たまねぎの種の取り方

[園芸相談センター]の過去ログです

みちこ 2016/11/21(月) 12:58:15
たまねぎの種はいつも買っていますが、大量に必要な専門農家さんはどのようにされておられるのでしょうか?種取りの方法は難しいのでしょうか?購入した方が良いのは分かりますが一度自前種を採取してみたいのですが、取り方を教えて下さい。

ルーク 2016/11/21(月) 16:48:13
主に食用収穫を目的として、栽培されるタマネギに花実(種子)を付けさせることは、罪悪(欠陥作物)をする事ですから、消極的にも積極的にも、好まれる事ではありません。
従って、玉葱の種子の採取の仕方の紹介サイトは、少ないでしょう。
努力しなくても、放置して置けば、望むのなら簡単に収穫する事が出来るからです。
採取したところで、自家採取した種子にもいろいろな問題があり、より簡単な方法が他にも沢山あるからであり、花や種子の使い道が無いからです。
花実が育てば、腐る硬い美味しくない使い勝手が悪いなど、可食部(球根部分)がなくなるから、罪悪とされている。
・・・オニオン(玉葱又は玉葱の加工品)
同じ仲間でも、花を楽しむアリュウムなら、花後に種子が採取できますから、繁殖目的に育てる場合も有ります。

花実を採取したければ、より有効な欠陥成立条件(嫌われる、最悪、批判される)を、積極的に歓迎すればよい。
この場合の欠陥を表す農業専門用語として、タマネギのトウ立ち(抽苔)といいます。


http://www.takii.co.jp/tsk/hinmoku/ata/p2_bdy.html
タマネギのトウ立ち(抽苔)はなぜ起きるか?
ある一定の大きさに達した苗が、低温に一定期間あって花芽を分化し、長日条件のもとで抽苔が促進されます。一般に大苗になるほど低温の影響を受けやすくなります。一般に、早生の品種は抽苔しにくい性質をもちます。

タマネギのトウ立ちを 多発させる三つの要素
@播種時期や天候による生育の前進。
A遭遇する低温の時期と量。
B低温遭遇時の株の栄養状態。

とうがたつの意味 ⇔旬の季節(約10日間)
薹が伸びると硬くなり、食べ頃を過ぎることから、野菜などの花茎が伸びて食用に適する時期を過ぎたことを「薹が立つ」と言うようになり、人間の年にも当てはめ用いられるようになった。

一番解り易いのが、葱の花(葱坊主)やニンニクなどは、良く見受けられる。これらも、若葉や球根を望むのなら、特にニンニクの場合には、見つけ次第刈り取って廃棄することが善行としているし、葱の場合には、刈り取って、苗を干して、株更新するなど他に対処する方法がある。

結論として、早くタネを蒔いて、大きくした後に、越冬させれば良い。
寒さで、凍死するか、無事に越冬すれば、花が咲き実がなる。
思春期前後に、寒さ(一定期間に、低温度)に晒すと花が咲く性質がある。
低温遭遇、低温覚醒、低温要求、温度による脱皮反応(生体反応、温度感受性)とかいろいろな言葉がある。
水は、氷点下(凝固点)になれば、固体(氷)になり凝固するし、沸騰(沸点)すれば、気体(水蒸気、湯気)になる、このように、条件を整えてあげれば、自然下では、自然とそのように成る。

従って、一定期間(概ね30〜60日)は、枯れない程度に寒さに晒す必要があるので、遅く植えるより早く育てたほうが、花実が付きやすい。
という事は、現時点では、屋外にほっておいて、冬後の春に花が咲くのを待つか、・・・・本来は子孫繁栄を誰しも望みそれが宿命ですから、ほっておいても良いし、珍しいことでも特別な能力技術が必要でもなく、なんでもない。

お手持ちの苗の大きそうなものを数本鉢植えにして、育成用ライトをともしながら冷蔵庫に入れて栽培するなり、一定期間氷で冷やして、暖かい場所で育成すればよい。・・・人為的に強制低温に晒せばよい。

市販のタマネギを冷蔵庫で発芽させて、植えても良いように思う。
腐りやすいので、手に入れたら直ちに、殺菌剤に1時間ほど浸けて消毒する必要があるかも。
タマネギのミニチア版のペコロスで、実験しても面白いかも。
ペコロスでも、ペコロス専用品種(大きくならない)と、普通のタマネギ(大きくなるものを小さくしている)を密植栽培など特殊な栽培方法で、小さく育てたものがある。
普通のタマネギのペコロスが良いように思う。

採取の方法は、花が咲いて葱坊主状の実がなり、実が黒くなったら、坊主の塊のまま、乾燥させれば、追熟(発芽種子として完成)する。
それを蒔けば、発芽する。
但し、メンデルの法則により、親と同じタマネギになるとは限らない。
細かい意味で、いろいろなタマネギが出来る。
バラツキがでる。
バラツキは、罪悪ですから、揃った収穫が出来るように、好みのタネや苗を買う事になる。
昔なら、タマネギの品種も限られており、適当に選別しても、売れましたし、種子を自家採取しても良かったですが、最近は、個性化多様化専門化が進み、交配雑種(F1 交配1代限り良品収穫できる)が多くなり、親とかけ離れたタマネギができる場合も多い。
蒔いても生えない、揃わない、育たない、病気になりやすい、硬い、小さい、腐りやすい、臭い、目に滲みる、色が悪い、形が悪い、美味しくない、使い勝手が悪い等欠陥不利やその反対の有利な性質(より良い新品種)の発現など、バラツキがでる。

ルーク 2016/11/21(月) 17:11:10
他に、タマネギの欠陥栽培として、分球(分蘖ぶんげつ、分げつ 玉割れ)があります。
分球したタマネギには、花実が付きやすいというより、玉割れしたら、殆どに花実が付く。
1個1本植えれば、例えば3個に割れれば、一玉一茎一花多種子が普通ですから、3個に割れたら、3茎の花実が付く。

タマネギの花
http://img03.ti-da.net/usr/caferainbow/negibouzu02.jpg
種子の収穫風景
http://www.naro.affrc.go.jp/org/warc/research_results/h18/03_kougaku/p109/image/image04.jpg
タマネギの一生 イラスト
http://www.takii.co.jp/tsk/y_garden/autumnsummer/point02/img/di01.gif

タネツギ 【関東】 [URL:http://tanetugi.na.coocan.jp] 2016/11/21(月) 22:40:44
2年目は球を植え、播種から20か月ほどをかけて次のように採種するとのことです。
http://www.waka3s.net/engei/topics/tamanegi_tane/index.htm
少量採種なら、プランターに球を植え、開花結実時にはベランダで雨除けしてやれば可能と思えます。

pine 【九州】 2016/11/21(月) 22:53:39
 玉ねぎの採種はそれほど難しくはありません。トウ立ちしたネギ坊主から熟した種を取るだけです。
 トウ立ちしにくい品種の場合は、一旦収穫した玉ねぎを翌年植えれば、たぶん採種可能です。

http://blog.goo.ne.jp/taotao39/e/c17806762c726bab3227cd3e0ccf245e

 この際、気をつけてほしいのは一代交配(F1)の品種を使わないことです。良いもの、悪いもの、いろんな形質の玉ねぎが出来ることになります。

 玉ねぎ農家のほとんどは、購入種子だと思いますよ。
 ただ、伝統野菜と呼ばれるもののほとんどは、農家が自分で種を採り、苗を作って生産することも可能です。
 伝統野菜の玉ねぎは、自家採種でも大きくは変化しません。種の入手が困難でも、玉ねぎを植えてトウ立ちさせれば採種は可能です。

http://www.new-fukushima.jp/archives/42900.html

 ただ、玉ねぎの場合、苗作りが結構大変です。大苗を作るとトウ立ちして貯蔵性が著しく悪くなります。

みちこ 2016/11/25(金) 07:51:58
ル-クさん
タネツギさん
pineさん
沢山の回答、ヒント、頂き有り難うございます。
家庭菜園やりながら、いつか種取りから収穫を体験したいと思っていました。
良いものが取れるかは分かりませんが一度試してみます。
今年は無理ですが来年は種、採取から栽培をしてみます。
楽しみです。有り難う

みちこ 2016/11/25(金) 17:03:17
[[解決]]
解決しました。


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