梅盆栽のその後
小豆
【関東】
2007/01/19(金) 18:54:32
どなたかお教えください。
去年の正月に梅盆栽を買いました。梅は初めてだったので剪定の時期を逃してしまい、おまけに忙しさにかまけて植え替えはしましたが剪定はほっておきました。
「この状況では来期は花は枝の天辺だけにちょこっとつきます」といわれましたが、夏の間に水やりをコントロールして(天日干っていうんですか?)おいた結果、今、枝の上から下までわさわさとつぼみがつきました。
それで質問です。
梅盆栽は枝が伸びて今はかなり高くなりましたが、私は梅の花の香りが大好きなので、花が枝に一杯ついてくれるのであれば、このまま盆栽サイズにこだわらず毎年大きく育てていってもよいかな?そのほうが一杯花を楽しめる、と思ったのですが、この考えで剪定をせずに毎年育てていっても大丈夫なのでしょうか?
思い通りに花が毎年増えるのでしょうか??
よろしくお願いいたします。
花梨
【関東】
2007/01/19(金) 20:48:18
ちょっと言葉は悪いのですが「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」という諺を
ご存じでしょうか?
桜は切り詰めてしまうとそこからばい菌が入って枯れやすくなり、
梅は切らないと樹形が乱れ、また長く伸びてしまった枝には花芽が
つきにくいことからそのように言われています。
ですから盆栽という形にとらわれずに育てる場合もやはり花後の
剪定は必要かと思われます。
小豆
2007/01/26(金) 09:09:27
花梨さま
ご回答ありがとうございました。
その諺、聞いたことがあります。確かに樹形が乱れまくってます。でも去年並みに今年もつぼみがわさわさついたので、切らずに夏の水のコントロールで毎年つぼみを多く「つけさせ続ける」ことが可能なのか?と思いまして、質問しました。
でも、今年はやはり本を見て剪定します。
どうもありがとうございました。
ばんざいうさぎ
2007/01/26(金) 13:00:40
盆栽仕立てのものを大きく育てるのは無理があるのですよ
枝を伸ばして大きくすればするほど根の張りも必要になってきます
結果、枝を伸ばせば伸ばすほど毎年大きい鉢に植え替えなければなりませんね?
でも大きな木にするには盆栽仕立ての場合枝が切られすぎで主幹も早くに切られてなくなっているので脇枝しかなく、枝が伸びれば伸びるほど高さではなく横に広がってきて収拾がつかなくなり(基本的に主幹が残っていないと高くなれない)根も少ないのでよく見かけるような地面に植えられている梅の木の樹形には育ちません。根も太いものが少なすぎで細根が太くなるには何年も必要でそれまでは栄養が吸収される量は限られています。太い根がないことで地上部が大きくなっても株を支えることもできません
ですから根とのバランスを考え、脇枝を適切な数だけ残し、残した枝も適切な剪定が必要なのです(一般的に樹木は地上部と同じだけ根が張るといわれます)
花をたくさん楽しみたいなら自然な形の梅の木を植えるしかありませんが、今の盆栽仕立ての木から枝を切って他の梅の苗に接木するとか、梅の種を蒔く。それか最初から苗木を買ってきて植えるしか方法はないのです
盆栽とは枝や根を切り詰めて限られた鉢の広さでそれに見合った枝振りで育てるものであり、侘びさびの観点で発達したものなので省エネ栽培の植物です。矛盾しているようですが生育を制限しながら育てていくもので、野生化ではかなりの高木になる木(松やケヤキなど)でも100年の樹齢で50センチや70センチくらいのものが沢山あります。これは芽を皆摘んで育たなくさせたり枝を選んで仕立て勢いをわざと弱めて小さく育てるもので、特別な盆栽用の小さく育つ品種の木というのは存在しませんよね?
お持ちの盆栽仕立ての梅と同じ親木から一緒に採った挿し穂から育ったものでも(遺伝子的には全く同じもの)地面で普通に育っていれば、そちらの方はかなりの大きさになっているはずです
葉や花、根さえも数を限ってつけさせるものなので花を沢山咲かせるには向きません。栄養を吸収する根と土自体が足りないため枝を沢山伸ばして花を沢山咲かせれば咲かせるだけ木の勢いがなくなり徐々に木が弱っていきいずれは枯れます
枝も根も切りながら長い年月をかけながら徐々に育てなければならず、それには盆栽の技術が必要です
盆栽仕立てというものは根があまりにも少ないので花を多く咲かせるには向かない為枝をあまり多くは残せないのです。最初から盆栽用目的に根も枝も切られてしまって仕立てられているのですから元気に育てるためにはもう盆栽仕立てで育てていくしかなく、今のままで無理をさせると寿命が短くなってしまうのです
生きているものは植物にすれ動物にすれ、育ってきた環境が急に変わると体内のバランスが崩れてしまい、それを改善できなければだんだん弱っていくものですよね?簡単に改善できることもありますが、育ってきた環境というのはそれになるべく近づけないと改善できないものでもあります。育ち方もその中に入り、全く違うとストレスになります
沢山の開花を楽しむのが目的でしたら普通の苗木を買ってきて、大きな鉢に植えて定期的に普通の梅の木の剪定と根を時々詰めながら育てていくか、地面に植えてしか方法がないのですよ
植木屋 園主
[URL:http://members.aol.com/Oujien/]
2007/01/26(金) 20:03:36
こんちは〜♪
>思い通りに花が毎年増えるのでしょうか??
思い通りとはどの程度まで生長などお望みですか??
植物は自然の成り行きに忠実です!
吸水管理での生育の抑制効果を得るのはプロでも特に難しい技ですね
植物が花を着け実を着かせようとする生理作業は
寿命(枯れ)を自ずと悟り子孫を残そうとする行為が
花を咲かせ実となし種として次代に受け継がせようとする行為です
小豆さんの場合は枯れようとする寸前まで追いやったとも考えられますが?
確かに放任で枝葉も生い茂らせれば花の数は多いものですが
枝葉面積に対しての花数はどうでしょうかね?
ウメは花が終わった直後までに剪定すればその方が花は多いと思いますよ♪
たちつ
【近畿】
2007/01/26(金) 21:14:52
・
本来は、盆栽と花梅と実梅とは、目的・趣が異なりますから、同じに考える事にはムリがあります。
梅の花は、花後に生えた新芽に翌年の初春に花が咲きます。
従って、新芽をどのように育てるかが、問題になります。
元気の良い新芽は、枝ばかり伸びて花数が少なかったり、花が飛び飛びに咲いたりして好ましくありません。
そこで、盆栽の場合には、花後に極短く切り詰めて新芽促し、更に新芽の成長が止まったころ、概ね梅雨前にもう一度新枝調整をしたり、蕾確認時に、花位置調整したりします。(枝ぶり調整を除く)
今年の開花は、概ね良く咲いた年です。ほっておけば、来年は、沢山咲くとは限りません。
桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿の意味。
梅は他人に、切ってもらえの意味。
桜は、幹枝が腐り易い為に、昔は斬ったらダメという考え方基本理念でした。今は、技術理論も向上し、防腐剤・防除方法も、はるかによいものが開発されてきました。今では、桜の延命処置・株更新の為に、一部では、枝斬り方法は、積極的に採用されています。(厳格な?手引書があ
る)
これに対して、梅は萌芽力に優れ、比較的腐れリが少ないので、かえっ
て愛着を持ちすぎると、剪定が甘くなり、上手く花実が付かないので、
昔は、愛着を遮断するために、前述の格言が定着しました。
今は、梅の剪定の仕方でも、それぞれの目的に応じて、厳格なルールが
あります。それは、昔の慣習と科学的な理論に裏付けられていますし、農家では講習会や技術指導を開いています。高品多収入を計りつつ、産
地ブランドを高揚させ、生き残りに必死です。さもないと、国内のみな
らず、海外の安くてよいものに負けて仕舞います。
その点、苗木や盆栽は、一寸遅れているように思います。短期栽培可能商品の開発、より良い改良品種の取り組み程度かな?。
という事で、樹勢に応じた適切な剪定は、毎年の開花を安定させる為
に、しないよりは、した方が望ましいと考えます。
・
cat
2007/01/27(土) 17:01:12
>剪定をせずに毎年育てていっても大丈夫なのでしょうか?
一度開花した枝には二度と花は咲きません。
つまり、剪定しないで花を咲かせるなら、樹は年々大きくなってしまうわけです。鉢植、特に盆栽なら結構無理がありそうですね。
(地植えなら全然問題ないでしょうけど)
たちつ
【近畿】
2007/01/27(土) 21:48:55
・
>一度開花した枝には二度と花は咲きません。
私も、ずばりこれを書きたかったのですが、小枝の則枝がでて咲く場合の事を思うと、書けませんでした。
尤も、盆栽には、このような則枝の則枝の開花仕立て方はしませんが。
・
小豆
2007/02/02(金) 21:59:02
[[解決]]
先輩のみなみなさま、ご回答を感謝いたします。
皆様の詳しいご説明を読んで、盆栽には盆栽ゆえの生き方があることが理解できました。盆栽なのだから、梅の木みたいになってくれというのは無理がありことが分かりました。
今年はきちんと剪定をして、それとは別に梅の木を庭に植えようと思います。
理論的なご説明で非常に分かりやすく、勉強になりました。
ありがとうございました。
初心者用掲示板@園芸相談センター