植物の芽の成長について素朴な疑問です。

[園芸相談センター]の過去ログです

ひまわり 【東北】 2006/05/15(月) 11:16:10
はじめて、とうもろこしと向日葵を植えてみました。早く芽が出てくるのを楽しみにしているのですが、そんな時にふと疑問に思った事があります。
どうして植物の芽というのは、地上に伸びてくるのでしょうか?馬鹿馬鹿しいかとは思いますが、どなたか教えて頂けないでしょうか?

たちつ 【近畿】 2006/05/15(月) 12:44:39
馬鹿馬鹿しくは有りませんよ。常にこれが大切なことです。
疑問に上下はない。何でもクイズ・パズル感覚で。

性質として、根は下に、芽は上に伸びるのが基本的な本能です。
下とは引力の方向で、上とは引力に逆らう事。(障害物とか、その他の条件が加われば又別です)
出た芽は、次に光の強いほうに傾きます。根は水分のあるほうへ伸びていきます。
根は水分やイオン肥料が下のほうに有る事を知っていたり、光合成の為に光は上にあることを感じる器官があるのでしょうね。

素敵な恋人に出会ったならば、胸がどきどきワクワクするようなもの。
赤チャンが母親に抱かれていれば安心してスヤスヤと眠るようなものでしょう。

朝顔の種を撒いて鉢に撒いて、土が毀れないようにして、ひっくり返して吊り下げておけば良いかも。

ぱぱ 【関東】 2006/05/15(月) 19:33:24
ひまわりさん こんばんは たちつさんと同じことですが違う言葉で。

ご質問に対する回答としては「根には正の、茎には負の重力屈性があるため」ということになります。
屈性というのは、植物にある刺激が与えられたとき、植物が反応して一定方向に曲がることで、刺激の方向を正、反対方向を負の屈性と言います。つまり、根に正の重力屈性があるとは、根は重力の方向に曲がっていく、ということです。重力屈性は、1985年頃までは屈地性(geotropism)と呼ばれていたそうです。
これを示す実験例としては、次の小学校5年の理科実験のサイトの2の(2)にあります。
http://www.shinko-keirin.co.jp/rika/jissen/9807/5nen/index.htm

植物の屈性としては他に、光屈性(根は負、茎は正)、温度屈性(チューリップの開花、タンポポの花弁の開閉など)、刺激屈性(オジギソウ、アサガオ、植物のツルなど)、水屈性(根:正)、化学物質屈性、酸素屈性などが知られています。

これだけですと、何だ小学校の理科の実験かとがっかりされるかも知れません
が、さにあらず。あの、スペースシャトルの向井千秋さんもこの問題を宇宙で扱っておられます。宇宙でキュウリの発芽実験を行っているのです。何故、キュウリの芽は皮を脱いで上に双葉が立ち上がるんだろうと言う問題です。これにはペグという茎の膨らみが関係しますが、これと重力がどういう関係になっているか?ということを確かめようとした訳です。
実験をする前のプレスリリースがこちらです。
http://www.nasda.go.jp/press/1998/09/sts95_980901_a_j.html
そして、その結果報告がこちらです。
http://web.bureau.tohoku.ac.jp/manabi/manabi10/mm10-2.htm

読んでみると、結構難しいことが書いてありますよね。そうなんです。この重力屈性のメカニズムは未だ完全には解明されている訳ではないのです。試しに、重力屈性で検索してみて下さい。大学の先生方が私の研究テーマですと、色々書いておられます。
因みに、重力屈性はオーキシンという植物ホルモンの分布が重力によって下側に行くことに起因するようです。
こちらの掲示板の回答者にもこういうのに詳しい人が居られますので、暫くすると、色々聞けるかもしれません。


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