油粕に代わるものを教えてください。

[園芸相談センター]の過去ログです

ろろ子 【外国】 2013/05/09(木) 06:50:42
現在ヨーロッパ北部に住んでいて、ガーデニングを数年目に始めました。よろしくお願いします。

こちらではあぶらかすが手に入りません。

日本の場合はガーデニングをやってると油粕は絶対必要な感じみたいですが、手に入らない地域で代用品になるものとかあれば教えて頂ければ嬉しいです。

こちらの人が使ってる代表的な肥料は、牛糞、鶏糞、馬糞などで堆肥とかバルク、骨粉等も園芸店で見かけます。化学肥料ももちろんありますが私は使っていません。

それから買った事はありませんが、米ぬかは糠床用に日本の食材店で購入できるそうです。
家庭から出る生ごみのコンポストも園芸に使ってる人は多いようです。

去年初めて、じゃがいも、人参、玉ねぎ、インゲン、ズッキーニそしてさやえんどうを植えてみました。
地域的に粘土質の土壌だったので見よう見まねでバルクや堆肥、牛糞等を入れました。石灰は入れませんでしたが、畑のpH度は5.5〜6.5の範囲でした。
そこそこ収穫があり喜んでいましたが、油粕があればもっと何かが違う結果になるのかしら?と興味があります。

よろしくお願いします。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2013/05/09(木) 13:42:15
北ヨーロッパだとガーデニング発祥の地や、いろいろな花や野菜の栽培が有名ですよね。その国にあう方法はしっかりと確立されているはずです。「郷に入れば郷に従え」の例え通りに、日本とは土質や水の硬度、環境が違うのですから日本独特の肥料を使っても効き目が悪い可能性がありますよ。
ヨーロッパと言っても、国によって環境も土質もかなり違います(日本とはかなり違う)。水も住んでいる地域の水道事情で、特に硬度の高い水(飲用には向かない、石鹸が泡立ちにくいなど)だと肥料やミネラルなどの溶け具合も変わってしまいますし。

外国に住んでいるうちは、油粕をわざわざ使う事も無いですし、油粕に変わる同等の物に拘る事も無いと思います。使っても土地の事情で効き目が無ければ意味が無いですし。日本の野菜を育てているのかもしれませんが、元々土質と環境自体が違うのですから同じ種子でも日本と同じ物が採れるとは限りません。土地の環境により多少の変化は仕方ない事なのです。外国原産の野菜が日本の土壌や気候に適応したのが日本野菜で、地方ごとに長い年月をかけ独特な特徴を持ったのが京野菜などの在来種です。日本の種子を外国で蒔くと形や質や味は如何しても変わり易いです。

ちなみにイギリスのガーデニングは、馬糞堆肥が主流の様です。今でも春になるとバックヤード用にと馬糞売りが住宅街を回るそうです。
まず肥料に拘るよりも土質さえ良くすれば大抵の物は良く育つ。それでもイギリスの土質にイマイチ合わず育ちが悪いものは土を変えたり肥料で足りない成分を補ってやるという様な感じですね。また、農場の様な所だと家畜糞と麦わらなど混ぜたコンポストが主流の様で、その専門書の日本訳が日本でも発売されていましたが内容はかなり独特な材料をいれていましたね・・・。(混ぜる材料に家畜の蹄や犬の糞まで・・・)
でも、基本は藁が主原料と成っていました。

あと、ドイツあたりだとミミズコンポスト。これは容器内にミミズを大量に飼い、野菜ゴミを細かくして入れると食べて分解してくれ、下に溜まる排泄物を植物栽培に利用するというもの。屋外用のが主流の様ですが小学校で児童への教育の一環として学校内に置いているドキュメンタリーを見た事があるので室内(ガレージなどに置く物?)もあるようです。
日本人だとミミズを気味悪がる人も多いですが、地球上の有機物系の土はミミズが作ったと言われるほど、ミミズは良い土を作ってくれます。どんな質の悪い土でも、植物の繊維(雑草を抜いたり刈って放置し枯らせたものや馬糞やバークの堆肥。牛フンは分解されすぎていて向きません。)とミミズさえいれば(欲を言えば他の微細昆虫や土壌菌)段々土質が改善できますよ。ミミズは庭師や農家の友達という感覚らしく外国の人は大事にしますしうまく利用してますよ。

私も個人的に酷い土質の所に住んでいた時の土壌改良にミミズにはお世話になりました。野菜ゴミと雑草利用の自家製コンポスト容器の中がいっぱいになると一度全体を混ぜ、寝かす前にそこらから掘ってきたミミズを数匹入れてからビニールで上だけ覆って寝かせましたが、数カ月後完熟したそれを崩してみるとミミズがたくさんいて、とても良質な土(一応堆肥ですが見かけが土)に変わっていました。
また、一番最初にした事が鉄分が多くサビで赤くなった砂土に植える場所の植え穴を大きく掘ってバーク堆肥を入れる事ですがこれを3年繰り返すととても良い土に変わり、掘ると大きくてコロコロに太ったミミズが数匹出て来て元気よくピチピチ跳ねていたものです。ミミズのフンというのは本当に優れていて、しかもそこの土自体を他の土を足す事無く良い土に替えてしまうのです。

もし私がヨーロッパに住んでガーデニングや野菜作りを行うなら、迷うことなくミミズによる資材を選びます。そちらの資材を売る店にはミミズのフンが原料のものは無いでしょうか。あれば使ってみて下さい。ミミズコンポストができる地域なら(イギリス北部だと寒過ぎて無理かも)買わずとも定期的に得られますし。

あと、特に花の方の肥料で、現在の販売状況は解りませんがバットグアノ(コウモリのフン)がよく使われていた様です。セントポーリアというイギリスなどで盛んに品種改良されていた植物が日本に入ってきた時には花が付きやすくする様にとこれを購入し使用する事を薦められました。現在は室内で使うには匂いの問題があり、良い液肥も出回っているので日本での販売もあまり見かける事がなくなりましたが・・・。

ろろ子 2013/05/10(金) 05:06:44
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詳しい説明本当にありがとうございます。

観光だけではなく、園芸の場合も「郷に入れば郷に従え」の発想で気が軽くなりました。
水質が日本とは違う事をすっかり忘れていました。

私は日本の野菜栽培に挑戦したいのですが、北欧なので夏=暑い、日差しが強いと保障されないし夏が本当に短いので諦めています。

去年油粕無しでも何とか収穫があったので、ばんざいうさぎ様が回答されているように、肥料に拘るより良質な土壌に拘っていけばいいんだと分かり安心しました。

最初の頃、太ぶととしたミミズを発見すると血の気が引くくらい気味悪かったのですが、今では大切な存在と思っていて掘った時にいたら嬉しくなります。
ミミズの糞がそこまで優れているとは知りませんでした。

ミミズの糞が原料の資材があるか園芸専門店で尋ねてみたいと思います。

今回は本当にありがとうございます。これでやっと吹っ切れて畑仕事に打ち込めそうです。


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