接ぎ木と挿し木

この記事は[園芸相談センター]の過去ログです


竜介 【関東】 2008/04/26(土) 23:23:07
品種を増やしたり、木を増やしたりするのに接ぎ木や挿し木をしますが、どういう時に挿し木で、どういう時に接ぎ木なんですか?自分的には、挿し木の方が簡単そうで、何で接ぎ木をするのかわからないです。解る方教えてください。

たちつ 【近畿】 2008/04/27(日) 02:10:50

植物の増やし方の一つの方法です。
増やし方には、古典的に、
1)種を撒く(大量に繁殖できるが、同じものができるとは限らない。メンデルの法則。F1、種ができにくいものもある。八重咲き・雌がない。)
2)挿し木(やや多く繁殖できる。成長が種より早い。挿し木できにくいものがある。花や実が同じものができる。絞り咲きのサツキなど花色や花の形の変わった枝変わりなど其の枝を挿し木すれば、其の花色など別の品種の固体株が得られる。)
3)株分け(宿根草などの繁殖に用いられる。一年に数個単位など増やす数が少ない)
4)取り木(一本単位で、数が少なく手間隙がかかる。同じ品種ができる。太い茎でも繁殖できる。突然変異の枝でも繁殖に成功しやすい。)
5)接木(一本単で、数が少なく手間隙がかかる。根のある台木と根のない穂木が必要。台木と穂木の相性もある。輸血と同じ様に、拒絶反応もある。)
6)メリクローン細胞繁殖(技術と設備が必要。無菌繁殖ができる。大量に増やせる。)
いずれも、繁殖の目的により、それぞれ利用される。種蒔きで、全ての望み(目的)がかなえられれば
それに越したことはありませんが、そういう訳にもいかないので、色々な方法が考えられた。

接木の目的は、概ね、
1)挿し木が難しいものを早く増やしたい。例えば、ボタンなどシャクヤクに接いで、ボタンの根が生えるまで、一時的にシャクヤクの根を借りるとか
2)病気の防除 例えば根の弱い品種を根の強い品種に継ぐとか、連作障害に弱い植物を強い植物に継ぐとか(干瓢にスイカを接ぐ)
3)根のない植物(根が生えない)を根のある植物に接ぐ(仙人掌の緋牡丹とか)
4)早く花や実をならせたい。
インスタント盆栽。果実
5)実生種蒔きの果実では、実が小さい硬い美味しくないなど欠陥がある場合に、良い果実のを収穫するために接木する。
6)一本の木で色々な花色や果実を見たい・収穫したい時。(南京桃)

等。接木には、挿し木や種蒔きではできない利点がある。 ということです。



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