窒素分の少ない肥料とは?

[園芸相談センター]の過去ログです

カモハチ 【中国】 2008/05/06(火) 06:30:22
作物によっては“窒素分の少ない肥料を使用するように”と書かれているのを見かけますが、具体的にはどんなものでしょうか。

たちつ 【近畿】 2008/05/06(火) 13:02:19

栽培と施肥の関係は、永遠のテーマです。潅水も同じ。深く考えると限が無いし、と言って無視するわけにもいかない厄介な問題です。
概ね、初心者は、科学的に考える癖が(万能的な理屈付けがお好き・科学的思考パターンの弊害)有り迷い悩むものです。熟練者は、経験と感で、通常は納得する(惰性)ものの、ある日突然に、思い出したように考え直し試してみるも、やはりほとんどは元の方法に戻る。翁は、その場その場の雰囲気で事前に感じとる。(動物的な直感。予知能力) 私は、ほったらかしの無頓着こそ、その真髄と自己満足している。 (^^♪

さて、
>“窒素分の少ない肥料を使用するように”と書かれている
この意味も、文章の前後関係により異なる。
対象植物(植物固体別・樹の姿の大きさ別)により・成長時節(発芽時期・葉枝の成長時期・開花時期・実成り時期・成長停滞期)により・季節や天候(土壌及び大気の乾湿・温度・日照)により・土壌の含有成分と蓄積度により・生育具合(生理の表情・過不足障害)など、概ね共通するものの、一つとして、同じものはないし、其の一寸したことで、時として、重大な事故に結びつくこともある。
趣味の範囲内なら、それでも、精神的な問題は別にして、私生活に重大な影響は、有りませんが、営農家なら、生死にかかわる問題ともなりかねないものです。

設問の簡単な、肥料成分の見分け方は、買った肥料の表示(NPKの比率表示)を見れば判ります。表示の真偽は、信じないと仕方が無い。
ここで問題となるのは、施肥量と回数や施肥の仕方方法を無視しがちになると言うことです。いくら窒素分が少ないと言っても、量や回数が多ければ、意味がないし、それ以前に、肥料を与える必要があるのかどうかも調べる必要があるかも知れません。(土壌に蓄積されている量・土壌診断)
又、混ぜると良いもの(相乗効果)と混ぜてはいけないもの(植物有害ガスの発生・非水溶性化合物の生成=無効化など)

判り難いのが、自家製堆肥などの有機肥料の成分です。
参考サイト(簡単な含有成分表と無機成分の効果影響)
http://park5.wakwak.com/~kcy/63yukihiryo.html
営農家向けの施肥基準の例(作付け面積10アール単位)
http://www.pref.tochigi.jp/gijutu/sonota/sehi/index.html

なぜ、 「窒素肥料を控えめ」 にと、解説されるようになったのか。
「有機肥料は、作物の栽培にとっても良い」という事と矛盾しないのか。
簡単に言えば、化学肥料の一般化と多用化の弊害の見直し。言い換えれば、肥料と水さえ 沢山 与えればよい結果を生む筈であるという思い込みの警鐘と私は思う。肥料である以上、多用すれば、有機肥料と云えども、弊害もあれば、矛盾もする。

以前の失敗を度忘れして、再びやってしまった私の軽い失敗。 
 (^_^;)
何を思い出したのか、多分連休で暇をもてあそんだのでしょうか、久しぶりに、肥料をやってみようとフト思いつき、ワザワザと8-8-8の化成肥料を買ってきた。そこまでは良かったのですが、根が横着な私は、節分撒きで、思いきし、ばら撒いてしまった。翌々日になって見に行ってみれば、アジサイの小さい蕾の上に飾ってあった。当然肥料やけで、幼葉と共に黒ずんで枯れていた。これで今年の花は、見られないことでしょう。
全滅したと言うことです。 Y(゜∀゜)Y
良い子の皆様は、横着しないようにしましょうね。 (*^_^*)

と言うことで、肥料は少ない目少ない目に、回数多く、その場その場に応じて、施用すればよいかも。考えることが面倒なら、手間隙かけて、多用して、失敗するくらいなら、施肥しないほうが楽かも。趣味の範囲内なら、腐葉土と雨水や適度な潅水だけで、十分綺麗な花は咲くものです。



RED [URL:http://members.jcom.home.ne.jp/takanuma/index.htm] 2008/05/06(火) 16:48:38
 肥料には必ず窒素・リン酸・カリの比率が書いてあります。
たとえば5−5−5といった具合ですが、この一番最初の数字が窒素の比率です。これが他より小さい物を選べばよいわけです(数字は製品100gあたり各成分が何g入っているかを示す)。

 窒素が少ない方がよい作物は実ものが中心です。窒素は植物にとって最も重要な成分ですが、窒素の量は栄養期と生殖期の切り替わりに大きく影響し、窒素豊富な環境だと栄養期のまま成長を続け、なかなか実をつけなくなります。

 逆に窒素を切って窒素不足にすると、生殖期への切り替わりが進んで花実を付けやすくなります。イチゴなどは栽培途中で窒素を意図的に切って開花を促進させたりします。
 ということで、窒素が少ない肥料を使う必要があるわけです。
 肥料のパッケージには必ず成分比が書いてありますので、確認してみてください。

カモハチ 2008/05/07(水) 10:57:00
[[解決]]
たちつさん、REDさん お世話になります。
私は、勤めをしていて町中に住んでいたとき“鉢物”を少々やったことがありましたが、退職後庭のある家に引っ越してから「土いじり」を初めて3年ほどの初心者です。
営農を目指しているわけではありませんが、気軽に家庭菜園を楽しんでいます。
それにしても生き物相手は奥が深い、まるで人を相手にしているようです。敵の正体が分かれば攻撃も防御もたやすい、と言うことでしょうか。
ある本に、トマトの“栽培ポイント”欄に「元肥は速効性の化成肥料は不向きで・・・」と書いてあるのに、“苗を植え付ける際に気を付けること”としては「元肥としては、・・・・化成肥料あるいは鶏ふんを一握り与えます。」と書かれている。
これこそ、化成肥料を使うか使わないかはあなた次第、と受け止めるのが妥当なのでしょうか。但し、相手を知り尽くした上でのことですが。
これからもご指導よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

RED [URL:http://members.jcom.home.ne.jp/takanuma/index.htm] 2008/05/07(水) 18:52:15
 解決済みとのところ申し訳ありません。

>>これこそ、化成肥料を使うか使わないかはあなた次第、と受け止めるのが妥当なのでしょうか。

 これは本の説明不足ですね。即効性の化学肥料は向かないので、緩行性の化学肥料あるいは鶏糞を使うということです。
 化学肥料は速効性から緩行性まで幅が広いので、用途に応じて使い分ける必要があります。

カモハチ 【中国】 2008/05/08(木) 05:39:31
REDさん 行き届いたご配慮恐れ入ります。
最近は、花にしても野菜にしても“専用の肥料”がありますので初心者としては大助かりです。しかし、子供が参考書を見て答えを写すようなもので、臨機応変の対応はとれません。
作物の成長過程や用途に応じて使い分けなければならない、と考えると頭が痛くなりますが、そんな時「初心者掲示板」は心強い味方になります。有り難うございました。


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