終わってしまった草花
マーガレッツ
2014/08/27(水) 22:07:27
こんにちは。
夏も終わりに近づき真夏に次々と花を咲かせてくれた花々が
終わりの時期を迎えています。
花壇から抜いてあとはごみとして捨ててしまうことばかりですが、
何だかいつもさみしい気持ちになります。
縁があって家にきて、沢山花を咲かせてくれた花を紙や生ごみと
いっしょに捨ててしまうのは・・・・
もし可能なら肥料などにして次に咲く花の糧にできればと考えているのですが方法を存知ません。
どなたかご存知の方がいらっしゃいましたらご教授ください。
住宅街なので臭いが出てしまう方法は厳しいです。
それではどうぞよろしくお願いいたします。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2014/08/28(木) 15:59:10
お庭があるのなら、隅にでも穴を掘り中に放りこんで上から多めに土をかけて放置しておいても大丈夫ですよ。できれば雨がかからない様にしてると土の中の有用生物が分解してくれます。量が多くて水分も多く腐ったりでの匂いが心配なら、晴れた日にできるだけ良く干しておいてから、できるだけ折ったり潰したりしてカサを減らし深めに掘った穴に入れて土でしっかり埋めれば心配ありません。地中でいつのまにか土に還ります。
次に咲く花の糧にとの目的なら「自家用堆肥の材料」に使うのが一番です。これは住宅街で行うのなら初期の設備投資(街によっては助成金が出ます)と、日ごろの手間が必要となります。
比較的簡単なのは「コンポスト堆肥」や「段ボール堆肥」です。検索すれば詳しいことが解りますし、こちら掲示板過去ログも参考になさってみて下さい。「土壌改良」の質問等でも前に私が詳しく書かせていただいた物が見つかると思います。
「コンポスト堆肥」に失敗し不快臭や不快昆虫を発生させてしまうのは、大抵が使い方を勘違いしているか手入れをおろそかにするからです。作るからには頻繁に手間をかけ注意を払う必要があります。堆肥は人の食べ物で言えば味噌などの様な発酵食品の様な物です。
コンポスト堆肥が「生ゴミコンポスト」とも呼ばれる為に、生ゴミならどんな物でもいれられると思っている人が多いです。確かに台所から出る残渣も材料として入れられるのですが、何でもかんでも入れられる物でも、そのまま出せる物でもないんです・・・。
コンポスト容器で堆肥の材料に使える物は、台所からは野菜系で水気を取り除いた残渣だけです。食べ残しも入れてはいけません。絶対に動物性のゴミは入れないこと。大抵はこれが臭いの原因になり虫を呼びます。
水気の多い物はあらかじめ水気を取り除き、絞ってほぐして空気に晒したり、切ったり小さくちぎったりし、できればシナシナ程度に乾燥させてから使います。なので「絶対に生ゴミ捨てには入れずに」コンポスト容器に入れるまでは竹ザルなどに広げておくと良いです。
台所の残渣以外では、落ち葉や抜いたり刈ったりした雑草、花や収穫の終わった野菜のいらない部分も材料として使えます。ただ、入れる時に守らなければならないのは落ち葉や雑草などならあらかじめ土を取り除き干して水分を軽く抜く、実や種子が付いてる物は入れない、花や野菜のいらない部分の場合病害虫の付いたものは入れないなどが重要。材料を入れるたびに、庭の土や(質の悪い場所の土で充分)、鉢植えの古土など入れて上を覆って、次にまた積んで土を被せを繰り返し、材料の層と土の層を交互に繰り返してから、ある程度溜まれば中をよく混ぜるかもう一つコンポスト容器を用意し入れ替えてしばらく置いておき、容器を抜いたら崩さず雨が入らない様にビニールなどで横と上を覆って数カ月間寝かせます。材料と土の層を作る時に堆肥化促進剤(EM菌入りのが個人的には使いやすい)を適宜撒いて入れておくと、有用微生物の大量補給になり早めに良い堆肥になります。
出来上がったら掘ってみて中の土の臭いが土の臭いなら良いですし、未熟な様なら更に1〜2カ月置きます。もし失敗すれば酸っぱい様なドブ臭い様な不快な匂いがあり、その様な土にもし成ってしまえば再生するのは難しく地域の土の捨て方にしたがって全て捨ててしまうしかありません・・・。
段ボール堆肥も大まかな原理は同じですが、小型で手軽で水さえ避けられればベランダなどでも管理できるようです。ただし原則台所残渣だけが材料なので、もしいれる物が多いなら段ボールの数が殖えてしまいます・・・。
台所の残渣でどうしても水分の多い物を入れたい時の為に、私は日ごろからお茶や健康茶、麦茶などのお茶殻を飲み終わったら乾かして細かく砕いて保存しておき、水分の多い物に沢山まぶしてからコンポストにいれます。特に紅茶や中国茶の茶殻は落ち葉と似た様な物なので完全に分解されますし、これらの殺菌成分やタンニンが少しは腐敗菌を防いでくれるのではと感じます。ただ、コーヒー豆を挽いてドリップ後の殻は分解が遅いそうで特別な方法での堆肥化で無ければ長期間置く事になるので私はいれません。
それと、柑橘類の皮と玉ネギの皮も分解が遅く入れるのを避けます。ネットメロンの皮はほとんどが分解されるのですが外側のネット部分だけが残ります。落ち葉ではイチョウや椿の葉などは分解が良くないそうですし松葉も大量は良くないかもしれず避けた方が良いかも。
堆肥化は「物を捨てる感覚で使わず」に、「生物を育てる様に大切に扱う」のがコツ。容器の内側に水分が多く付くようなら乾いた土を多めに入れてあげたり(蓋をあけっぱなしで放置は不可)日々気を付けてお世話してあげる事により、中で有用微細生物が働き殖えて行ってくれて分解を促し、作り方によっては市販品に負けないほどの地力を付けてくれる堆肥に産まれ変わらせてくれます。こうして出来た土はとても愛しく感じます。
この堆肥を土に2割混ぜて使えば他の堆肥は買わずに済み経済的です。植える植物の性質に合わせて毎年か一年おきに鉢の土に混ぜたり、庭土の上に敷き詰めたり軽く混ぜるだけで、植物が今までよりも旺盛に育ってくれ、土質がイマイチの場所でも徐々に改善され3年くらい経つと有用微細昆虫やミミズが好んで住むような肥えた良い土になりますよ。
マーがレッツ
2014/09/14(日) 15:54:53
ばんざいうさぎ様
お礼が遅くなり申し訳ございません。
大変詳しく、ご丁寧にご教授いただきありがとうございました。
最近しごとがバタバタで花壇や植物の世話が怠りがちでしたが、
3連休はいろいろとできそうです。
家族と話した結果コンポストを置こうという運びになりました。
アイリスなどから低価格のコンポストが販売されておりこちらの
ものを購入しようと思っております。
ただ、仕様を確認したところ、30cmほど穴をあけ土に埋めてくださいとのことでした。
我が家にはコンポストを置くための土にのあるスペースがありません。
コンポストとは土に埋めなければ使用できないものなのでしょうか。
段ボールコンポストがあるので埋めなくても良い方法はありそうなのですが。
改めまして申し訳ございませんがご教授いただけますでしょうか。
何卒よろしくお願いいたします。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2014/09/16(火) 17:45:11
コンポスト設置は基本置き場所は地面ですから、土の無い場所しか無いのは使用が難しいですね・・・。
もし下がコンクリートやアスファルトでも、持ち家でその部分を壊して除去し地面まで到達させる事が可能なら、最低1・5メートル四方くらいの広さで花壇程度の深さ(最低30p)に水はけの良い土をいれられれば、選ぶ製品によっては底の穴を掘る深さは15p位でも良いので大丈夫です。本当は設置スペースは2個分あれば理想的ですが、1個でも堆肥を出して寝かせる時は容器や袋などに詰め替えて置いておくことも出来ますし。でも実際には工事的な事をするのは手間や費用もかかるので無理でしょうし・・・。
もし工事的な事は無理でも、上に何か設置できればコンクリートなどの上に、厚みがある50p幅くらいの防水処理した材木で大きくて丈夫な木枠を作って設置し(下の方に水はけ穴を何箇所か開けて、土が流れ出ない工夫をしておく)中に土を沢山入れれば50pくらい地面が高くなります。これは水はけの悪い所に設置するレイズドベット法と言う、枠で囲って少し高くする栽培スペースの応用です。しっかりした登り台などが無いと上がりにくいですが広く作ればもちろん植物も育てられ、そこにコンポスト容器設置と言うのも出来ます。でもこれだと段差が高いので上から落ちたり(がっしりした柵を設けれなく、下が固いでしょうから危険)下のコンクリート等が土の下や設置周囲部分で傷んでしまう可能性があり、事情によっては無理っぽいのではと思います・・・。
コンポスト堆肥は、余分な水分を地中に逃がす方法なのでその水分が空気に触れないで逃げられる事が重要です。堆肥化する時の水分は養分がたっぷりで汚れてたり臭いがある事もありうるので、構造的に土不使用で設置できても(例えばスノコの上に金網を張ってからコンポストを置き、中にヤシ繊維を分厚く敷いたりなど)浸み出てくる水分が空気に触れてしまえば臭いで不快昆虫など集まる等の不都合が出てくることでしょう・・・。
土の無い環境下でのコンポストでは海外ならミミズコンポストと言うのがあってドイツの小学校ではロビーに設置されていて子供たちが食べたリンゴの芯など入れ与えて当番を決めてお世話してエコ教育に役だっているそうです。この容器とミミズは日本でも販売されていて、堆肥化したいものを一度に沢山入れたりしなければ問題無く大丈夫でしょうが、日本だと生理的に苦手な人も多いですし置き場所の確保が難しいんですよね・・・。
日本人はミミズの居る容器を室内に入れるのは抵抗があるでしょうし、日本の場合は屋外に置いたりベランダに置くのは環境変化が激しくてミミズが自体が元気でいられませんし・・・。ミミズって雨が降って土が湿りすぎると苦しがって土から逃げだしちゃうんです・・・。
ミミズコンポストで出来た堆肥と言うのはとても効き目が良いんですよ。ミミズのフンが製品化されているくらいですし、実際我家では以前偶然育苗箱を土に埋めて苗を育てていたら、水はけを考え下を深く掘って空間にしていた育苗箱の下が適度に湿って住みやすかったのかミミズが沢山フンを貯め込んでいたので試しに土に混ぜて使ってみたら凄く良い苗が育ったくらいです。良い土にミミズはつきものなので、個人的にはもし関東辺りに住んでいて(北海道では冬の寒さで無理)適度な環境の保てる木製の物置き小屋などがあればミミズコンポストの容器を設置してる事でしょうね。
堆肥って作っている地に可愛くなってくるんですよ。良い堆肥が出来ると健気に働いてくれる目に見えない有用生物が愛しくなるというか・・・。マーガレッツさんの様に楽しんだ花のその後を無駄にしたくないと言う人も多いと思います。でも作りたくても作る場所を持てない人が多いのが実情・・・。
江戸時代はリサイクル率がとても高く、江戸の町中でも近郊のお百姓さんが契約した長屋から、し尿の他に野菜ゴミも集めて引き取って作った肥料と堆肥を使って育てた野菜を、契約している長屋の住人には割引いて売ってくれたそうですし、現代のアメリカ、ニューヨークの街中で前に行われていた様な(今もやっている?)、堆肥の原料になる物をその場所に持って行けば、その場で出来た堆肥を無料で分けてくれると言う様なところが。こういうシステム現代の日本にも出来ないかなぁと思います。このシステムがあって手軽に利用できれば、少しでも地域の燃えるゴミの削減や燃料代の節約などになりますよね。そのニューヨークの都会の真ん中で確か無償で活動している人をテレビで紹介していたのを見たのが(確かこうやって作ると臭いもしないとの話もしていた)、私が堆肥に強く興味を持ったきっかけなんですよ。
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