猛暑空梅雨の傾向と対策

[園芸相談センター]の過去ログです

プー太郎 【関東】 2011/07/04(月) 06:52:32
地域にもよるのかもしれませんが、関東地方のこの夏は現時点で猛暑かつ空梅雨傾向のように思います。
このような年は、野菜栽培において、これからどのような生育が予想されるでしょうか。
例えば里芋や生姜は不出来、とは私でも予想できます。そのほか、経験則的なことでも結構ですので、予想できることを教えて下さい。
「こういう年の秋は害虫が大発生する・・・」なんていう経験則が登場すると一番怖いんですが。。。
ざっくばらんな書き込みも歓迎です。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2011/07/04(月) 18:48:40
本来その土地には居なかった(或いは居ても珍しかった)病害虫がふえてしまうというのはあると思います。病害虫が徐々に南から北上してくるというのもありますが、前からいたのが格段に過ごしやすくなった環境で生き残り易く成ったとか、爆発的に殖えたというのもあるんですね・・・。それだけ住みやすい環境に成り勢力が拡大してくるという・・・。今までは環境が過酷で冬にはほとんどが死んでいた害虫や病原菌が、近年は越冬したというあちこちの記録も見聞きします。
中には在来の昆虫が温暖化の為に減ってしまい、その虫に受粉を依存していた植物の受粉率が極端に悪く成り、人工授粉しないと満足に実を収穫できなくなる・・・というのも出てくると思います。自生の植物だと種子増殖が極端に減り、寿命の短い種類だと長い目でみると希少種になる恐れも・・・。

あと、耐暑性の低かった植物が育たなくなってきている、育ってもすこぶる生育が悪く商業栽培には影響が出ているものもあります。本州でも冷涼野菜が育っていた地域で収穫に影響が出ているようですし、果樹では顕著な影響の出ているところもありますよ。
例えば果樹のサクランボ。山形でも近年暑過ぎて収穫量が減ってきているとか。このまま温暖化が進めば主要産地が北海道に移ってしまうかもという話題がありました。でも、北海道の方では近年開花期に遅い降霜があって花が枯れたり、低温が続き虫がほとんど飛ばず受粉が出来なかったりで収穫量が激減する事も目立ち始めました。
サクランボの木が成熟するまでは10年はかかるため、もし3年くらい前から暑さや遅い霜に強い品種を作出しはじめても目的の結果が出るのは最速でこれから7年後、その苗木が普及するのに数年はかかり、苗を植えて収穫まで8年はかかるとすれば、その実が流通し出すのに20年以上はかかる計算・・・。今よりももっと高級フルーツに成るかもしれません・・・。
あと、異常気象の性だと思うのですがこちらの地方では晩春の雹被害が酷いのです。大きいとピンポン玉大のが降る為野菜の葉が破れてズタズタに。ある玉ネギ産地では去年と今年、春植えの玉ネギ苗が被害に遭い回復が望めず栽培を諦め畑に漉き込んで違う野菜を植えなおしました。

反対に、温暖化の恩恵(?)を受けているのは北海道です。避暑に来た本州人に「本州よりも暑い」と言わしめるほど夏は猛暑日が多く成りました。そのため年間の通算温度が上がったのでイネが格段に育てやすく成りつつあります。今まではイネを育てるには多少無理があった土地でも近年はかなり育てやすく成ったそうで、昔の北海道産米は耐寒性重視の品種が多く味も質も悪くて「やっかいどう米」などと言われていたそうで、減反の時には北海道でかなり田が潰されわが町からも全部の田が消えました。ここらでの米産地でも比較的育ち良い品種のモチ米くらいしか育てていませんでしたが、最近はうるち米の品種の作付も徐々に殖えてきています。また、品種改良が進み性質の強い質の良い品種が殖えてきて、去年からはコシヒカリにも引けをとらない美味しい道産新品種が売られだして、まだ多くは出荷されないものの、本州産よりは値段の安い美味しいご飯が食べられる様になりました。

個人的に猛暑で困るのは、シベリア原産のルバーブの苗が育たなく成った事です。種子を春に蒔いて芽が出ても夏が暑過ぎて「苗が溶けてしまう」んです。ここ数年道内各地の仲間の家でも途中で溶けた所が多く、この一年目の夏さえ越えられれば例え本州でも株は育つので、今植えてある大株から株分けすればいくらかは殖やせますが、新しい品種を多数導入できない所が困っています。

あと、野菜では無いのですが、北海道では自生している黒百合が我が家では北側の日陰に昔から植えてあったのに、ここ数年の温暖化で全滅・・・。自生しているものも影響があったのでは?と心配しています。

プー太郎 2011/07/05(火) 06:03:52
ばんざいうさぎさん、コメントありがとうございます。
関東地方は昨日も猛暑で、まだ一ヶ月以上これが続くのかと思うとうんざりします。梅雨も早く始まったわりに、長い中休み期間に入っており、にんじんの播種タイミングを逃してしまったかのような焦りを感じさせます。やはり枝豆やおくらは害虫対策として農薬を使ったほうがいいんでしょうかね。

ところで北海道は、案外と温暖化の影響があるんですね。
そういえば、青森の無農薬りんごの木村さんは、これから温暖化が進むからという理由で、北海道にりんごをお植えになったと聞きました。
従来は寒すぎて育たなかったそうです。
いずれは、北海道でもゴキブリなんかを見ることになるんでしょうか。

テーマから外れますが、新米が出たら北海道産も試してみようと思いました。
お勧めの品種なんかがありましたら教えて下さいね。


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