カルスの形成について

[園芸相談センター]の過去ログです

のん 【九州】 2015/05/10(日) 13:16:07
落葉樹の剪定適期は休眠している冬季というのが一般的ですが、カルスを作る成分は葉で作られ上部から剪定痕に運ばれてくると書籍に書いてありました。
落葉している休眠期にはカルスの形成は行われないのでしょうか?
それとも落葉前に樹体に蓄えている成分を利用したりするのでしょうか。

植木屋 園主 【九州】 [URL:http://green.ap.teacup.com/oujien/] 2015/05/10(日) 23:29:12
こんちは〜♪
>落葉樹の剪定適期は休眠している冬季というのが一般的
ハイ!落葉樹の場合特に活動期間中は樹液も増産体制に突入しています
よって、剪定しても樹液のしたたり落ちない冬季の休眠中が適期だという説だと思いますが
>カルスを作る成分は葉で作られ上部から剪定痕に運ばれてくると書籍
何を参考にされたのかは存じませんが、これは違うのでは??
例えば挿し木の場合で考えると全てとは言いませんが
葉を全て落としてもカルスはできます
発芽&発根しなくてもカルスだけは出来る場合もあります
よって、葉の有る無しは関係ないのでは??
>落葉している休眠期にはカルスの形成は行われないのでしょうか
休眠期間中なら無いと思います
但し、「落葉している期間=すべて休眠中」ではありません
樹種によっては発芽一か月以上前から樹液の流動は始まっています
>樹体に蓄えている成分を利用したりするのでしょうか
上記の事から↑が正解と云えるのではないでしょうか?

タイフーン6 2015/05/10(日) 23:55:09
この説明は、大変複雑なことで、未だに、解っていない事の方が多いようです。
いうならば、結果オーライですね。
期待できる程度のしろもの。

これが、完全に解明できれば、腕を切り落とし遺失しても、トカゲのしっぽのように、再び切断面より、腕指が再生されることになります。
臓器移植も必要がなくなってきます。

>カルスを作る成分は葉で作られ上部から剪定痕に運ばれてくる
このように解説した方が、理解しやすいということで、挿し木屋さんは、残した葉を、半分程度に、切ったほうが良いと巷では、噂されています。
説明書きとしての、便利な使いまわし的な方便。

概説は、植物ホルモンの種類と働きを参照に・・・・

>落葉している休眠期にはカルスの形成は行われないのでしょうか?
落葉している時期は、主に冬ですね。
冬は、気温も低く寒いですから、化学反応は温度が低いと遅い事は、周知のとおりです。
遅いということと、不可能ということは少し違います。
又、落葉樹でも種類により、個体により反応性は、いろいろです。
敏感なものもあれば、鈍いものもあります。

概ね、冬場のカルスは、作られない事が多いです。

細い枝なら、カルスを作らず、乾燥させたり、脂で塞いでしまいます。、節(防火壁のようなもの)を頑強にし、側芽を作ります。

太い枝の切り口なら、春になって、カルスを作るのが早いか、乾燥して形成層が死ぬや切り口が腐るのが早いかの勝負になります。
この場合には、大抵は、乾燥死となり、幹に近い部分の枝から不定芽を吹きださせます。その位置でもダメなら、より幹に近い部分で、それでもだめなら、幹に委譲し、徐々に根の方へ引き継がれます。

いくら剪定しても、割り箸のように、丸裸にするわけではありません。
越冬芽もあれば、根もあります。そこの部分にあるものを利用すればよく、微々たる量があればよい。
多いといっても、相対的なもので、絶対量ではありません。
ある意味、ホルモンとは、コントローラー的な役割?と移動信号機? 指揮監督官?と考えた方が良いかと。

私は、記憶した時に、callusを 仮に済ます と覚えてしまったために、カリスと表現する癖がありますが、カルスの誤りです。
眼帯を元旦と良く間違い、よく失笑されます。
551と556も良く間違うなども。

>それとも落葉前に樹体に蓄えている成分を利用
広い意味でも、狭い意味でもそうなります。

>カルスを作る成分は葉で作られ上部から剪定痕に運ばれてくる
細かく言えば、成分にはいろいろとあります。ホルモンだけではカルスは作れません。

ホルモンは概ね幼葉で作られているようです。

>落葉樹の剪定適期は休眠している冬季というのが一般的です
これも、過去の故人からの経験値による便利、都合がよいという方便。
紅葉カエデに至っては、落葉している冬季であっても、日付を間違えば、樹液(メープルシロップ)が、噴出して、慌てている質問も多いです。
又、落葉果樹や落葉花卉なども、花後に剪定することも一般的に行われています。
私は、代表的な落葉樹の一つとして、桜の大幅剪定は、花後にしています。
又、お土産のハイビスカスの挿し穂には、葉も新芽も付いていません。
ハイビスカスが、落葉樹と理解するか、常緑樹と理解するかは、個人の好みですが。



なぜ、仮の言い回し方便かといいますと

10÷3X3と10X3÷3を電卓で叩いてみれば、解ります。
算数では、どちらも答えは、10ですが・・・・
算数では、暗黙のルールとして、Xの方が÷より優先するルールが認められているからです。
優先ルールをよく忘れてしまいますから、混乱を防ぐために、割り切れる数字で、問題が作られます。

Aquiya 【関東】 [URL:http://aquiya.skr.jp/] 2015/05/11(月) 19:33:31
「カルスを作る成分」という表現はちょっと漠然としていますが、オーキシンのことではないかと思います。
オーキシンは主に茎頂や若い葉などで作られ、植物体各部に運ばれます。
そしてサイトカイニンとともに癒傷組織を作らせます。
ご覧になった本にはそのことが書かれていたのかもしれませんね。

剪定後、すぐに癒傷組織を作るわけではない。
(癒傷組織はできなくても、保護する物質を出すので傷口は保護される)
冬にはオーキシンの生成・細胞分裂の速度が鈍るので、この時期には癒傷組織ができにくい。
気温が上がるとオーキシンの生成・細胞分裂の速度が早くなると癒傷組織ができやすい。
これでは説明になっていないでしょうか。

すべての茎頂を剪定してしまった場合、どこでオーキシンが生成されるのか。
新芽ができるまでおあずけになるのか、それとも傷口周辺で生成されるのか。
↓ここで聞くとより正確なことを教えてもらえると思います。
http://jspp.org/hiroba/q_and_a/

ご質問のケースとは異なりますが、剪定(切断)しないで傷を付けた場合の回復のメカニズム
http://www.life.tsukuba.ac.jp/topixarchive/topix_20111122_b.pdf

以上、不正確な点があるかもしれませんがご容赦ください。


[園芸相談センター]の過去ログです

園芸相談掲示板@園芸相談センター園芸相談センター