粘土質の畑について。

[園芸相談センター]の過去ログです

みやび 【九州】 2013/01/09(水) 09:18:11
知人から畑を借りているのですが60坪の半分が粘土質です。(30坪)
途中から土質が変わっている感じです。
借りている土地なので、
あまりいろいろ混ぜたりしないほうがいいかなとも思うのですが
粘土質で育つ野菜を調べてみましたがわかりませんでした。
何か春に撒いて育つ野菜はあるでしょうか?
同じ土質のような畑が隣にあり、らっきょうは綺麗に
育っていたのですがらっきゅうを育てたいなとは思わず・・・。
次に植えたいと思っているのが
じゃがいもなのですが難しいでしょうか?
高畝にして、さつまいもは不作でした。
もし、畑に投入するとすれば何を入れたらよいものでしょうか?

ばんざいうさぎ 【北海道】 2013/01/09(水) 12:49:15
粘土質の畑ということですが基本はいろいろ混ぜる(足す)と言うよりも、まず深く掘ってみて粘土層を確認の上その層を掘り出して突き破り何箇所か暗渠を作っておき、元の土は使わないかなるべく粘土を取り除いてから(まずは引いていくと言う事)、新しい質の良い土を足すべきですね。畑の規模により費用もかかり、小型の重機などを使う必要がでてくるかもしれません。その費用と手間を考えれば今の畑を借りているよりも土質の良い余所の畑を借りる方が本当は楽なのですが、事情により今の畑をお返しして余所の畑を借りる事は無理なのでしょうか。

今の畑を使うのならまず、畑を借してくれている知人の方と話し合いすべきと思います。今の土質だと野菜がうまく育たないのでこちらの費用持ちで土壌改良をしても良いかと。借りている場所でも「こういう土を入れて土質を改善させたいのだが」と相談して持ち主が納得してもらえ許可がいただければ大丈夫です。ただ、その土地が大きな道路に面しておらず知人さんのお宅周辺をトラックや重機などが出入りするなど迷惑がかかりそうなら事前にその許可もお願いし、許していただけるのなら大丈夫でしょう。
もしお許しがいただけたら、持ち主さんが地下の岩盤の様子をご存じかどうかも聞いてみて下さい。地下の水の通りによっては岩盤のあり方でその場所に窪みがあって水が溜まり易く、土壌改良しても湿気が溜まり易い土地だったり、暗渠をつくってもそんなに改善されない事もありますから。
土地の持ち主は、借り主が自分の費用持ちで土壌改良をしてくれるのならもし後に畑が返されたとしてもその後ずっと使い良い畑に成るわけです。また他の方に貸すか自分で作るとしても大抵の作物が育つ畑に前の借り主がしてくれたということなので、よほど自分の意にそぐわない改良でない限りは許してくれると思いますが・・・。

高畝でも作物がうまく育たないというのは、「さつまいも」には向かなかったのだと思います。水はけを好む作物は土地全体の水はけが必要ですから。他にもいくつか育ててみればまあまあ育つ物もあるかと思いますが、収穫する物が地中に出来る物は水はけの良くない土には向きません。どうしても作りたいなら上記の暗渠を作りたい場所だけで良いので作ってから植えつけるのが良いですが、山が近いなど地形的に地下に水分の溜まり易い所なら暗渠を作っても水はけが改善されない・水が上がってくるということもありますが・・・。
レイズドベット法という、作物を作る範囲に木枠などを置いて水はけの良い土を入れ、その中で作ると言う方法もあります。土壌改良や暗渠を作るのが難しいなら、この方法で50センチくらい土が高い環境で育てていくのが良いかもしれません(どうしても育ちにくいものはあるかもしれません)ジャガイモなどはどうしても根が深くに行こうとするので現在の土質の上にレイズドベッドを作って植えても旨く出来るかどうかはまず実際行ってみないとわかりませんね。

畑に暗渠を作る場合は色々な方法があるので検索して検討してみて下さい。家の庭程度の規模なら粘土層を破った後に小砂利など入れて、表土は50センチもあれば良いのですが、畑の場合はもっと深い表土が必要に成り、小砂利も向かないと思います。
当地(北海道の広大な畑)での畑の暗渠は元々泥炭地が多いので素焼きの細い土管を何列も深くに埋めて排水経路を作り、その周りは当地でよく採れるホタテの殻の砕いた物を入れてから埋め戻し、表土には余所から持ってきた土を入れ続け(十年以上の規模)、ほぼ土壌改良を完了し終えたあとは数年おきに堆肥をいれて土質を維持しています。泥炭地の他は粘土土の土地も多く、当地は昔からその粘土を使って地元で素焼きの土管を生産し余所にも売って栄えてきました。水はけの邪魔をしている邪魔な粘土が原料に成り、それが原料に水はけ改善に役立つ土管が出来る・・・。ある意味面白いものです。

今の粘土の土自体には何か混ぜてもすぐには良い土に成らないと思います。粘土自体が他の土とは馴染みにくい性質なので減らせば減らすほど畑は良くなります。費用や手間がかけられないのなら何区画かにわけて何年か計画での手作業でも良いので掘って粘土層に何箇所か穴をあけ、中にマサ土でも良いので詰めて水の逃げ場所を作ってからできるだけ新しい土の表土を足していくと良いです。表土も良い土が入手できなければマサ土でも良いのです。マサ土なら3〜4年くらいは毎年腐植質の多い堆肥を植えつける穴の周りだけでも良いので3割ほど混ぜては作物を作って行くと(その間は水はけの良い場所向きの野菜を作る)植物の繊維質に微生物や微細昆虫やミミズが殖えてくれて土を改良してくれるので、作物の収穫後には周りのマサ土と良く混ぜ、また作物の周りにだけ堆肥を入れ・・・を4年ほどそれを繰り返した後は全体に植物質が含まれる土に成っているはずなので、その後は1年ごとくらいの間隔で堆肥を入れれば大抵の物が育つ土に成ってくれるでしょう。(ちなみに堆肥は肥料では無く、土の改良を助ける繊維質や微生物・微細昆虫の補給資材とお考え下さい)我が家はこの方法で赤く変色した劣悪な川砂ベースの畑を5年間で、「お金を払ってでも欲しい」と近所の人がうらやむほどの肥えた土に作り上げました。

堆肥はできれば稲わら堆肥やバーク堆肥、馬糞堆肥の様な繊維質の分解されすぎていない物をお勧めします。自作するならボカシや、雑草の刈った物(種子の付いていないもの)や抜いた雑草(種子の無いうちに抜いて充分乾燥させたもの)を畑の隅にでも積んで置いてすっかり分解され土に成った物なら肥料分は含まれないので毎年土に混ぜてあげると良いです(作物の収穫後の残渣でも良いですが病害虫の付いた物は使わない事)。繊維質が微生物や微細昆虫の餌と成り、これらが土の団粒構造を作ってくれ適度の水はけと保水性・保肥性を保ってくれます。牛フン堆肥は繊維が分解されすぎており窒素分も多すぎるので堆肥としての使用はお勧めできません。特にもし粘土質の土に混ぜてしまえば余計土の粘度がまして逆効果です。牛フン堆肥は堆肥と考えずに作物の植えつけ時の元肥に少し使う程度で良いです。

くわしくは「粘土質 土壌改良」で検索してみてヒットしたサイトをご覧になれば大体の事は解ってくると思いますよ。

繁太郎 2013/01/10(木) 11:44:26
回答は短く分かり易くお願いします。

ランラン 【関東】 2013/01/10(木) 19:13:55
私の畑も半分が湿りがちで、半分が乾き気味です。
それはおそらく半分が切土、半分が盛り土だからだと思います。
この辺は関東ローム層と言って強酸性の赤土ですが下の方は岩盤のようです。
ですから赤土が永い間にかたまり、水はけの悪い土になり、一方盛り土のところは下層がガラ(鉢床石のような)が入れて有るらしく、同じ赤土でも赤玉土が乾燥した状態になります。

私はこの異なる土の保水力に着目して、湿ったところ、乾燥気味のところそれぞれに向いた野菜や芋を植えています。
基本的にはどちらかと言うと保存に向く根菜類が多いせいか湿った土の方が貴重ですね。
特に里芋、ダイジョ、ニンニク、ラッキョなどは湿った土以外は上手く出来ません。
更にセロリとか玉ねぎ等越冬するような野菜、茗荷などの多年生野菜は向いてますね。
大概の野菜は畝を作れば大丈夫ですし、もし過湿過ぎると考えるなら腐葉土やボラなどの土壌改良剤を畝に補給したらどうでしょうか。
後、レンコンやセリなどを作るのにも比較的楽だと思います。

乾燥している畑は水さえ上げれば確かに何でも出来ますが、その分の労力を考えれば湿った土も案外良いのじゃないですか。
他の半分は乾燥しているのならむしろ理想的な畑だと思うことは出来ませんか。

  

植木屋 園主 【九州】 [URL:http://green.ap.teacup.com/oujien/] 2013/01/10(木) 23:10:26
こんちは〜♪
作物を上手く作る最大のコツはごちゃごちゃ考えないで適地適作!
周りの環境(畑)をよく観察し何が上手く出来てるか?
上手く作っている方と早く仲良くなる事です(的確な情報を得る)

みやび 2013/01/13(日) 00:21:07
ご解答ありがとうございます^^
粘土質の場所しか、連作障害が出てしまうので空いてなくて・・・。
ジャガイモを高畝にして、腐葉土を混ぜてみようと思います。
雑草などの自家製堆肥も作っているのですが
ジャガイモの植え付けまでに間に合いそうにないので・・・・
草の形がなくなったら完成なんでしょうか?
話の道がそれてしまいすいません。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2013/01/13(日) 12:08:56
粘土質の土地に高畝にしてジャガイモを植えるのは良いのですが(ただし確実に良い芋がとれるかどうかは解りません)腐葉土を混ぜるのは注意して下さい。腐葉土は保水性が良いので多く入れてしまうと高畝にした意味がなくなります。極端な例で言えば粘土にワカメを混ぜる様なものです。
腐葉土を入れる=土が良くなるというのは普通の土質の畑にいれた時のことで、高畝の下が粘土質だと極端な例えでは底が塞がれたバケツ状の入れ物に水を満たしている様に水の逃げ場がなく、水分が無くなるのがかなり遅れます。土が加湿と成ると通気性も弱まり、株が弱り病害虫に罹り易くなったり芋が腐り易くなります。
まず、腐葉土を混ぜたとしても3割以下に、できれば高畝に使う土は畑にある土では無く、余所の肥えた水はけの良い土か購入した野菜用の培用土(又は堆肥無しの野菜用の土に堆肥を3割混ぜた物)。良い土が手に入らないのであれば、手に入る土を通水性・通気性の良い状態にしてから堆肥を入れて使う事です。イメージとしてはザル状に細かい穴が開いた入れ物に植えている感じ。余分な水は逃げやすく、でも適度に湿っていて、さらに通気性も良い。これが理想です。
腐葉土も堆肥の一種(分解が遅めで養分が少ない性質)なので土壌改良時以外ではいっぺんに沢山は入れずに、畑の地力の維持にはできれば適量を毎年一定量(少し少なめの方が植える野菜によって植えつけ時・追肥時に足す事でそれぞれの野菜の土質・養分の多さ少なさの好みに対処しやすい)毎年継続して入れて下さい。土の中にいる微生物や微細生物は急に爆発的に殖えるわけでなく徐々に増えていくので急に沢山堆肥を入れられても分解しきれません。

粘土質の土を高畝に使うなら、腐葉土はできるだけ少なくまずは通気性の良い土を多く混ぜてから。状況によっては要りません。そうすると適度に水分が抜け通気が良くなります(水が移動し易く土が乾く事により土に空気が吸収され、根が呼吸し易くなる)。地元で入手し易い水はけの良い土をまず混ぜてあげて下さい。

また、自家製堆肥も草の姿が消えていて匂いを嗅いだら不快な感じがないのならもう使えます。米ぬかなど富栄養になり易い混ぜ物が入っていないのならもうすっかり分解していて繊維質だけなので混ぜても良いですが、腐葉土と性質は変わらないのであくまでも水はけの良くない土には少しで充分です。

ちょっと土の性質や働き、土壌改良についてピンとこないように感じますので、本を買って基本的な事を覚えた方が良い様に感じます・・・。
本屋の園芸本コーナーで「土・肥料・堆肥」について書かれている本を何冊かざっと読んで、解り易そうなのを一冊買い求め手元に置いて読んで下さい。それぞれの土の種類や性質、堆肥の役割、微生物や微細昆虫の役割、団粒構造の事などが解り易く書かれていますので、どのように土を使っていくと良いのかが理解し易いと思います。

ランラン 【関東】 2013/01/13(日) 20:48:19
粘土質土壌の欠点は、気相、固相、液相各30%が理想と言われる土壌の中で、この固相が非常に高いことです。特に乾燥してしまうとガチガチになり気相がより少なくなってしまいます。
そこでボラのような気相の大きな土壌改良剤が良いのですが、腐葉土も完熟ならばこの気相を確保できます。未熟は使えません。

植木屋 園主 [URL:http://green.ap.teacup.com/oujien/] 2013/01/14(月) 12:12:49
こんちは〜♪
粘土質と云う事ですがお住まいは九州のどちら方面でしょうか??
水分保持力の強い粘質土壌なのではありませんか?
>高畝にして、さつまいもは不作でした。
↑この辺りの不作と云われる状況をもっと詳しく述べられると良いのではと思いますよ
サツマイモはどちらかと云うと地力の低い土地で豊作の傾向があります

みやび 【九州】 2013/01/23(水) 23:23:24
たくさんのアドバイスありがとうございます。
宮崎の平野部で、水分保持力の強い粘質土壌です。
サツマイモのときは、日あたりは抜群でしたが
高畝にして肥料も与えすぎはいけないと調べたので
高畝にしたぐらいでしたが、葉があまり茂らずでした。
雨が多く、畝が低くなっていったせいもあるのでしょうか?
腐葉土を入れたらふかふかになると単純に思っていたのですが
なかなか難しいですね。
30坪ほどに植えたいので、混ぜる土も相当になるかと思うのですが
あまり多額をかける余裕がないとも思っています。。。


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