フジバカマについて

[園芸相談センター]の過去ログです

よしよし [URL:http://dpi.mydns.jp/hanafukei/] 2011/08/25(木) 07:57:10
初めてお邪魔致します。
フジバカマについですが、昨年も今年も
沢山目が出てきたのですが、カビが生え
昨年も今年も一本を残し全部枯れていきました。
暑かったので水を毎日やりました。
原因とカビの退治方が判りましたら教えていただきたいのです。
よろしくお願い致します。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2011/08/25(木) 10:41:44
長文で解りづらいかもしれませんが、頑張って読んでみて下さいね。

最近種蒔きしたが、芽に途中でカビが生えて枯れてしまうということですね?
まず時期的に種子蒔き自体が向かない上に、使った土や鉢、管理の何かがが不適切だったこと。殺菌されていない土をお使いになりませんでしたか?
種子蒔きに使うのに向くのは、有機物や肥料分が乏しくて殺菌・殺虫されているものが良いです(肥料分は発芽後本葉が出てから液肥などで補います)。市販のものではピートバンや・種蒔き専用土などで、これらは殺菌・殺虫済みで手間なく大抵の植物の種蒔きが出来ます。特に双葉の時に罹り易い「立ち枯れ病」の予防が出来ます。蒔いた直後や発根・発芽時は菌などにかなり弱いのですが徐々に抵抗力が付いてきてよほど弱っていない限り負けない様になり、一度目の移植時には育苗用の土が使えるようにます。最初の蒔き時期の土の殺菌・殺虫作業はとても大切です。

使う容器はピートバンに同封されている専用容器や良く洗った手もちのトレイなどで良く、種蒔き専用土なら小さめのビニールポット(できれば深さを半分くらいに切る)を育苗箱に並べたものやプラグトレーや素焼きなどの平鉢(使用済みなら良く洗う)が向きます。どれも使う土はそんなに多くありません。深くても10センチ未満。土が多すぎると水が溜まり過ぎ土内の空気の出入りが妨げられ環境が悪くて芽が育ちません。種子蒔きで昔から一般的に使うのは浅い平鉢で、蒔く種子・移植まで育てたい芽数により各サイズから選べます

使っている土ですが、有機物(腐葉土など)の多い土を使ってませんか?有機物自体がカビの餌なので、種子蒔き・初期育苗時に使うと環境次第で爆発的に大繁殖します。芽を食べる害虫や卵が含まれている事もありますから種子蒔きする前に必ず殺菌・殺虫すべきなのですが、日光消毒なども一般には手間がかかるので、最近の種蒔き・育苗を行うほとんどの人はあらかじめ殺菌・殺虫してある種子蒔き用の市販物を使っていると思います。

あと、気になったのは種子蒔き・育苗時期と水やりです。室内では無く屋外に置いていますよね?普通種子蒔きは春か秋なので種子蒔き・育苗の生育環境を保つには日本の梅雨時から真夏は気候的にとても難しいんです。
もし春に蒔いた種子蒔き時の土のままで今も育苗していて枯れるなら、移植時期を逃してしまっていて、芽(と言うより苗)が大きく成り過ぎ込み合い過ぎて蒸れてカビるんだと思います。大抵本葉が3〜4枚の小苗のうち(1番目の移植は大抵梅雨時までには終わっている)育苗ポットなどへ移植が済んでいるはずなんですが、まさか今回はこのケースではないですよね?

日本での真夏での種子蒔き・育苗は芽が育つ環境には過酷過ぎます。高熱で普段から土の温度が上がりやすい為根が生長しづらいのに輪をかけ、萎れや乾燥枯れを恐れて水を毎日与えてしまったり(本当は水やりに頼らず環境を替えて防ぐ)、種子蒔き初期の鉢底に水を溜める水やり方法を失敗させたか(土の表面に水を与えるのは良くないので普通鉢底から吸わせるが、鉢皿に水が残ると良くない)、土が乾く暇なく常時土が湿っていて土内が加湿に成りすぎ土内の空気が不足(根ぐされと同じ環境)、また水やりの時間帯によっては土内の水が暖かく成り過ぎたりで(俗に「根が煮える」と呼びます)根が傷んでしまいます。それでまだ幼い苗が徐々に弱り、加湿に成った土からカビが生え余計苗を弱らせ結果枯らせます。
そのため日本ではカビが生えやすく成る梅雨時から、暑過ぎる夏に始める種子蒔きはなるべく避けるべきです。

今時期にまだ小さな芽のうちにカビて枯れると言うのであれば種子の蒔く時期自体が良くないので、秋蒔きか春蒔きで再挑戦してみて下さい。もちろん土は種子蒔きに向く土質のを殺菌し、種子蒔きに向く容器で育苗して下さい。真夏でなければ水やりは毎日でなくても良く、根を元気に伸ばしたいのなら、あえて苗が萎れない程度に数日に一度早朝に水やり(水を求めて丈夫な根が伸びてくる。早朝に水やりを済ませると根が煮えない)し、鉢皿に残った水は捨てて置く程度で充分ですよ。
置いている環境が解りませんが、床にスノコを敷いたり棚に置く、直射日光に当てない、時間帯に寄り場所を移すなどすれば乾燥による萎れや枯れは防げます。

カビの物理的な予防は、「水を与えすぎない(一度に与える量では無く頻度を減らす)、鉢底皿に水を溜めない、土を乾かし気味に管理する」です。湿気と高温がカビの好きな環境です。通気性改善も必要です。先に書いた殺菌済みの土を使うのが良く、苗がある程度育てば殺菌していない育苗土を使ってもよほど栽培環境が悪く無い限り植物には影響ありませんがウドンコ病(カビによる病気)だけには注意して下さい)土にカリ分が不足するとなり易いです

カビを退治するのは、土に生えたカビは早めにこまめに取り除く。植え替え出来る時期なら新しい土に植え替える。湿度・通気性など環境を改善する。カビた土は酷くなければ日光消毒して再生のうえ新しい土を半分以上混ぜればまた使用できます。
生えたカビは植物用殺菌剤で退治できるものもありますが過信はできません。ウドンコ病であれば、雨での泥はねをマルチングなどで解消し通気良くしてカリグリーンを使います。

できれば初心者向きの植物栽培の基礎やコツ(特に種子蒔き・育苗について書かれているものい)について書かれた本を図書館や本屋でお読みになり、解り易く役立ちそうなのを一冊購入してお手元に置き、読んで覚えていくと早く上手に栽培できるようになると思います。出来れば、土の働きや肥料・堆肥についての本の方もお買いになると土の通気性(団粒構造)のこと、どんな土が向くかがご理解出来ると思いますよ。

よしよし 【東海】 [URL:http://dpi.mydns.jp/hanafukei/] 2011/08/25(木) 12:55:01
[[解決]]
ばんざいうさぎさんへ

とても詳しく教えていただいて、感激しています。
いくつか思い当たるところがあります。
最初の年は畑にもらった苗を植えました。
芽というより苗(謝りでした)がいくつも出てきて
枯れだしてから植え替えをしました。
今年は鉢に腐葉土に一本の苗を植えました。20本ほど
苗が出てきて植え替えをしようかと悩んでいるうちに
30cmほどになり、枯れ始めました。水は毎日タップリと
やりました。
来年もまた苗が出てくると思いますので、ご指摘のことを
守って育ててアサギマダラの蝶を待ちたいと思います。
目の前が明るくなった思いです。
ありがとうございました。


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