彼岸花はなぜ広範囲に存在しているのか。

[園芸相談センター]の過去ログです

バジル 2004/09/20(月) 13:22:02
ヤフーの知恵袋でこんなの見つけてしまいました。
回答はありますが、まともなものはありません。
たしかに彼岸花はおよそ人が植えたとは思えない踏切りや道ばたにまで生えています。
考えだしてからずっと気になってます。
だれか御存じの方はいませんか。

>彼岸花の増え方について。やつらは3倍体なので、種を飛ばすという戦略は使えない。ところが今の時期、畦はもちろん、土手や線路ぞい、空き地にまで花が咲いている。分割によって地道に増えるしかないはずなのに、どうしてこんなに広範囲に存在してるのか?
球根が夜な夜な歩いているとしか思えない。

http://knowledge.yahoo.co.jp/service/question_detail.php?queId=832070&register=1&type=1

とらもこ 2004/09/20(月) 13:54:11
なぜ広範囲に広がるか・・・の答えにはなりませんが埼玉の日高市という所に「巾着田」(きんちゃくだ)と呼ばれる彼岸花の群生地があります。
公式ホームページがありますので見てみてはいかがでしょうか? 

Aquiya [URL:http://www.catv296.ne.jp/~aquiya/] 2004/09/20(月) 15:50:01
日本のヒガンバナの分布は、ほとんど人里付近に限定されているようです(中国にあるという、2倍体のヒガンバナはどうなんでしょうか)。
「救荒食料として人為的に運搬され、植栽された」という説に説得力がありそうな気がします。
墓地などに植え、ふだんは「死人花」などと敬遠しておき、いざと言う時に球根の毒抜きをして食べる……。
いったん植栽されると、ふだんは採る人もいないので、そこで爆発的に殖える(分球という方式は確実だし、効率もよいものです)。
そして人が移動する時には、一緒に運ばれる。
現在ヒガンバナが生えている場所というのは、かつてはたとえば墓地や村外れだった場所なのかもしれませんね。

とここまで書いた時、「ヤフーの知恵袋」を見たら、同じようなことが書いてありましたね。
答えになっていませんか?

バジル 2004/09/20(月) 16:27:23
人が植えて、そこでたくさん分球した、というのが常識的答えになるのでしょう。しかし線路や道の両側にずらっと並んでいるのを見るとどうも不思議です。苺のようにランナーを使えるのならわかるのですが、球根なら一年に球根1個分しか広がれません。

Aquiya [URL:http://www.catv296.ne.jp/~aquiya/] 2004/09/20(月) 17:11:00
ヒガンバナの球根が一年にいくつに殖えるのか分かりませんが、仮にひとつの小さい球根を付けるとします。
その小さい球根が一年で大人になり、翌年また小さい球根を付けるとします。
つまり毎年倍々に殖えていくとすると……。
100年後には1267650600228229401496703205376個(!)の球根ができるようです(数学に詳しい方、間違っていたら教えてください)。

実際には小球根が大人になるまでもっと年数が掛かるかもしれませんし、途中で枯れてしまうものも多いことでしょう。
しかし、ヒガンバナが日本人の手によって栽培されるようになってから、数千年(あるいはそれ以上?)経っているわけですから、これだけ殖えても不思議はないように思うのですが……。

でもまあ、実際の大群生を見ると、これがすべて分球によって殖えたとは信じがたいのも確かですよね。

cactus 2004/09/20(月) 17:35:41
相談内容とかけ離れた回答になるかも知れませんが、戦時中の頃迄
は彼岸花を食べていたと聞いた事があります。食べる部分は球根の
ようですが、球根には毒があり、そのまま食べると中毒を起こすよ
うです。どのようにして食するのか興味があり年配の方々に聞いて
いますが、現在でも全くわかっていません。ただ本当に食する事が
出来るのは確かなようです。

食糧難の頃に考え出された方法のようです。これは想像ですが、食
糧難の時に彼岸花の球根が食べられる事を聞いた人が、自分の土地
に植えていたが、その事を聞きつけた人が球根を分けて貰い、今の
ように全国各地に広まったのではないかと自分勝手に思ってます。

バジル 2004/09/20(月) 17:46:05
[[解決]]
とらもこさんAquiyaさんcactusさんありがとうございます。たしかに彼岸花の増殖法は分球(2倍体もわずかに混じるとも聞きますが)しかないし、人が手伝ったのもあると思います。しかし、できて10数年しか経っていない団地の中にも彼岸花の集団があったりすると???です。
一応解決を押しときますが、なにか思い付いた方があれば書き込んでください。

こねこ [URL:http://homepage2.nifty.com/mori-green-house] 2004/09/20(月) 18:07:02
「毒草の雑学」一戸良行著に次のような記述があります。要約すると、天明の飢饉のときに、今の岩手県地方のヒガンバナの多い村が残ったとのこと。その後、盛岡にはヒガンバナ市が立ったとのことです。これらのことから、ヒガンバナは人為的に広まったとのことです。

タネツリ [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2004/09/20(月) 18:31:15
 ヒガンバナの球根が、上下に移動する特技を持っていることが、最大要因だと思えます。これは、観察して気づいたことです。
 地表に捨てられた球根は、自分の下に翌年の新球を作ります。
 地下深く埋められた球根は、葉を地表に出せないほど深くても、自分のかなり上に翌年の新球を作ります。これを繰り返して、やがて地上に繁茂します。
           ☆有機菜果 種吊*Suginami*TOKYO☆

犬塚信乃 2004/09/20(月) 18:37:30
文春新書「毒草を食べてみた」植松黎 著
この本の12章にヒガンバナが出てきます。
名文だと思いますので、機会があったら一読されることをお勧めします。

水瀬葵 [URL:http://id1.fm-p.jp/9/ICIJOU/] 2004/09/21(火) 00:00:18
先日線路の柵の脇のわずかなスペースに球根を植えてるおばあさんがいました。何を植えてるのかと聞くとチューリップとヒヤシンスだそうで・・こんな硬い土で育つのかと聞くと最初の年はもちろん、あとはこんな土でもほうっておいてもじわじわ増えるんだそうです。多分彼岸花もこうやって誰かが植えて増えていってるのではないでしょうか?

通りすがり 2004/09/21(火) 02:48:09
水瀬さん、誰かが植えて増えてってのはちょっと。
今でもそーだし、昔はすっごく嫌われた花だし。
だーれも通ったことないような山奥だって群生してるしね。

ちょこれっと 2004/09/21(火) 10:23:47
こんにちは。
cacutusさんがおっしゃっていた、球根の食べ方ですが、ヒガンバナのアルカロイド系の毒は、水に溶け出す性質なので、水にさらしておくと食べられると、どこかで聞いたことがあります。

私の元上司は、小学生だった戦時中、ヒガンバナの球根を集めてくるという宿題が出たそうです。
良質のデンプンが採れるとかで、毒抜きした球根からデンプン糊を作ったそうです。
「後から、アメリカに向けて飛ばした、風船爆弾を作るときの糊になった、と聞いたけどな〜」と言っていました。

水瀬葵さんのおっしゃる、線路脇に植えてるような方、私も見かけたことがありますよ。
他に、段々畑に作業に行ったついでに、誰も見ないような所に、お花の咲くものを植えて来たりされるお年寄りなども、いらっしゃいますね。
私の祖母も、林道から外れたようなところにユリを植えたりしていました。山道の途中で藪にガサガサ分け入って行き、花を調達して戻ってくるとそのまま墓参りに・・・という調子でした。
誰も行かないような所でにも、何か植えたくなる人は、日本中にいるような気がします。

cat 2004/09/21(火) 10:55:43
1 モグラに対する忌避効果があるので、水田の畦に植えられた。

2 飢饉に備えて水田の畦に植えられた。

3 殺菌効果のある成分を出すので、墓地に植えられた。

という説があります。

それと、田んぼの畦や用水路にある球根は、土が削れたりして
水に落ちると、流れて行って、流れ着いた先で根付いて繁殖したりします。

cat 2004/09/21(火) 10:57:07
>アメリカに向けて飛ばした、風船爆弾を作るときの糊になった

それはコンニャクです。

ちょこれっと 2004/09/21(火) 12:36:48
それはコンニャクです。

あらまぁ、catさん、そうだったんですか。
元上司にお歳暮の時期にでも、そう伝えます!
出身地はお茶やコンニャクの産地なので、コンニャクだというお答えにもうなずけます。ありがとうございました。
(でも、風船はコンニャクだったとして、ヒガンバナを持っていってたというのは・・・ではやっぱり食料?としてだったのでしょうかね。食べた話は聞きませんでした。残念)

おおた 2004/09/21(火) 14:18:50
いや、ちょこれっとさん、ヒガンバナの球根から風船爆弾の糊を作ったというのもありそうな話ですよ。

屏風や襖を貼るために、ヒガンバナから採った糊が実際に利用されたこともあったわけだし。
何に使ったかは知りませんが、戦争中ヒガンバナの球根から糊を作ったという話は、私も聞いたことがあります。
コンニャクの糊は確かに有名ですが、物資が不足する戦時中のこと、ヒガンバナの球根も利用した可能性はありますね。

cat 2004/09/22(水) 11:18:04
一般には、コンニャク糊でつくったとされていますが、

http://mypage.naver.co.jp/d_ribbon/page018.html

など

ヒガンバナも同じマンナンという成分があるそうなので、
使われた可能性もありそうですね。

http://www02.so-net.ne.jp/~kenkodo/yatiyo9.html

Dan 2004/09/23(木) 00:40:10
団地や町を作る造成時などに、
河川敷や土手など改修している別の場所などから
土を新しく入れたり捨てたり、
土壌の移動は多々ありますので
そのような事でも
少しづつ広まって行く事も考えられます。

タネツリ [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2004/09/23(木) 07:51:25
  Danさん こんにちは(^^)/土壌移動に伴って増殖していけるのも、ヒガンバナ自身が持っている上下移動機能があればこそと思いませんか。

タネツリ [URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/] 2004/09/25(土) 18:12:58
 おかげさまで、あちらでベストアンサーに選ばれました。

Dan 2004/09/26(日) 10:01:03
ヒガンバナ自身が持っている上下移動機能あればこそと思いませんか

十分に在りうるでしょう。

バジル 2004/10/02(土) 19:12:54
特殊な目的で使われた一方で嫌われた、そしてしぶとい、というのが大きな理由かもしれませんね。
引っこ抜いて捨てたつもりが蘇ったり、造成で地中深く埋もれたのが蘇ったり、大雨による増水で土手が崩れて流れて定着とか。
きれいだけどちょっと不気味。やはり夜な夜な歩いていてもおかしく無いかも。

犬塚信乃 2004/10/02(土) 19:34:56
ヒガンバナはどんな植物にも勝るインパクトを持っているという点で
稀有な植物だと思います。
群生しているときの艶やかさ、1輪で咲いているときの儚さ
季節が確実に変ろうとしている時に、不意に訪れた旧友のような懐かしさ。
私、個人としては鎌倉の建長寺近くの民家に、1輪ひっそりと咲いていた白いヒガンバナだかマンジュシャゲだかリコリスだか判りませんが、
それがとっても美しくて、やはり古都の花は風情があるな〜
と感心した次第でした。


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