りんごの実にシミが付いてきました

[園芸相談センター]の過去ログです

園芸大好き 【九州】 2009/07/31(金) 12:04:20
 剪定のしすぎで実ができなかったりんごの木に念願の実が付きました。しかし、現在、拳くらいの大きさになっていますが、袋をしていなかったためか、赤く色ずくとともに、黒いシミが付いてきました。
 
 収穫まで、このままにしてもいいんでしょうか。それとも、何か方法があるのでしょうか。また、来年のためにも教えてほしいのですが、袋はした方が良いのでしょうか。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2009/08/03(月) 21:18:06
病害虫の防除をしていないのなら、もしかして実に出来る病気の可能性もあります・・・
実物を見ていないので病気の特定はできませんが、「リンゴ 病害虫」で検索して出てきた病気名のどれかと特徴が似ていないかを確認なさってみて下さい
リンゴの品種によっても病害虫の付きやすいものもあるようですが、品種名は何でしょうか?また、受粉樹目的に相性の良い他の品種の木も植えてありますか?普通のよりも極端に実の小さい‘アルプス乙女’という品種を除き、果樹のリンゴのほとんどが自家受粉だと満足な実が出来ない品種が多いので普通相性の良い品種同士で2本植えるのが基本ですが、たとえ自家受粉してうまく実が成ったとしても自分自身の花粉での受精では受粉不良のために見栄えの良くない実になることも多いです

リンゴというのは元々北方系の樹木なので果樹として改良された品種は栽培適地から離れるほど実がうまく収穫できることが難しくなり、主要産地が北海道や東北、本州でも南に行くほど高地が産地なのは夏が冷涼で病害虫が発生しにくいからなんですね。九州の標高の高くない所だと、リンゴにとっては夏の暑さも冬の寒さも過酷なんですね・・・(北国の方が気温は低いですが、雪が沢山積もれば根元が凍りすぎない様に保温してくれるため)

リンゴの品種がわかっていて受粉樹を植えていないなら、その品種と相性の良い品種の木を傍に植えてあげるか、枝を入手して枝接ぎしますと花粉の受精率が高くなります。木は接ぎ木の苗で入手しましたか?もしリンゴの実の種を蒔いて育てたものなら、その実の花が受精して育った時点ですでに雑種ですから、相性の良い品種は不明となります。
またリンゴの花は受精前に場所の悪い花を摘みとったり途中で実をある程度摘んで熟させる候補の実の数を制限します。また実が膨らみ始めたら数個の実の集まりのうち一番大きいのを残して他は摘みます。そうしないとリンゴの実は大きく美味しい実にはなれないからです。その頃に袋かけしますが、大抵農家は害虫予防の薬液を浸みこませた袋を使っています。また葉の陰になるものは日が当たる様にと葉を取り除くこともあります
収穫前の決まった時期に袋をはずします。時期が違うと表面の色が違ったり病気が付いたりもしますので、基本果樹のリンゴというのは無農薬で作るほどに実の見かけが悪くなるというのは仕方のない事です。リンゴ産地での消毒・防虫目的の農薬の種類や量、使用回数は凄いものですよ。一応収穫時には農薬の残留はないとされていますが、「人間には一応影響が出ない程度の量」という事で、残留がゼロというわけではありません。有機栽培のリンゴを扱う店でリンゴを見れば納得できますが、無農薬・有機栽培のリンゴは、普通に店で売っているリンゴほど大きくも綺麗でもありません

まず病気を疑ってみて、もしそうだったら適した時期に適した量の農薬を散布することが必要です。事情により農薬を使うのは無理なら袋だけでも薬剤付きのを使うのが良いのですが個人で入手するのも難しいでしょう。自作した袋をかけても虫は予防できるでしょうが病気までは防げるかはわかりません

元々リンゴというのは、人間がバラ科マルス属の木数種を掛け合わせ人為的に作った木で、果樹のリンゴの原種というのは存在しません。そのために木の性質も弱く、人間が接ぎ木で性質を強くしてあげたり最適な時期に剪定や摘花・摘果し、薬剤で病害虫を防いであげ実に袋をかけてあげなくては立派な実はならない、果樹の中でも特に人間に頼らなければ生きていけない性質の木です。それだけに栽培に合わない地域でそれなりに満足できる見かけの実を付けさせるのは難しいです
もし、品種名が不明だったり種から育てた木であるなら、受粉樹としてリンゴの近縁種であるコリンゴやクラブアップルと呼ばれる実を観賞用にするあまり改良されていない種類のを近くに植えると受粉時期が合うかもしれません。クラブアップルなら花の色の綺麗なものもあり、木は病害虫に強く実は沢山成るもののとても小さくて渋いので生食は無理ですがクラブアップルゼリーというジャムなどに加工すれば美味しくたべられるので、それだけ植えても結構楽しめますよ

りんごの詳しい栽培法は、NHK出版で年間の管理が出ている果樹の本にリンゴの管理が一冊になっているのがありますので(実施時期は関東標準)、それを取り寄せてお住まいの地域に照らし合わせて行うと良いですよ

植木屋 園主 [URL:http://green.ap.teacup.com/oujien/] 2009/08/03(月) 22:44:11
こんちは〜♪
チョッと補足で(^^ゞ
九州でのリンゴ栽培と云う事で
詳しい方では有りませんが当地福岡でも栽培は数件見られます
色付き始めたらと云う事でヒョットしたらカメムシの吸汁害ではないでしょうか??
近くにカメムシの飛来姿は見えませんか?
http://www.pref.shimane.lg.jp/nogyogijutsu/gijutsu/byougaityuu/ka153.html
>袋はした方が良いのでしょうか。
薬剤での対処を抑えるのなら掛けた方がいいと思います!

園芸大好き 【九州】 2009/08/03(月) 23:05:01
「ばんざいうさぎ」さん、丁寧なご指導有難うございます。

NHK出版の本も買って、剪定・摘果したつもりなんですが(それで実が付いたとも言えます。)袋かけは別の記述で、無袋でもいいし赤くなると書いてありましたし、ほとんど消毒もしていないので、しなくてもいいと思ってしませんでした。

品種なんですが、ホームセンターで6年前に買った「世界一」と、もう1本が「ふじ」か「つがる」を植えております。今年は剪定が良かったのか花が付いたので、耳掻きの綿で人工授粉的なことを行い、結果として両方とも20〜30個の実が大きくなってきています。

病害虫ですが、調べてみましたが一番似ているのが「炭そ病」ですが、その部分が腐っているわけでもありませんし、シミが付いている程度です。葉も元気です。ただ、樹の幹の根元などに穴をあけて入り込んでいる虫がいますし、カメムシも多く見かけます。想像ですが、今年の九州は雨が多く、その影響で黒いシミが出来ているんでしょうか。

「ばんざいうさぎ」さんが言われるように、栽培が合わない地域で育てるのは大変だと思いますが、毎日、毎日観察して頑張ってみたいと思います。本当に丁寧なご指導有難うございます。
もしよければ、再度のご指導をお願いいたします。

園芸大好き 2009/08/03(月) 23:11:56
「植木屋 園主」さんも、ご指導有難うございます。

カメムシも来ていますが、カメムシに吸われたような傷はありませんし、薄黒いシミなんです。

薬剤をかけていないなら、袋はしたほうがいいんですね。来年はしてみたいと思います。

返事が来なくてあきらめていたのに、皆さんのご指導有難うございます。

タネツギ 【関東】 [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2009/08/04(火) 14:01:43
りんごの病害サイトは、次しか見つかりませんでした。
http://www.pref.shimane.lg.jp/nogyogijutsu/gijutsu/byougaityuu/puru-n.html
今の時期にできたしみなら、収穫に致命傷にはならないような気がします。むしろ、
>樹の幹の根元などに穴をあけて入り込んでいる虫がいます
 が気がかりです。カミキリムシの加害が多く、手遅れとなりゴールデンデリシャスと乙女を処分せざるを得ませんでしたから。

ポン助 【関東】 2009/08/04(火) 15:13:51
「黒いシミ」とのことですが、「すす病」ではないでしょうか?


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