カリグリーンの溶かし方

[園芸相談センター]の過去ログです

ビギナー 【関東】 2008/01/10(木) 16:40:08
はじめまして。
去年の2月に生まれてはじめてバラの大苗を買って栽培を始めた、バラ初心者です。
現在、家には、このときに買ったグラニー(FL)一鉢と、
5年ほど育てた行灯仕立ての黄色いモッコウバラ一鉢、
やはり、昨年2月に近所の園芸店で買ったミニバラ5鉢があります。

モッコウバラしかなかった時は、薬剤の散布は一切していませんでした。
昨年から初めて薬剤散布を始めて、園芸店で、小袋や小瓶の薬剤を購入して、1Lサイズのハンドスプレーを使って行っています。
うどん粉病の治療に、カリグリーンを3回〜4回ほど使用したのですが、いつも、スプレーのノズルが詰まってしまい、霧状ではなく、ノズルの先から水しぶきが飛び散るような散布になってしまいました。詰りが激しいと、液が出ないときもありました。
散布後の葉には、水滴が溜まり、その水滴をよく見ると、カリグリーンの粉あるいは小さな粒が残っていました。乾くと、白い跡が残りました。
溶かし方に問題があるのではないかと思うのですが、皆さんはどうやっているのか、どうか教えてください。
今のままでは、スプレーするのも大変だし、効果も十分出せているのか不安です。

現在のカリグリーンの溶かし方は、
1.500mlのペットボトルに、1/4ほど水道水を入れる。
2.展着剤を入れる。
3.カリグリーンを入れる。
4.ペットボトルにフタをして、激しく20回〜30回くらい振る。
5.ペットボトルの中身をハンドスプレーに移し、水道水で希釈する。
です。

本に書いてあるような、「粉剤は、まず少しの水で練る」ということは、今のところやっていません。
私の持っている他の水和剤(トップジンM、ベンレート)は、この溶かし方でもノズルが詰まるようなことはありませんでした。

私の持っているハンドスプレーには、霧の細かさを調節するような機能はついていません。

カリグリーンを使用し、効果をあげるためには、どのようにして、どの程度まで溶かしたらよいのでしょうか?
アドバイスをお願いいたします。

R・ひろき 【関東】 2008/01/10(木) 22:51:47
 こんにちは。

 園芸店の店先に置いてある農薬を作っている会社のパンフレットのなかにも、練らないで良いと書いたものがあるので、私も練っていません。
 カリグリーンを手動噴霧器(ツリー式)や、ハンドスプレーで使っています。普通のものより重さを感じますが、葉に跡が残ったことはないです。

 溶かし方は、ほとんどビギナー 【関東】さんと同じです。
 1リットルの計量カップに展着剤を入れて混ぜてから、カリグリーンを入れて、よく混ぜます。
 展着剤はアプローチBIです。前はダインを使っていました。
 噴霧器に入れたら、すぐに散布せず、30分〜1時間ほどおいています。
 すぐに撒くと詰まりやすかったのですが、ちょっと置くと気にならなくなります。

 ただ、この「ちょっと置く」というのは、私のオリジナルなので、採用するかどうかは質問者さん次第です。

 農薬の希釈液は作り置きしないものですから、残さず使いきってください。そのへんは気をつけて下さい。

R・ひろき 【関東】 2008/01/11(金) 00:44:06
 こんにちは。

 先ほど書き忘れました。

 練って……といわれるのは、水和剤の話です。
 私は、水和剤を練りません。そう本に書いてあるので、実際に練る人もいます。

 ところで、カリグリーンは水溶剤です。
 練るまでもなく、水溶性なのです。
 そういう意味で、溶けにくかったら少し時間をおきましょうということです。

 私はせっかちなものですから、カリグリーンを溶いてすぐに撒いていました。
 あるとき、昼間ハンドスプレーで撒こうとしたときにちょうど来客があって、30分ほど置いてしまいました。
 いつもはやや白濁したような、霞がかかったような溶け具合だったのですが、30分ほど置いたあとは、やや透明になっていました。撒いてみたらいつもより撒きやすかったということです。

 水和剤のほうは、混ぜてから時間をおくと沈殿することがあるので、これはすぐ撒いた方がいいです。
 ちょっと置きましょうというのは、カリグリーン水溶剤に限っての話です。

ビギナー 【関東】 2008/01/11(金) 15:58:58
[[解決]]
R・ひろき さま
とてもわかりやすいアドバイスをいただき、ありがとうございます。

「混ぜてから時間を置く」のですか。思いもよらないことでした。
そもそも、粉末だ… という程度で、水和剤と水溶剤の違いがわかっていませんでした。
ですから、本に書いてある「希釈したらなるべく速やかに撒く」ということが、すべての薬剤に当てはまるのかと思っていたのです。
目からうろこがおちる思いです。
本当にありがとうございました。

あの、図々しくもう一つ質問して良いですか?
最初の質問とは全く関係ないのですが...

昨年購入したFLの冬の剪定についてです。
今年に入ってから鉢替えはしたものの、剪定をするのは初めてで、2月くらいまで余裕がありそうなので、まだ腰が引けて枝は切っていません。葉っぱはむしりました。

本には「細い枝と枯れた枝を根元から切る」とあります。これは、なんとかわかりそうな気がします。

また、「一番花を咲かせた枝が剪定対象です」ということと「古い枝(3年目以降の枝)は根元から切る」ということが書いてあります。

昨年の春以降に、根元から出たシュートが3本あります。
これを、「一年目の枝 = 一番花を咲かせた枝 = 剪定対象の枝」と考えることは間違いないですか?

また、大苗で届いた時に、根元から出ていた枝が2本あります。これは、2年目の枝と考えるのでしょうか?それとも2年大苗と言うことからすると、3年目の枝と考えるのでしょうか?

というのも、大苗で届いた時に見た枝の色が、現在のシュートの色よりもかなり茶色かったように記憶しているので、もしかしてこれが「3年目の枝 = 根元から切る対象の枝」というのかなぁ...と悩んでいます。

便乗質問で申し訳ありません。
教えていただけるとうれしいです。

最初の質問はすっきり解決なので、解決印を入れます。
ありがとうございました。

R・ひろき 【関東】 2008/01/11(金) 21:07:01
 こんにちは。

 下にいろいろ書きますが、最近のフロリバンダの剪定は、それほど細かく気にしないで、3年目以降の古い枝を根元から切り、それ以外の枝は、好みの高さで、良い芽の上で切ります。
 お手元の本に書いてある方法は、どうもHTの方法のような気がします。

 以下、書いていて、長くて申し訳ないと思いました。
 剪定について順を追って書きましたが、長くて面倒なところは読み飛ばして下さい。


【枝の年数の判別について】

>昨年の春以降に、根元から出たシュートが3本あります。
>これを、「一年目の枝 = 一番花を咲かせた枝 = 剪定対象の枝」と考えることは間違いないですか?

 春以降夏までに出たシュートが一段目で剪定する対象です。

 本では、秋以降のシュートは摘むように書いてあると思います。
 実際に切ってみて、下の方までスカスカした手応えの場合は、根元から切ってしまうこともあります。


>また、大苗で届いた時に、根元から出ていた枝が2本あります。これは、2年目の枝と考えるのでしょうか?それとも2年大苗と言うことからすると、3年目の枝と考えるのでしょうか?

 2年大苗というのは、たとえば切り接ぎの場合、1月に接ぎ、春〜秋冬まで畑で育ててシュートを出させ、それを掘って売っているものです。
 届いたときについていた枝は、畑で出たシュートだと思います。
 大苗が畑にいたのは、家に来る前年ですから、家にきてから出たシュートより1年、年上です。
 家にきてから出たシュートを仮に1年めの枝とすると、2年めの枝になります。
 ということで、あと1年つけておいても大丈夫だと思います。
 跡継ぎのシュートも出ていますから、来年あたりに根元から切るといいと思います。


>というのも、大苗で届いた時に見た枝の色が、現在のシュートの色よりもかなり茶色かったように記憶しているので、もしかしてこれが「3年目の枝 = 根元から切る対象の枝」というのかなぁ...と悩んでいます。

 切り接ぎのときは、短い枝1本だけで接いで、芽を出させます。芽が出て春苗のような姿になったときに畑に植えるので、その古い枝が残っていたとしても、1本だけだと思います。それもかなり細いと思います。
 畑に植えてすぐに出たシュートなどは、秋〜冬に家にくるまでに固まっていることもあり、色が違うこともあります。
 写真をみたのではないので、言葉では説明しにくいのですが、妙に細ければ切り接ぎのときの枝の残り、太ければ畑で出たシュートではないでしょうか。


【お手元の本の方法で切ると】

 たぶん、お読みになった本は、HTの場合が書いてあると思います。
 HTの場合は、

>「一番花を咲かせた枝が剪定対象です」

 これが一番わかりにくくて……。
 大苗が家にきたときについていた枝から最初に出た枝があると思います。
 そこに、一番花が咲いたと思います。

 家にきたときからついていた枝を剪定するときは、その枝から出た枝、一番花を咲かせた枝の良い芽の上で剪定します。

 剪定後の姿としては、根元から2年目の枝が出ていて、その枝から1年目の枝が出ていて、その1年目の枝の良い芽の上で切ってある状態です。(段がついているような格好になります。)

・春以降夏までに出たシュートについては、段があっても下で切ります。

 根元から枝が出ていて、その枝の途中の良い芽の上で切れている状態になります。(段無し)


 大苗時代にあった枝が2本、新しく出たシュートが3本ある場合は、剪定後は、根元から段無しに切った枝が3本、一段あってその上で切った枝が2本になります。(本の通りにHT式に切った場合)(下のリンク先の1番参照)

 なぜこういう切り方が勧められているかというと、古くなって既に一回芽吹いた枝というのは、その下で翌年切っても、あまり良い花が咲かないことが多かったのです。それなら、その上の段のまだ出てから1年くらいしか経っていない一番花を咲かせた枝で切ろうということです。これより上で切ると、HTの感覚でですが、花が小さくなったり、秋に背が高くなりすぎたりするので、こうなっています。
 去年出たシュートは、段をつけるほど古い部分がないので、段をつけずに切ります。


 図つきの解説ページを参照してみてください。
 これの1番が、たぶんですが、お読みになった本に書いてある剪定方法です。

http://homepage3.nifty.com/mohri/rose/otuki/otu02.html#sentei

 5番がフロリバンダです。
 フロリバンダは、HTより1段くらい上で切り、花数を増やしたり、形を整えたりします。


【フロリバンダを切る場合】

 5番のフロリバンダ式に切りますと、

 大苗時代にあった枝が2本、新しく出たシュートが3本ある場合、剪定後は、根元から1〜2段位で切った枝が3本、2〜3段あってその上で切った枝が2本になります。

 最初に書きましたが、3年目以降の枝を根元から切るということだけ覚えておけば、あとは良い芽を探して切ればいいかと思います。
 秋の花の位置を考えると、だいたい腰の高さ位で切る人が多いです。もちろん、HTのように切り下げる場合もありますが、目安として秋の高さの半分くらいでしょうか。
 切ったところから30〜40p伸びて一番花が咲き、さらに20p〜30p伸びて2番が咲き、秋の剪定を2番花の枝でやりますと、切ったところから30〜40p伸びて秋の花が咲きます。
 元の高さ(仮に50p)+40p+30p−15p+40pです。
 秋の花は145pくらいで咲くかと思います。

【最近のフロリバンダ】

 最近のフロリバンダはシュラブ系統との交配もすすみ、上のように単純に切れなくなりました。
 そういう場合は、「3年目以降の古い枝を根元から切り、新しいシュートを大事にする。」というところだけおさえて、好きな高さで切って下さい。
 
 2〜3年、その品種を育てると、だいだい様子がわかってきます。
 試行錯誤するつもりで、本に書いてあることは参考程度と考えて、その株にあった方法を、自分の庭で確認していってください。
 極端な話、剪定しなくてもバラは咲くので、気楽にやってみてください。

R・ひろき 【関東】 2008/01/12(土) 07:55:24
 こんにちは。

 鉢植の場合ですが、残す枝の数自体を半分から三分の一にします。
 新しい枝だけ3本くらいにして……というのが普通のやり方です。
 良い花を数少なく咲かせたいという場合は、1〜2本にしたりします。

 ただこれも、個人の好みや試行錯誤でいろいろやってみたほうがいいと思います。鉢の大きさや、株の若さ、調子などもありますので。
 3年過ぎた枝が無い場合(今回の場合等)で、残す枝を少なくする場合は、2年目の枝のなかから、充実していないものを根元から切っていきます。充実しているかどうかは、まず枝先にハサミを入れ、硬い手応えのところまで切り下ろしてみるとわかります。より柔らかい方、中心の髄が太く、その周囲が薄い方を切ってしまいます。

ビギナー 【関東】 2008/01/14(月) 13:14:53
[[解決]]
R・ひろき さま

とても具体的に教えていただき、ありがとうございます。
時間を割き、丁寧にアドバイスをしてくださったことに、深く深く感謝しています。

どの枝が何年目なのか、どれが「古い枝」なのか、自信をもって判断できるようになりました。実際に目の前のバラをしげしげと見ながら、1番方式ならこの辺り、5番方式ならこの辺り、と目星をつけることができるようになりました。

R・ひろきさんのご指摘の通り、わたしの見ていたのは、HTの剪定方法です。
これまたご指摘の通り、「フロリバンダの場合、もう少し浅く切って花数を増やします」とも、書いてありました。
また、どこかで「鉢植えの場合、鉢の高さを考慮して、深めに剪定します」ということを読んだような気がして、だったら、鉢植えのフロリバンダはHTの剪定方法でいいのかな、と(勝手に)考えまして…このような質問の仕方になってしまいました。
言葉が足らなくて申し訳ありませんでした。

実は、栽培スペースの関係で、昨年の最大サイズ(高さ90cm、最大幅140cm)が限界と感じています。遅まきながら、「横張り」という言葉が理解できました。
日照を確保するために、高さ45cmの台に置いています。
隣家と私の身長の関係で、これ以上大きくなると、手に負えなくなると思うのです。

できれば、もう少しコンパクトにしたい!でも、去年程度に咲いてくれるとうれしい!
「これって、剪定がうまくできれば可能なんじゃないかな」と、力が入りました。なのに、本に書いてある基本の剪定方法さえ、どれを指しているのか良くわからない…
しかも、「剪定は、樹形を整え、木を若返らせ、病害虫の予防にもつながる」とも書いてあります。ああ、間違ったら「老化して、病気になって、枯れてしまうかも」と、あせりました。

R・ひろきさんに教えていただいたことで、基本の切り方はわかりました。さらに私の都合に合わせてもらうために(少しお行儀よくなってもらいたいです)は、試行錯誤が必要なようですね。
とりあえず今年は、5番の方法で(これで、ビヨーンと飛び出しそうな長さになってしまうところは高さをそろえる方向で)、残す枝を一本減らそうかと考えています。

>2〜3年、その品種を育てると、だいだい様子がわかってきます。
>試行錯誤するつもりで、本に書いてあることは参考程度と考えて、その株にあった方法を、自分の庭で確認していってください。
>極端な話、剪定しなくてもバラは咲くので、気楽にやってみてください。
この言葉に、少し安心しました。
私の試行錯誤に耐えてもらうために、大切にしてあげたいと思っています。

親切にしていただいて、うれしくなって長く書いてしまいました。広い心で笑って読み流してください。
本当にありがとうございました。
もう一度、解決印を入れます。


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