みかんの木くず

[園芸相談センター]の過去ログです

エレナ 【近畿】 2016/08/31(水) 01:09:57
ミカンの木の根元に木くずがあり、木もかじられたような跡がありました。蟻がたかっていたので蟻と思っていると根元を掘るとカミキリムシの幼虫が2匹いて殺しました。その後木くずが出ていないのでもういないと思ってもよいのでしょうか。その後の管理はどうすればよいのでしょうか。一応スミチオンと殺虫剤を根元に噴霧いたしました。
根は結構かじられておりましたが、木部はほとんど被害がありません。
木は生き生きしておりますがダメな場合すぐにしおれているものでしょうか。根まで潜ることは知りませんでした。

柑橘 2016/08/31(水) 03:53:37
カミキリムシの数は、何匹住み込んでいるかは、ミカンに聞かないと解りません。

>根は結構かじられておりましたが、木部はほとんど被害がありません。
概ねミカンの場合には、ゴマダラカミキリムシが産卵静養しています。
http://www.syngenta.co.jp/cp/columns/view/?column_id=36
その場所は、根頭(根と茎の分かれ目)付近です。

ミカンの殆どの場合には、致命傷で、今は元気でも、今年は持ちこたえても、2-3年で枯れてしまいます。
枯れなくても、生育は悪くなり、収穫用の果樹としては、致命傷と考え、新た苗に植えなおしたほうが無難です。

理由は、植物が生きる為の内臓器官としての、師管と導管と、維管束などの形成層を食い散らかしているからです。
血管神経を切っている。その程度により、直ぐに枯れる場合と数年間延命する場合が有る。
少なくとも、カミキリムシもこの点を良く理解していますから、巣立つまでは、カミキリムシ自身が生きる為に、ミカンを生かしておきますが、巣立てば、ミカンを生かしておく必要がありませんから、後のことはお構い無しです。

カミキリムシが産卵したら、木に卵を植え付けたら、それで、ミカンはお仕舞いです。
尤も、卵の数にもよりますが、例えば、産卵中に天敵が現れたなど、産卵し損ねて、1粒しか産卵しなかったとか、ゆっくりと10個程度産卵した。複数匹が入れ替わり産卵したとかにもよる。
欠陥は、産卵したときには、人の肉眼では産卵注射跡が解らない事です。
卵が孵化して、幼虫が大きくなり、巣を広げるときに、木屑を外に掘り出すときや羽化して、飛び立つときに穴を大きくする。
いずれにしても、ミカンの場合には、産卵場所が場所(根頭)だけに、もう手遅れです。
これが、他の樹木のように、高い位置の枝なら枝が枯れるだけで澄みますが・・・・

pine 【九州】 2016/08/31(水) 22:59:37
 ゴマダラカミキリの産卵は,乾燥年は株元や露出した根,多雨年や雨の時期は上部に多くなります。
 このため,株元にだけ注意していると,思わぬ所に被害を生じることがあり,注意が必要です。

 「ミカン」が,温州みかんか中晩柑類かによって多少異なりますが,かじるに任せて深部まで食い込んでいなければ,1〜2匹食入しても枯れるようなことは多くありません。
 特に,表面ですぐに見つかるような食入初期,若い幼虫の場合は,まず心配は要りません。

 傷んだ皮を軽く剥がして,「バッチレート」や接ぎろうを塗っておいて下さい。
 被害部の周囲は再度の産卵を受けやすくなるため,注意して下さい。
掘り返した根は,土をかけておきますが,台木部分だけにしないと自根が発生することがあります。

 ミカン類の成木で,ゴマダラカミキリに使える農薬は,確か「園芸用キンチョール」くらいです。
 銘柄によって異なる場合がありますが,「スミチオン乳剤」はゴマダラカミキリには使えません。
http://www.greenjapan.co.jp/smichion_n.htm
 また,「みかん」は温州みかんのことですので,なつみかんを除く中晩柑には登録さえありませんのでご注意下さい。

エレナ 2016/08/31(水) 23:36:57
ありがとうございます
大きさは1センチくらいでした。
去年は穴が開いていました。
もう出て行った成虫の穴だったんですね。今は勝手にふさがっておりますが
予防法などはあるのでしょうか

エレナ 2016/08/31(水) 23:37:46
すみません 1センチは幼虫の大きさです

柑橘 2016/09/01(木) 15:41:53
>今は勝手にふさがっておりますが
粉穴(切り口)の癒合
http://iwiz-chie.c.yimg.jp/im_siggWyfvXTo016lWixMHuR0R0A---x320-y320-exp5m-n1/d/iwiz-chie/que-10100692210
http://pic.pimg.tw/aak805/1387133785-2002791731_n.jpg
このように、形成層系の細胞組織が機能(復元再生作用)が働いていれば
樹液(血液)が瘡蓋を作り、その後やがて樹皮(皮膚)が作られて傷口が塞がれます。
形成層系(カミキリムシの食料)がズタズタに切り裂かれる、相対的に穴が大きく樹液が少ないと傷口が乾燥し、傷んだ形成層も機能しなくなり穴が残る。この孔や木の中まで、乾燥し形成層が機能しなくなり、枯れる。
食い散らかされても、一部は残っていますから、かろうじて枝葉が瑞々しく生きていますが、葉が生き生きした緑から、くすんだ緑青色に退色すれば、枯れたものと判断される。
人の皮膚でも、鋭利な刃物での切り傷(単純切断)なら、早く治りますが、擦過傷やヤケド(複雑損傷)は、絡まった糸を解すように中々治りません。傷口跡もケロイドとして残る。

>1センチは幼虫の大きさです
今回は、虫の長さが1cmでしたが、幼虫にも生活空間は必要です。
人の赤ちゃんでも、寝ているだけなら、少なくてよいですが、ハイハイしだしたら、広くいる。犬猫なら狭い出入り口でもよいですが、人なら大きい出入り口が必要です。
又、快適環境も必要です。家には屋根があり、雨を塞ぎますが、トンネルでは、湧き水が入ってきますから、防水皮膜が必要です。
虫の場合にもやはり防水バリア(樹液や水分が溜まるのを防ぎ、生活空間の湿度調節)を作っています。

虫の大きさもミカンの生死を左右する重大な要素ですが、虫の数や居住位置関係とミカンの被害状況やミカンの蘇生再生復元能力との力比べで、生死が決まります。

>予防法などはあるのでしょうか
虫の食害と居住空間のイメージ
http://blog-imgs-19.fc2.com/k/a/w/kawatti/P1020937.jpg
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/d1/0cc96a6ebda9f2e82d96aaebd433356d.jpg
先ず、幼虫の駆除
この迷路に針金を差し込んで殺す、引っ張り出す・・・殆どは殺した気分で終わる。
次に、農薬を注射器で注入する・・・注射器注射針が買えない
癒合剤やセメダインで、孔を封印する。

次に、
帰巣習性(里帰り)を遮断し、子育て(産卵)に関して安心安全でない事を
栽培者がカミキリムシに教える。産卵させない。
・・・・除草や枝葉の剪定をして明るくし、カミキリムシの天敵に見つけられやすくする。
広範囲に農薬散布、株元の産卵場所に、殺虫忌避農薬を塗る。
カミキリムシの病原菌を配布し伝染させる。
株元の産卵場所に、防虫ネットや産卵管の長さより厚く擁護マットを貼り付ける。
など

カミキリムシの親の食害は、ミカンには、大した被害はありません、が産卵し孵化した幼虫が、枯れさせる甚大な害を引き起こします。

餓鬼は、餓鬼自体も常に飢餓状態にあり、食む事しか能力がなく、回りを飢餓に陥れるもの。その制御できない餓鬼を、制御し守るのが母性愛。その母性愛をコントロールしないと仕方がありません。


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