殺虫剤の残効期間

[園芸相談センター]の過去ログです

dolon 2005/10/30(日) 04:36:39
特にどういった問題が発生しているわけでもないのですが・・・。

家庭でよく使用されている殺虫剤、オルトランとスミチオン、
仮にこの二種類を有機質用土に混ぜ、特に水遣りもせずに(かといってカラカラに乾燥させてしまうわけではなく、軽い湿りを保った状態のままで)放置させていた場合、
どの程度の期間を経れば、分解されて無効化(無害化?)するのでしょうか?

ご存知の方、いらっしゃいますでしょうか?

M2 【中国】 2005/10/30(日) 07:18:23
>仮にこの二種類を有機質用土に混ぜ、特に水遣りもせずに(かといってカラカラに乾燥させてしまうわけではなく、軽い湿りを保った状態のままで)放置させていた場合、
これは土の中でどうなるかを知りたいのでしょうか?
また植物が植えてありその植物の中の事を知りたいのでしょうか?

さらにオルトランは乳剤・粒剤などありますがどれを?というのが在るのでしょうか?

M2 【中国】 2005/10/30(日) 07:25:31
ちなみに植物にかけた場合でスミチオンは吸収されなければ大体1週間から10日くらい(雨が降らない前提で)液体のタイプのオルトランも大体同じくらいですが植物体内に吸収しやすくなっているのでそれが1〜2ヶ月、粒状は植物体内に吸収させるので1〜2ヶ月間の効果が見られます。

ひとまず効果の期間としてですが。

Iwasaki 【近畿】 2005/10/30(日) 17:07:36
ちょつとお聞きしますが 農薬の廃棄の為にお聞きになっていらっしゃるのでしょうか? それとも 散布後の残留を お聞きに成っているのでしょうか?
農薬を 廃棄する為でしたら廃棄物(劇毒物)取締り法の法律に抵触しますので おやめに成った方が良いです。
スミチオンは 規定散布濃度では外気や紫外線の影響で約10日位の日数で安全規準値にまで分解します。ただし原液の場合は別です。又有機質用土の成分にも作用されます。
農薬は 微生物による分解では無く 紫外線や空気等による化学分解ですので 混合物の割合等でも変わります。
オルトラン粒剤は植物吸収での 規定害虫への毒性影響の最長残留期間は約2ヶ月位だったと記憶しております。
どちらの薬品も 完全分解には数年はかかると思われます。
本来の成分の完全分解以外の二次副産物や三次副産物等を考えると数年では 済まないかも知れません。

dolon 2005/11/02(水) 06:52:33
書き込みが遅れてしまいました。すみません。

オルトランは市販顆粒タイプのもの、スミチオン(+オルトラン)は市販噴射スプレータイプのもので、特に土の中での状態を知りたいと思っています。
害虫に対して影響を及ぼさなくなるのには、――条件にもよるとは思いますが、おおよそ二ヶ月で無効化すると考えていいのでしょうか?

また、特に土壌害虫(コガネムシの幼虫など)の場合、幼虫のどの部分にどう働きかけて殺しているのかを知りたいのですが、ご存知でしょうか?
薬剤によっては、神経系を麻痺させる等、さまざまな作用方法があると思うのですが、上記のオルトラン・スミチオンの場合、具体的にどの部分をどのように影響させて死に至らしめているのでしょうか?

#農薬の類を廃棄しようとしているわけではありませんので、その点はどうかご安心下さい。

ハッピ−マン 2005/11/02(水) 10:04:08
dolonさん、おはようございます。正しい使い方をしていれば2カ月で大丈夫です。オルトランもスミチオンも有機リン系の農薬で害虫の神経系に作用します。 

生き物を農薬で殺す手段は、@呼吸を出来なくする方法(呼吸で体内に入った酸素を役に立たなくさせる)、A皮膚(外皮)を出来なくする方法(昆虫は脱皮をするものがありますが、脱皮するためには、外皮の内側に新しい皮膚が必要です、この新しい皮をできなくする)、B神経を感じなくさせる方法(生物は外界からの刺激を神経で伝えていますが、それをできなくする)の3種類です。

それから農薬がどういう方法で生き物の体内に入るかは、皮膚、口、呼吸の3種類です。オルトランは皮膚からも口からも入ります。スミチオンは皮膚から入ります。オルトランの場合は、植物がオルトランを吸収
したあと昆虫が薬のはいった葉などを食べて効くことになります。

農薬は、昔は有効期間が長いほうが効果があると考えられた時代がありました。しかし、農薬は生き物すべてに悪い影響があるのは当たりまえです。いまから40年前にレイチェル・カ−ソンというアメリカの女性が「沈黙の春」という本を書いて農薬の有害性を訴えました。彼女はそのことで非難を受けて職を失いましたが、今の時代、だれも彼女を非難する人はいませんね。

M2 【中国】 2005/11/03(木) 06:30:09
ハッピ−マンさんが書かれているので殺すタイプの農薬は置いておいて、害虫系農薬には後忌避タイプ、誘引タイプ(登録の中には天敵農薬がありますが、そう扱っていいのかは私的には疑問)があります。

天敵農薬以外は化学農薬が多く、その多くの化学農薬の残留期間は国の定めた期間は3年です。(=無農薬野菜などの登録が出来るようになるまでの期間)登録農薬は基本的に収穫前1週間〜2ヶ月くらいで使用しなければ安全となっているが変ですよね〜。

Iwasaki 【近畿】 2005/11/03(木) 21:20:05
殺虫剤等(生物農薬は除く)の農薬は 使用禁止期間は健康な成人に対する安全期間です。あくまでも 健康な成人に対してだと言う事を 忘れてはいけないと言うことです。
乳幼児等弱者に対する 健康被害が どれだけ起こり得るのかは不明です。
アレルギー体質の者が食した場合は 安全規準が満たされていても 農薬の被害が起こります。
致死量の規準も 余り知られていませんが 此れは投与された量で 正常な者が100%死ぬ量だと言うことです。
色々な所で良く 致死量に達していないから安全と 言う事を言われる人が居ますが 多分致死量の規定を知らないのだと思います。知っていれば簡単には言えないと思います。
化学農薬の国の指定残留期間が 三年なのも疑問です。
化学物質は環境や物質によっては 分解するのに 数百年〜数千年時間 掛かる者も有り 一括りに三年と言う事が言えないはずです。
又 環境ホルモン等の 二次副産物の影響は 含まれていないのも疑問が残る事でもあります。
除草剤等での 見た目の環境回復は 早いのですが 薬品の残留は目に見えないので 余り問題視されないのでしょう。
殺虫剤や殺菌剤も 防疫の為の散布は 農薬取締り法の対象外の為 仮に作物などに付着しても 農薬の散布対象としてカウントされているのかも疑問です。
又 農薬取締法では 濃度と使用回数は決まっていますが 散布する量は取締りの対象外で 同じ面積に100ミリリットルの液を散布しても10リットルの液を散布しても同じ扱いに成ります。指定濃度以下でも同じ使用回数しか使用はできません。
ですから 国の安全規準や説明書に書かれた安全の為の使用禁止期間は目安であって 絶対では無いと私は思っています。

M2 【中国】 2005/11/04(金) 06:28:26
Iwasakiさんすごいここまで書いたんだ。では、わたしも1つ。

iwasakiさんが書かれたこと以外にも、動物は特に分解できない物質は体内に吸収されてしまうとどんどん蓄積されてしまいます。こうなると、アレルギーにもなりやすくなりますし、女性ですと子供に引き継がれてしまいます。(女性が長生きなのはこの辺もあるかも、毒性が子供に引き渡される)そして体内濃度は、植物からだけならまだしも同じ植物を食べた草食動物でもそうですし、その(濃度が高まった)動物を食べてしまったら、人間を含めた他の動物は同じ様に、いやさらに体内で濃度が高まり易くなる分もっと危ない状態になることです。人間が食べるだけなら基準に満たしているかもしれないが、そこで動物を飼っていなくとも虫を餌にしている鳥などが〜と食物連鎖でとりあえず頂点に立っている人間はどのようの状況でも口にしやすくなっているということです。

体内に入ると自然の分解も当てになりませんから、出来るものなら気をつけていきましょう。

ハッピ−マン 2005/11/04(金) 12:26:35
これは余談です。農薬は使わないほうがいい。誰しもそう思っています。人間が病気になったとき医者に行き薬を貰うことがあります。・・・薬の恐ろしいことは、知らず知らずのうちに薬に頼ってしまうことにあります。予防より薬による事後処理に走ります。農薬もそういう面があります。

Iwasakiさんのお話しのように薬品の安全基準に絶対、確実はありません。専門家が現状での知識の範囲内で大丈夫だと認識して基準をつくりあげても、生物(害虫)は日々変化をし、使用される薬品に負けないように進化(耐性化)します。また自然界の営みのすべてを人間が知り尽くすことは不可能に近いことです。

遺伝子(DNA)の研究が進んで、今年になって人のDNA配列がほぼ100%解明されました。人の遺伝子は、およそ数万個のレベルで予想された数に対して決して多くはありませんでした。人は万物の霊長ということで、一番多くの遺伝子を持っていると考えられていましたが、そこいらの害虫とたいしてかわらないのです(笑)。

人間(人類)は、遺伝子操作の技術を見つけ出しました。これまで掛け合わせと外部刺激(X線、紫外線)が中心の品種改良でしたが、遺伝子のレベル(生物の基本的な成り立ち)で品種改良がなされています。特定の遺伝子を組み入れる方法です。これは、新しい生物の創造にほかなりません。そしてこの遺伝子操作によって、収穫量アップや乾燥に強い植物への改造のほかに害虫に強い物質を自らの体内でつくりだす植物が研究されています。このあたりは、現状の農薬のかかえる問題以上の問題点が隠れていると思います。

そのむかし、日本は農業国で主食の米の品種改良が重要なテ−マでした。しかし、米は一年に一回しか収穫できませんし、その年年の気候変動もあり、人生50年の時代では、研究者が品種改良に取組めるのは、せいぜい20回程度でしたが、遺伝子操作の技術が見つかってからは数千倍の効率の良さで研究が進んでいます。

話しが長くなりましたが、農薬を使わないためには、とにかく丈夫な植物を育てること、こまめに予防処理をすること、その植物にあった季節に育てることでしょう。毒となるものは自然界にもたくさんあります。兵器として使われる時代もありました。農薬は使用方法を守りきちんとした管理をしましょう。


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