葡萄の実が成熟しにくい!
美里の住人
【関東】
2011/09/08(木) 10:57:12
7〜8年前に約10平方メートルの菜園スペースに藤稔とキウイ(雌)を植えて各々に約10平方メートルの棚を設置しました。キウイの雄は別のスペースに植えてあります。5年間位までは藤稔もキウイも収穫が増え、甘さも大きさも市販のものと遜色がないものが収穫できておりました。最近は収穫が増え、藤稔は80房程度でキウイは800個程度収穫できるようになりました。収穫量には何の問題がないのですが、藤稔の実の成熟状態に異常が出てきました。同じ房の中の実の成熟程度がまちまちで青い粒と黒い粒が混在する為に房単位で収穫する事ができません。全粒成熟するのを待つと早く熟した物が腐ってしまいます。年々この傾向が強くなり、最近は成熟する時期も半月程遅くなって来ています。
肥料は化成肥料と液肥を定期的に地表一面に与え、肥料切れを発生しないように注意しています。有機肥料を与える事は土を掘ると根が一杯に拡がっているので困難です。有機液肥も時々使用していますが、高価なのでたまにしか使わず通常は化成肥料の液肥です。
樹勢は良く枝張りや実の付き方も申し分ありません。もう少し収穫量を減らすべきなのかとも思いますが、何か良い対策がありましたらお教え願います。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2011/09/08(木) 18:02:45
回答ではないのですが、疑問に思った事があり必ずお書きいただいた方が良い事柄なので質問しますね。
藤稔は人が粒の数を徐々に減らしてあげて一粒をかなり大きく育てて収穫する系統の品種ですが、摘蕾や摘花、数回の粒の選別による摘果は適切になさっていますか?行っているのなら、摘果は何時頃に何回行っていますか?
ブドウの大粒品種は、最初から房に付く数は多すぎます。人為的に粒の数を制限しなければ一粒一粒が正常に育ちません。定期的に徐々に選抜していき最終的に一房につきだいたい粒が数十粒と言う様な状態に良い粒だけを選抜していきます。最終的に一房いくつ位の粒を残す様に摘んでいってますか?もしや摘蕾時点から蕾を残し過ぎていたり最終的な摘果が不十分と言う事は無いのでしょうか?
去年までの収穫後の実一粒の大きさはどのくらいの大きさだったのでしょうか?
美里の住人
【関東】
2011/09/08(木) 23:55:28
ばんざいうさぎさんの質問にお答え致します。
房の形を整える為の剪定は行いますが摘蕾は行っておりません。蕾の結実率は100%ではないので着果してから摘粒しております。幼果は落果し易いので粒が小さいうちはなるべく触らぬようにして摘粒は袋掛けの直前に1〜2回程度実施しております。粒の数はあまり数えたことはありませんが成熟が順調な時には巨峰よりやや大きめの房に巨峰よりひとまわり大きな粒がついておりました。収穫する時の粒の大きさをイメージして間隔をあけるように摘粒しているという感じです。現在は粒がやや小さくなり巨峰と同程度の状態になっております。
ばんざいうさぎさんは北海道とのことですが巨峰系の大粒ぶどうは栽培できるようになったのでしょうか?私も北海道出身なのですが、私の居た頃には栽培されておりませんでした。
美里の住人
【関東】
2011/09/09(金) 05:45:16
書き忘れましたが、開花前に果房の間引きを実施して、原則一枝一果房としております。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2011/09/09(金) 12:15:14
私は実際に巨峰や藤稔などの大粒品種を実際栽培していたわけではありませんが(粒が小さめの巨峰に近いくらい大きくなる中粒ブドウ品種の栽培経験はあります)、栽培法を知り得たきっかけは以前食べる方から大粒品種にとても興味を持ち、ピオーネが流通される様になってからはそれをさらに越したもっと大きな粒の品種が次々出てくるようになり現在は信じられないほど大きな粒が成る品種が存在してきて、偶然テレビ番組で見たその具体的な栽培法の紹介(特に房の剪定から摘蕾・摘果の頻度のあまりの多さ)に驚き、品種により一房に最終的に残す粒数はほんの少しと言う少数精鋭の大粒品種は具体的にどの様に出来ていくのかの方にとても興味があって、興味を持つと詳しく知らずにいられない元々の性分から、書籍を読み漁り覚えたのです。その為大粒品種の栽培は残念ながらありませんが知識としてはあります。現在住んでいる家は今ではブドウを栽培できる場所が確保できないので、もしこちらで栽培できる大粒品種があったとしても植えたりする事もないでしょう・・・。
ご投稿での質問を拝見させていただいていて「藤稔の房にしては残す粒数が多すぎる可能性があるのでは?」と感じたので、栽培を実践したわけでもなく実際にそれが原因につながるかも解らなかったのであえて「回答ではないのですが・・・」と質問させていただいた次第です。
私にとってあこがれである日本の大粒ブドウ品種ですが(外国品種なら北海道でも栽培可能な大粒品種はいくつかあるようです)、その一粒の大きさからいろんな品種の収穫時の標準の大きさの比較を以前、それぞれ調べてみた事があるのですが藤稔の場合、収穫時の大きさが一房300〜500g。収穫時粒数が平均一房に30粒、一粒についての重さが30g位で見た目では粒がピンポン玉くらいが平均らしく、かなり大きいとゴルフボール位になるとの事だそうで何がなんでもゴルフボール大というのは大げさすぎると考えたとしても本来は巨峰の粒の大きさとは比べものにならない大きさに粒が育つ品種です。もちろん平均の大きさというのはプロが育てた場合でしょうから個人的に楽しむにはそこまで大きくしなくても良いのでしょうが、藤稔の片親ピオーネが確か4倍体であることからもその血を引く藤稔の実が、後のご回答で巨峰よりひとまわり大きい程度の粒と書かれていますのでやはり小さすぎると感じます。最終的に残してある粒数が30粒よりも結構多くないでしょうか。
ピオーネ系自体が元々、粒数は少なくして一粒一粒にたっぷりと養分を回す少数精鋭目的重視で作られている品種ですので、個人での栽培でも一房に30粒くらいに留めれば房全体に平均して養分がまわり粒が揃う様にも感じますが、販売目的では無い為粒の大きさや数はあくまでも個人的な好みですよね・・・。
来年は実験的に、いくらかの房で30粒くらい残す様に房の剪定や摘果を行ってみれば粒揃いが解消してくれるかもしれません。それで解消されれば元々そういう性質で手間を多く必要とする品種であるという事で次の年以降は株全体の一房の粒数も30粒くらいに留めて行くのが良いのではないでしょうか・・・。
あと、ジベレリン処理の方はなさっていらっしゃいますか。種子無しにする目的以外に粒揃えを促すために適切な時期に行うのが良いので商業栽培では必ず行われています。個人での栽培では使用に抵抗のある方もいらっしゃる様ですが、粒揃え改善の為の一つの方法ではあると考えます。もしジベレリン処理を適切に行っているのに粒揃いにならないでいるのなら他の原因であるのでしょうが・・・。
「巨峰系の栽培経験もないのに」とお気を悪くさせてしまったのなら申し訳ありません。
最初のご質問に、粒揃い不良に少しでも関係があるかもしれない摘蕾・摘果の回数や一房の粒数などの、回答者側が知りたいと思う情報をお書きになっていなかったので、他の回答者の方の為にもこれはお書きになった方が良い情報じゃないかと感じ、あえて質問させていただきました。
これはお困りのご質問に少しでも早く的確な回答が付きやすく成りますようにとの行いですので、どうぞお許しくださいね。
美里の住人
【関東】
2011/09/09(金) 15:16:38
ばんざいうさぎさん、丁寧なご説明有り難うございます。一房の粒数については大粒葡萄に対する期待度があまり強くなかったので余り気にしていませんでした。確かに粒数を少なく押さえた方が大粒になる道理ですね。でも私としては巨峰より大きければ十分なんですが、成熟の仕方が遅く不揃いなのが悩みの種なんです。
初心に戻って収穫量を半減し、藤稔を40房、キウイを400個に押さえれば改善されるのではないかと漠然と感じております。また、キウイの根張りは著しく驚異的で藤稔の用土から養分を吸収しているのではないかと思っています。従ってキウイとの境界を根切りして境界にコンクリートブロックの障壁を設置したら効果があるかも知れませんね。
ジベレリン処理は行った事はありません。成熟、粒揃に良好な影響があるとの事ですので前向きに検討しようと思います。当地の付近には巨峰を栽培している果樹園があり、実においしい巨峰を提供していますがジベレリン処理はしていないもので使用を検討しませんでした。
ばんざいうさぎさん、いろいろ研究されているようですね。こちらの方こそ粒の大きさなどに自分の志向を強調して恐縮しております。経験のあるなしに関わらず相談に乗って下さい。有り難うございました。
ランラン
【関東】
2011/09/09(金) 19:46:51
神奈川県(藤稔が生まれたところ)で巨峰やピオーネと一緒に藤稔を7年前に植えました。美里の住人さんと同様5年ぐらいは順調だったように思います。しかし樹にカミキリムシ等がとりつくと同時に黒とう病などが発生するようになり、葉っぱも落葉がひどくなってきました。
ICボルドーなどで防除していますが中々完治しません。
また、ジベレリン処理(無核化、肥大促進)、フルメット処理(花振るい防止)を行っているのですが、木が古くなると枝によって成長に時間差が出て、処理もうまく行きません。
この辺を剪定で調節するのだろうと思いますが何分素人の悲しさ、露地栽培の手抜き栽培の困難さを痛感しております。
ならせれば沢山の収穫が出来る樹ですが、最近は食べるだけあればと思って出来るだけ枝葉が混まないように管理しています。
やっぱり手をかけた分以上に期待するのは、高級果実としての桃や葡萄の場合は難しいようです。
ジべ処理とフルメット処理は吹きつけ方式が病気が蔓延しなくて良いようです。
ランラン
【関東】
2011/09/09(金) 19:59:09
申し忘れましたが、房の粒の成熟の不揃いはジべ処理で修正できます。
摘粒で小さいモノは除外します。最初のジべ処理前の房揃えで房の長さを8〜10センチ程度にすれば後は摘粒で1房の粒数を調整することによって粒の大きさは確保できます。藤稔は同じ房長、粒数であっても巨峰やピオーネより確実に大粒大房で収穫出来ます。
ジべ処理は満開時(無核化)とその2週間後(成長肥大)2回確実に行わないといけません、なおさらに肥大を望むなら10日後にもう一回ジべ処理を行う方法もあります。いずれも25PPM水溶液です。
pine
【九州】
2011/09/10(土) 00:15:14
落葉は専門外でうろ覚えですが、横レス失礼します。
ブドウの着色不良の原因は、多くの場合
1 着果(房)過多
2 窒素(肥料)過多 などです。
他には日照不足や、近年では温暖化に伴う高温の影響もあるようですが、観光農園や家庭菜園で、着色不良の原因として最も可能性の高いのが着果(房)過多だと思います。
大粒系品種の場合、適正果房数は、大まかには一枝あたり1〜2房のようです。また、先に書かれておいでの様に、摘らい、摘房、果房整形や摘粒をせずに大きすぎる房を作るのも、着果(房)過多と同じことです。
また、質問中には
>肥料は化成肥料と液肥を定期的に地表一面に与え、肥料切れを発生しないように注意
>樹勢は良く枝張りや実の付き方も申し分ありません
とありますので、2の窒素過多の影響もあるように思います。この場合には、花ぶるいを起こしやすく、花が落ちたり、粒が飛んだりして房の形が悪くなっているはずです。
どちらの場合も果実の糖度が低くなり、おいしくなくなくなるはずです。
私はブドウを作ったことがありませんので、藤稔の適正果房数や施肥量はわかりません。
「ブドウ 着色不良 結果過多(適正房数) 窒素過多(施肥量)」などで検索してみたらヒントが見つかると思いますよ。
美里の住人
【関東】
2011/09/10(土) 14:14:42
[[解決]]
ランランさん、pineさん、回答ありがとうございます。
ランランさんの言われるように黒塘病、そして晩腐病も良く発生します。来年は皮むきを入念に実施して、冬に石灰硫黄合剤、5月に殺菌剤を散布して病気を完全に防止したいと思っています。私の場合カミキリムシは経験がないのですが、ブドウスカシバに良くやられるので新枝がのびる時期に局部的にスミチオン+オルトランの混合液を噴霧しておくと防虫できております。ジベ処理とフルメット処理は経験がありませんが皆様のご教授を参考にして研究したいと思います。桃の話が出ましたので参考のためご披露いたしますと、我が家でも白鳳を栽培しておりますが、藤稔と同様に糖度が落ちた時期がありました。今年は樹を大きく育てて殺菌し、摘蕾と摘果で最終的に収穫を30個程度に押さえたところ質の良い実がとれました。
pineさん、肥料にも問題がありそうですね。来年は一部をリンカリ肥料に切り替えて試してみます。それと房の数を含めた合計の粒数を欲張らず制限したいと思いました。
皆さん、貴重なご教授ありがとうございました。
野菜・家庭菜園用掲示板@園芸相談センター