ミカンコナジラミの退治
エレナ
【近畿】
2015/05/14(木) 22:38:15
ミカンコナジラミの被害に困っています。こいつは木勢や実に影響は出ないのですが葉っぱがすす病にかかってしまいます。この時期に結構増えてきます。スミチオン1000倍、ベニカ3000倍などを月1でふります。すす病はベンレート3000倍を降りますがあまり効果はないようです。特効薬とかはないのでしょうか。たとえば希釈率をさげるとか。教えてください。
pine
【九州】
2015/05/17(日) 23:07:16
すす病は基本的に「病害」として捉えられておらず,果樹では確か登録農薬は無かった様に思います。
この菌は,植物体に侵入するのではなく,排せつ物の糖を栄養に枝葉の表面で繁殖し,光合成を阻害しますので果実の外観阻害,品質低下,樹勢低下などを引き起こし,ひどくなると落葉したりします。
基本は,すす病が繁殖する糖分を排泄するアブラムシ,カイガラムシなど,お尋ねの場合はコナジラミの密度を下げることですが,以下などを参考に薬剤を選択し,適期に防除して下さい。
カイガラムシなども同様ですが,防除時期が外れると効果が下がります。
なお,枝が混んでいる,通風が悪い,周囲に発生源があるなどの場合は,イタチごっこになりますので,思い当たる物があれば,改善した方がよろしいかと。
また,排せつ物が目立ってきたら,水で流してやれば,すす病の発生は少なくなるはずです。
pine
【九州】
2015/05/17(日) 23:09:47
失礼しました。載せ忘れです。
http://www.boujo.net/handbook-07
エレナ
【近畿】
2015/05/20(水) 23:56:47
ありがとうございます。
拝見いたしましたが劇物の資格などは持っていますが家庭園芸で本格的な農薬は使用したくありません。わがままいって、すみません。
拝見させていただいたところ、成虫を処分するより幼虫の時期に薬剤散布がよいのかなと思いました。6月下旬散布します。オルトランつぶ剤は効果はあるのでしょうか。ダメだと思いますがやってみます。
pine
2015/05/22(金) 00:55:09
具体的な作物名が無かったため,農薬銘柄は書きませんでしたが,「カンキツ」を前提にすれば,佐賀果試の成績などがあります。
成分名で書かれていますので,成分名で検索すれば銘柄,商品名がヒットするはずです。
https://www.pref.saga.lg.jp/web/var/rev0/0158/9129/h22seika_26.pdf
具体的な農薬名を調べて挙げるのは時間とエネルギーを使いますし,このところ荒れることが多かったので農薬の話題には触れない様にしていましたが,気になる部分もありましたので書かせて頂きます。
なお,書かれた内容を責めるつもりはありませんが,もしお気に障ればおゆるしください。
>本格的な農薬は使用したくありません
お書きの剤は,いずれも現行品で農家も使う「本格的農薬」だと思います。「家庭園芸用」と書かれていても,成分は同じ物です。
スミチオンやオルトランは有機リン系農薬です。
http://jsct.umin.jp/page033.html
オルトラン水和剤
http://www.greenjapan.co.jp/orutoran_s.htm
オルトラン粒剤
http://www.greenjapan.co.jp/orutoran_r.htm
は,最近の変更で,かんきつ,みかんでの登録がありませんので,効果云々の前に,使うことが出来ません。
ベニカ水溶剤
http://www.sc-engei.co.jp/guide/pdfs/syo00566.pdf
はネオニコチノイド系で,かんきつ登録がありますので,あくまでも適用病害虫への散布が前提ですが,使用できます。
先にお尋ねの濃度は2000〜3000倍です。
私的には2000倍をお勧めしますが,注意書きにも書かれている様にミツバチへの影響も問題となっています。濃度が薄い(希釈倍率が高い)方が環境負荷は小さくなりますが,効かないで2回3回と散布すれば意味がありません。ご自分で判断して下さい。
なお,先にも書きましたが,枝を透かして通風を良くし,薬剤をかかりやすくするだけでも防除効果にはかなりの差が出ます。薬に頼る前に,混んだ枝を間引きせん定することをお勧めします。
エレナ
2015/05/22(金) 20:21:00
ありがとうございます。
「効かないで2回3回と散布すれば意味がありません。ご自分で判断して下さい。」は「効かないからと言って2,3回散布しても意味がありません」でしょうか。それとも「薄めの液を2.3回に分けて散布したほうがよい」でしょうか。
また、枝を透かしたいのですがもうすみついてしまっているので透かすのは効果はあるのでしょうか。
pine
2015/05/23(土) 01:02:40
ついつい端折ってしまいました。失礼しました。
>効かないで2回3回と散布すれば意味がありません。
については,散布濃度(希釈倍率)の事を言っているのであり,その前文
>濃度が薄い(希釈倍率が高い)方が環境負荷は小さくなります
にかかります。
低濃度であっても,散布回数を増やせば,総量の増加につながり,環境負荷を増加させます。この意味はお解りかと思います。
同時に,抵抗性個体の増加を招きますが,これはご質問の「効かないからと言って2,3回散布しても意味がありません」につながり,「意味がない」どころか,農薬自体の効果を減じることになります。
「濃度が薄ければ効かないor効果が低い」薬剤を使い続けると,高濃度で散布しても効かなくなるかも知れないのです。
先に示したベニカ水溶剤は,「かんきつ」の「コナジラミ類」では2000倍になっています。3000倍でご使用とのことですが,濃度(解釈倍率)を下げても(3000倍で)効けば問題ないのですが,「効果が無い」と読める書き方でしたので2000倍での散布を薦めた次第です。
それでも効かないなら他の薬を使うべきです。
枝のすかしについては,通風などが改善されること,薬剤がかかりやすくなること,生息場所(枝葉)が少なくなり虫の絶対数が減少することなどから,必ず行うべき事と思います。
そもそも,農薬だけで虫や病気を根絶しようなどと,まあ無理な話です。ミカンハダニなどでは顕著ですが,害虫が大発生した場合は,何を散布しても効きません。散布後,一時的に居なくなっても,すぐ再発生してきますよ。すす病でも同じ事です。
なお,農薬がらみの場合は,効果的な薬剤を答えることが出来ませんので,何を育てておいでかは,必ずお書き下さい。
とりあえず「かんきつ」を前提として書きましたが,ミカンコナジラミは柿などにもつきます。
また,農薬取締法上は,みかん(温州ミカン),かんきつ,甘夏などの作物名で区分されていますので,対象が変わると,農薬の種類や使用方法が変わったり,使えなかったりするのです。
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