金木犀の枯葉を腐葉土にするには・・。
ちゅん
2005/07/26(火) 10:10:02
我が家の庭に大きな金木犀の木が2本あります。落葉時期には大変な量の枯葉が出来ますので、それを腐葉土にすべく積み重ねて長時間おくのですが、ほとんど腐葉土にならず、かたい葉っぱのままです。植木の根元に積み重ねておけば、今度は水遣りをしても地面までは水がしみこまず、枯葉が邪魔をしている状態になります。
この落ち葉をなんとか活用できないものかと皆さまのお知恵をかしていただきたいのです。よろしくお願いします。
ハッピ−マン
2005/07/26(火) 10:44:53
腐葉土は微生物が葉っぱを分解して出来ます。ですから微生物が繁殖しやすい状態にしてやらないと腐葉土にはなりませんよ。地面に少し掘ってその土と落葉を混ぜます。そのときに少し油粕を混ぜるとよいでしょう。そして。たっぷりと水を掛けます。そしてシ−トかなにかで覆います。そして半月ごとにシ−トをあけてたっぷり水遣りをします。こうすれば、約六ヵ月で腐葉土化します。しかし、完熟とまではゆきませんので、植物に与えるときは、根っこに直接触れないようにします。腐葉土が完熟するのには、条件にもよりますが、およそ一年半ほど掛かります。 腐葉土造りが困難な場合は、落葉を灰にして使用するのも良いと思います。
たちつ
2005/07/26(火) 14:53:59
金木犀や楠系や椿など油分の多い常緑樹の落ち葉や松杉などの針葉樹は、腐葉土に適しません。やはり落葉広葉樹の枯れ葉が良いですね。
又腐葉土は、腐敗雑菌分解ではなく、発酵微生物分解で造くられます。
前者を腐葉(物質・まだこの次の工程が残っている作業途中)といい、後者は肥沃土(土に戻す・自然に帰す・完成された土そのもの)といいます。従って、「完熟」とか「発酵済み」という前置詞が必要です。
腐葉土は、どちらかと言えば、肥料としての使用目的というよりは、土を肥沃(ふかふか)にする土質改良目的。肥料は荒廃した痩せ地の栄養補給目的。石灰などは、酸度調整土質改良目的。有機自然材料は、効果がやさしく・長期間に渡り、ジワジワと持続する。化成人工材料は、効果が即効に表れ、短期間(持続性に欠ける)に終わる。従って、取り扱いや使用方法は、目的に応じて、選択しなければなりません。
短距離の走者無機化、マラソン向きの走者かによって、ランナーを使い分けないと優勝は出来ない。世界大会に出るレベルの走者ですから、町内会の素人の大会なら、別段区別しなくても、楽勝ですが・・・のイメージ。
ちゅん
2005/07/27(水) 11:40:35
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貴重なご意見をいただきました。
私は腐葉土にするためには、ただ葉っぱを腐らせたらいいと思って、雨などで自然に腐るのを待っていました。
腐葉土は微生物が葉っぱを分解して出来ること・・それにはどうしたらよいか。
金木犀の葉は油分が多くて腐葉土には不向きであること。また使用目的による肥料の選択があることなど・・大変いい勉強させてもらいました。
「灰」にすることも考えましたが、近所への煙害を思うと自宅の庭とて
憚られます。(枯葉を燃やすうす煙り、これにスズメの囀り、白い障子・・こんな心なごむ和風景が大好きでした)
あらら、余計な事から年代が分かっちゃいますね。
ハッピーマンさん、たちつさん、本当にありがとうございました。
ハッピ−マン
2005/07/27(水) 14:24:04
ちゅんさん、ハッピ−マンは田舎の兼業農家です。地域の園芸関係のボランティアにも出かけています。ちゅんさんの思い描かれている絵姿、和風景は同感です。日本の原風景は四季を通じて季節感を感じさせる日々の暮らしの中にありましたね。 けっして失いたくはありませんね。農業国から工業国へと変化して、植物など生き物を育てなくなったのも原因のような気がします。今春、都会に住む親戚がきたのですが、小一の甥がジュ−スを飲むというので、麦わらのストロ−を切ってあげたら、こんなきたないので飲めない!と言って母親にストロ−を貰いに走りました。・・・おっと愚痴ばかりでごめんなさい。
たちつ
【近畿】
2005/07/27(水) 18:15:52
>腐葉土は微生物が葉っぱを分解して出来ること・・それにはどうしたらよいか。
最近は、イロイロなEM細菌混合物(有益細菌群)がお手軽値段で販売されています。(ホームセンター 1000円以内)
藁・糠・籾殻やその灰に酵母菌が含まれています。
枯れ葉の下の土や腐食落ち葉や肥沃な畑土にも、EN菌があります。
未発酵鶏糞にも、酵素や腸内細菌がふくまれています。
これらを落ち葉に混ぜて、細菌を繁殖して、アルコール・糖質・乳酸などを精製させて、冷やしたり・暖めたり・酸素を入れたり・水分の加減調節させ、お互いの菌が、生死したりして、分解されます。
実際には、混ぜたり(拡販)、積層したり(積み重ねる)、するだけ。
網目の袋に詰めて、摘んでおけば良い。
上手に出来れば、アルコールに近い匂いや、自然の匂い、失敗すれば、雑菌が繁殖して、目に沁みる異臭がします。上手く出来れば、3ケ月、失敗しても1年で完成。年季を摘めば、細かく微粉末になる。これを黒土という。この黒土をミミズや不快虫等の微生物が食べたり、自然の雨風太陽で、土は団子状(団塊構造)の塊となる。団塊構造になれば、通気・排水・保湿や隙間に根が張る。・・・之を健康な土という。昔農法・有機農法・自然農法・協調農法・非効率農法という。
ハッピ−マン
2005/07/27(水) 18:59:43
たちつさん、ちゅんさん、余談です。むかし無機肥料は、「金肥」と呼ばれた時代がありました。日本の農家がコメの増産に何の疑いも持たなかった時代です。そのころ人間をはじめ家畜の糞尿が重要な肥料でした。時代が変わって人の糞尿は肥料にならなくなりましたが、鶏糞や牛糞は大規模な天日発酵乾燥機で生産されて立派な園芸商品となりました。発酵という現象が解明されるにつれて酵素の発見や微生物の相互関係が明らかになってきました。特にお酒の発酵については、酵母以外の雑菌を防ぐことが大きな課題でしたが、そうしたなかで、酵母菌の異常な代謝機構が発見されました。酵母菌は繁殖に最適な適温がありますが、繁殖できるぎりぎりの低温度に保つと、何とかして生き抜こうとして、色々な分泌をすることが分かりました。わたしがそれを知ったのは、かなりむかしの学生時代でしたが、いま、それが技術となって、吟醸酒なるお酒が生まれました。酵母菌が、命を保つ為に苦し紛れに出す分泌物を人は、さも銘酒であるように評価しています。植物の世界は、まだまだ植物をより上手く育てるかという方向になってはいますが、酵母菌のように、過酷な条件ではどんな花を咲かせるのだろうか? というようなことにならないか、密かに心配しています。
ちゅん
2005/07/31(日) 17:08:50
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お二方より再びお返事をいただき本当に恐縮しております。
とても内容が深く、ご専門の知識をお持ちで感服いたしました。
大自然界の法則といいますか成り立ちでしょうか、生態系のサイクルを知ることが今の生活に生かされる近道だと思いました。
「土本来の持つ力」を見直しました。自然から学ぶことがいっぱいあり、そしてもっと重要な課題となって私達の生活にどう係わってくるのか勉強しなければならないと思いました。
腐葉土づくりから吟醸酒まで思わぬ話の展開に大変興味を持って読ませていただきました。
ハッピーマンさん、たちつさん ありがとうございました。
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