過燐酸石灰の施用について
犬塚信乃
2004/05/28(金) 19:44:33
ブラブラと検索遊びしていたら、よく判らないところに行き着きました。
http://www.ohotuku26.or.jp/o.rakuno/gizyutu/0207/gizyutu_0207_hiryou.html
このページの過燐酸石灰の説明で、石灰資材と併用すると良い
とあります。
初耳ですので、どなたか説明してくださる方は居られないでしょうか。
静岡茶
2004/05/29(土) 00:08:33
>このページの過燐酸石灰の説明で、石灰資材と併用すると良いとあります。
え?それは犬塚さんの読み間違えかと思われます。過燐酸は石灰資材と同時使用すると、肥料としては利用不可能な形態で土壌に固着します。そのような使い方をすると取り返しのつかないことになりますよ〜。
過燐酸は、化成のリン肥の中で一番水溶性成分を多く含む即効性の肥料です。牛糞堆肥や腐葉土などに混ぜて使用したほうがよいかと思います。
静岡茶
2004/05/29(土) 00:37:45
ゴメンナサイ。犬塚さんの提示したリンクに『石灰資材でpHを調整してから施用する』と載っていましたね。
でも実際に使用してみた人にはわかりますが、そのリンクの説明通りに石灰資材と併用すると土壌障害がでます。
どちらかというと過燐酸は、パッと咲かせたい時にここぞ!という気分で使用する肥料です。
ゆっくりリン酸分を効かせたい場合は、溶成燐肥(ヨウリン)や、牛糞堆肥+焼成骨粉を使った方が楽ですし、あまり土を痛めません。
レモン
2004/05/29(土) 00:44:13
うーむ・・H.P見たけど、どういう事なんでしょうね。
ちなみに、先日立ち読みした、
「びっくり野菜作り教室(とかいう題)」の本では、
「消石灰は、使うな! 過燐酸石灰は可。」とかいう文章見ました。
(なんで、過燐酸石灰がいいのか? という理由も、忘れました。ハハ・・)
(ウロ覚え & 横レス スマソw)
静岡茶
2004/05/29(土) 02:14:45
>「消石灰は、使うな! 過燐酸石灰は可。」… ですかぁ
・う〜ん、ワカリマセン。消石灰の効能の代わりのの目的には過燐酸石灰は使えませんので。
レモンさんの見たページで消石灰を悪者のように書いてあったのは、たぶん消石灰を毎年連用した結果、カチカチの土壌になった経験のある人か、あるいは消石灰を撒くと一ヶ月は土を休ませなければいけないので、趣味の園芸には使いにくい資材だからだと思います。
しかし殺菌効果や土壌phの修正には絶大な効果を発揮しますので…要は使い方次第ではないでしょうか。
・そうそう、過燐酸石灰は工業的に安価にできますし、商業的な用途では花や実を多くつけさせるために短期間でパッ!と効いてくれるし使いやすいって評価する人もいるかもしれません。
pinetree
2004/05/29(土) 17:30:57
農薬以上にふれたくないネタですが、ついつい
犬塚さんがお示しのhpでは
>石灰と混用するとリン酸が不溶性になる
>堆肥等に混ぜてから散布すると効果が高い
とあります。
まず、過リン酸石灰(過石)は、「石灰」が付いてはいますが、分類は燐酸肥料で、「農業技術体系・土壌肥料編7」によりますと、全りん酸を20%前後、うち水溶性りん酸を15%前後含むとあります。
過石で主となる水溶性りん酸は即効的ですが、土壌に吸着されやすく、酸性土壌では土壌中のアルミナと強固に結合し不可給態となります。ですから、酸性土壌では酸度矯正する事が必要です。
酸度矯正には多くの場合石灰がいられますが、水溶性りん酸は、塩基性肥料や石灰と「混合」すると水に溶けない形態に変化するため、初期肥効が遅くなります。同時施用でなくとも、石灰過多の土壌では問題となるようです。
堆肥は、水溶性りん酸を吸着保持して土壌への吸着を遅らせますし、土壌中のアルミナの活性を抑える働きもあるようです。だから「堆肥を混ぜて散布」するのでしょう。
と、偉そうに書きましたが、これらはすでに静岡茶さんが詳しくお書きの事です。
で、後は20年くらい前の北海道農試の方が書いた資料を基にした推測です。
北海道のジャガイモ畑ではそうか病の発生を抑えるため、PHをあげやすい炭カルの施用が少なく石灰不足の傾向にあるようです。このため、PHを上げない石灰資材として過石や重過石の施用を奨めていたようですが、ある程度はPHを上げないと、硝酸化成の遅れで肥料の遅効きを生じるため、炭カル(苦土石灰の成分)と過石の併用をすすめるとあります。
北海道では牧草畑も含め、土壌中石灰が基本的に不足しがちな条件があって、このような書き方になっているのではないでしょうか。
>石灰資材でpHを調整してから施用する
についても、過石の特性から考えると、私的には、炭カルと過石の併用とは、同時施用ではなく、時期を離すか交互施用と思います。静岡茶さんが2回目にお書きの事に集約されます。
>「消石灰は、使うな! 過燐酸石灰は可。」
消石灰は、酸度矯正と石灰(Ca)補給の意味合いがあります。過石の石灰は石こう(約60%)で、消石灰に比べて溶出が早くPHも上げにくいため、石灰補給に重点が置かれます。そのため、何の植物に対しての記載かで意味合いが全く異なり、全文から判断する必要があります。
ただ、元々の土壌条件(石灰含量や土壌PHなど)を無視し、一般的な園芸書にあるような「○○平方mあたり××石灰を△g施し」の記載と同様、その条件が解らない限り、一概には言えない事と思います。
ところで、このスレッドを読んで「過リン酸石灰??知らんし、使ったこと無い・・」と思っているあなた。普通に使っている複合肥料には、多分、これが入ってると思いますよ。
犬塚信乃
2004/05/29(土) 19:51:57
[[解決]]
静岡茶さん、レモンさん、そしてpinetreeさんコメントありがとう
ございます。
過石は堆肥・腐葉土にくるんで施用する、というところまでは
知っていたのですが、それは土に直接接しない形態で施しておいて
後に根が伸びて吸収できるようにするためだと思っていました。
それにしても、オホーツクというところから土壌を推察するとは。
脱帽です。
この様な学校では決して学べないようなことが、簡単に教えてもらえる
のでこの掲示板は止められめせんね。
園芸相談掲示板@園芸相談センター