作出年によるバラの耐病性等の違いについて

[園芸相談センター]の過去ログです

nelton 2015/05/26(火) 07:45:07
 以前から疑問に思っていることについて質問します。
 バラの品種は毎年新しいものが出てきます。品種改良されているのだと思います。
 この改良の程度がどの程度のものなのでしょうか。
 例えば、耐病性についてです。これが弱いものは、育てにくいということで店頭にも並びにくいでしょうし、また、評判もよくないはずですから、自然淘汰されていくものと考えます。
 バラの品種で、耐病性の高いものとして紹介されている品種で、作出年の古いものがあります。
 一般的な質問で申し訳ないのですが、最近の作出年の一般的な品種のものと比較した場合、最近の作出年の品種は、昔の品種と比較して、耐病性はどの程度なのでしょうか。最近の品種は総じて耐病性が高いのであれば、最近の品種を買いたいのですがどうでしょうか。

ウイーピングマン 2015/05/26(火) 08:10:52
作出年が古いのになぜ自然淘汰されないか?簡単です。今でもホームセンターに売っている作出年が古い品種は現在まで愛され続けてきたからです。人間は新しい物好きですが、昔ながらの物を好む傾向もあります。

品種改良 2015/05/26(火) 09:02:50
バラに関しては、耐病性が高い低いや害虫に強い弱い品種つくりという方向性は、低いようです。
それは、生活必需植物ではなく、嗜好植物ですから、未だそこまで進んでいません。
消費者も、全く関心がない。
少なくとも、日本では、新品種(花のガラ見栄えの違い)にのみ固執し、優越感として、新品種の発見(開発ではない)自己満足している幼稚なレベルです。
ピンクと桃の違いやグレーと灰色の違いを競い合っているようなもの。
同じ、見映えを論じていても、海外の歴史あるナーセリーのように、白花を紅花や黄花や紫花を作出するのなら、開発と言えるでしょう。
小輪咲きを大輪咲きにする。一季咲きを周年咲きにする。七変化咲き、絞り咲など、明らかに異なるバラを作るとか・・・・

日本作出のバラを、全般的に見れば、いくら人気がある品種とはいえ、ひびたる違いによる改良でしかありません。
その証拠として、よくよく詳細に観察しても、違いが判らないでしょう。
精密なコピーバラとしての、微々たる改良薔薇ですから・・・

これが、太古以来からの日本の文化の特徴です。

生産者、研究者、消費者ともに、それで、満足しているのだから、
>自然淘汰されていくものと考えます。
耐病性が原因で、自然淘汰することは、絶対にありえません。
自然消滅するとするならば、取次商社が、廃版扱いにする事だけです。
流行をいかにして、作るかどうかです。
ほとんどの場合には、写真写り、見映え、包装紙次第で決まってしまいます。
>最近の品種を買いたい
もこの現われの一つです。

この証拠は、耐病性に関するガイドラインやランク付けが、衣服の規格LMSや地震及び放射能レベルのように、大まかなものですら、全く無いでしょ。

耐病性、害虫性、耐寒耐暑性、も取説の飾り的な位置づけ。
中途半端なキャッチ用語でしかない。
口コミレベル程度の曖昧な位置づけです。

口コミといえども、マニアになればなるほど、こだわれば、 最大の有益情報の一つです。

従って、広告内容や口コミを頼るか、自分自身で育ててみないと、解りません。

私は、極端に好みが合わなければ別ですが、バラなら何でも良い派です。
しかし、好みがはっきりと決まっていなければ、まず、世界のバラとして、殿堂入りしているベストテンから、選んだ方が良いと、答えたいものです。

永遠不滅の世界の殿堂入りのバラ品種 ですから、 一回限りの日本のベストテンでもなければ、世界のベストテンではない。
少なくとも、10年間は、ベストテンいりしたバラ品種。

となれば、ありふれたものとなるかもしれません。
少なくとも、一寸したバラ園には、必ず一品は、植えられています。

じった 2015/05/26(火) 12:44:36
耐病性については、

NHKのバラ百科やてんちょさんの著書などに、いろいろ書かれてますね。

近年作られたバラだからといって、病気に強いとは限らず、

むかしからの、こんな古い、きれいな品種なのに、こんなに病気に強い、ホクホク!ということがあるようですから、

お調べになるといいと思いますよ。

バラを売るほうも商売ですから、

耐病性だけを、前面に押し出して売るとは限りませんよね。

新しい品種でパテントがあれば、小売業者の利益はへっちゃいますし。

よく売れるモノを売るのが儲けの近道で、そのよく売れるものは、スレ主さんが好きなタイプのばらとは限らないわけですから。

耐病性に関する記載は、本によってちがいますから、

あまり、信じずに、

美しさ、つくってみたさとの、天秤にかけて、選ぶべきだと思いますよ。

gardenfan 【近畿】 [URL:くる] 2015/05/26(火) 19:23:40
1990年代からフランスやドイツでは不特定多数の人が来る公園などでの農薬散布ができなくなったので、耐病性が最重点で育種が行われました。ですから2000以降のEUで育種されたバラは病気に強いものが多いです。

耐病性で信用できるのはコルデスの品種紹介で黒点四つ星うどんこ三つ星なら最高クラスの耐病性となります。コルデスのホームページで四つ星のバラを見つけて、help me find でその親を調べると古くて病気に強いバラが判ります。たとえばシュラブで病気に強くてお勧めしているのがコルデスのシンテレラ(1992年)ですが、花粉がサンテネールドルールド(1958年)というほぼ無農薬で育つバラです。このバラはデルバールの育種のベースになっているバラです。ですからコルデスも育種に使ったんですね。そしてその母親はフラウカールドリュシキ(1901年)と調べられます。そしてその父親はマダムカロリンテストー(1890年)

日本で育種されたバラについては、青いバラの育種が行われていた時などは耐病性は無視されましたので、別な話となります。

大阪中之島バラ園では年代順にバラが植えられていますので、見にいかれることをお勧めします。やはりバラ園に行って、花が終わった秋以降で葉を残している品種を選ぶのが確実です。農薬の散布回数の確認が重要ですが。


nelton 2015/05/27(水) 00:47:26
 短時間のうちに,多くの回答,意見をいただくことができ,感謝するとともに驚いています。
 gardenfanさんの発言で,2000年以降EUで育種されたバラには耐病性の高いものが多いことが分かりました。
 フランスのデルバールの最近の品種は,どれも耐病性に強いというのが謳い文句であり,この点において納得できました。
 デルバールの最近の品種は,これまでの品種と比較すると可愛らしく,華やかなものが多いですが,耐病性に優れているのであれば,非常に魅力的ですね。
 さて,品種改良さんの発言では,世界の殿堂入りのバラから選んだ方がいいという意見ですね。
 この点において,先日,ホームセンターのバラ鉢コーナーで悩んだことがありました。
 6号鉢のバラが多く販売されていたのですが,やはり,赤色とピンク色の品種が多く並んでいました。
 その中で,私の目にとまったのが,ラ マルセイエースと,世界殿堂入りのドフトボルケでした。いずれも赤色のHTで大きな花を付けていました。また,HTらしく,太いシュートを付けていて,葉も厚くて大きめで,全体としてしっかりとした株でした。
 この2つの品種のうちから1鉢買おうと思い悩みました。受賞歴からすれば,当然,ドフトボルケですが,この品種のラベルには,特徴として四季咲き性の他には,単に世界殿堂入りとしか記載されておらず,耐病性,耐暑性,耐寒性,強健などという記載はまったくありませんでした。ラ マルセイエーズについても,耐病性などについての記載はありませんが,ラベルに印刷された大輪の写真が綺麗で印象的でした。耐病性については,表記がなければ,判断することはできず,しかも,現物は出荷されて時間が経っていないので,現物を見ただけでは判断できません。結局,品種ではなく,シュートが太くて株が丈夫そうなものという観点から,ラ マルセイエーズの6号鉢(1980円)を買い求めました。
 それ以外にも,ドフトボルケには,副蕾が多いが,ラ マルセイエーズには,副蕾がほとんどなく,主蕾が大きくなってくれるのではないかという点も理由でした。
 世界殿堂入りの品種が他の品種と比較して,耐病性が明らかに優れているということであれば,私は,ドフトボルケを買い求めたと思いますが,そのようには判断できませんでした。
 ドフトボルケが殿堂入りしたのは,1981年であり,30年以上前です。この頃の受賞品種と近年作出された品種(デルバールのナエマなど)と比較した場合,評価はどうなのでしょうか。
 近年作出品種には,あまり進歩がないのでしょうか。
 デルバールやメイアンの最新品種は,どのような点が改善,改良されているのか興味があるところです。

ばらファン 【関東】 2015/05/27(水) 11:41:43
耐病性が低いバラは売れない傾向があるだろうと思います。

バラを選択する時は気にします。ただ、その耐病性については必ずしも
正確だったりすることはないみたいです。というか、育て方にもよるわ
けで・・・。

なお、最初の1,2年は病気(うどん粉)などに悩まされても、年が進むに
連れて次第に病気しなくなる傾向があると思います。

橙色のバラは長続きしたことがないです。病気するとショックなので、最近
は、赤とピンクを主にしています。赤とピンクは歴史のあるバラが多く、
おおむね丈夫だと思っています。最新のバラは買いません。形がオーソドックス
なバラのほうが好みです。古いバラでも十分耐病性はあるし・・・

gardenfan 2015/05/27(水) 21:33:13
バラの殿堂入りしたからといって耐病性が高いとは言えないと思います。ラ マルセイエースとドフトボルケは1960-70年代の作出で耐病性で選ばれたのではなくて、綺麗な赤色や香りが評価されたものと思います。
また樹勢が強くなくても売れているバラもあります。国枝啓司さんや河本さんのバラは花の形が綺麗なのでそこそこ売れていますが、購入された方はそれなりの苦労が必要です。

デルバールのバラは一部のバラが秋に咲かない、シュートが1.5M以上伸びても結局蕾がつかないといった欠点があるバラが問題視されると思いますが、これも剪定時期をお盆のころにするとなんとか対処が可能です。
今年購入したバラの中ではジャルダンドグランビルがありますが、バガテル金賞のバラですので耐病性は高いと思いますが、その親がドリューのアンナプルナでしたのでこれも購入しました。こちらは耐病性は確認していませんが白バラでそこそこの耐病性ならそれでよいと判断しました。
あんまりお勧めできない方法ですが、昨年六月から三か月ほど農薬散布を辞めて我が家のバラの耐病性評価を行いました。数年に一度やっていますが、この方法でバラを淘汰しています。お勧めできない理由は、病原菌の密度が確実に上がりますので翌年の病気の対策が大変になるからですが、IPMで色々な対策をすればそんなに負担にならないことも判りました。


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