ヨーロッパナラの実が成長しないのは何故ですか?
北関東
2011/12/25(日) 11:11:21
斑入りヨーロッパナラの実が大きくならない。(全部落下します)
過去、木が大きくならないと相談した者です。
おかげさまで、木も大きく、幹を太くなりました。
幹は園芸用の支え棒、細い方から次、くらいだった幹が
今は、道の道路表式の棒(侵入禁止とか)位太くなりました。
しかし、実が大きくならず、全部落ちてしまします。
雄木など、あるのでしょうか。 木は或時から急に成長しました。
宜しくお願い居たします。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2011/12/25(日) 17:05:16
きちんとした回答では無く可能性の話で申し訳ありませんが、「斑入り個体」とのことで普通の個体よりも育ちが遅く若すぎる為、花が咲ける様にはなったものの実付きの量が今の木の大きさでは皆までは育てきれず生理落下(木自らが落としてしまう事)しているのかもしれません。
樹木の葉に斑が入る個体は本来不自然な個体ですから普通の見かけの個体よりもかなり弱かったり生育が遅い傾向が強いです。自然界なら生き残れず途中で絶えてしまう性質のものが人間の嗜好により大切に保護され殖やされているののが多く、一種のハンディを負っています。
斑入り葉の樹木は葉の形も本来よりいびつに成り易い様で葉も小さく感じます。葉は光合成して木の養分を作る大事な部分ですが、斑入りというのは光合成に一番大切な葉緑素が一部分少ないか全く無い状態と言う事です。その分、同じ樹齢の木でも普通のヨーロッパナラよりも光合成量が少なく生育は遅いそう。元々植物の「斑入り個体」というのは、普通の見かけの個体よりもハンディが強めな個体なんです。
本来まだ若い木のほとんどは、花は咲いて受粉できたものの付けた実を育てるまでの体力はまだ多くないので(元々実が育つ時期は葉が多く茂りだす・今までより急成長しているので体力はそちらに優先されてしまう)その理由で途中で落ちてしまいやすいです。移植数年たったサクラの若い木でも花はある程度咲けても、まだ実を多く付けられるまでの木はあまりないものです。
実をたくさん付ける樹木はある程度太い木になるまでは花が受粉しても実が熟すまで残る数は多くありません。、特に果樹では改良により多く実を付けすぎてしまうので適切な摘花・摘果をしないでいるとほとんどがうまく育たず途中で落ちてしまう生理落下が良く見られます。そのために木がまだ若いうちはわざと実は全部取ってしまうか(どうせ残して置いても小さかったり酸っぱかったりで満足な実は成らない)、収穫しはじめる様になった木でも最初の数年はあまり木に実を付けさせずに残した実に養分を多く送り出す様にと人間が助けてあげます。まずは「木をちゃんと大きく育てることが優先」なんですね。まずは丈夫な木に育てないと、将来長い間良い実が成ってくれません。
ちなみに充分育った果樹でも摘花・摘果などの人間の世話がなくなって放置されてしまえば年々木は育ってもほとんどの実は大きくなれずに途中で落ちてしまいます。運よく残った実も、熟しても非常に小さく美味しくありません。中にはリンゴなどの様に人の手が無いと受粉すら自らではできないというものも。
お持ちの木は幹の太さから考えるとまだまだ若い木の様ですから、まだまだ付いた実のほとんどが実る様な体力は無いと思います。ですので実が良く成りほとんどが熟するまでは少なくとも十年くらいは様子をみておいた方が良いかと思います。毎年大きくなりそうな実だけ残しある程度間引いておいて気長に待てば数年経てば少しづつ熟す実の数は増えていってくれると思います。
どうしても早くに実の熟した姿がみたいのなら、一番育っている一枝だけの実を残し、他の枝の実は小さいうちに摘み取ってしまえば、その一枝だけなら実もある程度熟す可能性はあるでしょう。
元々木の成長というのはとてもゆっくりです。寿命の短い樹木なら成熟する年数は短めですが、ヨーロッパオークならなおさらゆっくりです。お持ちの木は、人間で例えればまだ未成年の若者。まだまだ若いので木自身の成長の方が最優先で子孫を残すまでの余力は無いかと感じます。今回のケースはさらに斑入りであるハンディを抱えた木ですので成長は余計にゆっくりです。
生き物でもあまりに若すぎると子が出来ても丈夫に育てられない事が多いのと似た様なものですから今は木が育っている事だけに主気を置いて実を成らす事は年月が経ってから大人に成った証だる恵と考えて見守ってあげて下さいね。
あと、実が落ちる可能性としてはドングリに卵を産みつける害虫というのもいます。実がある程度大きくて表面に卵を産みつけた跡があれば確実に虫の仕業です。害虫の場合は虫の種類で薬剤の種類や散布の時期が決まりますので落ちた実を割って幼虫が居ないか、いれば日本のドングリの害虫の類でしょうから駆除法を確認してみると良いかと。
ひろし@小南部
2011/12/25(日) 20:19:49
ヨーロッパナラはブナ科コナラ属コナラ節のイングリッシュオークQuercus roburかその近縁種セシルオークQ. petraeaだろうと思いますが、花期が国産のコナラ節のコナラ、ミズナラ、カシワなどより若干早いのではないかと思います。コナラ属は自家不和合性が強いので結果のためには他の同種異個体あるいは他のコナラ節樹木の花粉が必要なのですが、周囲にイングリッシュオークやセシルオークは無いでしょうから受粉可能な雄花の花粉があなたのヨーロッパナラの雌花が開花しているときには無かったのではないか?と推測します。
この節内では異種でも交雑は可能ですので気象条件などによりたまたま近所のコナラやカシワの花時が重なれば受粉は(同種異個体の花粉よりは難しいかも知れませんが)結果は見られると思います。ただどんぐりはすべて交雑種ということになりますが、、、
より確実には異なる系統の個体のヨーロッパナラを側に植えることだと思います。同一品種はおそらく接木によるクローンですから結果は期待できません。
北関東
【関東】
2011/12/26(月) 21:37:40
[[解決]]
教えて頂きまして誠に有り難うごました。
凄く参考になりました。
3年前にヨーロッパナラの斑なしを苗を植えましたが、
デッポウ虫の好物の様で、気を抜いたら
枯れる寸前だった様です。 突然成長が止まりました。
150Bでよろひょろしてますが花芽は付けますね。
又この件でも御相談します。
有り難う御座いました。
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