豆の交配

[園芸相談センター]の過去ログです

ウメ 2013/12/28(土) 23:01:16
サヤが三尺ササゲと同じぐらいの長さで、太さも小指ぐらいのササゲの種を持っているのですが、中の豆は普通サイズなので他の豆と交配して育種してみたいのですがササゲと大納言小豆は交配する事はできるのでしょうか?
また、大豆類の育種などにも挑戦したいと思っているのですが、豆類は花が開く前に受粉する物が多いと思います。
交配は、どのようにおこなったら良いのでしょうか?

ばんざいうさぎ 【北海道】 2013/12/29(日) 14:20:21
確実に出来るかできないのかの話では無いのですが、どういう方向を目的として交配したいのかがよく解らなかったので、改めて詳しくお書き下さいませんか?

まず、普通サイズという大きさは、他のササゲの品種の種子と比べて普通と言う事ですか?それとも他の種類の豆類の種子と比べて同じくらいという意味でしょうか・・・。
他種の豆との交配目的というのは、たまたまご自分の所にある物だからこれが使えればその掛け合わせでもっと大きくしたいと言う事なのでしょうか?そしてその際は実(種子)が大きければ味や食べやすさの方までは問題に成らないのでしょうか?
異種交配や遠い系統同士の交配では一代交配による品種や新野菜が出来、育ちやすい・丈夫などの良い面が表に出ていますが、実は掛け合わせで出来たものの中で優れたものだけが発表されているので実施してみればリスクも付き物であり、一つの目的を果たしたくても他の部分が意外にネックとなり易いです。大きさ目的だけでの組み合わせでは種子が大きくても味が悪いなどただの雑種を作ってしまう事になりかねませんし、それの花粉が虫により広まってしまうと近隣の品種(在来種の野菜や穀物など特に種子を自家採取している畑地)に遺伝子汚染を起こさせてしまう場合もあります・・・。なので交配や改良を行う国の機関や地域の農業試験場というのは大抵周りに同じ科の作物の畑地の少ない地区にありますし、日本の野菜の販売種子生産はも現在は外国の物が主流です。
花の場合は周りの事まで気にせずとも良いものも多いですが、野菜や穀物の交配と言うのは、実施する場所柄や周りに野菜や穀物を作る生業の方が居る場合は、実施が難しい事があります・・・。

交配にはまず改良したい目的をはっきりとさせ、それを実現するにはどんな種と交配するか、改良途中でどんな品種の特徴も取り入れるか、余所への迷惑にならないかなど、いろんな面での計画が必要です(計画しても必ず実現するわけではありませんが・・・)。


それと大納言小豆には夏アズキ型と秋アズキ型がありますが、どちらの物で、お住まいの地域ではササゲと開花時期が合致しますか?合致しない場合はすぐの交配に使えません。また花粉保存が必要の場合どうするかなどもお考えでしょうか・・・。
私個人では小豆とササゲの異種交配による品種と言うのは把握していませんが、何処かで前例があって交配可能とお解りになっての交配がしてみたいという事ですか?例え同属でも、異種交配は何処かでの報告例がある以外では、人工的には受精が無理な物も多いものですが・・・。

大豆類の育種というのは大豆の品種同士の掛け合わせで、交配してオリジナルの個体を育ててみたいと言う事ですよね?お住まいの地域で同時期に花が咲く品種同士をかけ合わせれば交配が成功できる事もありますが、良い物を作る為にはまずは各候補品種の交配の系統(人間で言えば家系図的なもの)や各特徴など調べておく事(先祖にあたる品種がいくつも共通しているなど、血統的に似たかけ合わせはあまり良いものが期待できない)。
マメ科蝶形花の構造と特徴(受粉の仕組みなど)、植物の改良目的の人工交配の実施方法やある程度の知識(遺伝情報の伝わり方など少し難しめの知識もあれば効率が良い)はお調べになりましたか?

園芸花の様なとりあえず綺麗な花を咲かせてくれたら程度の目的だけだと素人でも簡単に交配でき、改良し尽くされている様な歴史の古い園芸植物によっては(種子が出来やすいものだと楽)新たな組み合わせの交配、戻し交配などで時に有望な個体が得られ、その性質を固定する為選抜・固定化していくとオリジナルで実生で育てても性質が揃う物ができますがめどが付くまでに少なくとも10年くらいの年月と、かなりの規模の育種ができる広い土地と手間暇、資材費用などの資金が必要となります。

実を食べる野菜(穀物含む)の方は、ほとんどは美麗さは必要ないものの虫に受粉してもらい易い特徴の花の他、更に多くの性質が求められ(種子の大きさ、食べやすいか、美味しいか、育ちやすいか、病害虫に強いか等)種子が大きくても味が悪ければ意味が無いし、確実に病害虫に強くなると思われる組み合わせでの交配で無いと収量が望めず育種の苦労が水の泡となります・・・。また、虫が受粉する性質もあるので近縁の植物や他品種との交雑を防ぐ為にある程度近隣から距離が取れる広い畑が必要となり、昆虫が行きかう距離に受粉可能な物があれば気が付かないうちに途中で交雑してしまっている事もよくあります。

まずは、基礎知識と実施方法をインターネットで調べ野菜や穀物の品種改良に付いての専門施設のサイトを読み込んだり、図書館などで植物学や交配に付いての文献をいくつかお読みになる事をお勧めします。一般的な事ではないので掲示板という限られた場所で教えていただく程度では理解が難しいですし、基礎がしっかり出来ていない事にはうまく受精出来なかったり、途中で他の遺伝子が混ざり込んでしまい諦めてしまう事になりかねません。年月がかかるので効率よく行わないと途中で失敗しがっかりという事もありますし・・・。

単純に人工交配を行う手順は、花が開花する前に種子親側の花弁を取り除いておき雌蕊の成熟を待ちます。花粉親の方の花粉が熟して葯が開いたら、その植物の受精し易い時間帯に直接雌蕊に付けたり耳掻きの梵天、柔らかい絵筆などで受粉させます。受粉させたら小さな不織布などで包みこみ、他からの受粉を防ぎます。複数の組み合わせを実施する場合はそれぞれに花粉親の名を書いた紐付きラベルなどをつけておきます。ただ、花弁を取る時期や雌蕊の熟し具合、花粉の熟し具合、受精が盛んになる時間帯などの見極めが難しく、かなり多く受粉させても受精出来て種子が取れるまでに行きつけるものはあまり多くないですね・・・。植物によっては改良し尽くされて稔性を失っているものや、交配を行った結果2代目から実が満足に成らない事(つまり収量が劣る)も多いです。雌蕊は正常でも雄蕊が熟さないなどもあり、これは専門知識があって品種育成が目的で一代交配品種の親として使用するなどで利用できる事もありますが、収穫を目的にするには使えません。実際には一代交配の特徴は実生で殖やすと受け継がれないので、オリジナル品種としての維持(蒔く予定の種子生産)は両親品種の栽培も同時にともない、場所も手間暇もかかります・・・。新しく作った物の維持は個人ではなかなか難しい・・・。

私は以前ハオルチアという多肉植物の交配品種から人工交配をした事があります。これは交配品種のそれぞれの特徴について知っていれば結構簡単に交配自体はできるのですが、どんな特徴のどんな性質の物ができるかは何年か育って見ないと解らない所があります。他では行っている記録の無い品種同士の交配で挑戦した所相性が悪く受精しないものが意外に多くて(原種を使うより受精率は低いのかも)同じ掛け合わせでもどちらを種子親にするかで受精したりしなかったり。ピリフェラ系オブツーサという系統を片親に決めていろんな組み合わせでためしてみて受精し成功したのがレツーサ系の交配品種との一組だけで10粒の種子が採れ最終的に育ってくれたのは3株という物でした。今のところ満足のいく姿に育ちましたが6年くらいで結果が出ました。室内栽培の植物だったので他の交雑など無くどうにかここまでこぎつけましたが屋外での植物だと難しかったでしょうね。

屋外の方では、人工交配ではなくて虫の受粉による自然交雑個体の育種をしています。ネギ類の交雑による新野菜が一つあり、性質を固定中。あと、花の方でたまたま当地の野生種(里に咲く種類で種子を採取してきたものが庭で増殖している)と、同属で遺伝子が近い外国の園芸品種との間に6年前位に交雑個体ができ、その花に詳しい方に話したところその後の経過記録と改良・固定化を勧められたのがきっかけです。独学ながら選抜・改良・固定化の学習をしながら今は開放花による受粉の株を増殖している段階で、3代目株が来春に開花でどんな物が出てくるかが楽しみです。一昨年更に、園芸品種同士の自然交配で出現した美麗な個体をこれから固定化、十数年実生で殖やし咲かせてきた品種から突然変異で出現、遺伝で受け継がれる性質が確認出来ている斑入り葉個体の固定化や、今まで他の種と思っていた物が交雑の報告を聞いたことが無い個体である事が解り、最近日本各地の野に逃げて問題に成っている帰化種と当地野生種との組み合わせでともかく種子を作ろうとする性質が凄く、将来各地で起こるかもしれない遺伝子の汚染問題に関わりそうなので種子を蒔いてみての稔性の確認や特徴、増殖率などの記録を残すための観察など、来年は忙しく成りそうです・・・。

たちつ 【近畿】 2013/12/29(日) 20:32:08

交配とは

私は、価値目的で、人工交配新種作りをしたことが無い。・・・前提条件

興味本位で、出鱈目(同系統の花粉を色々と混ぜて、人工受粉した)にしていたら、偶々 新種?が発現した。従って、父親は不明。
その種を蒔いたら、沢山生えた。そこで、植える場所もないので、阿弥陀くじのような方法で、2本選抜し、移殖したら、偶々 運が良かったのか、2種類の新種?発現となり、親を含め3種類になった。
一般的な芙蓉 大輪ピンク一重咲き →出鱈目に交配 種まき →10年後二重白花(朝は白花 夕方ピンク 酔芙蓉より花は小さい中大輪咲き)

1株で二重咲きと八重咲き混合ピンク咲きの2種類。・・・今は、興味本位で安定八重咲きピンク咲きのみに選抜中。 ただし植える場所が無い (-_-;)
次は、興味本位で、矮性種の選別のつもり。
・・・・・あまりにも、運が良すぎた例かも。
樹木系は、開花までの期間が長すぎる。

と言うことで、何でも思いついたら、ダメ元の我流で試してみればよい。後は運しだい。・・・・技術も知識も経験も設備も敷地もない趣味の範囲ですから。 ただしいくら園芸一年草の大豆とはいえ、完成(納得率30%の最高得点としても)するまで、10年は必要です。

メンデルの法則でも、学校の教科書では、たかが1pしか書いていませんが、一代目のF1優勢遺伝&2代目の3:1の法則で一行でオシマイ。
しかし、永代普遍な親を決めるのに2年 その後試行錯誤して約13年の実験を繰り返した。という 長い年月の熱意と根気が必要です。
そこで、現在では、長期期間という面倒を短絡させるために、放射線放射や遺伝子組み換えやメリクロン細胞繁殖など色々と組合していますようです。

その他
マメの属間交配は、相性が合い難い。
除雄作業のタイミング どのマメを母親にするか、父親にするかも決めなくてはならない。
受粉メシベの隔離及び 種まき苗の隔離ならびに 好みの安定固有種の選抜
と場所・設備・期間は 相当の覚悟がひつようです。・・・いくら情報が豊富な時代とはいえ、10年は必要です。
と言うことで、興味本位で、運しだいなら納得する可能性も否定できない。

属間交配とは、極端な話 雑草つる草の クズ(宿根草で、蔓が長い、病害虫に強い) と 大豆を交配するようなもの。
モット極端に言えば、ペリカンと白馬を交配して、天馬を作るようなもの。これほどの開きがあるようです。

種子が大きいと言うことは、それだけ大量の情報とエネルギーの蓄えを子孫に引き継がなければならないと言うことでしょうね。
今でこそ 色々な米の品種が、毎年のように新発売されていますが
この稲でも、60年前から試行錯誤してきた、ノウハウで今になってやっと一般化されてきました。それまでに、廃棄処分されてきた品種がどれほどあろうか。 超一流の専門家集団と莫大な予算を投入してもこれが現実です。・・・採算の合う商品としての価値品種の選抜としての話ですが。

我流で、根気よく追求し続ければ、それなりの成果は出るものと、私は信じています。 と言うことで、試行錯誤して、頑張ってください。
宝くじは、買わないと絶対に あたらない。
食べてみないと、美味しいか不味いか解らない。
私は、発見とは、運(成功は、知識や技術ではないほとんどは、運です。 再現は、技能と知識が必要ですが)とタイミング(思いついたら直ちに実行する)こそ、最大の見方であると信じています。
色々な学者博士の話を聞いても、その原因は、色々と云いますが、最終的には、現場の運としか言いようが無いとの言葉が出てきます。
その運による小さな発見に、気がつき、どこまで、取り込めるか又は、改善発展できるかは、技能(知識・技術・可能性としての発想展開)が必要ですが。
それを好きになることと運しだいですよ。 +お気楽に と言うことかも。
身近な原点は、ファーブルかも。

手短な発明? なら、不便からの開放を追及すべきですが・・・それでも着手から半完成までに、1-2年かかる。 その後認知されるまで、数年。

人工授粉と人工交配は、大きく異なります。


ウメ 【関東】 2013/12/29(日) 22:10:01
ばんざいうさぎさん、さっそくの回答ありがとうございます。

他のササゲの品種の種子と比べて普通サイズと言う事です。(スーパーなどで見かけた物や、前に栽培した三尺ササゲと同じぐらい)
ササゲについては、手元にあったものです。
大納言小豆にかんしては、ササゲ属のなかで普通のササゲより大きい物が思い当たらなかったため使用してみたいと思いました。
もちろん、実(種子)が大きさだけではなく味も美味しい物にしたいですが、趣味でやってみたいと感じなので、最終的には自己満足の域になるとおもいます。

マメ科は、交雑しにくく一度交配すれば固定しやすいかなと思い挑戦しようとおるもいました。
また、交雑しくいので近隣の品種との交雑もしにくいと思っていたのですが、考えが甘いでしょうか?

まだまだ、知識が乏しいもので花粉保存までは考えていませんでした。

私も、「小豆と交配をさせた種類のササゲ」という内容をネットで1件だけ見付けたのですが小豆とササゲは、種が違うので交配出来るのかわからなかったので、それも含めて質問させて頂きました。

大豆類についても、自己満足の域になるおもいますので、交配してみて偶然でも良い物ができたら嬉しいなという感じです。


なかなか育種については、インターネットなどでもあまり見付ける事が出来なかったため、こちらで質問させて頂いたですが自分でも、もう少し調べてみます。

詳しく人工交配のやり方を教えていただきありがとうございました。

自家受粉するマメ科でも品種の維持は難しいものなのでしょうか?

ばんざいうさぎさんも、いろいろ育種に挑戦しているんですね。
お互い頑張りましょう。

タネツギ 【関東】 [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2013/12/31(火) 23:06:11
種間雑種ですから、通常は不稔では。種間雑種で種子繁殖が実用化している植物の例がありますか。もしあれば、別種として扱うことに異論がある植物間では。

たちつ 【近畿】 2014/01/01(水) 01:55:55

種間及び属間雑種における自然交配新種及び人工交配新種としてのF2発現の事例は、ないでしょうね。
少なくとも、F1どまり
メンデルの法則でも永続性の確定種としては、そのように解説している。・・・解りやすくするために、性質を一つか2つに限定して解説していますが。 

ここで問題となるのは、穀物としてのマメ類は、一年草であり、繁殖・同一子孫の保存は種子によらなければならないということでしょうね。
これが多年草なら、栄養繁殖(株分け・挿し木・取り木・分球)
で、同一固体として、増殖再現できますが。

ランなどの属間雑種でも、F1雑種どまりなのでは。
どの生物でも、弱肉強食と共存共栄と住み分けの調和で成り立っていますから、自然界の仕組みとしては、その仕組みが成り立つ必要がなかった・感じなかったということでしょうね。
何でも、交配繁殖は、どこかに欠陥がある。 なにを持って欠陥・正常を区分するのかというと難しいですが。 固体 固体の個性の存在といか。環境適応能力というか。


属間・種間・亜種間・同系ならびに混同を含めて

F1としては、家畜系ならラバ・レオボンもF1で新種F2の永続はなかった
最近では、ホルフィン 魚のキンダイキンもその後どうなったのか不明。珍しいと言うことどまりで、系譜には、世間の関心はない。関心がないから公開されていない。キンダイキンは、人工授精で有名になりましたが、当時の一部の漁師によれば、稀に自然交配もあったようです。
最近では、マフグとトラフグの自然交配F1の出現(温暖化で住み分けがなくなってきた) 陸イグアナと海イグアナのF1とか
ブタ(イノシシを選別 生活区隔離種)とイノシシも、亜種となっていますが、同じなのか、別物か
同じものでしょう。従ってイノブタはF2として、固定しているものと思い込んでいる。イノブタはイノブタでしょう。 イノイノブタブタというらしいですが。

私個人としては、F1ならF1として、安定してくれれば、新種固定種としてのF2でなくてもよい。
オモトも、両親不明ですが、横並び斑入り(富士系の模様)が、今年初めて4本発現した。鮮明になるかを楽しみにしています。
富士系に似せた捏造オモト(ブリーチ種というらしい)を買って頭に、きたもので、色々なオモトをランダム混植に植えていたところ発現した。
白と緑が、不鮮明で、鮮明化し安定するかも不明。
人間の自然繁殖でも、一卵性双子や4色識別固体や2固体の合体1固体や高速パターン認識のみで、世界に君臨している人など色々とあるのですから、1メシベに花粉を同時に複数個受精させれば、何か変わったことが引き起こるかもしれないという考え方。
弱肉強食と共存共栄と住み分けの調和を根底から破壊する。
遺伝子組み換えでなく、自然派として、TPOも公理も、破壊する方法。
という考え方。種子繁殖による再現性も必要としない。 それこそ運しだいということです。 ロボットでなく、人と会話する自然チューリップの出現を期待するようなものですが。
どちらかと言えば、漫画のBJの影響が、潜在意識の中に、植えつけられ現実に存在視しているのかも。 

このように、好奇心として、気楽に考えています。
従って、質問者さんの希望を不可能とは、短絡的に書けない。


ウメ 【関東】 2014/01/05(日) 20:45:35
[[解決]]
みなさん回答ありがとうございました。
やはり種間雑種は、難しいということみたいですね。
気楽に少しずつ挑戦していってみます。


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