アルプス乙女人工受粉の仕方
好子
2013/04/09(火) 15:19:08
1昨年秋遅く1本で実が付くとお聞きしてアルプス乙女(りんご)の苗木を購入しました。
業者さんは実が付いた苗木と仰っており実が付いたお写真も拝見しました。
昨年沢山の花が咲き楽しみにしておりましたら付いた実は3個の実!
やはり人工受粉しないと実が付き難いのかしらと検索しました。
海棠(はなかいどう)の花粉が良いらしいのですが
さて、人工授粉は全く知識がありません。
クリスマスローズも受粉して自分だけの花を楽しみたいと思うだけで未だにです・・・・
お花(はなかいどう)を摘んできてリンゴの花にポンポンとつけるだけで受粉が出来るのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
それから、リンゴの枝は水平に誘引するのですか?
昨年は鉢の縁に麻縄を掛け枝を引いて枝先がやや下に向く誘引をしましたら晩秋に植え替えの時麻縄を外しましたら枝先は下を向いたまま(´m`)
今年は誘引しておりません。
こんな無知な私によろしくアドバイスお願いいたします。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2013/04/10(水) 19:41:32
受粉が悪いと言うよりは、基本的なリンゴの木の年間管理を行っていない為と感じますが如何でしょうか?
枝の誘引の知識がおありならまず枝の適切な剪定は行っていますよね?今年の剪定はもう終えていますよね?
枝は実付きが良くなるので下を向けるので、紐を外しても下を向いたままで良いのですよ?何か問題が?今年は行わないのは何故?
枝を下に下げるのは主に日本の商業栽培の技法であり、外国での栽培や鉢植えなら行わない事も多いのですが、行う目的やどうして実付きがは良くなるのかをきちんと把握して行っていますか?
>沢山の花が咲き
これって、蕾や花の間引き(実を付けさせる花以外は事前に摘み取る作業)をちゃんと行っていないということですよね・・・。
リンゴの花には残して実にする花と、早くに取り除いておく花があります。
付いた蕾を全て咲かせてしまうと全部の花の雌蕊に受粉してしまい、全ての実が平均して育ってしまうので大きく成りにくく、その後、まだ小さいうちの実の選別摘果の作業もあります。これらをちゃんと行わないと生理落下でかなりの数の実が大きくならないうちに落ちてしまう事があります。
リンゴは人間が、生で気軽に食べられる様に、より大きく瑞々しく、より甘い実が成る様にと同属の原種数種をかけ合わせ人工的に作りだした樹木(自然界に野生が存在しない樹木)なので、実を多く成らそうとするなら枝数の制限をはじめ蕾のうちから選別を繰り返し一枝に付き少数精鋭の実を育てる事になります。
野生の、リンゴの先祖にあたるコリンゴなどだと実がかなり小さいのであまり選別しなくても沢山成りますが、渋くて果肉がパサパサで生で食べるには美味しいものではないです(外国では、長時間煮た後の煮汁で「クラブアップルゼリー」と呼ばれる美味しいジャムを作る)。つまりリンゴの木は原種の性質を無理やり捻じ曲げて変えてしまった為に、人間がちゃんとした手入れをしてあげないと満足な実が出来ない(付かない)のです。
原種もリンゴの木もどちらも元々の木のサイズは同じ様な物なので(品種の実の大きさで比べてみても‘アルプス乙女’の木も‘世界一’の木もだいたい同じ大きさ)、実が大きい木ほど数を減らして育てないと木が弱ってしまいます。コリンゴの実から比べればかなり大きいリンゴの実は、人が見定めて選びに選んで残された結果出来た「選りすぐりの実」なのです。
適切な年間管理を全て行ってもどうしても実が少ないのなら、他の品種からの人工授粉を考える事になるでしょうが、根本的な原因が特定できていないなら、人工授粉しても今回と同じ様にやはり実の数は少ないでしょう。
生理落下は、木自身がこの花の数だと皆を実にして育てられない(自分が弱る)と判断し、自ら受粉しているまだ未熟な実を落としてしまう事。
早い話が、今回の実が3つと言うのは、「その数しか成らない程度の管理しか出来ていない」と言う事なんです。
まぁ、木がまだ若いという事も少なからずあるかと思います。適切な年間管理を行えば成る実の数も増えてくれるはずです。ただし鉢植えの場合は土がかなり少なく根が伸びない為に地面植えの木よりも成らす数はかなり少なくすべきです。リンゴの木は本来はかなりの高木になる樹種なのですが、実を大きく、収穫し易く苗木のうちから主幹を途中で切って脇枝だけ伸びさせかなり低めに仕立てて栽培していますから、鉢栽培と成ると余計制限ができてしまいます。
リンゴ栽培の知識は何で得ているのでしょうか?インターネットでだけなら、情報がツギハギで年間管理の基本的な事や重要な部分が抜けている事もあります。リンゴ専門の書籍などはお持ちですか?
リンゴの年間管理が書かれている書籍を参考に(NHK出版の栽培本がお勧め)、お住まいの地域に照らし合わせながら(書籍は関東標準、インターネットはサイト主さんの住んでいる場所が基準です。)行っていけば、元々自家受粉能力の高い品種なので他の花粉に頼らなくても大丈夫と思います。
なお、植物の人工授粉の基本は雄蕊を摘んで集め、葯が開いて花粉が吹き出したのを確認してから、雌蕊が熟している花に柔らかい絵筆などで付けてあげます。リンゴもクリスマスローズも基本は同じ。
ただ摘んだ花を受粉させたい花にぽんぽんと付けただけでは、雌蕊の先端がまだ未熟だったり、葯の開く時間帯や温度と違えば受粉できません。
リンゴの主要産地の商業栽培では、品種名付きの花粉を購入し使う事も多いです。リンゴ産地や果樹園のホームページだと花粉の受粉作業を画像付きで紹介しているところもあるかもしれません。
あと、果樹の受粉不良に成る原因には遅霜により花が傷んで花全体自体が寒さでダメになったり、開花期に悪天候や気温が急に低くなりすぎて昆虫が飛べず受粉適期を逃すというのもあり、北海道ではサクランボに多く、遅霜被害や低温に遭えばその年の実の収穫はかなりの不作に陥ります。
ちゃんぷらあ
【東海】
2013/04/12(金) 21:48:48
自らの花粉では芳しくないので、同系他種の花粉で試みてみようという事ですね。
リンゴは虫媒花ですから、花粉を運ぶムシ 多くはハチが居ない(少ない)場合 人が花粉を運ぶのを人工授粉と言います。
自・他・ど・ち・ら・の・花粉・だ・ろ・う・が、人の手で受粉作業を行えば人工授粉、
と生意気な前置き、失礼はご容赦を・・・・以下を勘違いなさっても困るので。
http://www.geocities.jp/heboen2/chishiki/jufun.html
古典的なサイトさんですが、リンゴは二番目以降の方法で充分受粉させられます。
自家受粉可能な種であっても、リンゴは基本的に他家受粉させた方がはるかに受精・結実し易い樹種です。
受粉・受精した幼果から、充実したものを選抜して成熟させた方が 元々少ないものを無選別で全部成熟させるより結果が良いのは当然の理でしょう。
なお本種自家受粉による結実率がよろしくないという投稿は、過去ログにも少なくない数がありますよ。(私もそのように結論しています)
蛇足を一本:温州ミカンのように受粉しなくとも結実、これは「単為結果」 と言います。
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