マザーリーフ

[園芸相談センター]の過去ログです

ISО 【関東】 2014/10/25(土) 20:38:12
鉢植えのセイロンベンケイソウを貰いました。土に植えたマザーリーフは室内の窓辺で育てられますか? また、どのように管理すればよいですか? マンションに住んでます。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2014/10/26(日) 00:11:37
マザーリーフの正しい和名ですが、セイロンベンケイです。インターネットの情報ではソウ付きで書かれているものもありますが本来はソウは要りません。正しい名前で検索すればヒット数はぐんと多くなって欲しい情報も簡単に見つけやすいので、新たに入手した植物(貰い物だと勘違いした名前を教えてくれる事も)の名前は、すぐに検索してみて正しいか確認すると良いですよ。

この類はカランコエ属の中から「葉の縁から子芽が出る特徴のある物」だけを分離したブリオフィルム節の仲間の一つです。
本州の屋外では冬越しの難しいものもあり、初めての栽培なら屋外に置くよりもリスクの少ない室内越冬が良いと思います。なるべく日中多く日光が入ってくるところが向きますが、夜間だけ冷気に当たりやすいガラスそばを避け(窓辺は一日の温度の変動が激しい)、日中ガラスそばに置いても夜間は別の場所に移動させた方が良いです。
元々は熱帯の植物なので本当は暖かな室内が向きますが、関東あたりなら室内温度が低すぎない程度なら休眠する程度ですむので気にせずとも良いかと思います。

今は小さな株と思いますが鉢の方が小さくありませんか?鉢底の穴から根がすでに出ていれば今のうちに鉢増しをしておくとよいでしょう。まだ出ていなければ本来の植え替え時期は春遅くくらいが良いです。多肉植物ですから土は水はけの良いものを。花鉢のカランコエに使う土のブレンド比か(検索すれば出てくるかと)、市販品なら「金の成る木・アロエ専用土」あたりが向くと思います。

冬場は水遣りは控え気味に。その方が耐寒性もあがります。普通の鉢花の様な頻度の水遣りは不調に陥りやすいので避けて、冬場なら日中に鉢を持ち上げて軽く感じたらたっぷり与えて、鉢底皿に溜まった水はすぐに捨ててください。多肉植物は乾燥に強いので葉が萎れ気味になっても水を貰えればすぐに元気になります。

上手に育てれば将来とても大きく育つので(天井に届きそうなくらい)その性質が不都合なら途中で摘心して高くならない様にしておくと良いです。もし大きく育てるなら花が咲いた後に枯れることがあるようなので、蕾が付く前から葉で新たな苗を育てておくことをお勧めします。その際には、大きく育った元気そうな葉を土の上に載せ、水遣りは時々霧吹きで水分を与えておく程度にしておけば芽が出てきますので、根が土に伸びてから水をたっぷり与えて下さい。芽が大きくなってきたら元の葉が枯れ始めてから一つ一つ独立させて植え替えると良いです。

葉を水に浮かべて芽出ししてしまう人も多いようですが、あれは見た目重視の、元々は鑑賞目的。しばらく楽しんでから捨てる人向きなので芽を育てる目的には向きません。本来は根元の土の上に落ちて芽吹く物です。水に浮かべて育てると出た芽を土に植えるタイミングが難しく根の活着率も低いようです。

この仲間には良く似たものもあり、時々「子宝草」がマザーリーフと呼ばれていることがありますが、ある程度育てば見分けが付きやすいです。子宝草は「葉が茎についているうちから」盛んに葉の縁に子芽をつけますが、マザーリーフの場合は「葉が茎についているうちは芽が出ず、茎から離れてから」ようやく芽が出始めます。
子宝草の方だとマザーリーフほど大きくはならないようですし、屋外でも建物の外壁近くなど温度条件が良ければ冬場の屋外で栽培できるものがあるそうです。

このブリオフィルムの仲間は育てやすく良く増やせ、異種交配で作られた園芸品種もいろいろあり、変わった葉の形や模様のあるものもあって見た目の楽しい種類です。特に白い斑模様の入るものは白い部分がピンク色に紅葉し綺麗なものですよ。

ISO 2014/10/26(日) 13:41:08
正しい名前から管理の仕方まで詳しく教えて下さってありがとうございました。


[園芸相談センター]の過去ログです

園芸相談掲示板@園芸相談センター園芸相談センター