木の幹をえぐる
こたろー
【関東】
2016/05/14(土) 07:21:01
のはまずいでしょうか。
問題ない場合、安全な時期と切り口の適切な処置方法をご教示いただけないでしょうか。
写真があれば話は早いのですが、、、簡単に言うと、庭の木と排水管が共存できなくなりました。
木の根がタコ足のように塩ビ排水管を上から下からがっちりと抱きかかえ、排水管を地表に持ち上げてしまいました。そのため、無理な力がかかっている箇所は割れはじめています(コーキングでもたせていますが)。
さらに幹に押されている部分は、排水管が半分くらいの太さにつぶされてしまい、割れるのが必至の状態です。
解決策として、排水管を迂回させることも考えていますが、敷き直し、かなり大変で。。。
木を切ってしまうのが合理的で一番簡単なのは分かりますが、切りたくないです。
せめて細々とでも生かす道として、
1.排水管に絡まっている根を断つ、
2.排水管を押しつぶしている箇所の幹をえぐる(削る?)
ことを検討しています。
えぐる深さは、木の幹の6〜7分の1程度と思います。
えぐってもおそらく大丈夫だろうと確信しているのは、その木がものすごく強い木で、これまでにもあっちに出ては切られ、こっちに出ては切られ、してもまったく動じなかったからです。
木はカエデの類と思われます。(葉形からすると、カラコギカエデ?)
ばんざいうさぎ
【北海道】
2016/05/14(土) 13:40:22
できるだけ切りたくないと言うお気持ちは解りますが、お考えの対処はあまり木から見て好ましくない事ですし、あくまでも一時しのぎの様に感じますが・・・。一時期は改善された様に見えますが、その対処でもうその後の心配が無くなるわけではありません。それに別の面での心配(危険性)もいずれ出てきてしまうと感じますが・・・。
やはり配水管を迂回させるか、木を切ってしまう(木の規模がそれほどではないなら移植を業者に頼む)のどちらかしかないと感じます。
配水管が半分の太さに潰されているという状態だと、一般的な下水管の材質から考えて相当の圧力がかかっており、何時配水管が割れてもおかしくはないと思います。それに木を削ってその配水管にかかる圧を取り除けたとしても配水管をそのまま使うには耐久性が弱くなっているでしょう。圧が取り除かれてある程度形が戻ろうとする時に、年月かけて押されていた物が急に圧が無くなれば材質によっては弱くなっていた部分からその後大きなヒビが入ったり割れたりする可能性があります。なので木を削るのなら、その部分の配水管もすぐに外して新たな物に替える作業が必要に成り、結局は業者に頼んで配管をつなぎ直してもらう手間も加わると感じます・・・。
木を削っても今後心配が無くなるわけでは無いと言う理由は、木はある程度の再生能力があるからです。大枝が幹の付け根から折れたりするとその部分が大きいと良く洞に成ったりしますよね?あれはその木の傷の大きさが再生能力よりも上回ってしまった結果ですが、良く見れば樹皮部分は分厚く固く盛り上がっています。その部分が再生した部分です。この再生能力は結構優れていて大枝ほどの太さは無い枝だったら、その木の幹の傷は数年で塞がれる事も。
その再生能力で、削った部分もいずれ樹皮で覆われます。その場合元の樹皮よりも範囲が広く固く盛り上がった状態で再生されやすい傾向がありますし(樹皮だけで無く周囲の材も)、地面に近いのなら、またちゃんと新しい根が今よりも多く生えてきて、また伸びていきます。
その木が今後ずっと残されていくのなら、またいずれ同じ様な状況に成りかねないと言う事。そして再生され盛り上がった部分は範囲が広く硬くて前回よりもずっと圧をかけて配水管を押しつぶしかねませんし、削る事は困難に成って行きます。木は傷つくと防衛作用が起きその場所を前よりも頑丈に再生してしまい、盛り上がりや瘤に成りやすいんです。
あと、安全面からもお勧めできません。大きな根を切ったり地面近くの幹を傷つける(又は部分的に削る)と、樹皮が張る事で支えていた木の重量のバランスが崩れてしまい、台風などの強風にあおられるとその部分がきっかけで亀裂が入り木が倒れかねません・・・。
よく台風で根っこごと抜かれて倒れた木などニュースで見ますよね?根がしっかり張っている木でさえああなのですから、根元近くに傷のある木だと削った程度によっては木の規模に対し踏ん張れなくて、削った部分など弱まっている所が亀裂の始まりとなって幹が折れる可能性が大きいと思います・・・。
この問題で他に起きる心配は、削った部分をむき出しのままで置くと病気が入りやすい事もあります。太めの枝やヒコバエの太めに育ったものなどを切り取るのと、幹の一部分を多めに削るのでは事情が違います。樹皮を広めに失うと再生されるまでの期間が長く、剝き出しで外気に晒されているうちに(今回の様に地面に近いと土からの菌が入ってしまう心配も)病気がはいってしまい、気が付かないうちに内部が腐ってしまう事があります。根元に腐りが入ると非常に危険です。木によっては中の材だけが腐り樹皮付近には影響が無く見た目では木はいたって健康に見える事もあるので、こういう木は芯が無いので台風ほどでもない強風で簡単に倒れてしまったりします・・・。
なので、もし木の方をどうにかしたいとお考えなら木のプロに対処をお願いすべきです。素人が簡単に行うべきではないと感じます。
こういうトラブルは経験豊富な造園業者や樹医の資格を持った方なら適切な対処を行えるのでしょうが、もしお考えに成られている削っての対処法なら削るだけでは終わらず、強風で倒れるのを防ぐのにまた予防的な対処(折れない様に周りに支柱的な物を設置など)も必要と感じます・・・。
それと、ライフラインの配管と樹木というのは本来共存は無理です。木が邪魔と判断し破壊しようとしますから。大きな岩のくぼみに溜まった土などに種子が偶然落ちて芽生えると、その根は岩のヒビに沿って伸びていき育つにつれ根は太くなりヒビを広げ、いずれは木の根が岩をも割ってしまうほどの破壊力を持ちます。家の基礎部分の下に木の根が伸びてくれば基礎部分にヒビを入れてしまう事もあるくらい。今回のケースも木が配管を締め上げて破壊しつつあるんです。
今回は下水管なので急な命に係わる事故にはならないでしょうが、これが上水道の配管だと地中の土が漏れた水の勢いで流され中に空間が出来てある日急に地面が陥没する事もありますし(過去にゴルフ場で人が落ちて亡くなる事故がありました)、私が住む地域から近い大きな街の住宅街の事故ですが、都市ガスの配管の老朽化でガスが漏れてしまい、冬で地面には大量の積雪があり地面が塞がれている状態で逃げ場のないガスが配管周りの地中を伝って屋内の方に流れ込みその家や近所数件で数人の死者と重篤者が出ました。発覚してから除雪して地中の配管を掘り出し対処しようにも家の敷地に多く植えられている庭木が掘るのを邪魔して時間がかかってしまい(業者も初めての事で周囲の住人を避難させるなどを思いつかなかった様です)、その家だけで無く近所の家にもガスが伝わってしまい被害が広まってしまったのです。
こういう事故がもしあると、配管付近の木が邪魔で時間がかかって被害が大きくなったり、木の根そのものが配管を破壊する原因を作っているという事も多いのです・・・。
排水管でも、漏れてしまうと結構被害があります。我が家ではトイレを改装する際に貯留槽から地域の排水本管に繋ぐ工事をし、その際に敷地内の排水管を新しく埋め戻しました。
替えた翌年に、施工業者の工法の選択誤りから(北海道では屋根に溜まる雪が圧縮され氷の塊になって落ちます。2階建て建物の屋根から氷が落下する場所に近いのに、その落下重量に耐えられる工法をしなかった)配水管の継ぎ目が地中で外れてしまい、夏に2階の窓から見て隣の畑の土表面に扇状に排水が染み出ているのを見つけるまでの長期間汚水が漏れてしまって土壌が汚染されてしまいました・・・。下水管埋設の前年まで上水道に繋がず地下水をポンプで上げて飲んでいたので、もし上水道に替えずに地下水を飲んでいたら汚染されている水で健康被害が出ていた事でしょう・・・。畑もどのくらい汚染されているかが解らず(家の敷地の地下の浅い所にある岩盤に窪みがあり、汚染水が溜まっているとなかなか流れ去らない)現在は畑は使用しておりません・・・。
排水管が気が付かないうちに漏れてしまっていると、その後は思っているよりもかなり厄介なのですよ・・・。配水管を持ち上げているのなら継ぎ目部分に隙間が出来ていてもおかしくなくすでに汚水が漏れている可能性もあります・・・。
その配水管にはトイレの汚水までは流れていなくとも、普通はお風呂で体を洗った水や使用後の水、台所用洗剤や、衣類用洗剤や洗濯ものに付いていた汚れの混ざる汚水だと、漏れた周囲に植えてある植物に洗剤の成分が蓄積する可能性もあり、特に人が口にしたりなど利用する可能性のある植物(実の成る木や野菜や、何らかの方法で人体に用いる植物など)が使えなくなる(知らないで食べたり使えば健康被害に繋がる)可能性があります・・・。
今回の木は、将来配管に影響が出るとは気づかずに誰かが植えてしまったのでしょうね・・・。今後は、生活配管のある場所(図面で確認できないと難しいですが・・・)からは木は最低でも3メートルは離して植えた方が良いですし、3メートル以内に今生えていてまだ移植可能な木なら他の場所に移植した方が良いですよ。
この3メートルと言う幅は、根が届きにくい距離でもありますが別の理由もあり、配管の不都合があって掘る時に使うユンボなど重機の小型機種がぎりぎり回転出来る幅です。それより狭い場合を掘る場合は我が家の様に範囲内にある庭木を処分しなくてはなりません。その木が大切な物だったら急な事で仕方ないとはいえ惜しいですよね?我が家の排水管を埋めたところは庭を横切り道路わきの本管に向かうルートもやはり3メートルくらいの幅が今もあいたままです。元々畑を庭にした場所で、以前は庭木を植えようかと思っていましたがまだ何も植えていないうちに配水管工事を行う事となり、現在は帯状にひらけたままです。もしまた配管に不具合があった時はいつでもすぐに掘れるように。
ただ、この何もないひらけた部分には良い面もあり、我が家の建物の構造から庭が2つに分かれていて以前は大きく迂回しないと行けなかったところへ直接行ける通路として利用できるように。また、以前は薄暗い場所でしたが日が良く当たる様になり、以前は育ちの悪かった植物が工事後は良く育ってくれるようになるなど。今は配管の埋まっている場所や周囲は宿根草を植えるに留め、急に掘りかえす事になっても惜しくないものを植えています。
実は我が家も配水管のすぐ近くに大切にしている木がありました。若い木で重機でも掘れる程度の根の張りだったので、お願いして別の場所に運んで植え替えて貰いました。小型ユンボで一掘りし、そのまま運んであらかじめ掘っておいた穴に入れて、木の傾きは人の手で直しましたが土を入れて固めるのもユンボで。木の移植にしてはあっと言う間に終わりました。
台木に小さな枝一本が継いである苗を買って育ててきた低木性の入手しにくい種類の桜の木です。以前の場所では日陰で木の育ちが悪く開花可能なはずの樹齢でしたがずっと花が咲かずにいましたが、その後ぐんぐん枝も増えて多くの花を付けてくれるようになり、今ちょうど満開です。
こたろー
2016/05/14(土) 21:02:11
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いったいどこから謝意と尊敬を申し上げたらよいのか
途方にくれていますが……
ばんざいうさぎさんて、すごい方なんですね。。。
木のことから下水・上水のことまで、ご自身の体験も交えて、
ありとあらゆる視点からバランス良く色々なことを教えてくださって、
ひたすら感謝です。
特に自然に対する考え方が、至極まっとう、かつ深くて尊敬しました。
コメントを読んでいると、木が生きものであることを改めて認識させられまs。
でも木に肩入れし過ぎることなく、
すべての生物と環境にとって最善の方策を提案できるのは、すごいです。
もしかして何かそういうご関係のプロの方でしょうか。
それとも北海道の大自然で暮らしている方にとっては、常識レベルなんでしょうか。。。
「木がかわいそう」という薄っぺらな価値観で、
自分がいかに物事を単純に考えていたかがよく分かりました。
そして、移植!
目から鱗というか、まったく頭の中になかったのが恥ずかしいですが、
移植も、考えてみます。
ただ、ちょうど風除けになっているためできれば動かしたくないのと、
移植する先が確保できない可能性が大きいので、
排水管のほうに譲歩してもらう道を検討するのが
まず先かなと思っています。。。
こちらはプロに相談してみます。
最終的には木を切ることも覚悟します。
いずれにしても相談して良かったです。
しろうとの浅はかな考えで、木をえぐったりしなくて良かった。
結局はいたちごっこになって、木と憎み合いになるところでした。
それと「今ちょうど満開です」っていう〆すてきです。
ありがとうございました。
園芸相談掲示板@園芸相談センター