寒冷紗を使いたいのですが。

[園芸相談センター]の過去ログです

ねこねこ 【四国】 2010/07/27(火) 17:11:39
3メートル弱の庭植えヤマボウシに、寒冷紗を使いたいのですが、質問させてください。

7月前半よりこの暑さのせいか葉の先端が変色し始め、今はどんどん茶色になり枝についたまま枯れていっています。
ヤマボウシは昨年に購入、業者さんに植え付けていただき、昨年の春も今年の春もたくさん花が咲きました。
しかし、一日中日当たりの場所です。西日もきついです。
昨夏も今年同様、葉や枝がだいぶ枯れました。
植えた後で大変酷な場所に植えてしまったと思い、ヤマボウシの下に日よけのため、今年つつじを25本ほど植え込みました。
しかしつつじも調子悪そうです。
昨夏も今年の夏もほとんど毎日夕方、水遣りと葉水をしています。

そもそも木に寒冷紗を使っていいですか?
上からばさっとかけてもいいでしょうか?
最初に何か構造物をつくらなければいけませんか?
部屋のまん前なので、できればあまり目立たない方法にしたいです。

また寒冷紗以外で何か、日陰になる方法を知っていらっしゃいましたらお教えくださいませ。よろしくお願いします。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2010/07/27(火) 18:39:46
寒冷紗と言うよりも「遮光シート」の事ですね。遮光目的のシートは日差しをどのくらい遮断したいかで何種類かあります。西日なら基本は西側にだけ50パーセント遮光くらいのシートでも良いと思いますが、実際は設置場所や設置方法などで変わるので50パーセントだと遮りすぎるかもしれません

低木でも遮光シートは使えますが、少なくとも午前中はちゃんと日差しが当たる様に設置しないと木自体の生育が悪くなるでしょう
シートの設置に関しては被せるだけという簡易的な方法は向きません。強風が吹けば簡単に飛ばされるので、ちゃんとした支柱を立ててそれに張るなどの方法でなければなりませんし、近寄せすぎて覆ってしまうと雨が充分に当たらず土が乾燥しすぎます

まず遮光シートというものについて検索してどういうものなのか調べてみて下さい。どういう様に設置すればよいかなども書かれていると思います。それで何パーセント遮光のをどのくらいの広さで張るかお決まりになりましたら、農業資材を扱う店(できればホームセンターより個人で営む農家向けの店)で設置はこういう風で良いかと確認してみれば、もし不完全なところがあればお店の方が助言して必要なものを選んで下さると思います。ホームセンターでも買えますが、専門知識がある人がいないので園芸初心者の方は気軽に相談できる地元の個人のお店でお買いに成るのがお勧めですよ

あと、立ち枯れるのにはその場所の土質にも問題がありそうですがどうでしょうか?有機質の多い保水性の良い土なら、極端に木が傷む事もないと思いますが、まずはどんな土質か(特に土のpH。アルカリ土壌に酸性を好むツツジを植えると不調に成りやすい)、地中の形状(浅い所に岩盤がある、掘ったら下に粘土層がある、昔は小川などがあって砂質土壌など)場合によってはまず土壌改良が必要な事もあるかもしれません

ねこねこ 【四国】 2010/07/27(火) 22:08:35
ばんざいうさぎ様、
ご丁寧な返信、ありがとうございます。

「遮光シート」で検索してみました。
やはりおっしゃるとおり、支柱などを立てないとだめみたいですね。
ちょっと安易に考えすぎていました。
一度専門店に行って相談にのってもらいます。

それから土質についてですが、ご指摘のように私も庭の土にいつもいやな感じを受けていました。
非常に硬く粘土質です。
木を植えるとき、業者さんは機械で掘って、油粕とバーク堆肥をまぜて高植えにしてくれましたが、今年の長い梅雨と梅雨明け後の急な温度上昇でで根もだいぶ傷んだだろうなと思います。

こんな土質の場合、水遣りを毎日続けるのがよいかどうかよくわかりません。反対にまだ水が不足しているのでしょうか?
今からできる土壌改良(植木の周囲だけでも)に何か方法があれば教えていただければ嬉しいです。

PHは調べたことがないですが、庭のほかの場所のつつじははだにの害はありますが、悪い土壌ながら枯れたことはないのでやはりこの場所の場合、日焼けかなーと思っています。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2010/07/29(木) 17:53:32
粘土質の土をすぐ改善するなら土の総とっかえで粘土土を掘り出し新しい土に入れ替えるのがすぐ効き目が出ますが、難しいですよね・・・
植えた場所の周りの土表面10センチだけでも、粘土土を取り除いて違う土を入れ替えれば少しは良くなりそうですが・・・

できれば1メートルほど穴を掘って粘土層があるか調べてみて粘土層があれば掘り進めて層を突き破り、同じ様な穴を何箇所か掘ってその層の部分に細かい砂利など入れてから、完熟腐葉土とバーク堆肥三割など混ぜた土で埋め戻せば土質は少しは改善されます。いっぺんには無理なら植えてある周囲から少しずつ改良すると良いです
出来る限り粘土の塊は取り除いて、毎年植物の繊維を入れていくのが良いです。完熟腐葉土の他に、刈ったり抜いた雑草を積んで微生物資材(堆肥化促進剤)で堆肥化したものなどを補給すると、微細昆虫やミミズが多くなり微生物も多くなってそれらのおかげで土の質がよく成っていきますよ

ねこねこ 2010/07/30(金) 14:17:48
土壌改良の仕方を教えていただきありがとうございます。

以前、ばらの大苗を植えるために60cm×60cmを3か所ほど堀りましたが、粘土の塊だらけで硬くてたいへんでした。砂利を敷き土を総入れ替えしました。あの時は素人考えでしたが、正解に近かったようでよかったです。

腐葉土と堆肥のお話はとても参考になりました。
早くやってみたいのですが、いつの季節がいいのでしょうか?

もうひとつお聞きしたいのですが、鉢植えなどの場合、地温を上げない対策として、腐葉土やバークを敷くことがありますね。
つつじなどの地植えにも効果はありますでしょうか?

ばんざいうさぎ 【北海道】 2010/08/01(日) 14:05:51
根元近くに(何も植わっていなければ今でも良いです)腐葉土と堆肥を入れる事については、一番良いのは休眠期があけて株の成長が活発に成り始める早春頃でしょうね。でも、これからの夏に向けての応急処置なら完熟腐葉土(必ず完熟を確認の事)と黒土などを混ぜたもの(堆肥は混ぜず)今の地面も掘らずに根元の極近くだけ避けてマルチングの様に敷き詰めて置くだけでも土が乾きづらくなり株の状態も良くなると思います。来春にその敷き詰めた部分をいったん取り除いてから少し土を掘り起して今までの粘土混じりの土を取り除いてしまい(ツツジ類は根が浅いのであまり深くない方が。5センチくらいでもかまいません)掘る前に取り除いておいた前年の土と、腐葉土と有機物が多そうな土を混ぜたものにその3割ほどの堆肥(繊維が細かく消化されてしまっている牛フン堆肥よりは馬糞堆肥やバーク堆肥が良い)を混ぜてから、こんもりと掘ったとこに入れてあげて下さい。表面はあまり固めない方が良いです。そのままにしておくと土が自然に落ち着いてきてかさが減り、もし元の地面の高さに満たない場合はそこにまた土を少し足してあげて下さいね

鉢植えの地温を上げない為の方法というのは、「鉢植えという環境」ゆえの対策です。容器植えという限られているスペースに土を入れての栽培、鉢の材質の為に土が高温に成りやすく土も乾きやすいからで、どちらかと言うと高温対策と言うよりも土の表面が乾きやすいのを防ぐ為でしょう。鉢植え内の温度を上げないのには腐葉土やバークのマルチングだけではあまり防ぎきれません。熱を持たさない様にするには、鉢を直接床に置かず、底と床の間にレンガで足場を作る、足が高めのすのこや棚などで空間を作る、複数の容器を寄せて通気の良過ぎを調節する、場合によっては二重鉢にして外側の層の土にも水を与えるなどの対策が有効です
ですので、普通は地面に直接植えて有るものにはそんなに必要はありません。土は延々と地下に通じているので熱はこもりませんので。でもコンクリートで作られた枠で囲った花壇など熱がこもりやすい環境なら、土の表面に保水性を持たせる為に、有機物の多い土を敷く事はあります。ただし、地面近くまで茂るものを花壇の縁びっしりになるまで植えていたりすると、それが反対に不調の原因と成る事も・・・。温度と湿度がカビ菌など病原菌が殖えるのに最適な環境になったりもしますし・・・
地面植えの場合はバークを敷き詰めるのは一番病原菌の巣窟になりやすいので止めた方が良いですね。腐葉土も完熟のものならまだ良いくらいのものです。今回の応急処置以外では特に必要もないでしょう
剪定をしなくても良い種類や仕立て方のツツジなら(ミツバツツジとか、ヤシオツツジの様な全体がスカスカの通気性の良い株)日陰に強い下草を植えて乾燥を防ぐという手もありますよ
我が家には、北海道独特のエゾムラサキツツジというのの大株が生えているのですが、そこには花壇から逸脱してきたニオイスミレが居付いて環境が気にいったらしく今では結構な群生に成っています
元々横にある野鳥の餌やり場の支柱があって、そこから落とされたヒマワリの殻が何年分も溜まっていて見た目が悪いなぁと思っていたのですが、これが適度な保水性や土への通気性を作っているらしく、この殻の上に直接根を張りランナーで延々と広がっています。春まだツツジの葉の広がらない時期、ツツジの花の赤紫と、杏色に咲く珍しい品種のニオイスミレの花が上と下で共演してとても見事なんです
来年、土を入れてから夏に生えてくる雑草がどんなものか観察してみると良いかも。雑草と同じ科で似た環境を好む(おそらく半日陰を好む植物です)横に這って広がる植物を植えて置くと、真夏にこの植物の葉が茂り、ツツジなどの周りの土を日差しから守ってくれますよ。その分土の中の養分は取られますが、よほど性質の強いもの以外ならツツジ自体にはそんなに影響はないかと。念のため新しく入れた土にツツジが新しい根を張って以降の、再来年以降に植えると良いと思います
あらかじめ今のうちから候補を決めておくと良いですよ。日陰や半日陰を好み、湿気に強いものをグラウンドカバー植物から選ぶと良いですが、止めた方がよさそうなのはシソ科植物です。特にミント類は絶対植えてはいけません。殖えすぎて大変な事になります。ドクダミなども後悔する植物です
うちで植えているニオイスミレは良い感じですよ。うちの杏色の花(黄色ニオイスミレとして売っている)の品種は遺伝的に匂いがしませんが、他の品種のは満開時の気温が高く無風の時にはとても素晴らしい香りが漂います。紫色の花のでも香りがない系統のが混じって売られる事があるので、香りも目的にするならピンク色の花のを選ぶと確実に香ります。あとヘビイチゴ(食べられませんが赤い実が可愛い)などの丈が低くランナーで殖えるポテンティラ類も可愛くて広がりやすいので環境が合うならお勧めです
最初は株の近くに3株ほど植えておくと、環境があっていればどんどん殖えてくれますよ

ねこねこ 【四国】 2010/08/01(日) 20:59:21
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印刷して何度も読み返しました。
とても勉強になりました。ありがとうございます。

おっしゃるとおり、今は応急処置で完熟腐葉土と黒土で早急にマルチングたいと思います。
そして来春に土の改良ですね。

「コンクリート枠で囲った花壇」、どきっとしました。
うちにもまさにこの花壇があります。
コニファーの樹の下につた類や他の植物などびっしり植えています。
通風のため少し刈り取ることにします。

それから地植えでバークを敷くのは×なんですね。覚えておきます。

「夏に生えてくる雑草と同じ科のグランドカバーを」
これはとてもいいなあと共感しました。
つつじとにおいすみれ、さぞすてきでしょうねー!
へびいちごも! ぜひまねさせていただきたいと思います。

あと、遮光シートの相談に行きましたが、うちの場合留めつける構造物が木の近くにないので、よいアイディアをもらえませんでした。が、とりあえず買ってかえりました。近々植木屋さんに来ていただけそうなので、再度お聞きしたいと思います。

ばんざいうさぎさんに土壌改良及び、夏場の応急処置などについて丁寧に教えていただきましたので、できるところから取り掛かっていきたいと思います。本当にありがとうございました!


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