インプレス パープルラベンダーの花
うさびっち
2016/05/15(日) 08:10:43
花壇に植えてから3年目で木質化しています。
切り戻しを行っている為、花の蕾も多く付けたのは良いのですが
去年より穂がかなり短く 小さいです。
燐酸の多い肥料はあげています。どうしたら花の穂を長く
咲かせられますか?
ばんざいうさぎ
【北海道】
2016/05/16(月) 12:55:52
お住まいの地域が書かれていませんね。まずは必ずお住まいの地域はお知らせください。
異種交配由来のラバンディン系の品種ですから、剪定などの手入れは普通のラベンダーとは異なるのだと思います・・・。
おそらく、普通のラベンダーに準じた切り戻しなどをなさってしまい必要以上に枝数を増やしてしまった結果だと思いますが・・・。
北海道富良野市などで有名で、一般に多く栽培されているラベンダーは「コモンラベンダー」と言う種類です。ラバンディン系はこの種と別種のスパイクラベンダーとの交配由来の系統です。花の時期もやや晩生です。
ラバンディン系の精油は匂いにクセがあり人により好き嫌いがあって精油としては品質が良くありません。人によっては匂いで頭痛や悪心などの体調不良を起こします。
日本では芳香剤や入浴剤などの市販の製品でラベンダーの香りと銘うって売られている物の中には精油が安価なこのラバンディン系の香料を使用している物も多いので(おそらく値段設定内で買える安価な外国製香料)、その経験から「ラベンダーの香りは苦手」と言う方も案外多いのですが(私もです)、コモンラベンダーから採った香りは甘くて心地のよい香りでリラックス効果があり、両系統はまるで別の花の様に香りが違います。
外国で蒸留されているコモンラベンダーの主に花だけから採る精油は値段も高価で(収穫時の方法から変わる。枝葉も一緒に蒸留すれば葉の匂いが混ざり香りが少し変わる)、エッセンシャルオイルが売られる時はコモンラベンダーの精油の方を「真性ラベンダー」と呼んでラバンディン系の精油と区別していることも。お値段が倍以上違います。なので、製品の香料にただ「ラベンダー」とラベルに書かれている物は注意が必要です。それでも外国製の少しお高めの製品だとラバンディンではコモンの香りの物が多いようです。
なのでラバンディン系は日本だと精油生産では栽培されず、ほぼ観賞用目的での栽培が主です。交配種なので性質が強く株も大型に育ちます。
大型種なので、大きく伸び伸びと育ててあげるのに向く系統です。コモンラベンダーの様なコンパクトに仕立てる目的の切り戻しは向いていません。切り戻しというよりも花を収穫する時などの様な花茎を切り取る程度の軽い物が向くのでしょう。
もしや、普通のラベンダー向きの切り戻しを行っていませんか?コモンラベンダーはコンパクトに刈り込むのに向き香りも目的になる系統ですから枝数が毎年殖えるように枝を切り戻します。でもコモンラベンダーだと株さえ充実していればそれぞれの花穂が小さすぎたりなどはしません。
でも、ラバンディン系は元々が大きくなる花穂な上に元々あまり強めの切り戻しは好まないのだと思います。それで切り戻し位置が不向きな位置で切ってしまったので枝数が多くなってしまい、花穂を作るための養分が花茎が多すぎるので分散してしまったのでしょうね・・・。
もう切り戻してしまっているので出来てしまった花穂はもう大きくは成りません。リン酸の多い肥料を与えても花芽分化時期にはもう将来の開花状態は決まってしまっているので改善はしません・・・。
今年付いている花穂に対してはもう何の対処も出来ませんので、そのまま開花を楽しむしかありません・・・。
出来るのは来年の開花に向けて、まずは枝数を減らす事でしょうか・・・。
将来株姿が不格好になる可能性はありますが、それをしない事には花穂の長さは改善できません・・・。
株の大きさによって残す数は変わりますが、大き目の枝を3割ほど切って取り除くのが適当と思われます。元々の枝数が少ないのならかなり寂しくなってしまいますが・・・。
来年・再来年の花茎数も今よりもぐんと少なくなってしまうと思います。でも、枝数を制限し以降は花茎を切る程度の軽い剪定に留めておくと3年目くらいから本来の長さの花穂で咲いてくれる事でしょう。
要するに、その系統には向かない観賞用の(そんなに花穂の数を増やさないで楽しむ系統)の切り戻し方法をしてしまったと言う事です・・・。ハーブガーデンでコモンラベンダーの系統以外の種類の栽培風景を見たことがありますが、自然風にワサワサと生えていて株が全体に高めで、目立った刈り込みがされておらず、一株に対しての花数もコモンラベンダーほど多くはありませんでした。
元々ラバンディン系統がお好きで買ったのなら年間管理(特に枝の剪定具合)の勉強不足、ラベンダーが欲しくて探していて、お住まいの気候に向くなどの理由からこの品種を選んで買ってしまったのなら、予備知識無くラベンダーならどれも同じ管理で良いと思い込んでしまって選んだと言う、系統の選び間違いと言う事でしょうか・・・。
ラベンダーと呼ばれていても、コモン・スパイク・ラバンディン・フレンチ・レースなど実はいろんな系統や種類があり、利用方法も耐寒性・耐暑性など性質もそれぞれ違います。人によってはラベンダーと呼べるのはコモンラベンダーだけで、他は全くの別種と言い切る人も居ます。コモンが一番有名ですが、それに一見似ていても栽培法はコモンとは違う物も多くあるのです。
もしお住まいの地域では梅雨や夏の暑さで従来のコモンラベンダーの栽培が難しくても、改良された暖地に向くイングリッシュラベンダーの「長崎ラベンダー」と言う種類なども有り、コモンラベンダーに近い楽しみ方が出来る物もありますよ。もしコモンラベンダーの様な見た目のあまり大きくない物がご希望だったら、今の物は大型に育て暖地向きのコンパクトに仕立てられる性質のラベンダーを改めて購入を検討なされてみてはいかがでしょうか。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2016/05/16(月) 13:09:08
すみません、追記です。
大き目の枝を3割と言う表現は難しかったかも・・・。
太めの枝を3割と言う意味です。でも今までの切り戻しを何年も繰り返しているのなら太めの枝を切っても残った太い枝からの分枝がまだ多い可能性はあり、場合によっては去年伸びた細枝の方も間引く必要があるかもしれません。ラバンディン系の品種は自然に付く花穂の数で楽しむのに向く物と思われますので、花穂の多さを目的としての栽培はやめて株姿全体のバランスの良さを目指すべきかも。花茎自体の数は切り戻し作業せず大株にして自然任せか、多くなりすぎれば間引いて制限した方が良いと言う事・・・。
あと、リン酸多めの肥料も特段必要ありません。我が家ではラベンダーは肥料を全く与えてなくても充分大きく株が育ち花も多く咲きました。ラベンダー自体はそれほど多くの肥料は好みません。春と秋に緩効性肥料を他の植物よりは控えめに与えるだけで充分だそうですし、成分によっては偏ると弊害が出るので、特にリン酸は意識して与えずとも良いと感じます。
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