バラ芽接ぎについて
あっちゃん
【関東】
2013/10/07(月) 22:30:50
バラの芽接ぎをしようと思い調べてみましたら、穂木から削り取った芽の裏の木質部を取ると説明されている場合と特に書いていない場合がありました。
この木質部を取るのと取らないの違いとその理由を教えていただきたくお願いいたします。
あっちゃん
【関東】
2013/10/07(月) 22:56:33
補足
今、見た説明ではT字法の場合は木質部を取ると書いてありましたが、T字法以外の時はとってはいけないのでしょうか?
切接ぎと同様、形成層があっていればどちらでもいいようにも思えてきましたが。
改めてよろしくお願いいたします。
Jack9
【中国】
2013/10/08(火) 13:03:07
2つのことが考えられると思います。
1つ目は、木質部を残すと腐敗しやすいと言われてること。
2つ目は、物理的に段差ができやすいので密着させにくい。
要は、形成層(左右どちらかでも)を合わせるのは勿論なんですが、芽の上下になるべく
空間を作らないようにすればイイと思いますよ。
私は、最初から木質部を削らないように薄めに芽を削ります。
主に2つ目がその理由です。
特に、芽をそぎ取った上部のところを、台木と同じ高さにするように気を付けています。
同時に、使うテープによっても感覚的な違いがあるように思います。
私の場合は、接ぎ木用テープではなく、水道配管用のシールドテープを代用してます。
幅が細いのと伸びがよく柔らかいのでお勧めです。
当たり前ですが、シールド力は抜群です。
今の時期(標準気候)なら、屋外放置でも、ほぼ100%活着するので楽です。
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あっちゃん
2013/10/08(火) 21:27:13
Jack9様 ありがとうございます。良く理解できました。
特に空間と言うのは私も漠然と感じていました。
少し話がそれるのですが、追加で教えていただけるとありがたいのですが。
そもそも、芽と言うのは深さ的にどこ迄の部分でしょうか?
つまり、木質部を剥すと木質部の芽の部分が少し膨らんでいます。そして、表皮側はその分だけへこんでいます。
芽接ぎで使う芽の部分と言うのは、この表皮の部分と言うことでしょうか?
質問の意図を上手く書けないのですが、薄く削るというのは木質部に達しない程度に表皮の部分を削り取るということでしょうか?
Jack9
【中国】
2013/10/09(水) 08:56:36
>薄く削るというのは木質部に達しない程度に表皮の部分を削り取るということでしょうか?
そうです、その通りです。
ただ、文字にすればその通りなのですが、実際には枝の太さや芽の大きさは様々ですから、芽を削ぐ時には優先順位があると思います。
1.芽を中心にして両サイドを、なるべく広く削ぐ。
2.なるべく、(木質部に達しないように)浅く削ぐ。
という順位です。
例えば、シュラブなどの比較的細い枝から芽を削ごうとすると、どうしたって木質部に達するまでの深さで削がないと芽が取れない場合があります。
そんなケースは、2を無視して1を優先します。
そして、深い分(削いだ芽が分厚いぶん)台木の方を深めに削ぎます。
芽を削ぎ取る時は、まず、芽の大きさ1つ分位上に切れ目を入れます。
同様に、芽の大きさ1つ分位下にも切れ目を入れます。
深く削る時は、上の切れ目を深くしておきます。(浅く削る時は浅く)
次に、この上の切れ目から一気に下の切れ目へと刃を動かして削ります。
こうして削ぎ取った芽の厚さに合わせて、台木を加工します。
つまり、木質部の有無よりも、段差がなるべく生じないようにする訳です。
削ぎ取った芽は、水に浸しておきます。
(決して接着面を触らないことが重要です)
ついでに、台木の加工ですが・・・。
削ぎ取った芽の長さよりも若干長めに削ぎます。
同時に、削ぎ取った芽の幅よりも若干広めに削ぎます。
1.接ごうとする部分の下部分に深く斜め下に向けて切れ目を入れます。
2.次に、接ごうとする部分の上部分に切れ目を入れます。
3.その切れ目から一気に下の1の切れ目に向かって削ります。
4.すると、接ごうとする部分の下部分にひっかかりが残った状態に削れます。
(台木の加工終了)
5.先程の芽を上下間違わず(切れ目が真っ直ぐの方が上です)に、ひっかかり部分に挿入する感じでセットします。
6.台木と芽を右か左(または両方)を揃えます。(形成層を合わせる)
7.下から上にテープを巻いていきます。(かなり強めに巻く)
注意:巻くときに芽がズレたら必ず巻き直す。
小刀よりも、私は刃が細めのカッターナイフをお勧めします。
太めのカッターナイフは微妙な感触が伝わりにくいので、扱い難いです。
あと、できれば接ごうとする芽に葉があれば1週間くらい前に取っておくと、若干膨らんできますから、接いだ後の芽だしが早いです。
今接ぐと、11月初旬には接いだ芽が成長してきます(瀬戸内沿岸では)から、1月に芽を数個残して短めにカットしておくと、春には芽吹きます。
また、品種によっては、活着後、年内に接いだ芽の横から別の芽が出る場合もあります。
(出なくても春になれば出ます)
実際にやってみると意外に簡単で、誰だって出来ると思います。
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あっちゃん
2013/10/09(水) 09:58:55
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Jack9 様
具体的なご説明、ありがとうございます。
理由も含めて更に良くわかりました。
この辺のことは決して本には載っていないことなので大変ありがたいです。
今日は休暇を取ったので早速試してみます。
あっちゃん
【関東】
2013/10/19(土) 05:20:14
解決とさせていただいたのですが、その後の経過について再度教えていただきたくお願いいたします。
早速、20芽ほど芽接ぎをしてみました。
2週間たちましたが芽が全く動いてきません。
芽はまだ青いようです。
失敗なのでしょうか?
どのくらいで芽が動き出すものなのでしょうか?
実は9月初旬に行ったものは1か月で芽が伸びて蕾さえ付きました。
Jack9
【中国】
2013/10/19(土) 13:16:45
芽の動き初めの時期は、一概には言えません。
使った芽の状態や温度など多くの環境要因に由るものと思います。
が、おっしゃるように、おおよそ1ヶ月位が多いように感じます。
1ヶ月経過して、接いだ芽がグリーンなら「成功」してると思われます。
気になるお気持ちは解りますが、焦る必要はありません。
>実は9月初旬に行ったものは1か月で芽が伸びて蕾さえ付きました。
蕾を付けさせてはいけません。
必ず、適当なところ(2段目か3段目くらい)で最低1回は、手でピンチすべきだと思いますよ。
蕾を付けさせると生殖成長に移るのでクラウンの充実が遅れます。
ピンチをすると、クラウンが充実して来春早々にはベーサルが出やすくなります。
もちろん、冬には本格的な植え込みをされるでしょうから、その状態で来春を迎えることになります。
つまり、大苗と同じように扱える訳です。
冬に行う一般的な接ぎ木と比べると、春には既に、ベーサルがいつでも出せる状態となる訳です。
この点が、秋に行う接ぎ木の利点です。
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あっちゃん
【関東】
2013/10/19(土) 13:39:56
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Jack9様
早速のお返事ありがとうございます。
仰るように、もうしばらく様子を見てみます。
接ぎ木が成功するというのは何か達成感を感じます。
ドキドキワクワクの気分です。
一つでもうまくいってくれると嬉しいです。
Jack9
【中国】
2013/10/19(土) 14:53:40
>接ぎ木が成功するというのは何か達成感を感じます。
確かにそうですよね。
単に、購入した株よりも何だか愛着が湧きますよね。
また、同時に芽接ぎを覚えたら、実用でも便利です。
例えば、購入した品種の株が貧弱だったり、樹形が気に入らなかったりって時には、それから芽を取って自分で株が作れますし、万一枯れた時の保険にもなります。
私の場合は、輸入苗台木のものは必ずノイバラ台木の株を作ります。
ここを統一しないと同じように育てられない感じがするからです。
また、オリジナル品種を作る際に、ローズヒップを取るのですが、1株や2株では効率があまりに悪いので、まとめて同じ遺伝子を持った株を多数作る必要が生じます。
ですから、接ぎ木は必修技術です。
また、スタンダードを作ったりして遊ぶこともしばしばです。
どちらにしても、様々な方向でバラ栽培の幅が広がりますね。
・・・台木のノイバラは実生で自家生産してます。
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あっちゃん
【関東】
2013/10/24(木) 21:41:06
[[解決]]
Jack9様
ありがとうございました。
教えていただいた通りしたものは、芽が動き始めました。
芽が動かないものも青い状態を保っていますのでもう少し待ってみます。
本当にうれしいです。
因みに目的はバックアップです。
今までに何本か枯らしてしまっていますので。
ですから1本のみ残すようにしています。
挿し木でもいいのですが、挿し木とは全く違う世界のような気がしています。
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