捩幹柘榴

[園芸相談センター]の過去ログです

鈴木荘太郎 【関東】 2016/08/05(金) 13:51:06
盆栽に捩幹柘榴というものがありますが、これは普通の柘榴の木がたまたま幹がねじれたものでしょうか?それとも普通の柘榴とは違った種類の木なのでしょうか?
図鑑でさがしても捩幹柘榴という項目はありません。

Aquiya 【関東】 [URL:http://aquiya.skr.jp/] 2016/08/05(金) 19:29:05
ザクロの園芸品種ですね。
『園芸植物大事典』(小学館)には‘捩幹榴’として掲載されています。
(海外のサイトではPunica granatum var. nejikanと変種扱いにしているところもあります)

たちつ 【近畿】 2016/08/05(金) 21:49:57
多分 普通の石榴の枝代わりの変種として独立したものでしょうね。
どのサイトをみても、捩幹柘榴を挿し木して8年ほど経て古木化すれば、自然に幹がねじってくるようです。
右ネジ株と左ネジ株が有るようです。

又、捩じりだすと形成層に独特の性質が発生して、良く枯れさせるとも紹介されています。
予備苗確保(挿し穂とりの親株を確保して、親の幹をいじらない)が絶対必要条件とも紹介されています。
http://homepage2.nifty.com/miyamotoen/bonsai-turedurekusa-17/02.htm

Aquiya 【関東】 [URL:http://aquiya.skr.jp/] 2016/08/06(土) 13:20:53
補足です。
の『石榴の作り方』(農業世界編輯局編・博文館・1942年)という本に「捩幹榴について」という記述がありました。
それによると「捩幹榴」は名古屋で実生から変化してできたもので、それを東京の香樹園が(東京に)持ってきた、とのことです。
国立国会図書館のデジタルコレクションでだれでも閲覧できるので、どうぞご覧になってみてください。

普通のザクロから実生で生じ、幹がねじれるという点のみが異なっているので、やはり変種ではなくザクロの園芸品種と位置付けるのが妥当でしょう。
園芸品種なので、普通の樹木の図鑑などにはあまり掲載されていないと思います。
園芸植物を扱う詳しい図鑑や、盆栽の本などには掲載されています。
『花もの盆栽』(村田憲司・保育社・1976年)、『写真でわかる盆栽づくり』(時崎厚・西東社・2010年)などに記述があります。
図書館等でで探してみてください。

なお園芸品種というのは、「遺伝的に特定の形質を同じくする一群」のことです。
現在で回っている捩幹榴は、名古屋で生まれた元の木から主に挿し木で増殖されたものでしょうから、形質は固定しています。

はじめのご質問に対する答えとしては次のようになるでしょう。
・それとも普通の柘榴とは違った種類の木なのでしょうか→普通のザクロから実生で生じた園芸品種で、幹のねじれという点だけが原種と異なります。
・普通の柘榴の木がたまたま幹がねじれたものでしょうか?→固定した形質で、たまたまではなく常にそうなるでしょう。


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