ポリエチレン 水 透過

[園芸相談センター]の過去ログです

タネツリ [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2006/02/20(月) 08:20:44
 表題で検索したら、過去ログになく、Googleでは、理解できそうなのが見つかりません。
 ボランティア業務として、種子配布をしております。預かった乾燥種子をポリ袋や封筒に入れ、それらを乾燥剤とともに、缶や壜の中に入れ、目張りし、冷蔵しています。取り出すときは、冷蔵庫から出し、半日待ってから開けています。
 湿度が低くない日に開け、30分くらい室内の空気にさらさざるを得ない場合もあります。
 前置きが長くなりましたが、質問です。
 ポリエチレンは、湿気を通すと承知しています。この透過量は、再生紙封筒のなん%程度なのでしょうか。ポリ袋中の種子が吸収した水分は、再度冷蔵した後、乾燥剤に移行するでしょうか。

ハッピ−マン 2006/02/20(月) 09:58:36
タネツリさん、おはようございます。ポリエチレンは重合による高分子なので、重合度により性質は異なりますが、たとえば室温状態でPETボトルに入れた水がどんどん減っていくというような現象は見られませんよね。しかしポリエチレンの膜は、厳密には水分を透過するような現象があります。それは、ポリエチの膜そのものが水分を透過するというのではなく(水分を透過する穴のようなものがあるのではなく)、ポリエチそのものが水分を吸収したり、放出したりする結果、場合によっては、あたかも水分が透過したかのような現象に見えるということです。
して、その条件ですが、温度と湿度の影響があるのは言うまでもありません(温度が低く湿度が低いほど透過しない)。普通(人が生活している雰囲気)では、ポリエチの重さに対して最大0.5%の水分を吸収すると言われています。ですから、ポリエチの膜の内外の条件に相当な格差があったとしても見た目上、水分の透過はごく微量です。
紙、たとえば一般のクラフト紙は繊維をすいて作ってあるので水分の通過できる穴がたくさんあります。また袋の内外の条件差が大きくなるほど通過量は大きくなります。たとえば、濡れたりした場合は紙の繊維組織の隙間に水分が溜まって、水蒸気としてではなく水として移動します。ということで、ポリエチと紙では、水分透過のメカニズムが異なりますが、クラフト紙の水分透過率は、ポリエチの数百倍〜数千倍であろうと思います。
ポリエチの袋に入れた種子から出た水分は、ポリエチの袋から外へ出ることは期待出来ませんから、乾燥剤がはいっていれば、乾燥剤が吸収することになるでしょう。
ポリエチは水分を通しにくい高分子ですが、酸素の出入りは水蒸気より大きいですから種子の保存にはよいと思います。

たちつ 【近畿】 2006/02/20(月) 10:12:07
>透過量は、再生紙封筒のなん%程度
は解りませんが。
種子は、生きていますから、ある程度の酸素も水分も必要です。
発芽率向上と延命処置を目的としているのでしょうが・・・
趣味の範囲で其処まで考慮する必要があるのでしょうか?と考えます。
過去には、自然延命保存と言えば、蓮と稲程度かな。次に雑草の「種・たね」程度。人工保存としては、「種・しゅ」の保存の必要性から、各国の農林関係機関や研究所。それに種子販売の為の品質保持程度と考えます。
低温休眠・脱酸素休眠やガス置換休眠・コーティング等種子に応じて用いていられると思います。
いずれも、研究実用化の分野ですから、ネットで公開する人は少ないでしょう。研究論文とか、学術発表・記録映画では、調べられると思います。ということで、農業技術研究機関に問い合わせた方が早い。

実験軽量するにしても、微量電子ハカリが必要。難しいことではない。

>ポリ袋中の種子が吸収した水分は、再度冷蔵した後、乾燥剤に移行するでしょうか。
するでしょうが時間がかかる。・・・温度と大気湿度(含水飽和)の関係

種というものは、概ね半年強、長くても一年以内に消費するもの。を想定しています。この実務的概念の普及・認識の方が大切と考えます。

密閉乾燥の事だけを考えるならば、真空密閉タッパーとかゴムパッキン付きの壜とか海苔の包装紙を熱圧着を利用して、良く脱水乾燥させた乾燥剤を入れればよいと思う。
 乾燥剤は常温で使い、数回交換した後冷蔵庫で保存すれば効率的。
温度が低ければ、種の水分も蒸発しにくい。又結露もありますから、スノコで上げ底にすれば尚良いかも。

私は、照る照る坊主方式の、新聞紙かキッチンタオルで、お捻りしたほうが簡単で、実用的と思う。それと、毎年の適期に、種蒔き発芽させることが大切と思う。
マニアックに考えすぎと考えます。
いくら魚釣りが上手といっても、水溜りでは魚は釣れない。魚がすんでいる場所で釣らないと魚は釣れない。と考えます。

ハッピ−マン 2006/02/20(月) 11:12:32
種の保存方法の問題としてなら、種屋さんにお尋ねしたほうが早いでしょうね。種の保存方法は、水分と温度を断つということで、乾燥したあとブリキ缶に入れて冷暗所で保存するという程度のことしか分りません。趣味が高じると新たな疑問がどんどん生まれてくる、どんどんマニアックになる。
魚がすんでいる場所で、どんな魚が釣りたいか、それが一番の問題かも。わたしは五目釣りが大好き。

たちつ 【近畿】 2006/02/20(月) 11:53:34
私は、どの魚でも100匹釣らないと腹が立つ。どちらかといえば、遊びというより、仕事に近い。大きいものでは黒鯛の53cmとメジナの44cmかな。針を一日で100本盗られたこともある。それでも我慢する。
偶には、自分の指を釣って、我慢して、夜になってから、病院へ駆け込んだときもある。右手の人差し指は不便で仕方が無い。海で3日間も風が止むのを待っていたこともある。折角釣っても、帰るときには、イケスが破れて、一匹もいなかったときもある。
それでも友達の根性には負ける。テトラから落ちて、血まみれになっても帰ろうとは云わなかった。魚が釣れないといって、真冬に海に潜って確認に行く友達もいた。ここまですれば納得もする。(^_^;)
 何事も程ほどに。疲れてしんどいものです。(^^♪

ハッピ−マン 2006/02/20(月) 12:46:54
おっと、たちつさんは漁師?。チヌの53センチは見事ですね〜。チヌで言えば、わたしは、丹後の伊根の裏磯で45センチがサイコ−。長いこと夢にうなされたのは、浜坂の離れ磯でアコウの40センチクラスが数匹入ったスカリを波にさらわれたこと。釣りは何が起こるかしれへんし、やっぱし根性しかおまへん。 当世は海にも釣堀ができて繁盛しているよし、けっこうな事でおます。
何事もほどほどで済まされたらええんやけどね〜〜。

タネツリ [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2006/02/20(月) 18:13:32
 ありがとうございます。
>ポリ袋中の種子が吸収した水分は、再度冷蔵した後、乾燥剤に移行するでしょうか。
 この部分が、言葉不足でしたので、次のように括弧書きを加えます。
ポリ袋中の種子が吸収した水分は、再度冷蔵した後、乾燥剤(ポリ袋の外で、缶の中)に移行するでしょうか。
 ハーピーマンさんによるコメントからは、移行は極々微量のようですね。
 種子を紙の小袋に入れ、そのいくつかと乾燥剤をポリ袋に入れ、そのポリ袋と乾燥剤を缶に入れるのが、良さそうに思えてきました。

>結露もありますから、スノコで上げ底にすれば尚良いかも。
 缶の中での結露がありうるのですか。どういう場合ですか。教えてください。

七十郎 【九州】 2006/02/20(月) 18:52:28
 タネツリさん
 種子の保存方法について、私の場合をお話しします。
 種子は採種後1年以内に播種するのが通常ですね、数年にわたって保存したことはあまりないので、1年以内に播種する場合についてですが、私の場合は、市販されている茶こしの紙袋(お茶パック、9.5センチx7.0センチ)を活用しております。これは非常に通気性がよいので、室内の風通しの良いところで保管しております。種子を冷蔵した方がよい場合(種子に一度冬を経験させる場合など。)には、クラフト紙の封筒などに入れて冷蔵庫に入れますが、一般にその必要はないようです。
 種子を金属製の缶などに入れて冷蔵すれば、缶の内側に結露し、これに触れた種子が水に浸される状況になりますので、お勧めできません。
 

pinetree 2006/02/20(月) 19:25:52
 書いている間に進行していますが,お尋ねの真意が今イチよく解りません。
 ただ,水蒸気透過率に関しては以下などがあります。ちなみに「ポリエチレン 透湿性 水蒸気」でのGOOGLE検索です。
http://www.con-pro.net/readings/water/doc0040.html
 個人的に,生理的に受け入れにくい範疇ですので,内容に関しては,ご自分でご理解ください。

 おわかりとは思いますが,種子を入れたポリ袋を冷蔵庫から出して露が着くのは,袋の内容物のが冷めており袋表面温度が低いために,水蒸気の飽和を起こすためです。乾燥剤が入った袋内は絶対湿度が低いため,口が閉じてあれば,種子に結露する事は無いはずです。
 ポリ袋は水蒸気(湿気)を通しますが,その量は極微量で,よほど水蒸気分圧が高くない限り,袋内に透過する水分はほとんど問題にならない量と思います。

 乾燥剤は,例えば未吸湿の生石灰であれば,吸湿すると思います。吸湿速度は温度の2乗に比例するはず(確か・・・)ですので,冷蔵環境では遅くなるでしょう。

 温度の低い冷蔵庫に,常温の空気を含む缶を入れれば,当然内側に結露します。それが嫌なら,缶の中に新しい吸湿剤を入れてしばらく置き,絶対湿度を下げてから冷蔵庫に入れればよいのではないでしょうか。

ハッピ−マン 2006/02/21(火) 10:19:47
pinetreeさんの教科書では、ポリエチはPETよりも水蒸気を通しにくいですね。またセルロ−スの膜(セロハン)はポリエチの500倍よく通すようです。紙はセルロ−ス繊維からできていますから、少なくともポリエチの500倍以上よく通すことになりますね。資料の最後のほうに、膜材料が水と親和性のあるものほど良く通す傾向があるとされていますね。
でも、これらのお話しは、膜を境にした条件がバルク(開放された世界)ですから、現実問題として、袋という綴じられた世界とは事情がことなりますよね。

缶のなかで露結することがありうるかどうか? この問題で悩んでいるのはタネツリさんばかりでなく、化学肥料メ−カ−をはじめとして、袋物の製品を製造しているメ−カ−の大きな悩みでもあります。粒状の製品が袋の中で固まるという問題です。

空気中に含まれる水分(水蒸気)は目には見えませんから、(ヤカンから出る湯気は水蒸気ではなく水滴です)分りにくいのですが、水に塩類が溶解するのと同じように、空気に溶け込むことが出来るガス(この表現は厳密には間違いですが)は、温度と圧力が高いほど大きくなります。ですから、缶のなかに高温で水蒸気の多い空気を詰め込んで温度を下げると水蒸気はガスとして存在できなくなった分が水となってでてきます。おそらく缶の壁面に水滴となって出て来るでしょう。そして、この場合、缶が密封されていると内部の圧力が低下します。缶の材質が弱い場合はへこむかもしれません。圧力が下がった分だけ、ほんの少しですが水滴となる水の量は少なくなります。さて水滴となった水分は、当然のことながら重力のちからで下に溜まります。たちつさんが底にスノコを入れると尚良いと書かれたのは、この底に溜まった水滴と種が接触しないための工夫ですね。

冷蔵庫に入れた袋のなかで、水分が露結しないためには、通気性のよい袋に入れるか(露結しようとした水分がそのまま袋の外に出る)、ポリエチのような水蒸気の通りにくい袋ならば、冷蔵庫の温度で露結しないようにあらかじめ水蒸気を除去しておかなくてはなりません。そこで乾燥剤を使用するということになりますよね。

一般の乾燥剤は、袋に詰められています。この乾燥剤が吸収できるのは水蒸気です。ですから、袋のなかに水滴がある状態で乾燥剤を入れると乾燥剤に吸収された水蒸気は減りますが、水滴の水分を乾燥剤が吸収するためには、この水滴が気化して水蒸気とならなければなりません。水が水蒸気になるためには、かなり多くの熱エネルギ−が必要です。とくに閉ざされたポリ袋のなかではこのエネルギ−がすぐに補給されるのは難しいのです。

冷蔵庫で容器内の露結を防ぐためには、露結していない状態(室温)で乾燥剤を入れて数時間おいたあと、冷蔵庫に入れる、このときも急冷を避けて部分的な露結が起こらないようにする。当然のことですが、乾燥剤が容器内の水蒸気を全量吸収できる力がなくてはなりませんよね。pinetreeさんのお話しの通りです。

わたしは、冷蔵庫ではなくて涼しいと思う暗がりで種や球根を保存していますが、冷蔵庫は色々なものを出し入れするのでご心配されておられるのでしょうが、冷蔵庫での露結が心配であれば七十郎さんのお話の通気性のきわめて良好な袋に入れるほうがかえって良いのかもしれません。現在の冷蔵庫は、霜取り除湿機能も優秀にできているようですからね。それから、普通の乾燥状態の種子は空気中の水蒸気だけを吸収して発芽するような芸事はできませんから、クラフト紙の封筒に名前を書いて冷蔵庫にしまっておけば大丈夫な気がします。種子の発芽率は、種子の熟成度と種取初期の処理方法と発芽環境が支配的ですから、ひとシ−ズンの保存方法としては冷蔵庫の低温下に置くだけで十分ではないでしょうか。

gardenfan 【近畿】 2006/02/21(火) 23:00:55
種を保存する材料でのポリエチと紙袋の比較のような議論でしたが

タネツリ様の書かれた
>ポリエチレンは、湿気を通すと承知しています。この透過量は、再生紙封筒のなん%程度なのでしょうか。

PEの公定水分率は確か0%のはずです。フィルムにした透湿度という意味では別のデータが出てくると思いますが、紙よりも少ないことは確かです。

たちつ様
>実験軽量するにしても、微量電子ハカリが必要。難しいことではない。

PEの透湿度の評価ですが電子天秤での軽量では無理です。表面付着の水分は本当に大きくて、PEの透湿度の評価レベルはカールフィッシャー式の水分測定でないと評価できないのではないですか?
それか透湿度測定のカップを使用したJISの方法ですかね。

gardenfan 【近畿】 2006/02/21(火) 23:12:26
>PEの透湿度の評価レベルはカールフィッシャー式の水分測定でないと評価できないのではないですか?
と書かせていただきましたが、透湿度の評価をカールフィッシャー式の水分率で測定しても評価出来ません。

フィルムの透湿度評価は確かJISの?1217(頭文字が不明です)のカップ法しかないと思います。ほとんど湿気を通さない材料の評価方法です。

タネツリ [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2006/03/16(木) 23:58:29
[[解決]]
 みなさま、ご親切にありがとうございました。すぐに冷蔵に戻した缶の内側に結露する点と、乾燥剤が低温環境では機能しにくい点については、認識していませんでした。冷凍前に冷蔵していましたが、冷蔵経由は間違いと、分かりました。
 乾燥剤とともに密閉後、外気温中に数日置いてから、冷蔵又は冷凍するようにします。
 ポリエチレンの性質についてなど、よくご存知の方が見ていてくださってコメントをいただけるので、助かります。期待以上の回答を得ました。お礼が遅れましたが、今後もよろしくお願いいたします。


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