土つくり

[園芸相談センター]の過去ログです

まこ 【中国】 2009/02/14(土) 23:05:50
はじめまして。 全くの素人です。 右も左もサッパリ分かりませ。  
土質は造成地のため真砂土です。知人から牛糞を頂いたので畑に撒きました。腐葉土も入れたほうがいいのでしょうか? 入れるならどの位いれたらいいのでしょうか?

ばんざいうさぎ 【北海道】 2009/02/15(日) 13:53:19
牛糞というのはちゃんと堆肥化したものですか?
残念ながら真砂土に土壌改良目的にと牛糞堆肥を入れてもあまり意味はありません。牛は胃が4つあって飼料や草の繊維を完全に消化してしまうため一番土に必要な繊維分があまり補給できないため。また牛糞には塩分が含まれますし窒素分が多いため、これらが多いと使いきれなくてどんどん蓄積した土になってしまい野菜にも良くないです
腐葉土は完熟済みのものであれば入れれば入れるほど良いですが、市販のものでも未熟のまま売っているものが多いので、植えつけの数か月前から購入して、まだ未熟なら土地に混ぜ込まずに発酵させてあげてください。また土に混ぜた後はできれば数か月何も植えずに置いて虫や微生物が分解してくれて土に馴染むまで待つと良いです

私の経験では、砂の様な質の有機物のほとんどない土にはバーク堆肥を使うのが向きます。木の皮に鶏糞などを混ぜて発酵させた堆肥でほとんどが繊維質で水持ち・肥料持ちも良く、ミミズや微細昆虫・微生物など植物の繊維質を良質な土に作り替えてくれる生き物が豊富に含まれています
すぐ使う家庭菜園目的や樹木や宿根草をすぐ植えたい場所には向きませんが、限られた部分に一年草を植えながら数年単位で面倒なく土壌改良するなら、1年目の春は土自体は真砂土のままでも良いですから、植えつける植物の根鉢よりも結構大きめな穴を掘ります。掘り出した土と、バーク堆肥を土の三割くらいの量よく混ぜ、穴に入るだけ戻します。そこの場所に植えたい一年草を植えます
その一年草が枯れたら引き抜いて、その場所の近くまで耕しておきます
2年目春も1年目と同じくバーク堆肥を混ぜた穴に植え付け、抜くときにできるだけ広く耕しておきます
3年目も1年目や2年目と同様に植えつけ、抜くときに土をよく混ぜこむとこの時点でもう土にはかなりの堆肥が混ざって繊維分が多い良い土に出来上がってますよ。うちはこの方法で、川砂が酸化して赤錆び色になった土を太いミミズがいっぱい住む良質の土に変える事ができました。3年目以降は、1年置きにバーク堆肥でなくても良いので堆肥を入れていくのがいつまでも良い土を維持していくコツです。時間はかかりますが大がかりで面倒な作業なく植物を植えながら徐々に良い土に作りかえできますし、3年目以降は宿根草や樹木を植えても大丈夫な土質になります

1年目からその土地を利用する事は考えずに、最初の3年間くらいは植物は鉢などで育て、土地の土には腐葉土やバーク堆肥など(入手できれば馬糞堆肥も良い)の植物の繊維質を多く混ぜる事に勤めて、雑草でも種や生きた根の付いていないものだと土にできますので積んで堆肥にすると良いですよ(根の付いた雑草は乾燥させてから混ぜる)ご近所に迷惑にならないなら野菜ゴミを利用してコンポスト堆肥を作れば、一年置きに補給する堆肥を買わなくても自作できます。ただし匂いや害虫が発生しないように定期的にかき混ぜたり、堆肥化促進剤の使用が必要になります

牛糞堆肥は土壌改良に利用するというよりも葉物野菜の肥料として施すと思っていた方が良いです。牛糞を入れすぎると土に粘りが出て雨が降るとベトベトしますし、食べさせている飼料によっては外国の雑草の種が糞に生きて留まっていて発芽出来るので蔓延ると大変になります
腐葉土はバークたい肥があればあってもなくても良いですが、必ず完熟しているかを確認してから土に混ぜて下さいね

まこ 2009/02/15(日) 20:55:51
ばんざいうさぎさんありがとうございます。牛糞ですが、袋に醗酵有機質肥料(元肥、追肥、覆土用)天然有機物によって熟成させた堆肥と書いてありました。 腐葉土もいただき物があるのですが完熟済みかどうなのか分かりません。袋には家庭園芸用腐葉土とあります。花の場合は赤玉○%と腐葉土○%、樹木の場合は○%混ぜて使うと書いてあります。これは完熟してるって事なのでしょうか?  今の我が家の畑の状態で素人でも簡単に育てられる野菜って何かありますか? 

ばんざいうさぎ 2009/02/16(月) 12:38:03
牛糞の方は牛糞堆肥の様ですが、用途は完全に肥料として使うものとしているようで、やはり土壌改良資材として使うには何も入れないよりはまだましという程度でしょうか。肥料分(おそらく窒素)が入っているので土つくりができたら最初は葉物野菜かトウモロコシを栽培して適度に窒素分を減らすと良いですよ。土を窒素過剰にしてしまうと葉物が軟弱なのにやたらと育つ、葉の害虫が異常に多く発生する事があるなどリスクが大きいです・・・
腐葉土は落ち葉の形がかなり崩れていて、温かい場所に置いてから匂いを嗅いでみて、香ばしい様な土の香りがしていれば完熟しています。落ち葉の形があまり崩れてなかったり、匂いを嗅いで酸っぱい匂いや不快なにおいがすればまだ未熟という事でさらに数か月袋の口を開けておくかどこかの場所に積んで熟成を促します。袋入りで売られているものでも未熟なまま売られている事もあるのでご注意ください

今の場所に野菜が植えられるかですが、今の土質のままだと野菜の類は栽培が難しくリスクも大きく満足な収穫が得られないかと思います。品種改良の進んだ野菜という植物は人間が良い土を作り、良い手入れをしてくれない事には性質が弱いので収穫にまで辿りつけない事も多いのです
植えたい場所の土だけ(たとえば大きな穴を掘って)植える野菜の周りだけでも野菜用の市販の土と元の土を入れ替えてから元肥を入れ、追肥もきちんと与えていれば1年目からそれなりの野菜は作れると思います。ただしこの方法ではかなり大量の野菜用の土が必要になるでしょう。そしてこの方法も土が出来て来るまで何年も同じ事を繰り返さなくてはなりませんが入れた土の栄養も野菜に消費されてしまうので、土地を使いながらの土壌改良というのはバーク堆肥などに比べなかなか地力の良い土にはなれません

できれば地面の土はバーク堆肥などで3年間は土作りをして、野菜は野菜用プランターに市販の野菜の土で栽培するか、日当たりの良い場所の一部分だけ土を丸ごと植物の繊維が多い土に入れ替えたり、囲いをしてその中に新たな土を入れて栽培するか(レイズドベッド法)しかないでしょう。入れ替えたあとの元の土は堆肥を作る時に混ぜていけばそれも良い土に変わります。一部分だけの土を入れ替えたり、囲いに入れるなら市販の袋の土を買うよりも同じ量の土を業者からトラック1杯分とかで買う方が安く付きます。ただし、業者によっては質の悪い土を持ってくる場合もあるので事前とその場でちゃんとした土かを確認せねばなりません

費用や手間ヒマなど考えると初期投資にお金をかけるよりも、年月はかかりますが3年くらいの計画でバーク堆肥を入れながらの土壌改良の方が安く、手間無く、出来上がった土はかなり良質なものになると思います。腐葉土や他の堆肥にくらべ樹皮の繊維質は丈夫で保水・保肥性が高く、他のものを入れるよりも早く良い団粒構造の土が出来上がります
3年目以降までは野菜用プランターや野菜用の土を買う費用がかかりますが、それで使用した土は堆肥に混ぜたりでまた再生して使えますし、野菜用プランターなら畑以外の場所で雨がかかるのを嫌う野菜を育てたり、薬味に使う野菜を植えて家のそばに置いておけば畑に行かずに手軽に収穫できたり、プランターの大きさを生かしてミントやベリー類の木などの地面に植えると蔓延りすぎたり、ブルーベリーやツツジ類など畑とは違う土質(pHなど)を好むものを育てたりもできますのであっても困りません

今の時点の土で育つのはやせ地を好む植物で、残念ながら食用になるものはあまりないかと思います。今の土に半分くらい野菜用の土を混ぜればハーブの類が植えられます(乾燥を好むものも多く、肥料を与えると香りが弱くなるので、もともと肥料を必要としないものが多い)
また、今の土に半分くらい花の培養土を混ぜれば荒地を好む性質の花を植えられます。ワイルドフラワーの種など蒔いて自然風に生えるのを楽しむのも良いでしょう

その土そのままで育つのは、おそらく多肉植物くらいかと思います。グラウンドカバーにはなりますが、それ以外の使用法もなく種類によっては観賞用に向く程度です。マンネングサなどのセダム属の日本でも越冬出来るものに、いろんな見かけや色のものがありますがほとんどは低く地面を這う植物です。タイムというハーブの一種も荒地に向くものがありますが、梅雨や暑さで弱るものも多く寒冷地向きなのでお住まいの地ではうまく育つかどうかは私にはわかりません・・・


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