柑橘類の新芽の対処方法

[園芸相談センター]の過去ログです

キンさん 【関東】 2012/06/04(月) 11:25:05
甘夏、温州みかん共に初夏にかけて新芽が非常に多く出て来て又高くまで伸びて茫々に成り風通しが悪くなっております。冬に剪定をしても毎年、新芽で茫々です。梅雨時に伸びている新芽を有る程度の長さまで切り詰めても良いのでしょうか。毎年、新芽(後に1年目の枝になる)に悩まされております。良い対処方法が有りましたら教えて頂きたいと思います。

単刀直入 【東海】 2012/06/05(火) 00:02:51
>冬に剪定をしても・・・・・・
この一行、思うに 柑橘栽培の本を一冊 手元に置かれてはいかが
勿論 図書館通いでもよろしいでしょうが、写真・絵なども交え 選定の目的・仕方・何故 などしっかり書き込んであるものがお勧め。

少なくとも良書に、関東で冬剪定を勧めるものは無いはず。敢えて答えは書きません。
剪定に或る程度慣れてからを前提に、木をコンパクト 乃至 一定に制御なさりたいのであれば・・春枝は大切に、夏枝は落とす、を基本に発想する。 数年でソコソコ先を見られる鋏使いが出来るようになります。

>新芽を有る程度の長さまで切り詰め
ある程度 というのが新芽の部分の途中でと読めてしまいます、これも剪定の基本を学ばれるべきでしょう。木は長寿です、解答集から読み始めては参考書を買う意味が?

たちつ 【近畿】 2012/06/05(火) 19:15:26

果樹の剪定は、いつ・どこを・どの程度まで、切り落とすのかは、昔からの悩みです。 
専業農家でも、迷うところです。
従って、絶えず講習会や勉強会が開かれています。
趣味なら趣味で、それなりに迷いますし、営農家なら死活問題ですから、更に悩みます。それは、市場競争において、如何にして、コンスタントに、優位に立ち続けるかと言うことですから、只単に鬱陶しい・面倒とは、云ってはおれません。
いずれにしても、結果的に、樹勢を診ながら、コチョコチョと始末することになるのですが、このコチョコチョでも、一寸の違いで、後々の収益に、大きな開きが出てきます。
専業家の間では、葉の一枚・新芽の一芽・一花の数・一個の幼果まで、細かく管理しています。
第三者から見れば、バッカじゃないのと云いたくなりますが、それしか方法がありません。 いずれが、究極か至高 ということかも。

枝葉が鬱蒼となり、新芽が暴走しているのなら、樹勢としては、最高の状態です。地下部も地表部も環境も申し分ない状態です。
果樹ですから、それだけでは不十分です。・・より美味しく・より沢山・大きさが揃って、収穫するという意味で。

甘夏は、ほったらかしでも、どうでも良いですが、・・・・趣味の範囲では、自家消費するというより、あげるとか、実成りを観賞する傾向にあるからです。食べにくい・沢山食べられない・粒が揃って、沢山簡単になる。

温州みかんは、一寸気配りしたほうが良い。・・・・
味や大きさ・皮の厚みに、極端なバラツキがでる。甘夏より食べやすい。

剪定で、簡単な方法は、収穫するときに、果実だけ摘まずに、枝も荒っぽく切って、その後に果実だけ丁寧に切り分ける・・・2度切り。枝の切り口で、他のミカンに傷が付かないように、極めて短く・触ってツルっとすべる程度に丁寧に。
次に、少し春の兆しが見え始めた冬に、1/3ー1/2程度、バッサリと枝葉を摘み取る。生垣やお茶ではないので、バリカンで刈らない、一枝一枝
丁寧に切る。 未だ戻り寒波が来るので、株元や枝葉には、藁をリボンのように引っ掛けるとか、マルチングするなど、防寒対策をし続ける。
元気の良い徒長枝は、適宜取り除く。
このときには、根が活動しているので、心持肥料を与えればよいかも。

すると、暖かくなれば、切り口付近から、花実の新芽が生えてくる。
この新芽が、厄介なもので、一箇所から、かたまって生えてくる。
そこで、次にこの新芽を間引きする。

次に、新芽が展葉しだすと、今度は、若葉を食べに、アゲハチョウが産卵する。 ここで消毒する。
その後、花が咲き、実がなり、暑くなってくると、今度は、葉が少ないと、樹が弱る・果実が日焼けするとなる、一番厄介なのは、株元に、カミキリムシが、穴を開けにくる。ここで、株元に、石灰硫黄合剤という、臭い農薬を刷毛で塗ることになる。
花が咲けば、その美味しい花蜜をもとめて、アブラムシや若葉に、ダニが湧いてくる。そうすれば、黒かびが茎や葉に、生えたり、葉が傷むと、色々と面倒なことが起こる。

このような色々な障害を避けて、初めて、美味しく食べられるという、
障害競走・育成ゲームです。

ゲームですから、楽しく遊ばないと面白くない。

その他、多くの果樹の性質として、新芽が成長して、花実が熟成するのと、平行して、同時に、来年の花蕾の下地細胞が作られるという、目に見えない厄介なことも起こっている。それとのバランスにも、注意する必要がある。
多年草の果樹というものは、一年草や観葉・花卉と違って、花を楽しむ目的のほかに、果実というもう一つの、欲深い目的がありますから、一手間も二手間も、余分な気配りや手間隙が必要なものです。

神経質になりすぎても、きりがないし、ほったらかしでもそれなりになるし、行過ぎない程度に、出鱈目に切ってもそれなりになるものです。
ミカンに関しては、草ボウボウの荒た畑なら、2-5年以内に、乾燥とカミキリムシで、全滅する。
人間の好みで、短期間に奇形化され続けた、果樹や野菜・草花は、人間の保護なしでは、生きていけないものが、ほとんどです。
いうなれば、奇形選抜ですからね。本来は、環境適応能力・順応化という長年の進化という、複雑な課程が必要なものです。
人間でも、外国旅行すれば、時差ぼけもあれば、高山病も潜水病もある。真夏に冷たいカキ氷を食べれば、歯に凍みるし頭が痛くなる。
やはり、口直しとか、一休みということも必要。

このようなものと思います。


キンさん 2012/06/07(木) 09:57:07
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専門の方でも大変な事が、良く分かりました。
教えて頂いたように、少しは真似て一歩一歩進歩していきたいと思います。趣味で遣っている事に対し、親切且つ丁寧な回答を頂き感謝申し上げます。


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