露地栽培に適したイチゴの品種を教えて下さい。

[園芸相談センター]の過去ログです

ナイン 2009/03/11(水) 11:41:08
 去年からイチゴを露地栽培しています。
来年は株の更新を予定しており、親株を購入しようと思っています。
近畿地方の北部ですが、露地栽培に適した品種を教えて下さい。
一般的には宝行早生がいいようですが、女峰も適しているでしょうか?
今、人気の紅ほっぺは無理でしょうか?
他に露地栽培できる甘くて大きい品種があったら教えて下さい。

ばんざいうさぎ 2009/03/11(水) 18:14:21
基本的に、近畿地方なら夏の暑ささえ防げて実の品質を問わないのであればほとんどの品種は大丈夫かと思います。栽培果物のイチゴは違う大陸それぞれに自生するいくつかの原種(ワイルドストロベリーと呼ばれている植物群)を掛け合わせ、実が大きくなるように改良が繰り返されたという、自然界には存在していない人為的にできた植物です
ですので、基本的にはどこでも生き残れ、暑さで弱って病害虫が付きやすくなる環境でなければほとんどの品種は一応育てられます。九州で作成された品種が北海道で栽培され名前を変えて(ブランド名)売られているくらいです
お住まいの地域で入手しやすいものなら病害虫も少なく、古い品種であっても味や終了に問題なく育てられるでしょう。地域以外で売っている品種は環境が合わなくて実の付きが悪いものもあるかもしれませんが、地域だけが問題ではなく、そもそも日本のイチゴの場合は土質や日当たり、標高(又は夏どれだけ涼しく過ごせるか)栽培技術で何らかのリスクはあるかもしれません。でも売りものとして育てるのでなければ(ここの掲示板は基本的に趣味で作る方対象の場ですので自家用ですよね?)実の強度の違いと収量の差が少し出るくらいで深刻なものはないはずです
売りもののイチゴというのは年中生のイチゴを出荷するため促成栽培が目的のため、特に促成栽培のイチゴは保温した施設で急に大きく育ててしまうために細胞が軟弱に育ち病害虫が付いてしまうとダメージが大きいです。輸送時に実に出来るだけ傷が付きにくいものを目指して作られ、あとは促成栽培でも糖度が高く成りやすいもの、香りが強い物、形が揃うもの、色が付きやすいものを目指して新しい品種がどんどん作られますが、趣味での無加温の露地栽培の場合は本来の収穫時期にベストな環境で育てられるためどんな品種でも問題なく糖度が高くなりますし色も付きすぎるほど赤くなります。少し食感が硬くなるのは促成栽培ではない本来のイチゴの実の硬さなので対処は出来ないと思います(ひどく硬いと肥料が原因の事がありますが)。昔からある品種で苗としてよく出回る品種でも露地栽培で育てるなら市販のものよりも味も香りも確実に数段優れた実が採れますよ

「紅ほっぺ」というのは、品種登録されたものですので苗の入手は無理だと思います。商品として並んでいて人気のある品種(「あまおう」なども)は作成者や種苗会社が品種登録し(著作権みたいなものです)登録者と契約を結んだ生産者しか育てられません。また、実だけで売っているものは同じ品種でも、それぞれ栽培地域特有のブランド名が付けられているものもあります(ブランド名「ももいちご」の登録品種名は「あかねっ娘」)
「紅ほっぺ」は2002年に登録で、登録が切れるのは20年後となっていますので、途中で登録放棄されていない限りは無許可での栽培は自家用目的でも違法となります。苗は正規には流通していないはずですので、何らかの方法で苗が入手できても違法に増殖したものかニセモノの可能性が高いです。オークションなどでよく、品種登録がまだ切れていないはずのブランド品種の苗が出品されている事がありますが、出品者が個人の場合は実から採った種で苗を作って増殖しているものと但し書きがあったとしても、イチゴなどランナーで殖えるものは性質が固定されていないので種から苗を作った時点で親と同じ遺伝子ではなくただの雑種。結果ニセモノを名乗ってはいけないブランド品種と名乗って売るという二重に違法となったものを売っている状況となります。こういう苗は似ていても親とは違う性質が出る事もあるため、品質や栽培リスクの保証がありません

まず栽培したい品種があれば品種登録されているか「紅ほっぺ 品種登録」の様に複数の単語の場合は間にスペースをあけて検索してみて登録がまだ有効か(放棄か抹消されているか)を調べ、その時点では登録品種でなくなっていれば、その品種がどんな病害虫に耐性があるか弱いか、好みの大きさや形か、夏の高温に弱くないかの性質を調べてから、できるだけ近いお店でご購入下さい。近くのお店だと自分で調べなくても登録の切れた品種がきちんとした環境で丈夫に育てられて店に出るのでほとんど心配なく育てられて収量も多くなります。好みの品種でもお住まいの地域に合わない品種は育ちにくく収量が落ちますので避けるのが無難です。反対に近くでも売ってる様な品種でも、環境の違う場所で育てられた苗だと環境の激変で弱りやすく、実着きやランナーの出が悪くなる事もありますので、どんな品種でも遠くの地域の店から取り寄せるというのはそれだけ大きなリスクが伴います
また苗の購入はきちんとした花屋や苗屋で、できるだけ一株一株にラベル付きのものを選んで購入しましょう。酷いと輸送・流通のどこかで他の品種と苗の時点で取り違えられていて目的の品種ではなかったという事もありえますので・・・

ダリア 【九州】 2009/03/11(水) 19:37:01
ばんざいうさぎ樣の的確なレスのあとで恐縮ですが、「紅ほっぺ」を露地栽培しています。
こちらの苗は昨年、タキイ種苗で数量限定で予約販売されていたものです。
秋になれば、また苗の販売が開始されるのではないでしょうか?
露地に適しているかどうかですが、なにぶん昨年初めてイチゴを植え、よく分からないままに露地植えしてしまった初心者なものですので、分かりません。
(ナメクジが多いのと最近の長雨で、プランターとか鉢栽培の方が楽だったのではないかと後悔しているところです)
初めてイチゴを育てる初心者が、「実がなったらラッキー」くらいの手間しかかけずに育てていても、病気にはなっていませんし生育旺盛で、現在かなりの数が結実しています(・・・この実が食べられるまで大きくなるかどうかは私の努力次第でしょう)
僭越ながら報告だけさせていただきました。

RED [URL:http://members.jcom.home.ne.jp/takanuma/index.htm] 2009/03/11(水) 21:26:17
 紅ほっぺは苗が販売されています。というか、種苗登録されていても、一般に流通しないのは「あまおう」のように地域の特産品として他に流通させないようにしている苗だけです。
 こうした苗は地元の生産者でなおかつ契約しないと入手できません。

 ホームセンターでは登録切れ苗が200円くらい、登録苗が300〜400円くらいですかね。有名な章姫は最近登録が切れたばかりですが、長らく流通していました。

 で、路地向けですが、やはり女峰、ダナー、宝行早生が定番でしょうか。いまの苗はハウス栽培が基本なので、路地だと育てにくいものも多いようです。
 とはいえ、栽培できないわけでもなく、大概の品種が路地で収穫できます。
 いろいろ栽培してみましたが、難度自体がそれほど違うようにも思えませんでした。

 変わり種としては、千葉県の農業試験場が一般家庭向けに改良した「桜香」と「紅香」というのもあります。味はなかなかのものでした。

 でも、路地でいちごをおいしくするのは難しいですね。イチゴ果実は長期間かけて肥大させたほうが糖度が高くなるのですが、路地だと速すぎて甘くなりにくいようです。
 以前、季節外れの秋に章姫が結実して、放置したら赤くなったもので食べてみたのですが、あまりに甘くて驚いたことがあります。寒さでゆっくりじっくり肥大したからでしょうね。

 また、最近のハウスは炭素肥料(二酸化炭素)を投入して糖度を上げたりもするようで、こうなると勝負になりません。

ナイン 【近畿】 2009/03/12(木) 11:43:08
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皆さん丁寧な回答有難うございました。
去年、知人から頂いた苗200株を親にして今年も200程植えつけています。去年は詳しい栽培方法も知らないままでしたが、まずまずの成果で家族、親類、知人に大層喜ばれたので、来年はもっと大きくて美味しい品種に挑戦しょうと思っている次第です。因みに今植えている品種は何なのか判っていません。
 皆さんの回答を参考にさせて頂き、女峰、紅ほっぺ、アイベリーの
3種で挑戦することにします。
もう1点苗取りのことで教えて欲しいことがあるのですが、項を変えて
質問させて頂きます。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2009/03/13(金) 20:25:49
ダリアさんREDさん、ご指摘ありがとうございます。紅ほっぺはパテント苗として一部が流通しているんですね。それだと自家用に限った増殖だけなら許されるでしょう。それのランナーから出来た苗を利益目的でないのでも無許可の譲渡は違法ですので許されないでしょうが・・・

昨日の某農業新聞の紙面でちょうど生産者向けのイチゴ苗の植え付けの記事が載っていて興味深い事が書いてありました
紅ほっぺは非常に休眠が浅い性質のために、プロの手による促成栽培用に限定される品種なのだそうです。ということは、一応パテント苗として個人向けにも苗は一部流通されてはいるけれど、本来は露地栽培で植えるのに最適とはいかない品種ということなのかもしれません。残念ながら私にはなぜ休眠が浅い性質のは促成栽培限定になるか(着花への影響?)がよく理解出来ていませんが、促成栽培用に改良されたイチゴには休眠が浅い品種のものが多いという事とも受け取れます。反対に言えば休眠が非常に浅いものは露地栽培が難しいという意味なのかもしれません。もし紅ほっぺをお植えになるなら沢山植えてしまうとリスクが大きくなる可能性があるかもしれない事を念頭にしておいて今年は試験的に植える程度の数に留めておき、様子を見てから買い足すかランナー苗で殖やすのが良いかと思います

昔のイチゴは今ほど促成栽培施設のない時代に普及したものですから露地では丈夫に育つのでしょうね
あと、海外で改良された品種なら日本の促成栽培向け品種よりも露地栽培に向いていると感じます。過去私は外国から「テンプテーション」という品種のイチゴの種を取り寄せ育てましたが実が大きく味もなかなかのものでした。(ちょっと果肉が硬めかも?)ただ、外国のイチゴは改良親の性質なのかランナーの出ない性質のものが多く、増殖させるには株分けか種からなので手間がかかるのが惜しいところです


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