イラガ
しゅうくん
【関東】
2006/07/31(月) 08:49:21
今年イラガを取り損なって何匹か残っていたのが悪さをします ブルーベリーを完全防備で枝葉にさわらないように取るのですが シャツの上からも 痛みを感じます イラガは なにか毒物を射すのではなくて
噴射の感じで飛び散らせるのでしょうか ご存知のかた教えてください
ウミユスリカ
2006/07/31(月) 09:13:12
ドクガ科の蛾の幼虫が毒針毛(どくしんもう)という極微の粉のような、いわば毒薬のアンプル状の毒針で刺すのに対し、イラガ科の蛾の幼虫の多くは毒棘(どくきょく)という、虫の体内の毒腺につながった、注射器のような棘で刺します。しかし、例外はあるもので、イラガ科でもアオイラガ属の幼虫は、毒棘だけでなくドクガのように虫の体の本体から離脱して刺してくる毒針毛を持っています。
日本には
アオイラガ
http://www.jpmoth.org/Limacodidae/Limacodinae/Parasa_consocia.html
クロシタアオイラガ
http://www.jpmoth.org/Limacodidae/Limacodinae/Parasa_sinica.html
ヒロヘリアオイラガ
http://www.jpmoth.org/Limacodidae/Limacodinae/Parasa_lepida_lepida.html
の3種が分布していますが、家庭の庭木によく現れるのは在来種のクロシタアオイラガと外来種のヒロヘリアオイラガの2種が多く、特にヒロヘリアオイラガは幼虫が群を成して庭木を丸坊主にすることがあります。
リンク先の幼虫の写真をごらんいただけるとわかると思うのですが、これらの幼虫には体の背面にずらりと並んだ鋭い棘(毒棘)のほかに、(クロシタアオイラガではわかりにくいですが)体の後端に2対の黒いビロード(ベルベット)状のぽわぽわした黒斑があります。この黒斑の正体が毒針毛の集合体でして、粉のように微細で、体から離脱しても皮膚に刺さって内部に封じ込められた毒を注入してきます。ほとんどのイラガ科の蛾の場合、繭を作ると毒棘の効力は失われるのですが、アオイラガ属の蛾の場合、毒針毛を繭の表面にまぶすため、危険なままです。ただし、ドクガ科の毒針毛よりもサイズが粗大なため成虫にまでまとわりつくことはないため、成虫に毒性はありません。
毒の成分は少なくともヒスタミンが含まれることは確認されているので、治療には抗ヒスタミン剤の入った軟膏を使用するとよいでしょう。
しゅうくん
2006/07/31(月) 12:06:56
丁寧なご説明ありがとうございました 色としてはヒロヘリアオイラガのようですが (背中があまり派手なブルーではない) こちらも体から離脱して本体自身をさわらなくても 毒針が近くにある可能性があると理解しましたがよろしいでしょうか
予防としては しっかりからだを覆って それでもやられたときは 抗ヒスタミン剤をすぐに塗るということで ブルーベリーまだまだこれからですので 注意して収穫します
ウミユスリカ
2006/07/31(月) 13:57:28
ヒロヘリアオイラガでしたら、若齢幼虫のころには密な群を作っており、葉の裏から葉の表面の表皮を残して葉肉だけを食べてしまいます。そのため、この頃の食害箇所は、葉が白く透けて見えるのが特徴です。この時期に、群れている葉ごと捕殺してしまいましょう。次に、アオイラガ類が秋に繭を作るのはただのイラガと異なり、木の根元です。半球形の卵形のものが根元の樹皮にくっついているはずなので、植木バサミでつぶしてしまいましょう。このとき、毒針毛の被害を防ぐため、使った後の植木バサミの刃は濡らしたペーパータオルできれいにぬぐっておきましょう。
収穫時には早朝の涼しい時間帯にビニル雨合羽か登山用の雨具を着ていれば、大丈夫ではないでしょうか。刺された場所は抗ヒスタミン剤を塗って、痛みが何日も長引くようなら皮膚科にかかるようにしてください。ただ、ドクガ類と異なり、イラガ類に刺されたときは、瞬時の痛みの激しさに比して、症状は長引かない特徴がありますが。
しゅうくん
2006/07/31(月) 21:39:19
蛾の粉にやられたときと違って 今朝の痛みがもう跡もなく消えていますよく洗って ヒスタミン軟膏を塗りました 助かりました
ビニル雨合羽は気が付きませんでした 早速手に入れます
来年は 早めの駆除を心がけ 取り残しのないようにいたします
ありがとうございました
園芸相談掲示板@園芸相談センター