ハロウィンパンプキンについて

この記事は[園芸相談センター]の過去ログです

rei 【東北】 2015/07/26(日) 11:19:20
お世話になります。山形在住です。
ハロウィンパンプキンについて三点お尋ねします。
<栽培状況>
今年初めて栽培しました。
5月上旬播種、5月22日に5本を畑に移植し、9個着果しました。
有機無農薬栽培で、何の問題もなく成長しました。
着果した後、有機液肥を一回追肥しています。
6、7月は、高温と少雨だったせいか、成長が早く、今日すでに全体にきれいなオレンジ色になっているのが1個、色づき始めたのが5個、緑色のが3個です。

@このままで、ハロウィンまで、畑に置いておいていいのでしょうか?

A一般的に、カボチャは、なり口がコルク化したら収穫し時だと思うのですが、その後、収穫したら、どのくらい保存が可能なのでしょうか?

Bハロウィンまで腐らせないで保存しておく方法があったらお教えください。

どうぞよろしくお願いいたします。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2015/07/27(月) 07:28:10
ハロウィンパンプキンというのはハロウィンカボチャとも呼ばれて販売されている、カボチャの中で「皮がオレンジ色の品種」で、日本で販売されている物は特に決まった品種は無いようです。逆に言えば皮さえオレンジ色で形が丸めであればサイズは関係が無く、食用品種から家畜の餌につかわれる品種、果ては普通のカボチャとは系統の違うオモチャカボチャ(ヘポカボチャ)のオレンジ色の皮までがこの名前で苗や実が売られている様です。

ご購入に成られたのは、熟した時点で実がどのくらいの大きさに育つものかは解りませんか?具体的な説明が付いていなかったとしても種子袋に載っていた画像などから大体の予想が付きませんか・・・。もしまだ種子袋をお持ちなら、どこかにカボチャの品種名が書かれていませんか?

カボチャは、見た目が似ていても改良の過程(改良国や本来の使用目的)で皮の厚さや実の水分含有率が系統により違い、貯蔵性が高いか低いかや保管方法も変わってきます。なので、日本の気候だとそれほど貯蔵性が高く無い物である可能性も・・・。
なので、具体的な品種名が書かれていないと的確なアドバイスまではいただけません・・・。

日本で栽培されているカボチャでもオレンジ色やもっと赤みの強い色の系統の品種で人間が食用にする目的の品種の物もありますが、それらは日本で日本の気候に合わせて改良されている物が多くて、あまりハロウィンの装飾用には使われないようです。

ハロウィン用の装飾目的に主に売られるのは、外国で改良された「家畜の餌用」の物が多く、中には中身を調理して人間でもどうにか美味しく食べられる物もある様ですが、大抵は家畜の餌用で主に家畜を太られる目的で食べさせるので(外国では昔は、豚などの家畜を冬前までに加工し保存食品にして貯蔵して冬中食べたので、秋に特に太る様に与えた)人間の食用の系統ほど貯蔵性が優れている訳でもないようです・・・。

オモチャカボチャのオレンジの皮の物も似た様な感じで、収穫後からしばらくは飾れますが、その土地の気候や置き場所の環境などによっては思うほどに保存できない物も・・・。

普通食用カボチャは収穫後に、なり口の切り口を乾燥させるのに1週間から10日ほど、雨が全く当たらず風が通り乾燥した場所に置いて、なり口の切り口を乾燥させます。その後は農業用コンテナなど通気性の良い入れ物に並べ入れて、やはり雨の全く当たらず温度の変化もあまりない場所に置いて保管されます。
収穫後の置き場所に、納屋やあまり温度が上がらず通気性の良い作りの物置き・車庫などはありますか?品種名が不明な、もしかすると家畜の餌用かもしれないものは正直どのくらい保存できるかは解りません。家畜用はあまり保管しないうちに家畜に食べさせてしまうし、改良された外国の気候に合わせて作られているので日本の気候ではどのくらい持つかは解りません・・・。保管場所があっても、入れた容器を床に直接置かずに、台(農業用コンテナを伏せた物でも可」に入れものを置いて下からの通気性も確保し、上に古毛布など被せて貯蔵。その間にネズミなどに食害されないようにご注意ください。

収穫期が来たら畑から速やかに収穫して下さい。ハロウィンまで畑に置いておくのは一番良くないです。もう熟して果肉の糖度が増している・皮が元々人間の食用用ほど厚くない可能性から、雨に晒しておくと皮から腐って穴があき、中の果肉にまで達します。この腐れは人間の食用のカボチャでさえ出易い症状ですから(特に収穫時期に長く雨が続くと頻発する)実が熟せばすぐに雨の当たらない場所に移動してください。
それに、畑の立地条件によっては実が盗難に遭ったり、野生動物の食害に遭ったりの可能性もあります。

現在の実はマルチングの上などに置いていますか?土の上に実を置きっぱなしにすると、置いた場所が変色してしまい見苦しいです。実がまだ若いうちから、ワラやカボチャ用の実の下に敷く資材など使い、直接土の上に置かない様に。

基本的な栽培は、大体日本のカボチャのと同じで良いとは思いますが、できれば少しでも見た目の似ているオレンジ色の皮の品種の栽培法を参考にすると良いでしょう。

ついでですが、もし飾る時にカボチャをくりぬき目鼻口を作るなら、くりぬいて数日しかカボチャは持たず徐々に腐敗しますのでご注意ください。臭いがしますから虫なども寄って来ます。イベントがあって使うなら前日か当日にくりぬいて作り、できれば翌日にはもう腐る前に処分されるのが良いです。
自宅に飾るなど、目鼻口をくりぬかずに飾るにしても、萎びかけて表面の凸凹が目立つまでの見た目が良いのは正直どのくらいの期間なのかは解りません。

ただ、日本各地ではハロウィンにも使われる品種で超巨大品種の‘アトランティック・ジャイアント’種がかなり昔から普及していて、各地で大きさ・重さの大会があります。系統的にはハロウィンカボチャとは離れるかもしれませんが、本来の使用目的が「家畜の餌用」と言う所が共通しているので保存できる期間も近いかもしれません。
この超巨大品種なら、インターネット上に多くの栽培方法などの情報が存在していますので、大会を開催している地域のホームページなどに載っていたり、趣味で栽培している人のブログなどが見つかるかもしれず、それらが保存期間などの参考になるかもしれません。品種名で検索してみて下さい。
特に北海道の佐呂間町と言う所では昔からカボチャが名産である事から、この超巨大品種の品評会が長年毎年開催されています。町のホームページから、種子の譲渡などが書かれたページに移動できると思います。そちらの方に何か参考になる事が載っているかもしれないのでご覧になってみて下さい。

rei 2015/07/27(月) 09:39:09
ばんざいうさぎ様

ご丁寧な回答ありがとうございます。

一昨年、アトランテック・ジャイアントを栽培しました。
色も似ているからと、ハロウィンの時に、細工してみました。
皮がなかなかきれいにカットできず、うまくいかなかったので、今年、新たに、アメリカ産の『ハロウィンパンプキン』という名のものを、外国の種子を販売しているサイトから、購入しました。
まったくハロウィンのためだけのもののようです。

改めて袋を見ましたら、育て方は一般のカボチャと同じみたいな感じで、ごくごく簡単に栽培法が書いてあり、定植から八十五日で、完熟。早めに収穫し、乾いた涼しい場所で保管と、必要最低限の解説は載っていました。となると、あと20日ぐらいで収穫ですね。(仰せのとおり、袋はよく見ないといけませんね。反省です)

さて保管ですが、納屋はありますが、今年は猛暑なので、かなり温度が上がりそうで、心配です。
日ごろ、野菜ストッカーとして使っている庫内が10℃の三温度帯冷蔵庫があるのですが、カボチャをそこに保管するのはどうでしょうか?かなりの量が入ります。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2015/07/27(月) 20:13:37
三温度帯冷蔵庫なら、最高温度が10℃と言う事ですよね・・・。
熟したカボチャの実の場合、夏野菜なので貯蔵には適温の温度が必要なため、温度が10℃以下だと低温障害を起こす可能性があります・・・。また冷蔵庫には通気性が無いのでカボチャが呼吸した時に排気する二酸化炭素と水分が籠ってしまうのでは・・・。耐えられる温度ギリギリである事、通気性があまり望めない事から私なら冷蔵庫では貯蔵しませんね。
回答を書き終わってから心配になった点があったんです。お住まいの地域はハロウイン頃の一日のうちの最低温度がどのくらいなのだろうかと・・・。気温が一番低い温度帯に何度も晒されてカボチャの実に低温障害が起きなければ良いのだけどと・・・。こちら北海道だといつ初霜が下りるだろうとヒヤヒヤしている時期です。屋外で酔っ払いが寝込むと体温が低くなり命に係わる時期で(昔、夜姉の家の玄関前に近所の酔っ払いの人が眠り込み、実家に遊びに行っていて夜遅くに帰宅した姉家族が見つけ、もし発見が遅かったら危なかったそう)、温かい温度を好むカボチャの実も耐えられないと思います。

納屋の中の通気性など改善しても昼間の温度が高すぎて無理であるのなら、家の中に置くくらいしかないでしょうね・・・。もし台所の床下に貯蔵スペースを設けていて置ける家であれば(中に通気性がある構造)野菜用コンテナごと入れて上にバーベキュー網やネズミが入らない隙間のあるスノコ板などで蓋をし、外れない様にコンテナ角部分にでも重石を置いておくか・・・。ただ、家の床下によっては通気性が必ず良いとは限らないので庭などに水はけが悪い場所のある家では行わない方が良く、可能であっても度々実を全部出しては状態を確認しておく必要はあります・・・。

床下に置けないのなら、室内に置くくらいしかないでしょうね・・・。沢山採れそうですか?数によっては廊下などに邪魔に成らずに使用するまで並べて(飾って)置いておけないでしょうか・・・。もちろん廊下には時々風を通しておいてください。できれば昼間はずっと風が通れば良いのですが・・・。廊下の床には直接置かず、何かを敷いてから置くのが望ましいのですが、実の底にも通気があるように敷く物の素材選びが難しいかも・・・。

収穫後はまず皮を乾燥させてから、柔らかい材質の布で磨きます。濡れた布で拭くのはあまり良くないと思います。もしどうしても拭きたい場合はかなり固く絞った布で拭いて、すぐに風に当てて完全に乾かしておく事。ただし、皮を磨くと表面に人の目では見えないくらい細かい傷がつくので、その分乾燥は進んでしまいますし、運が悪いとその部分から腐れが入ってしまいます・・・。

オモチャカボチャに限っての話ですが、ディスプレーなどでお店の装飾用に使う時にはニスを塗って乾かして使う事があるんです。私は前に花屋に勤めていて、そのお店ではホテルのロビーやお店の店内に大きく飾る花も扱っているので担当の人に教えてもらい知りました。でも、これは飾る期間だけでニスを塗ってからの長期間の保存は難しいでしょうし、普通サイズのカボチャに行うと言うのは聞いたことがありません・・・。

収穫したら大量に採れて廊下などでは置き切れず邪魔なら、できれば畳敷きの部屋に(できればカーペットなども敷いていない所に)新品の(又は綺麗によく洗い乾かした)農業用コンテナに入れて置いておくしか無い様で・・・。台として一つを伏せて置き、その上にカボチャを入れたコンテナを置いておくのが良いでしょうね。もちろん可能であれば部屋に並べておくのも良いのですが、畳や床には直接置けず通気性の良い敷き台みたいな物の上に置くのが良いですし(畳や床に新聞紙や古毛布程度を敷いて置くのでは、カボチャの実が何らかの理由で腐った時に痛む恐れが・・・)ビニールやブルーシートの上に直接置けば実の底が傷む恐れも)置きっぱなしになるのも良くないですし・・・。

室内に置く場合は、その部屋を出来るだけ通気性良くして、でも冷房は入れない所を選んでください。できれば毎日一つ一つ傷んでいないかチェックすることも必要です。

でも、もし事情により室内に置く場所がどうしても無いのなら、低温よりは高温の方がまだ良いので納屋の窓や戸を日中は開け放ち、それでも条件が良くなくても納屋に置くしかないかもしれません・・・。

rei 2015/07/27(月) 21:35:52
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ばんざいうさぎ様

ご回答ありがとうございます。
居住地は山形県の日本海側です。
ハロウィンカボチャは、9個収穫できそうです。
仕事で日ごろお世話になっているあちこちの保育園に、ハロウィンのお祝い用にプレゼントするために植えています。

いろいろ考えてくださって、感謝です。
野菜ストッカーは、恒温10℃なので、ジャガイモには、最適なんですけど、カボチャには使えないことがよくわかりました。
台所に地下収納庫を作ってありますが、漬物の甕置き場みたいなもので、換気は全くできず、ここもアウトです。
納屋は、車庫と兼用なので、車がある時は、鍵を掛けねばなりません。また、野良猫に入られて、棲家とされると困るので、戸は開け放しにもできません。
というわけでここも換気不能です。
残るは家の中だけになってしまいました。
そういえば、去年、万次郎カボチャを追熟させようとして、畳廊下にコンテナを置き、その中で保存しようとしたら、15個も腐らせたという苦い経験がありました。冬場で換気ができなかったし、多分、カボチャが熟していなかったというのも原因と思われます。
今の時期からハロウィンまででしたら、戸は開けられますので、廊下にテーブルを置き、その上にコンテナを乗せ、そこで保管できると思います。
あと、おもちゃカボチャにニスを塗って陳列するというアイデァをお聞きし、万次郎の受粉用カボチャのポアロで、やってみようと思いました。ポアロは皮が固いので、去年仕事場の窓際に置いただけで6ケ月保存できたのです。それから種を採種して植えたら、今10本も育ってしまって、畑の一角が、ポアロだらけになっています。スープも、まあまあ食べられましたが、模様が美しいので、ディスプレーにした方が、価値がありそうです。
いろいろ教えていただいて、本当に勉強になりました。
停年就農はわからないことだらけです。
また引き続き、よろしくお願いいたします。


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