かんきつ類の種類

[園芸相談センター]の過去ログです

バッタ 2005/08/16(火) 19:33:42
はっさくのたねをまいて去年発芽したものがありますが、すごくとげが長くいっぱいついてあるのと、とげが短く少ないものがあります ほっといて食用になりそうなものはどちらのほうがよいですか?
また温州ミカンもどうようにして発芽していますがとげはありません
温州系で食用になるとおもうのですが、やはり実がならないとわからないものですか?

たちつ 【近畿】 2005/08/16(火) 20:57:42
柑橘類は、と言うより、日本の果実の殆どは、接木をして、根の丈夫さの品種(台木)と収穫の良い果実の品種(穂木)を途中で、継ぎ足しています。ここで問題になるのは、果実の食べる部分は、地上部の穂木の性質を持っていて、美味しく・大きく・沢山成りますが、其処に出来た種の部分の性質は、根の台木の性質を持っています。
蜜柑の場合には、「カラタチ」が殆どでその他「ユズ」「ダイダイ」が台木として用いられます。その結果、種を撒いても、台木の果実しか採れません。小さくて酸っぱいということです。食べられますが、ポンズ用とかスダチの代用と言うことで・・・・
従って、棘々しい樹姿になります。蜜柑は本来は小さくて、酸っぱくて、香りがあるものです。先祖帰りと言えるかもね。
果実としての値打ちは余りありませんが、育てる楽しみとすれば、それはそれで面白いものです。

タネツリ [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2005/08/16(火) 22:52:12
>とげが長くいっぱいついてあるのと、とげが短く少ないものがあり
 かんきつ類種子には、大粒のと、ごく小粒のが混在します。前者は分離し、後者はクローンになると聞いています。 
>種を撒いても、台木の果実しか採れません。
 果樹の台木が、穂木から得た種子を通じて遺伝にかかわるのですか。そういう仕組みは、なんと呼ばれるのですか。

たちつ 【近畿】 2005/08/17(水) 01:50:59
>そういう仕組みは、なんと呼ばれるのですか。
私は、体験と机上哲学派なので、学術的な専門用語は知りませんが、多くの事例では、本来の姿、先祖帰りと言っています。
細かく観察すれば、交配によるメンデルの法則なら解かり易いのですが、なぜでしょうね。(・・?
蜜柑は1個の種の中に、沢山の胚芽が出来る性質も有るので、一寸変わっている。
しかし果実に共通している現象ですから、何か専門の用語(日常会話程度の一般的な単語)があってもよさそうなものですが。案外ありふれていて、専門用語が必要なかったかもね。「先祖帰り」で事が済んでいるのかも。言い出した本人として、一寸調べてみます。

たちつ 【近畿】 2005/08/17(水) 03:32:42
接ぎ木における台と穂は相互に影響しあう接ぎ穂の遺伝的特性は保持されるが、栄養的な変異を示す。台木利用は下記に示すように色々な目的で行われる。
温州ミカンにカラタチ台木を利用すると、ユズ台などに比べて果実の品質が優れ、早期に結実期に入るのが例としてある。
果樹類やイチゴ等の栄養繁殖の作物では、実生は形質が雑多に分離するので、実生選抜法による育種目的以外には用いられない。実生でもカンキツ類等の多胚性種子では親と同一形質の苗を得ることができる。実生苗は挿し木苗や株分け苗に比べると生育旺盛で、通常ウイルスフリーでもある。
自動的単為結果(受粉なしで果実形成)と他動的単為結果(受精しなくても刺激によって果実形成)の二つに分けられる。
ROOT-TOP比率。CARBON-NITORGEN比率

等色々と紹介されていますが、仮称「先祖帰り」に変わる専門用語は見つかりませんでした。
結局。食用果実は、人間が有益とした、反自然的な、奇形の選別繁殖であって、自然学的には、衰退して、死滅するか、本来の種族保存に戻って生き延びるしかないのではないでしょうか。唯の一代限りの特性品種。で其の種(たね)にも、今の親の性質を持つものもありますが、種を選別育成するより、より効率的な挿し木や採り木や接木という栄養繁殖が開発されたので、一般的には、面倒くさい実生繁殖をして、生殖成長させる必要もなく、専門用語や国語の専用単語として、広まらなかった。と考えられます。説明文で事足りた。有るとすれば学者用語のラテン語か頭文字の合成語かもね。

M2 【中国】 2005/08/17(水) 05:27:22
>仮称「先祖帰り」に変わる専門用語
私はその言葉は正しくないと思います。この場合の言葉が思いつくわけでもないのですが、元々その植物の能力に接木することで今まで無かった能力が発現する。穂木は自分の根っこでない訳ですから同じ仲間とはいえ吸収する栄養からまず多少なり違ってしまいますから、当たり前と言えば当たり前のことと思います。そこから(種からとはいえ)元々の能力に戻る?(戻るというより能力発現前ってことなだけなんですけどね)わけですから、接木(もちろん、前と同じ種を)してしまえば能力開花して同じようなことになるはずです。(種からですと遺伝子が変わってるのでまったく同じと言う訳に行きませんが)

それと「先祖帰り」としては「種」が「先祖」に「帰る」と言う意味で使うのが正しいような気もします。(大げさに言うと人間から原人が生まれたとか・・・うぅ、苦しいかな)

M2 2005/08/17(水) 05:33:17
失礼、言葉が足りませんでした。
>そこから(種からとはいえ)元々の能力に戻る?(戻るというより能力発現前ってことなだけなんですけどね)わけですから、接木(もちろん、前と同じ種を)してしまえば能力開花して同じようなことになるはずです。(種からですと遺伝子が変わってるのでまったく同じと言う訳に行きませんが)

そこからの後に「一から接木をしてない状態」てのが必要ですね。(このままですと文章変ですが...ははは)

タネツリ 【関東】 [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2005/08/17(水) 07:24:46
>>種を撒いても、台木の果実しか採れません。
>果樹の台木が、穂木から得た種子を通じて遺伝にかかわるのですか。そういう仕組みは、なんと呼ばれるのですか。
 「祖先帰り」は、種子繁殖による分離によって、原種に近づくことと理解しています。
 お尋ねしたのは、接いだ果樹の穂木から育った果実の種子が、台木からの遺伝による果実を実らせるとの趣旨についてです。
 台木の性質は遺伝しない、と理解しています。遺伝するなら、その呼び名を教えてもらって検索できるか、と思ったのです。

ハッピ−マン 2005/08/17(水) 08:45:10
接ぎ木をした部分に成る果実は、基本的に接ぎ木をした植物の遺伝子を持っています。台木の遺伝子は持っていません。だだし、受粉時に得た遺伝子が接ぎ木のものとまったく同じとはいえませんから、その種子でできる植物が100%接ぎ木のものと同じではありません。微妙に形質が異なるのが普通です。台木の部分から出た枝は、台木と同じ植物です。紫外線や農薬の影響で突然変異を起こして形質がことなることもあります。おいしい果実はその世代のものですが、なかの種子は次世代の生物ということですね。 同じ日本人でもそれぞれ顔かたちが違うのと同じです。バッタさんの苗がどのような実をつけるのか、それは秘密のベ−ルに包まれていますよ。

バッタ 2005/08/17(水) 22:34:38
わかりました
ある程度成長させて楽しみのために1枝だけ残してあとは腹接ぎなどで食用のものに更新しておきます。
レモンの種子からブンタンがなったと言うはなしもあるので・・・
いけますよね?

pinetree 2005/08/17(水) 23:08:10
 かんきつ類は、一個のタネの中に複数の胚珠(広い意味ではこれもタネ?)を持つものがありこれを「多胚」と呼び、品種によって異なります。多胚品種では、種を播くと親の性質をそのままに引き継ぐものが多く、遺伝的には同じとされます。
 逆に、一個の種子の中に一個しか胚を持たないものは「単胚」で、基本的には交雑胚(雑種)です。

 養賢堂 果樹園芸大辞典によると、一個の種子の中に持つ胚の数は
ハッサクで1.0個(単胚品種) ウンシュウで10.9個(多胚品種)です。
 つまり、ハッサクの実生は、多分、雑種。ウンシュウの実生は親と同じ品種(の可能性が高い)。と言う事です。あくまでも可能性の話で、絶対というレベルではありません。

 実生にするとトゲが大きくなるなどの変化はありますが、ハッサクのトゲに長短が有るのは、別の品種になった可能性もあります。ただ、どちらが美味しいかは実がなるまで解りません。
 また、実がなっても品質が安定するまでには、更に何年かかかります。もしかしたらすごく美味しい新品種かも知れないし、逆に酸っぱくて食べられないかも知れません。それまで、気を長くしてお待ちください。

 お知りになりたかったのは、こんなところでしょうか?

バッタ 2005/08/17(水) 23:32:12
[[解決]]
ありがとうございました
気長に待ちます

ROM A 2005/10/28(金) 12:52:53
ROM Aです。古い話ですが、書き込みさせていただきます。
内容に付きましては、各自で、ご判断くださいまし。(^_^;)

奈良県農業技術センター・農業情報・相談センターへ質問しました、そ返事です。

設定条件と質問内容。

Q1)
1本だけ、特別に隔離された環境で栽培された、A種の蜜柑に咲く花の
DNAは全て同じでしょうか。(同じ部位の花粉とか子房)
・・・Ans1) 花のDNAはすべて一緒ですが、花の中の生殖細胞である花粉のなかの精細胞、子房の中の卵細胞は減数分裂しているので同じではありません。

Q2)
カラタチを台木にして、温州蜜柑Aを接ぎ穂にして出来た幼苗A2に、自家受粉(A2の花粉)して実った果実ミカンの中に出来た「種たね」の遺伝特性(DNA)は、カラタチ台木の特性と挿し穂(A)の特性をどのくらいの比率で持っているのでしょうか。 種と台木の間には、親子関係はないのでしょうか。
・・・・・Ans2) ウンシュウミカンは自家受粉しないタネなし果がふつうです。葯が不完全で花粉がなく受粉しなくても実がつきます。(単為結果)。ですからA2にできた種子はA2の花粉ではない花粉と受粉したと考えられます。
たいがい種子は近くにうえてある、ナツミカンなどの花粉が昆虫に運ばれて受粉したものです。
A2にできた種子はA2のDNA(遺伝子)の半分とナツミカンなどのDNA(遺伝子)を半分。
カラタチのDNA(遺伝子)は全く持ちません。(台木のカラタチが誤って育ってしまい花が咲き、交配したならカラタチのDNA(遺伝子)半分です。)

Q3)
普通一般的に、優良果樹の果実の種を撒いても、その種から育って、成った果実は、親の果実より、果肉が薄く種が多い・大きい・渋いなど親の果実とはかけ離れた果実がなったりします。この性質の事を植物専門用語でなんていうのでしょうか。 「先祖がえり」とか「F1」とかのレベルで。
・・・・Ans3)形質分離といいます。

これらの質問の反省点。
Q4) カラタチの台木に接木した、温州蜜柑の挿し穂に着く果実の形がときとして、カラタチの形状を保持しているのはなぜでしょうか。
を聞き漏らしました。(^_^;) 解決している事でもあり、趣味の園芸レベルですから、まぁ 良しとしましょうか。

タネツリ [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2005/10/29(土) 18:31:55
次のように書きました。
>>種を撒いても、台木の果実しか採れません。
>果樹の台木が、穂木から得た種子を通じて遺伝にかかわるのですか。
>そういう仕組みは、なんと呼ばれるのですか。
 Ans2で解決しました。
>カラタチの台木に接木した、温州蜜柑の…穂に着く果実の形がときとして、カラタチの形状を保持しているのはなぜでしょうか
 もしそれをご覧になる機会がありましたら、葉を観察してくださいますか。台芽が伸びて、カラタチの小さな葉がついているのではないかと思います。
☆有機菜果種吊*Suginami*TOKYO☆

 


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