液肥の使用法
二坪百姓
【九州】
2007/06/06(水) 12:04:05
前回、「肥料の成分」(6月1日 済)でお世話になったものです。
関連したことを教えててください。
市販の液肥の使用法として、希釈率(500倍とか1000倍とか)はかいてありますが、希釈したものの体積(容量)はかいてありません。
肥料成分の重量(W)は希釈した液肥の濃度(C)と体積(V)の積になると思います。 W = CxV
Cが与えられても、Vがわからなければ、Wはわかりません。施肥の目安は、Cと同様にWも重要ではないかな、と思いますが、なぜVを規定してないでしょうか
てて
2007/06/06(水) 13:47:41
二坪百姓さん とうとうその事に気づいてしまいましたね(笑) 規定していない・・・というよりは規定できないといったほうが正しいかもしれません。現実的な答えの量としては、植物の顔色(葉色)うかがいつつ容器栽培なら『土が十分湿るだけ』ということになります。アバウトですね。 一方で農業書では施肥量については一反あたりの成分重量(kg/10a)で示されます。これは絶対量ですね。(余談ですがそのままkgをgに読み替えればおよそ /平方mになります) この量は経験値や実験値が基になっていますが、これを換算して液肥として成分絶対量を揃えても必ずしもうまくいかないのが現実です、流亡もし易いですし。絶対量を揃えるために高濃度にしたり、水責めにしても決して良い結果にはなりません。 液肥は植物にとって快適な濃さのものを素早く吸収させられる事がメリットですので、絶対量より葉色を見て調節する感性が大切と感じます。 ・・・となると固形肥料と堆肥混ぜて埋めて『勝手に吸収しな』ってやるほうが楽って事もあり得ますね。
ちゃっぴー
【甲信越】
2007/06/06(水) 21:02:17
二坪百姓さん、まだ液肥にこだわっていますね。こういうこだわり大好きです。液肥の適正量はててさんと同様『土が十分湿るだけ』としか言いようが無いでしょう。で、計算してみました。苦土など微量成分は無視しました。最初に土に混ぜておく元肥も無視しました。
暖効性固形肥料10-10-10の袋の裏の使い方に5号鉢に約10粒とあり量って見ると約4gでした。4g×30%=1.2gの肥料が含まれいることになります。
液肥10-10-10を1,000倍に薄めて5号鉢に与えた場合。約100ml土に留まる(厳密には量ってないですが)とします。100mlの中には原液0.1mlだから0.1ml×30%=0.03gの肥料が含まれていることになります。
固形肥料に何ヶ月有効か書かれていないので・・・液肥は使用方法どおり週1回使用することとします。
1ヶ月の場合・・・液肥は0.03g× 4週=0.12g
2ヶ月の場合・・・液肥は0.03g× 8週=0.24g
3ヶ月の場合・・・液肥は0.03g×12週=0.36g
液肥を500倍にすると
1ヶ月の場合・・・液肥は0.06g× 4週=0.24g
2ヶ月の場合・・・液肥は0.06g× 8週=0.48g
3ヶ月の場合・・・液肥は0.06g×12週=0.72g
肥料の総量からすると全ての場合で液肥<固形となります。植物によっても肥料の必要量は違いますがこの条件だと液肥だけでは肥料が不足する可能性があります。液肥固形肥料とも通常の水遣りで流出する分は無視しました。
1日(1回)の量で比較すると液肥は500倍で0.06g1,000倍で0.03g、固形は4g×30%=1.2gだから
1.2g÷30日=0.04g
1.2g÷60日=0.02g
1.2g÷90日=0.013g
固形の有効期間1ヶ月以外は液肥>固形となります。
やっぱり通常は固形肥料を使い、植物の状態を見て人間の栄養ドリンクやオヤツのように液肥を使うのが良いようです。液肥、固形それぞれの長所を理解し植物の状態を見て上手く使いましょう。
八海山
2007/06/06(水) 21:12:59
失礼ですが面白いご質問とかんじました。
液肥ですから、その濃度が重要であって絶対量が重要ではないと感じます。量は鉢の場合は下から流れ出るほどと言うことになるでしょうし、地植えの場合は充分湿るほど・・・少なければ表面のみで多すぎるのは他へ流出するので問題なし・・・という事になろうかと思います。濃すぎれば根を痛めるでしょう。薄すぎると不足という事でしょう。しかし多くの場合は多すぎることを警戒した方が良いように思います。或いは薄目を回数多くして与える方が無難とも思います。水と同じで適量を把握するのには長い経験が必要で水遣りが一人前に出来ればプロ並みということなんでしょうね。
私もずぶの素人です。エンゲイに興味を持ってやりだしてから7年目ですが、分からない事だらけでいまだに適当な水遣りが出来ません。
液肥は1000倍を基準にし、植物によって若干混め、薄めで調節していますが、果たして適当と問われれば全く自信がありません。適当?です。
少しも参考にならず済みません。
八海山
2007/06/06(水) 21:24:14
済みません。6月1日に沢山のレスがあるのを見ずに早とちりして仕舞いました。前のレス取り消しです。
てて
2007/06/06(水) 23:25:54
二坪百姓さん 液肥好きのようですのでおすすめの参考図書を2冊・・・
といっても私はどこぞの回し者ではないので両方とも本屋で立ち読みで『ふーん そういうこと・・・なるほどねぇ』という読み方しかしていませんが。(限られた小遣いでは買えず・・・・)
図書1)ひと目でわかる!図解 永田農法でかんたん、おいしい野菜づくり 主婦と生活社
(2007-02-26出版)¥1365(税込) *液肥の与え方の参考になると思います。
図書2)
家庭菜園の実際 栄養週期理論の作物づくり 大井上康/著(現代語復刻版)日本巨峰会 発行年月 2006年12月 (税込) 2,500円
*内容は昔のままですがなかなか面白い内容でした。
ガズ
2007/06/09(土) 17:22:22
液肥について私が感じていることですが、植物にとって本当に適切であるように作られてるんでしょうか?。私はなんとなく怪しいと思っています。成分自体は即効性の成分(水溶性等)が入っているようですが、成分の含有量や濃度や配分とかいうものは、結構いい加減に決めているような気がします。成分の含有量を記載していない商品も多いですし、特に微量元素の濃度は殆ど記載されていませんし。それに液肥を撒いた後の水撒きによってもかなり差が出ると思います。例えば液肥を撒いた後に、鉢底から水が流れるぐらい潅水したら、水溶性の成分は殆ど流出してる可能性もあります。それ以外にも、ほとんどの商品が7日に1回というのも怪しいです。適切な濃度であれば毎日使用できてもよさそうです。濃度障害逃れのような気がしてます。
ということで、余り厳密に濃度や体積等を考慮しても意味が無いような気がします。それよりも記載されている用法を守るか、八海山さんのコメントのように濃度障害に注意して薄めで使用するのが良いように思います。
ガズ
2007/06/09(土) 21:33:03
濃度障害という言葉が頻出していますので、ご存知かもしれませんが、説明を追加しておきます。小学生の頃、理科の実験でナメクジに塩をかけた事ありますか?(ないよな・・・)。ナメクジに塩をかけると体内の塩分濃度より、体外の塩分濃度が高いので、水分が体外に吸い出され、ナメクジが萎んでしまいます。水は濃度の低い方から濃度の高い方へ吸い取られる性質があります。これは塩だけでなく全ての物質に言えます。根もこの仕組み(浸透圧)で水分とそれに溶けている養分を吸収しています。通常は根の体液が体外の水分より濃度が高いので水分とそれに溶けている養分を吸うことができますが、液肥等で濃度の濃い水を与えると、根は水分を吸収することができなくなります。さらに、液肥の濃度を高くすると、根から外に水が吸い出され、根が傷みます。これが濃度障害です。
話を戻しますが、液肥の濃度さえ守って、十分に潅水してやれば、根は自分に必要な分だけ水分(液肥)を吸収するので、大きい植物は沢山吸収するし、小さい植物は少しだけ吸収するし、植物まかせで人間が特に液肥の量を気にする必要は無いのではないでしょうか。
二坪百姓
2007/06/10(日) 20:37:41
液肥の使用法に関して、詳細な解説やコメントをお寄せ下さり、ありがとうございます。 ゆっくり、じっくり学習しているところです。
年金生活をしながら、老夫婦で二坪ほどの野菜つくり(庭)を楽しんでおります。水と肥料をやるときには夫婦の意見があわず、いつもケンカのたねです。妻は商品の説明書を信じて忠実に施し、夫(私)は頑固で、一応疑い、独自のメニューをつくりたがる性格だからです。皆さんのコメントは夫婦ケンカの仲裁に使わせていただいております。折々質問させてください。
液肥の生産者保証票(その存在は、前回の液肥の成分に関する議論で知りました)をみてみると、理解しにくいところが多い。窒素、リン、カリの成分比(6−10−5)、正味重量(540g)、液量(450ml)などが示されているが、このデータだけからは、肥料の各成分の量は算出できそうもない。 などなども教えてください。
RED
2007/06/11(月) 01:12:31
各成分の量についですが、6−10−5といった表示は、各成分が製品100gあたり、何g含まれているかを示す物です。
なので、だいたいは判るかと。
ただ、成分量は、その量は入っているという意味で、あまり厳密なものではなかったような・・。
ちなみに、植物が必要とする肥料の量や成分比は種によってだいぶ異なります。このあたりは農作物であればかなり研究されており、データを入手することも可能かとは思いますが・・。
正直、さまざまな野菜を育てる場合、肥料の成分や量にこだわるのは現実的ではないと思いますが・・。
もし肥料に興味がありましたら、「土と微生物と肥料のはたらき」という本が、教科書として最適かと思います。優しすぎず難しすぎずで、良い本だと思います。
あ、最初の質問ですが、植物は経口投与(全量が体内に入る)ではないので、絶対量はあまり重要ではありません。根からの吸収は「濃度」が影響しますので、濃度で規定しているのだと思います。
てて
2007/06/11(月) 01:18:51
二坪百姓さん 勉強熱心ですね。あまりマニアックなことは書かないように・・・と思いつつつい書き込んでしまいます。
まず肥料の保証票についてなぜそんな表示があるかですが、肥料は肥料取締法で混ぜ物入りの粗悪肥料が出回らないように販売登録と保証票の表示義務があるわけです。保証票には必ず登録番号があって、メーカーには農水省の立ち入り検査があって検査結果は公表されます。つまり保証票の成分は少なくとも含まれている(保証される)と考えられるわけです。
成分表示は重量%表示ですので、液肥であれ固形肥料であれ、たとえばNPK8-8-8であれば、肥料100gにNPKが各8g含まれます。ですので液肥の場合は作業性から容量で計りますが、(重量/容量)を掛ければ重量はわかりますので、正味重量(540g)、液量(450ml)の場合100mlは100mlX540g/450ml=120gですので、これから各成分量は計算できるわけです。
まあ肥料の場合、もともと相手(植物、土壌、天候)がファジーなので500から1000倍希釈で週一回、くらいのアバウトさでもまあまあの結果になるわけです。しかし料理だって塩味はレシピ通りが最も美味とは限りませんから、最終的な調整は使用者で判断しないといけませんね。
この辺は栄養学者が名料理人であるわけではないのと同じ理屈ですのでいくら知識と論理通りにやっても解けない難しい問題ですね。
二坪百姓
2007/06/17(日) 16:05:02
ふたたびのコメントありがとうございます。
この項目が、しばらく画面から消えていましたので、入力ができず応答がおそくなって、すみません。
肥料の量(W)ではなく、濃度(C)が重要であるとのこと、了解しました。
肥料の各成分の量の算出の件
正味重量(540g)の定義として、(A)肥料成分の総重量、(B)溶液(450ml)の重量を考えました。 (A)であれば、ててさんの試算の通り、成分量算出の解はあります。(B)であれば、溶液の比重がわからないと、解はなさそうです(水を1としても)。わたしは(B)を選択してしまったわけです。 (A)のように、540gの溶質を水(200ml以下?)に溶かして、450mlの溶液をつくるのは無理だろう(溶解度など)、と早合点したからです。
てて
2007/06/17(日) 21:42:24
二坪百姓さん
二坪百姓さんの考え方でよろしいですよ。
(B)の考え方で、450mlの液肥の重量が540gですので、比重1.2ということになります。
この液を10ml量りとると、その重さは12gです。
もしNの成分量が10%であれば 12gX0.1=1.2gの窒素を含んでいると計算できます。
二坪百姓
2007/06/20(水) 08:43:59
[[解決]]
ててさん、比重は簡単に算出できるんですね。考えすぎていました。
ご指導ありがとうございました。
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