ペチュニアの種

[園芸相談センター]の過去ログです

くりん 【関東】 2006/08/15(火) 01:21:00
来年に備えてペチュニアの種を採っていますが、今年買った時F1と表示されていました。
これは何を意味しますか。来年同じ花が咲くのでしょうか。
また、本には茄子科とありますが連作はだめですか。

水瀬葵 【関東】 [URL:http://id1.fm-p.jp/9/ICIJOU/] 2006/08/15(火) 10:00:43
F1品種は基本的に組織培養や挿し木などで増やされてる株ですのでその品種が保てるのはその1代かぎりとされてます。
種ができ、撒いてみても普通のペチュニアに戻ってしまうことが普通ですね。まれにF1品種に近い株ができることもありえます。わかりやすく言えば、育ってみないとわからないけど多分違う感じになるということですね〜〜。
茄子科の連作。栄養障害、生育障害、ウィルスなどの障害が出やすくなるので極力新しい土と入れ替えてください。ペチュニアも例外ではありません。

ウミユスリカ 2006/08/15(火) 12:24:28
もう少し詳細な情報を。

一年生植物の品種には、大きく分けて純系系統の品種と一代雑種(F1)系統の品種があります。

純系系統の品種は、植物の品種としての特性にかかわる遺伝子が、両親から同じ遺伝子を受け継ぐように純化された品種です。人間の血液型で言えば、ひとつの品種という家系が、すべてA型遺伝子を持っていて、父親もAA遺伝子型のA型、母親もAA遺伝子型のA型、子供もみんなAA遺伝子型のA型というわけです。それによって、毎年種子を採集して子孫をとっても、同じ品質のが期待できるわけですね。

ところが、生物の形質の中には、一つの形質を表す遺伝子座において、両親から異なる遺伝子を引き継いではじめて発現するものがあります。人間の血液型で言えば、両親からそれぞれA型遺伝子とB型遺伝子を引き継いで始めて発現するAB型の血液型がそのいい例です。

そして、人間が栽培植物に期待する形質の中にそうした両親から別の遺伝子を引き継いではじめて発現するものがあったとき、それを安定的に利用するために一代雑種品種が作成されるのです。

具体的には、父親役の純系品種、たとえばA型の遺伝子だけを持った品種と、母親役の純系品種、たとえばB型の遺伝子だけを持った品種をつくっておきます。そして、販売用の種子を作るときに、この両親を交配して種を取ると、AB型の形質を持った品種が安定的に供給できるわけです。

この一代雑種品種から採集した種子を再び育てると、子孫はA型の形質のもの、B型の形質のもの、AB型の性質のもの全部がメンデルの法則に従った比率で出現してしまい、同じ品質の品種は得ることが出来ません。

実際には、こうしたひとつの遺伝子座に関してではなく、いくつもの遺伝子座の遺伝子の組み合わせで一代雑種品種は開発されるので、ここから採取した種子から全く同じ品質の子孫が生まれる確率は、天文学的に低くなってしまいます。

なお"F1"とは「雑種第一代」を示す"filial 1"つまり、直訳すると「子孫一代目」の略称です。

くりん 2006/08/15(火) 18:01:58
[[解決]]
早速お答え頂いた御両名様、ありがとうございました。
かなり専門的な生物学上の話で、理解するのは困難ですが同じものに育たないのは分かりました。
でも、芽は出るらしいので安心しました。


[園芸相談センター]の過去ログです

園芸相談掲示板@園芸相談センター園芸相談センター