はプランター用ビニールハウスで覆っていました。
冬の寒さ対策は必要ありませんか?

ばんざいうさぎ 【北海道】 2014/12/16(火) 19:04:38
栽培されているラズベリーの場合は、多収穫目的や味の良さの改良のために他の近縁の種類とも交配してあったりするので、それらそれぞれの特徴が遺伝子内に組み込まれます。ずっと隠れて目に見えずにいた先祖から受け継いだ特徴が、種子から育てられ事により時に枝の生え方など親株とは違う物が育つ事もあります。その中にもし何らかの特徴が有用な個体があればそのままや更に改良されいずれ品種名が付き、株数を増やすのに栄養増殖されます。園芸種のバラと似てますね。
ラズベリーとブラックベリーと言う、縁が少し離れた異種交配由来の系統の品種もあり、これらも品種ごとに枝の生え方などの特徴が少し違う様ですよ。

枝のタイプの違いは、一年目の枝(シュート)が伸びて二年目に短枝(花の付く枝)が脇枝として生えてきたときの、一年目の枝が直立するか這いそうかの違いでの見分けなので、今現在長い一年枝が無いのならはっきりと確認できるのは早くて再来年ですね。

ラズベリーの棘だと茎が若いうちならそれほど痛くないのですが年を経ると固くなります。ブラックベリーの大き目で荒い棘と違い、細かいのでもし刺さっても目立たず、棘の先だけが皮膚の下に留まり易いのでチクチクしたり違和感を感じても棘が見えず取りにくいので厄介です。(以前花屋に勤務してましたが、バラ科植物の棘って手などに刺さると先端が残りやすく化膿しやすいんです・・・。)できれば扱うときは業務用の物で良いので皮手袋を買ってご使用になると良いですよ。

ラズベリーやブラックベリーは、こちら北海道の極寒の地で雪に埋もれずとも楽に耐えられますよ。冬へ向けての保護的な作業は無くて大丈夫です。ただ、最近の品種によっては少し弱めなものも存在するかもしれませんが、購入時にただラズベリーとしか書かれていなかったのなら大抵が昔からある丈夫な普及種なので大丈夫と思います。

それでも冬以外に囲って保温してもらえると、一年に二度花を咲かせ収穫シーズンが2回来る物もある様です。私にはラズベリーの方でその傾向のある品種は知りませんが、ブラックベリーなら30年前に苗を植えて栽培していた‘ソーンフリー’(棘無し品種)と言う品種がそういう性質だそうです。10年くらい経って大きな株に育っていたのですが事情で手放すことになり、フランス料理のシェフをしていた知人の所に貰われていき、その方のお店近くの御自宅のビニールハウス内で栽培されていましたが実が年に二回収穫されていたとのこと。私は今は遠方に住んでいますが実家に帰省した折に久しぶりにお店と、植えられている実物にも会いに行った事があります。冬はビニールを支柱から外すのでオホーツク海の流氷の上を渡ってくる厳しい冷たさの浜風が当たります。雪が溶けた頃に早々とビニールを張り、開花時期だけビニールを開けて受粉してくれる虫に出入りしてもらい晩秋まで外気を遮断して保温していたそう。私の所にあった時には屋外にそのままで年に収穫シーズンは一度だけでした。

今は大人になっていてお店に居るその方の娘さんから「子供の頃はお店で作っているデザートに使うブラックベリー摘みが私の役目だったんです」と懐かしそうに言われ、うちのブラックベリーが誰かの子供のころの良い思い出になってくれるなんてお譲り出来て良かったなと思いましたよ。

チャッピー 【関東】 2014/12/25(木) 22:11:30
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ばんざいうさぎさん、とても詳しくありがとうございました。
今は斜めに支柱を添えています。正体がわかるまでにはずいぶん時間がかかるんですね。それまで枯らさないように育てたいと思います。
そもそもは、中学3年生の娘が、お菓子作りに使えるから欲しいというので購入したものです。娘が家にいるうちに実がなってくれることを祈ります。


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