イチゴ苗の寿命について

[園芸相談センター]の過去ログです

いちご 2009/05/16(土) 18:47:48
イチゴを庭に埋めてかれこれ7年たちます。(毎年埋めかえています)
4年前からランナーから子苗を育て、今年は花壇の淵はイチゴで埋め尽くされています。
元気もよく、今までにない30cmぐらいの背丈になり、花目も驚くほどたくさん現在なっています。
すでにランナーが伸び始めています。
そこで質問ですが、すでに生める場所がなく、イチゴの寿命がないならば、親株の保護?のためランナーをすべて切り捨てようかと思っています。
イチゴの苗の寿命はどのくらいなのでしょうか?
どなたか長年イチゴを育ててる方、経験談をお聞かせください。
(私はドイツ在住者です。日本で言えばたぶん東北の気候だと思います。)

ばんざいうさぎ 【北海道】 2009/05/16(土) 22:11:27
イチゴの実をなるべく多く大きく育てたいのならランナー苗から株を作って数年ごとに更新すると良いです。ですのでランナーを切って捨ててしまうというのはもったいないですね・・・。処分するなら一番古い株から次々処分するのが普通です。イチゴの株に寿命はありませんけど古くなると年々勢いを失い病気や害虫や蒸れなどで枯れやすくなったり(なので古い株を残すと病気や害虫が蔓延する原因ともなります)、条件が良くて生きていても徐々に実付きが悪くなり良い実が取れなくなりますので・・・。日本のイチゴはハウス栽培が前提なので日本全国で育てられますので、地域的な事は心配ないと思います。それにイチゴの原種は元々寒い土地に生えていましたし

地元のドイツで購入されたイチゴですよね?どうやらランナーはビニールポットなどでの取り苗をしていないで伸ばして生やしっぱなしの様ですがどうでしょうか?生やしっぱなしでは苗の一つ一つが充分大きくなれず、同じ土のままでは年々土の養分が消耗するので良い実が取れなくなりやすいですよ。特に地中のリン酸の欠乏が花や実に影響します

ランナーが伸びてきたら一番目の芽は親が潜在しているかもしれない病気を受け継ぐ可能性があるので苗にはせずに、2番目と3番目の芽をビニールポットや小さな鉢などで受けて、それで苗を作ります。針金をU字型にしたものでランナーをポットの土に固定しておけば根が出てきますので大きくなったらランナーは切り離します。一番目のは処分してしまい、2番苗と3番苗を育苗したら別の場所に植えるか、同じ場所の土に堆肥や新しい土を多く足して耕してから植えなおす(株の更新)と良い実がたくさん取れますよ
(これは日本での方法なのでドイツではしていないかも?でも念のため病気の発生を防ぐ為にしておくと安心です。そうすれば生やしっぱなしよりも数も減りますし)毎年苗を作って、古い株のものから処分して更新していくのが良い実を多く取るコツです

いっそ発想を変えて、ランナーの出ない品種に徐々に入れ替えてしまうというのはどうでしょうか?日本のイチゴは増殖効率を高めるためランナーのあるイチゴの品種ばかりですが、外国にはランナーの出ない栽培用のイチゴもたくさんありますよ。たとえば日本でも買えるものではフランスで作成されたビバローザ、オランダで作られたテンプテーションこれらはランナーがなく、株が大きくなったら株分けして殖やすのでランナーが出ず、株分けすれば若返るので古い株を始末するということもありません。特にビバローザは花がピンク色で可愛く花壇にも向き、ちゃんとした実もなります。またテンプテーションは普通の白い花ですが普通の大きさの実で味も良かったです。テンプテーションの場合は種でも販売されているので、年数は3年くらいかかりますが一度にたくさん植えたい場合に向きます。それ以外でもドイツで普及しているイチゴにランナーのないものは必ずあるはずです。そういう品種のを植えて大株になれば株分けしていきながら、今までのランナーのある品種のは苗を取らずにランナーを処分していき古い株も処分していけば年数はかかりますが最後にはランナーのない品種のみにできますよ

外国とのことで日本のイチゴの品種の苗(日本のイチゴは性質が固定されていないのでランナーによる増殖のみが純粋種)は植物検疫の関係でほとんど入手できないはずですので、日本国内で独特の改良がされたイチゴと外国のものではかなり性質が違い、おそらく外国のイチゴの方が性質も強いです。イチゴというのは条件さえよければ古株になったまま実がならなくてもかなり長く生き続けていけますので、寿命を考えるよりもランナーなしのものに入れ替えるのが良いかと。

私たちの食べているイチゴはヨーロッパのワイルドストロベリーと南米のワイルドストロベリーの異種交配を元に実が大きくなるよう改良されていて、外国だと実はかなり小さいけれどイチゴよりも香りが良く甘いワイルドストロベリー系の栽培用イチゴもあり、それもランナーのあるのとないのがあります。数年前日本で流行りましたがそれもこの系統です。
国によっては他の原種とも交配されていて系統が異なり性質もちがいます。日本のイチゴは日本の気候とハウス栽培の方法に合わせて改良されています。国によって系統が全く違うので外国にお住まいの方が日本のイチゴの事を参考にしても外国産のイチゴ品種には当てはまらない事もありえますので、やはり地元の情報が重要になりますね

ドイツなら家庭菜園も盛んですので一般家庭向けのドイツの種苗会社の野菜や花のカタログが必ずあるはずです。それにも大抵はストロベリーの品種がいくつかは紹介されているでしょうからランナーが出ない品種を購入なされてはどうでしょうか?
ヨーロッパの各国は地続きですから植物検疫がそんなに厳しくないのなら、苗を他の国の種苗会社から取り寄せることもできるかもしれません。種から育てるなら英国やアメリカあたりのカタログで取り寄せる方法もあります

私も過去にイチゴのランナーには悩まされた事があり、その時にビバローザとテンプテーションを植えました。日本のイチゴとはちょっと違ってて花も実も充分楽しめましたよ

いちご 2009/05/22(金) 03:46:33
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ばんざいうさぎさん

詳しいご説明ありがとうございます。
ますます、家庭菜園がおもしろくなってきました。いちごにランナーの走らない品種があるのですね。
早速、ビバローザとテンプテーションを探してみます。


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