イチゴ栽培 ランナーからの採苗方法について

[園芸相談センター]の過去ログです

ナイン 【近畿】 2009/03/12(木) 12:12:53
 来春の収穫を目指して親株(10本)の購入を予定しています。
種苗のためには株間はどれくらいが適切でしょうか?1本の親から20本程度種苗できればと思っています。
又、ランナーの1番目苗は病気感染の可能性があるため2番目からの種苗がいいそうですが、種苗用の親株でもこの方法が必要でしょうか?
もう1点、早期に出たランナーからの種苗は苗が老化する為、果実の
収穫後に出たランナーで種苗するとのことですが、今年は収穫をしない
親株の場合は何月頃のランナーを育てればいいのでしょうか?
 質問が多くて申し訳ありません。ご教授宜しくお願い致します。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2009/03/15(日) 17:32:38
質問へのレスが付かないですね。質問内容がイチゴ栽培の知識があれば普通分る事と、あまりに難しく考えすぎている為に回答が付かないのかもしれません・・・。私が回答するとキツイ言い回しに感じられてしまうかな?と思い様子を見ていたのですが、私の回答の内容にめげずに理解していただけるのなら読んでみてください・・・

まずイチゴについての質問が集中していますがイチゴ栽培についてまず一冊の本できちんと基礎知識を得られましたでしょうか?インターネットだけでの知識では時にサイト主さんだけが思い込んでいる事や矛盾したり間違った情報などがゼロではないので、まずは栽培の専門の本で基本的な事を覚えてからの情報収集でないとつぎはぎでちぐはぐな知識にになる事も多いのです

苗を採る目的のためのイチゴ株の栽培(苗だけの増殖)をするという時点でもう素人栽培の域を超えていますよね・・・。イチゴはちゃんとしたイチゴの栽培の基礎知識なしではそれなりのものしか成りません。ランナーの一番目の苗が感染防止で使えないとわかっているのに種苗用の親なら使えるか?という質問は、最初から苗の増殖目的だけのための親株というのは一般には販売していません。無菌株のメリクロン苗と確実にわかっているなら使えるでしょうし、ランナーの出ないイチゴの品種ではメリクロン苗の可能性はかなり高いですが(実生でも殖やせるので確実ではない)ランナーの出る品種ものでは苗増殖用メリクロン親株というのはコストが高くなり一般には流通されません。1本の親から20本の苗を採るという皮算用的な(例えの言葉が悪くてすみません・・・)数字の根拠が私にはちょっと理解できず、植物の基礎知識があればちょっと希望的なだけで無理な数と感じるのですが・・・。まず植物の生育というのは決して人間の都合どおりには育ってくれるものではなく、必ずこのくらい取れるというものではありません・・・。数を重視するのではなく、質を重視するのが普通です。数多くの病気にかかりやすい弱い苗を作って病気の防除に追われたり実の収穫量が少ないのよりも、苗の数が少なくても病気に負けないような丈夫な苗を作った方が収穫時の実の数や質が良くなる事も多いです

実を収穫せずにランナーを採る目的だけでの栽培だととしても一本のランナーで一番最初に採れる苗はウイルス病をはじめとする病気の感染の可能性が高いのですから絶対に使いません。クローン増殖(遺伝子上同一の個体)で親の隣にできる子苗は一番親に潜在する病気を強く受け継ぎ易いとされ、一応の予防にと苗は孫苗以降のを使います。ウイルス病は基本的にランナーでの増殖での感染力は強く治しようがないので発病したら即焼却廃棄しかないので、発病後のリスクを考えれば最初から孫苗からの2〜3芽だけを使うのが安心なのです。品種によっては孫苗以降だけでは一株の親から丈夫な来年結実可能な苗を20個作るというのは難しいかと思いますし、あまり欲張ってランナーをつけすぎると親の株の体力が消耗しやすくランナー苗の数があまりに多いと個々が小さくなるので離した後の生育が極端に悪くなりやすいのですが・・・(ランナーで殖える植物は一本のランナーにつける数を少なく制限するほど丈夫で大きい苗になり、将来結実数が多い強い株に育ちやすい)

園芸掲示板という場所の性質上、素人栽培以上の知識までは回答は得られづらく、スペース上詳しい説明は書き込めませんので是非イチゴ栽培の為の、素人のステップアップ向け栽培本を一冊購入の上、それを手元に置いてのイチゴ栽培をお勧めします。露地栽培とは言え、お育てになりたい規模がすでにもう素人の趣味程度からはかけ離れているかと思いますから、そこまで多くの株を栽培してみても何かで実の収穫が少なかった場合にはまたそれで悩まされることになりそうです。その規模に見合った量の収穫を栽培前から期待するのなら栽培技術を高めるためにもいずれは商業栽培用の専門書での知識も必要になりそうです。そうなると農業基礎知識の理解度により専門技術や専門用語、化学的な知識も必要になり覚える事がかなり多くなります・・・

栽培規模が大きくてもあくまでも素人栽培でのやり方なら別に株間にこだわる事もないのです。イチゴは実をつける場合の普通の株間からみると、増殖目的で使用する場所の広さ(根に対する土の量)や、栽培形態の好みで、そのまま地面で苗を殖やす場合ならもっともっと広く植えつけるほどランナーは伸びていって多くの苗も育つものでしょう(ただし子苗だけは取り除く)。ただ、ランナーの苗取りを目的として最初からビニールポットに受けて根を出させて育てるのが普通の方法だと株間や畝をあまり広くしすぎても意味はないので(ランナー苗は発根が進めばほとんどポットの中の土の栄養で育つため)畝さえ極端に狭くなければ普通の株間でイチゴの実を成らした後からのランナーの苗採りとそんなに変わらないと思います。反対に栽培規模が大きければ大きいだけ株間(場合によって畝も)が広すぎると苗を作るための作業の手間がかかりすぎるというだけ(効率よく作業できない)です。自分が手間を掛けられる時間数と手間の程度を考えて見合う距離で植え付ければ良いのです(私たちにはそちらの栽培環境や都合までは知り得ませんので)普通はどこも植え付け時のうちから夏に出るランナーのためのスペースを考えての畝立てをし、実を収穫してからの採苗というのが普通です。プロの栽培者は特別苗だけが目的の栽培(植え方を変えたり肥料を変えたり)などはしないでしょう。(大手の種苗会社や品種の制作者の場合はメリクロン培養で殖やす方がとても効率よく沢山苗が作れる)イチゴ生産者はただ春は実を採り、夏に苗を作るだけで、イチゴ株のランナーからの苗を採る目的だけの栽培法というのはメリクロン技術や施設を持っていない規模のプロ苗生産者のする事でして、それにはプロ用の専門書での知識が必要でしょうしプロは普通効率の最も悪い露地栽培での採苗は行わないでしょうし。
プロがイチゴを促成栽培するためには温室などでは暖房を使いながら(早く沢山作るのが基本ですから)だと、株間はできるだけ狭く使わないと数が置けませんから最近は植える容器を浮かせて立って収穫できるような立体的な栽培が主流です。今は地面には植えていないのです。そうなるとランナーは垂らして下でポットに受けながらの採苗になるのではないでしょうか?でも自分のところで苗を作って賄うような手間をかけられないのが実情でして、農協(野菜苗を農協で作って生産者に配って育てさせ、収穫したものは農協から市場に出荷する。今では何の野菜でもこの方式が多い)で毎年イチゴ苗を購入しては植え付けている所も多いです

ナイン 2009/03/16(月) 12:25:55
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長文有難う御座います。採苗用の親株は一般販売してますよ。


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