水仙の花後の茎の切り方

[園芸相談センター]の過去ログです

れんぎょ 2010/03/13(土) 12:33:43
水仙の花が咲き終わったら、花茎はもとから切ってしまうか、
花首だけを切り、茎は枯れるまで残す
どちらが正しいですか。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2010/03/13(土) 18:06:02
どちらでもかまいませんよ、花後に摘むのは、実を付けさせない目的ですから花の終わった部分を取り除けばそれで良いんです
花茎を残した方が少しでも多く光合成が出来るという説もありますが
うちでは切り花として使うことが多くどうしても根もと付近から切る事になりますが、花首から折ったものとの生育の差はあまり無いように感じます

ただし、花首から折るにしても花茎を切るにしてもできれば刃物は使わずに手で手折るのが良いですよ
水仙はウイルス病に罹ることがあります(主にアブラムシなどが媒介する)、刃物を使うとウイルス罹患株を切った後に他のものを切ることでいつのまにかウイルスを広めてしまう恐れがあります
ですので、もし刃物で切る場合は器具用ウイルス殺菌剤に漬けた刃物で切るなどの対処が必要になりますが、この器具用の殺菌剤が店舗などでは販売されておらず入手しづらいのです・・・

その点、水仙の花茎はポキンと容易に折れますので手折った方が感染の恐れもなく簡単ですよ

もし葉が緑の濃淡模様に成って葉が不自然に変形していたり、同じ品種の他のとくらべて明らかに花が異常な咲き方になった株があればウイルス罹患を疑って、やはり罹患株であるとなれば完治はできず他のにも感染する恐れがあるので速やかに球根ごと抜いてしまい、ゴミとして収集に出して下さいね

ただし、水仙にはウイルス罹患由来でその後無毒化・感染能力を失ったという特殊なものがあります。‘フォンシフォン’という品種の一部がウイルスに冒されたもので八重咲きの花に部分的に緑色が入るものです。時に田舎の古い家の庭や、昔家があった土地に野生化しているのを見かけます。この品種自体がもう販売はされていないはずですが誰かからいただいたりすると時にこれだったりもします
これの場合だけはもう感染力が無いはずですから心配無いはずです。私の昔住んでいた地域一帯では水仙といえば昔からこのウイルス罹患後無毒化した水仙の事で、他の水仙と一緒に植えてもウイルスが感染する事はありませんでした。昔外国でウイルス罹患株のチューリップが珍種として高価で取引された様に、今までにない珍しい咲き方の品種の水仙として広く植えられた様です

れんぎょ 2010/03/13(土) 18:37:49
>うちでは切り花として使うことが多くどうしても根もと付近から切る事になりますが

刃物を使わないで何で切るのですか。

>花首から折るにしても花茎を切るにしてもできれば刃物は使わずに手で手折るのが良いですよ

切るのですか、折ったほうがいいのですか、どちらですか

水仙は毒草ですけど、折ったりしていて大丈夫ですか。

れんぎょ 2010/03/13(土) 18:42:16
>この器具用の殺菌剤が店舗などでは販売されておらず入手しづらいのです・・・

刃物に熱湯をかけて、それを使ってはは駄目なんでしょうか。

れんぎょ 2010/03/13(土) 18:47:56
>花茎を残した方が少しでも多く光合成が出来るという説もありますが
うちでは切り花として使うことが多くどうしても根もと付近から切る事になりますが、花首から折ったものとの生育の差はあまり無いように感じます

ばんざいうさぎさんのところでは、根もとから折ってしまわれるのに花首から
折ったものと生育の差があまりないって
花首から折っていないのに、くらべようがないではないではないですか。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2010/03/14(日) 19:06:14
切ると一部書いてしまっていましたが、正しくは全部が「手折る」ですね・・・。水仙やチューリップの様なウイルスに罹りやすいものは基本手折るのが望ましいです。ちゃんと文に手で容易に折れると書いておりますが・・・

水仙は毒草ですが、手で触って影響があるという性質の毒では無く食べると有毒なもので、ニラの葉とそっくりで花の無い時期には見分けが難しいものもあるので誤食での中毒を防ぐために「水仙は毒草だから注意するように」と言われております。昔からあるありふれた植物でも毒草というのは調べてみればかなりあるものですよ。触ったり汁で肌がかぶれる以外の毒草は、ちょっと汁が手についたくらいなら肌に傷が無い限りは大丈夫ですし、お庭で植物を触った後は必ず手を洗うでしょうから、石鹸を使い良く洗えば水仙の毒は心配ありません

ウイルスに関しては刃物にお湯をかけたりアルコールに漬けたりくらいでは簡単にはウイルスは死滅しません。病気の細菌なら高温の熱に長く晒されると死滅するものも多いですがウイルスは菌とは全く違うものなので殺菌・滅菌の仕方では簡単には死滅しません(ウイルスやバイラスという言葉で検索してみて下さいね)。もし沸騰したお湯の中でしばらく煮たとしても死滅する保証はないんです。医療用具の様に高圧処理できればかなり違うのでしょうが、この方法は高価な専用機械が無いと無理です。刃物に熱湯をかけるだけではウイルスどころか殺菌としても不十分ですので、もし刃物に付いた病気の菌を殺菌したいなら熱湯で何十分も煮てから、熱湯から取りだす煮沸消毒くらいでしょうか

ウイルスを死滅させる器具用薬剤はランの愛好家が入手して使うくらいでインターネットで入手できますが一般的ではありません
また、水仙の場合は手で手折ってしまえばそれで充分なのですからわざわざウイルスを退治する薬剤や機材を買う必要はありませんし、不完全な方法での消毒・殺菌はウイルス以外の病気までも媒介する場合がありますので、水仙には刃物は使わない方針の方が大切な花を失わずに済みますよ

最後になぜ根もとで折ったものと花首で折ったものを比べられるのかですが、私はうちの水仙の全部を根もとから手折るとは書いておりません。切り花に使うことが「多い」と書いているだけですよ。うちの水仙の球根の数は一般家庭にある様なものではありません。広い場所に20年以上前から生え殖えてきたもので開花期に咲く花だけでも200本くらいはある同一品種の水仙が(球根数は多すぎて数えたことがありません)満開になるとその場所が遠くからは黄色く見え、とても人目を惹きます。この場所を数分割に区切り球根の植え替えをローテーションして維持してきています。生えている方角と環境柄うちの水仙がご近所の中では一番早く咲くのと、昔から何代も前から近所とお付き合いがあるこの辺の習慣で沢山ある初物の花は、生前お付き合いのあった人を偲ぶ意味で「仏壇にどうぞお供えくださいね」と近所中に配り回ります。それで毎年何十本と差しあげるためにと根もとから手折りますが、それでもまだ100はありそうな水仙の花が残り、その場で咲く見事な姿で楽しませてくれます。そのまま咲かせて楽しんだ花後の実の部分が膨らむ前に全部手で花首を折り取っていきます。うちは先代が農家だったのと北海道の農家の特徴で家周りの敷地がとても広く(冬の雪捨てスペースの関係)、昔からある丈夫な植物だとかなり殖えて群生化しているものが沢山あります。元々咲く花の数がべらぼうに多い為に、根もとから折り取ったものの場所と花首だけ折ったものの場所でその後の比較が出来るわけなんですよ

れんぎょ 2010/03/15(月) 20:03:50
ありがとうございます。
水仙の花茎の切り方はよくわかりました。
ついでに、ばんざいうさぎさんはクリスマスローズの花茎や古葉を切る
時にもウイルス予防の為、手折りですか。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2010/03/16(火) 13:09:26
うちでは、手折りにくい花の茎などはカッターナイフで切りますよ。お金をかけずにと100均などの安い物や替え刃をストックしておき、使うのは真新しい未使用の刃先だけ少しだけ出して表面に付いた油をふき取ってからその刃先だけで切って、その後切った部分の刃はよく拭いて念のためすぐ蒸発する無水アルコールなどで拭いて乾燥させてから油を薄く塗ってサビを防ぎ、その部分の刃は植物を切る以外の趣味のクラフトなど生きている花とは関係のない用途に使いきって切れ味が悪くなればその部分の刃を折って危なくない様に刃を厚紙に包んでゴミとして捨てます。そして刃のまだ本体から出していなかった部分を、また植物を切るのに使うわけです。ですので花の茎などを切った刃の部分を他の植物を切るのには使いません。カッターナイフだと刃も使う最小限を本体から出せば良いですから菌やウイルスでの汚染も防げますし(もちろん使った後のカッターナイフの本体も綺麗に拭いて念のため無水アルコールで消毒しておきます)、とても切れ味が良いので花の茎もスパッと切れ刃の使う部分が最小限で済みますから挿し芽などにカッターナイフはよく使います。それを、うまく他の事に使いまわせば無駄にもなりませんから

家で手折った花を供え花用に組んだり、アレンジにする時は専用の生け花ハサミやフローリストナイフを使っていて、これは根がある植物には絶対に使いません
「根のある植物を切るのと、枝物に使う刃物と、アレンジをする時に使う刃物は使い分ける」これは以前花屋に勤めていた時に教わりました。花屋では入荷した状態の切り花は剪定バサミで切り、苗物や鉢もの手入れは花用の刃先の細長いハサミで、アレンジの場合はフローリストナイフと使い分けされていました。これはみな同じ刃物を使うともし硬いもので刃が欠けた刃物を使ってアレンジを作ると切り口を潰してしまい水上がりが悪くなるので売った後のアレンジの日持ちがしない、刃先が細いと手の届きにくい狭いところや細かいところも切りやすい、オアシスに花の茎を刺すには安定を良くするため茎の切り口を鋭利な斜め切りにする必要がある為でもありました。 花屋に並べているうちから病気を移してしまっては、お店の信用にもかかわりますものね

同じ刃物をいろんな植物を切るのに使いまわすよりも、目的によっていろんな用途の刃物を別々に使い分けると手入れの作業が楽になったり花を綺麗に保てたり、切り花も適切な切り口を作ることにより今までよりも長く楽しめますよ

れんぎょ 2010/04/16(金) 19:13:46
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いろいろと、教えていただきありがとうございました。


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