堆肥の作り方
ひよこ
【東北】
2012/01/07(土) 14:08:01
残飯や野菜のくずを底なしボックス(地面に穴を掘って)に入れて米のとぎ汁をかけて堆肥を作りたいと思うのですが注意することがありましたら教えてください。よろしくお願いします。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2012/01/07(土) 18:39:55
まず基本的な事は動物性の残飯は入れない(必ず悪臭や害虫の発生源になり動物に荒らされる事も)、植物性でも分解が遅かったり分解を妨げる成分のあるものはいれない、水分は極力取り除いてから入れる事です。かなり極端に言うと家庭の庭で作る堆肥は乾燥させて作るもの。常時水を入れているとわざと腐らせている様なものです。堆肥化と腐敗は極端に違うもので、米のとぎ汁なぞ毎日入れていると気温が高くなってきたら残飯が腐ってきて悪臭を放ち害虫が湧きます。通気性が悪くなるので絶対に入れない事です。
堆肥を作るには残飯(食事の余った物)を入れるとは考えないで下さい。残飯処理が主な目的だと家庭規模レベルでの堆肥は作れません。堆肥化に混ぜる資材がとても少ないので、とても分解しにくく腐り易いです。残飯処理は庭に深く穴を掘って捨て、毎回土を被せて処理するのが一番無難です。
家庭で堆肥を作る場合に使えるのは調理前の野菜の生ゴミや落ち葉・雑草・刈り草・古い土などです。加熱や調理済みのものは入れない事です。
落ち葉だけ大量に入れる方法なら米のとぎ汁が使えるでしょうが、野菜クズでの堆肥化の場合は逆効果ですので使わないで下さい。
詳しくはコンポスト堆肥の作り方が参考になりますが、まず分解微生物が好む環境を作らねばなりません。失敗なく作るには極力水分は入れず野菜や雑草、古い土などだけの水分で充分です。水はどんなものでも入れないで下さい。通気性を悪くし嫌気性細菌が多く成り過ぎ腐敗菌が優勢に成り易いです。
分解微生物は落ち葉や古い土(無ければ庭土)に豊富にいます。野菜ゴミを入れるごとに上から被せていくとよく分解されます。庭木の剪定くずなども小枝くらいなら短く切って入れても構いませんが、広葉樹(イチョウやツバキなどは除く)主体で針葉樹は分解が遅いので入れないで下さい。落ち葉はできれば乾いていた方が良いですが、濡れていても問題は無いかと思います。雑草や刈り草は根付きは全体に乾燥させてから、種子の付いていない時期に入れます。花の枯れたものなどは病害虫が付いていなければ入れて構いません。
野菜ゴミで入れてはいけないのは玉ネギ、柑橘類の皮、トウモロコシの芯や網目のあるメロンの皮の網目も分解されません。スイカの皮など水分がたっぷりな物は細かく切り一晩干してから。基本干すのが良いのですが腐ったものは入れられません。お茶がらはよく絞ってから入れれば良いですが、私はまず乾燥させてから保存しておき水分の多い野菜ゴミをすぐ入れないとならない時にそれにまぶしてから堆肥に入れます。コーヒーのドリップ後のカスは分解が遅いので入れない方が良いです。
堆肥に使う容器はコンポスト容器を使うと簡単ですが、自作するなら通気性が良いものを作ると良いです。できれば時々堆肥化促進剤(EM菌など)を入れてあげると分解が良いです。
お考えになっているプランはいろんな堆肥の作り方から知識を得られている様に感じますが、それぞれの堆肥化は分解方法や出来上がるまでの作用が違いますので、一つの方法の作り方だけに絞って、それに沿った作り方をして下さい。野菜ゴミに米のとぎ汁だと、おそらく失敗し堆肥と言うよりは腐った質の悪い土を作る事になりかねません。
まずは堆肥についての基本的な事を覚えて、それにかなった作り方をして下さい。図書館や本屋で「土作り・堆肥・肥料」について書かれた本を一冊えらんで購入し、お手元においてそれを参考にして下さい。通気性と微生物の重要性が理解できるかと思います。こちら掲示板の過去ログやインターネットで「コンポスト堆肥」の行い方を参考にすると良いですし、室内で段ボール箱に入れて堆肥化させる「段ボール堆肥」の作り方も堆肥化の原理を覚えるのに参考になると思います。
ひよこ
【東北】
2012/01/10(火) 15:38:48
ばんざいうさぎさん 丁寧なご指導に感謝いたします。昔、田舎に行くとたいていの家の前に大きなゴミの山があって、春になるとそれを掘り出して田や畑に運んでいるのを見たことがあります。今のように化学肥料など使わなくてもしっかりした作物が出来ていたのを思い出し、自分もワラや草、野菜くずなど積んで堆肥を作ってみたいと思ったのです。また、米のとぎ汁はそれらの発酵を助けると思ったのです。
堆肥の山のそばを通ると臭いますがこれが田舎の匂いと思い、それほど嫌いではなかったようにも思います。今のようにコンポストやシートなどなかった時代のことですから上へ上へと積み重ねていっているように見えたのですが何か工夫が施されていたのでしょうか?しっかり勉強してからとりかかることにします。ありがとうございました。
タネツギ
【関東】
[URL:http://homepage2.nifty.com/tane-tak/]
2012/01/11(水) 07:08:20
>残飯や野菜のくず
には繊維が少ないので、堆肥としての量を確保しにくいです。
>地面に穴を掘って
雨水が流れ込まない位置なら、よほど浅くすれば可です。
深いと取り出すのに骨が折れるので、穴式は1回でやめました。
私の作り方は、次に載せたとおりです。
http://homepage2.nifty.com/tane-tak/fmsg/f_taihi.htm
mutin
【関東】
2012/01/11(水) 12:40:32
ひよこさんが、原料として考えておられるのは、落ち葉などではなくて、基本的に台所から出る生ゴミですよね?
それでしたら、いわゆるEMバケツを購入し、これを説明書どおりに基本に忠実に使えば、一番手間がかからないと思います。
あるいは、電気式の生ゴミ処理機を買うか。
庭に穴を掘ったり、穴あきバケツというのも良いのですが、寒い今頃や雨などで庭にも出たくないときもあるものです。その点では、とりあえず室内に(も)溜め込んでおけるバケツは便利です。
私の場合、最近は基本に忠実ではございませんが、生ゴミはとりあえずEMバケツに溜め込んで、満杯になったら、発酵を待たずに畑や庭にすきこんでしまっています。なるべく広範にまいて、細かく砕きながら土と良く混ぜた後、数cmほど土を被せておけば臭いも無く、虫もわいてきません。
ひよこ
【東北】
2012/01/11(水) 17:05:28
[[解決]]
タネツギさん
ホームページを見せていただきました。本格的な堆肥の作り方に感心してしまいました。フカフカした畑に植えられた野菜たちの顔が見えるようです。秋になったら落ち葉集めをしてみようかなという気持ちになりました。ありがとうございました。
mutinさん
おっしゃる通りです。生ゴミのリサイクルで肥料が出来たらいいなと思ったのです。EMバケツですね。手始めはこれでいきます。秋になったら落ち葉でタネツギさんのマネをしてみます。ありがとうございました。
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