枝垂れ桜の管理
村上創
【中国】
2013/04/22(月) 08:31:48
植樹後30年ほどの枝垂れ桜です 数年前から樹皮に割れが出来木部との間が空洞のようになっている所が数カ所ありました。昨年夏頃から幹の下の方からわき枝だが多数出てきていました。 今年は昨年まで咲いていた枝の方は3分の1位しか花がつかず枯れてきているようです。一方新しく出てきた枝の方は花は少なかったものの葉がよく出て元気です。どのような対応が必要かお教えいただければ感謝です。
たちつ
【近畿】
2013/04/22(月) 10:49:21
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枝垂れサクラとは
厳密的には、サクラ専門の樹木医に観てもらったほうがよい。
樹木医といっても、只の資格試験ですから、合格者であっても、樹も観たこともなければ触ったことも無いという人から、合格していなくても、後ろに眼が付いているのかというほど、近くを素通りしただけで、見抜く(診断)スーパーおじさんもいてはる。
そこで、 サクラ専門の樹木医と付記しました。
どの方でも、樹木医ですから、それなりのことはしてくれますが・・・・
日本でもスーパーおじさんは5-6人しかいないと思う。
熟練者なら府県に10人程度 見れば何とかするという人なら無数。
・・・・私個人としての思い込みは、親睦会と天下りの資金稼ぎ団体。
同じ資金団体でも、技能試験ではなく、技能コンクールなら応援したい。
値段との兼ね合いもありますから、その愛着度や公共性を考えて。
概ね 樹木全般として良くある質問 左タグの樹木医Q&A
http://jumokui.jp/
さて、質問ですが
サクラ切る馬鹿蛾・・・・に代表されるように、花サクラの欠陥は、樹皮が綺麗でしっかりしていても、中の材木部分が腐りやすく、風や自重で、突然に幹が折れることです。倒木枝落ち。 出会いがしらの車の事故のごとくほんの瞬間的なものです。噂では聞いていたものの、私もあと2-3歩早く歩いていれば、死んでいたかもしれない。太い幹が飛んできたから良かったものの、上の枝側なら大怪我していたことと思う。
そこで、その患部が、只のアカギレ程度なのか、幹の中が腐り始めているのかということです。小さなアカギレあったとしても、バカにならない。 鍋に小さな穴が開いていたら役に立たないようなもの。
はたまた、只の脱皮現象なのか(自然の成長生理)
叩くなり(音診) 針や釘・ピアノ線を軽く刺し込んで感触を診る(触診)
とか上の枝を見るとキノコが生えていないか、枝のキノコは重症で。地表より60cm以下なら、ないほうが良いという程度で、問題は無い。
枝のキノコなら長くても1年以内に落ちる・折れるかも。
幹に穴がある → 雨水や昆虫・シロアリが入って、幹本体の材木部分を腐らせる。 雨水が入るということは、待っていましたと病原菌も流れ込む。 我々も余程のことが無い限り、雨水を飲むことはない。下痢や腹痛するかもしれないと想像するからです。
枝垂れサクラの枝葉、真上に向かって生える枝葉、弱く冬の季節風で折れやすい。・・・普通
ところが、比較的強い、横向き枝や下向き枝が折れるということは、重症の前兆。
アメリカシロヒトリ害虫は、気持ち悪いですが、サクラを弱らせたり枯れさすことはない。たとえ丸坊主に食べつくしたとしても、大丈夫。
ただし、2次被害として、真夏に、株元に直射日光が当たって、根を弱らせることはアル。弱ったサクラの葉は不味いので、食べない。
一箇所から枝が沢山でる伝染病 てんぐす病も腐る前兆。
など、外見で判断しないと仕方がない。
重症なら、大工さんと左官屋さんのように、幹をノミで、削って、患部に穴を開け、補強の鉄筋か金網を入れて、セメントで、埋めて、防水処理しないと仕方がない
・・・・大手術
材木部分が腐っていても、花が沢山咲き、枝葉も鬱蒼と生い茂りながら、突然倒木・枝落ちする性質がややこしいものです。
その点を 材木部分は、超ウルトラスーパーもろく腐りやすいということを念頭において、
とりあえず、
殺菌消毒をして、園芸用の癒合剤でも、丁寧に塗って置かないと仕方がない。・・・・殺菌殺虫より、防水防腐処理が中心。
防水ですから、水漏れしないように、毎月確認して、そのたびに塗らないと仕方がない。 永久に。
動物と違って、サクラは、疵口に皮が常に覆うということがないからです。 人間ならやけどや怪我で、皮膚がなくなっても、いずれは、傷口を皮膚で覆ってしまいます。筋肉や骨(材木部分に当たる)は見えない。
樹木は、樹皮がなくても筋肉や骨が見えても、生きている。
松などはヤニ(血液が固まる)で防ぐ。サクラはこのヤニが無い。
傷口の皮膚の周りの細胞は、株元に近ければ、やがて根になり、腐食した幹を食べながら地面に向かって伸びていき、本体を枯らして、延命する。
竹や柳のように、粘り・篠がない。
花サクラとは、このような性質の植物です。
日ごろの注意点は、サクラの枝先真下四方は、歩かないことです。
常に歩いていると、その上の枝は、やがて枯れて落ちてしまいます。
根が浅いからです。 通路なら敷石とか飛び石を置くことです。
といっても、めったに倒木しないものですが、・・・倒木する前に、剪定したり、伐採して植え替えてしまいます。 倒木しないというより、一般的に人目に付かないといったほうが無難かも。
毎日毎日秒単位で、交通事故があっても、目の前でぶつかることを見ることは少ない このようなイメージ。火事にしても、目の前で炎が真っ赤に立ち上るをの見ることはないような感じ。
上の説明は、いずれも、私の思い込みで有って、何の科学的根拠もない。 と付記します。
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たちつ
【近畿】
2013/04/22(月) 16:20:14
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どうでも良いことかも知れませんが
>昨年夏頃から幹の下の方からわき枝だが多数出てきていました。
一抹の不安があったので、愛犬ヨークンと散歩しながら、花サクラを確認してきました。
根周り 株元から沢山ヒコバエ(不定芽)がでている。そのサクラは、真上の枝が枯れています。5本中5本 児童公園ですが、ここ5年ほど老人会が綺麗に除草しているので、色々な植樹が次々と枯れている。以前は雑草まるけだった。綺麗ですから子供も遊ぶ(根を踏む)
児童公園の40年生と想像。 私の株分け20年生は、木肌が艶々していて綺麗で不定芽も無い。
サクラの寿命は、私個人としては、60年程度と思います。
その後は、サクラ自身が自分で、手術し治療して、倍の120年というところが案外正しいのかも。
卵が先か鶏が先か の問答になりますが、
ヒコバエが生えたから、枝が枯れるのか。
枝が枯れたから、その生命エネルギーのゴミ捨て場として、ヒコバエが生えたのかは 良く判らない。
私個人としては、鶏の場合には、卵が先と思いますが、サクラの場合には、逆に、枝が枯れたので、延命処置として、ヒコバエを出したものと
想像します。
ヒコバエが多いということは、樹が疲れている兆候かも。
尤も、不定芽というものは、一度生える癖が付くと感性・習慣・惰性で
切っても斬っても次々と生えてきますが。
弱ったら生えてくる不定芽と慣性で生えてくる不定芽の区別は不明。
ということを追記します。
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たちつ
【近畿】
2013/04/22(月) 16:37:51
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余談ついでに
>私の株分け20年生
サクラ切る馬鹿蛾は、誰しも良く見る光景ですが、どの程度の樹齢になればそうなるのか、又その太さは その位置は・・・・という好奇心から
まさか沢山あったとしても、大阪城や造幣局のサクラを勝手に切るわけには行きませんから、・・・・本当は、色々な種類や樹齢が生えているので、斬ってみたいのですが・・・・絶対に許可は下りないだろう。
中ノ島のサクラは、樹齢が揃っているのが不満で役に立たない。
皇居のサクラでも良い。TVデミル限り色々な樹齢がある。
いずれも遠すぎるのが、難儀ですが。
そこで仕方がないので
知り合いに頼んだり、育てては、斬っています。
そこで、種まき20年生が2本有ったので、そのうちの1本を地表より1mで斬ったところ、新芽が沢山生えてきました。 切り口も樹皮も綺麗です。 防腐処理なし。いつ枯れるか 腐るか観察中。
私が元気なら、残りの1本も20年後に切ってみたいものです。
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村上創
2013/04/25(木) 21:31:46
たちつ さん
アドバイス有り難うございます。 今まであまり木の状態を細かく観察したことはありませんでした。 ご指摘の点をまずは一つ一つ確認してみたいと思います。
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