くちなしの栽培について

[園芸相談センター]の過去ログです

rupin 【近畿】 2005/03/13(日) 22:44:43
初めてくちなしの苗を購入しました。本を読むとくちなしは、日陰でもよく育つとありますが、逆に真夏の直射日光などには弱いのでしょうか?
また、最近、急に寒くなって雪が降ったりしていますが、くちなしは寒さには強い方でしょうか?

その他、水遣りは普通の水遣りで大丈夫でしょうか。くちなしにとって最適な置き場所や水遣り等、教えていただけますでしょうか。御指導よろしくお願いします。

たちつ 【近畿】 2005/03/14(月) 00:06:16
日当たり良く、日差し柔らかく、風さわやかに、適度な大気湿度・雨が有り、土 肥沃なれば、快適な成長を促すで事でしょう。言うなれば、清々しく晴れた6月の様な時節。
となれば、植木鉢は過酷な環境なので、保護してあげなければなりません。冬は暖かい、陽だまり。鉢を埋める・防寒処置をする。夏は涼しい且つやさしい日差しのところ。朝日の当たる、風通しの良い木陰等半日影。土は鹿沼土・赤玉・腐葉土の等分混合・中粒。葉を落とさない・アゲハチョウの卵を付けない。アッツザクラと相性が良い。根張りが大切なので、4月か10月に毎年植え替える。
尤も比較的丈夫なので、不精ものでも、買ってきた状態の1/3程度のみすぼらしさで、それなりに咲きます。葉瑞々しく、艶やかに花は沢山は、それなりの愛情が必要です。不精か、そうで無いかは、すぐ判る正直な低木の一つです。大輪種ですか、八重のコクチナシでしょうか。大抵は5月の花付きを買って、夏か冬場に相談が多いのですが。
取敢えず、初夏のアゲハチョウに気を付けることですね。2-3日で葉は丸坊主。

ぽー 【関東】 2005/03/14(月) 02:42:55
「置き場所」と書いてらっしゃるから、鉢植えですね。
たちつさんがおっしゃるような「清清しく晴れた6月のような」・・・文学的で素敵な表現ですけど、もちょっと散文的に説明すると、
・基本的に夏の強光・冬の寒さ・乾燥に弱い。
・なので、冬は寒風を避け、なるべく暖かい陽だまりに。(近畿の平野部なら、軒下やベランダで越冬可)
・夏の直射日光ガンガン(とくに西日ガンガン)は避ける。
・真夏以外は、日当たりのいい場所を好むが、半日陰でも育つ。
という感じでしょうか。

rupinさんがお読みになったという「日陰でもよく育つ」というのは「???」です。半日陰ならわかりますが、ずっと日陰じゃ、丈夫に育たないし花もつかないですよ〜。
ちなみにうちのコクチナシは、1年じゅう午前中だけ日が当たる東向きのベランダで、ほんとにノビノビと育っています。

水やりは「土の表面が乾いたら、たっぷり」でOK。ただし乾燥をきらうので、気持ち早めにやったほうがいいですね。とくに、花後どんどん葉が茂ってくると、水切れしやすいので注意してください。

植え替えは、2年に1度くらいが目安。
わりあい樹形がまとまる木なので、剪定はあまり必要ありません。小さな苗なら、1〜2年は剪定しなくても大丈夫なくらい。
3年目くらいになると株も大きくなり枝葉も込み合ってくるので、重なったところを透かしたり、好みの大きさにするための剪定は必要かも。↓のサイトにあるように、剪定時期は花が終わった直後です。
http://yasashi.info/ku_00014g.htm

病害虫にもわりに強くて手間がかからない木だと私は思いますが、アゲハチョウより怖い天敵がオオスカシバ(スズメガの仲間)です。脅すわけじゃないけど、たちつさんがおっしゃるように、鉢植えだと数日で丸裸になることもあります。いやほんと。
初夏から秋までコイツラの攻撃に油断は厳禁。ただオルトラン粒タイプをまいておくと、わりに予防効果があるようです。

いろいろ書きましたが、置き場所さえ間違えなければ、あまり手間もかからず、いい香りの花をたくさん咲かせてくれますよ。ズボラな私でも育てられるんだから、大丈夫!

たちつ 【近畿】 2005/03/14(月) 11:02:43
訂正 アゲハチョウはクチナシには産卵しません。柑橘類には付きます。特に山椒の葉。 クチナシには「オオスカシバ」に訂正。
 モスラの頭に煙突が有るので良く判る。大きくなりますが、咬み付きませんし、刺しません。親は蛾で燐分多く、羽根は透明「大きな蛾の大羽根が透けている。(大透翅蛾・オオスカイバ)。」。良く観れば、親子とも、可愛いものです。大食家。

ぽーさん、 ホローありがとう。 <(_ _)>

やよい 【北陸】 2005/03/14(月) 11:25:21
東向きベランダ。午前中3〜4時間日が当たり比較的風が当たりにくい場所に1年中置いています。(八重コクチナシ2、一重コクチナシ1)
風の強い日は時々雪が降り込む日もありましたが強風さえ気を付ければ零下の戸外でも大丈夫です。数時間で有れば真夏の直射日光も問題有りません。
鉢が小さいせいか結構乾きやすく真冬でも水遣りは2〜3日間隔でまめにしていました。
昨年は暖かかったせいか昨年中に蕾が付き(いくら目をこらしてみても葉ではなく蕾。さすがにぎょっとしたがあるサイトで蕾をつけたという記述があり安心した。しかし1昨年は年が明けてから正常に蕾が出てきた)もちろんその蕾は今でも堅くとじたままですが。
昆虫は8階の我が家まで飛んできて山椒にはアゲハがクチナシにはオオスカシバが卵を産み付けていきます。昆虫にはくれぐれもご用心。
結論を言うとクチナシは殆ど手がかからない樹です。

rupin 【近畿】 2005/03/14(月) 22:40:34
[[解決]]
みなさん、とても詳しくアドバイスしてくださり、本当にありがとうございます。
ぽーさん、http://yasashi.info/ku_00014g.htmのサイト、早速、拝見させていただきました。とても良いサイトを教えてくださり、ありがとうございました。剪定は花後にということですが、花だけを取り除けばいいのでしょうか?それとも、バラの剪定のような感じで、剪定すればいいのでしょうか?

オオスカシバって、やよいさんの8階の家まで上がってくるなんて、すごい害虫なんですね。

みなさんのアドバイス、とても勉強になりました。アドバイスに従って育ててゆきます。

これで一応、解決のチェックを入れさせていただきますが、他にアドバイスございましたら、追加で教えていただけますか。よろしくお願いします。

ぽー 【関東】 2005/03/15(火) 16:05:27
>剪定は花後にということですが、花だけを取り除けばいいのでしょうか?それとも、バラの剪定のような感じで、剪定すればいいのでしょうか?
花後のケアとして、いわゆる「花がら摘み」はやったほうがいいです。枯れた花を手で摘めばOKです。

「剪定」というのは、ある目的のために枝葉を切って整理する作業です。どんな目的かは、その植物の性質や育てる人の好みによります。
たとえば大きさを制限する・樹形を整える・風通しをよくする・次のシーズンの花つきをよくする・剪定の刺激によって新しい枝葉の発育をうながす…などなど。
また剪定時期は、その植物の性質や目的によって決まってきます。

バラ(つるバラをのぞく)の場合は、一般に厳冬期に強剪定(春の花のため)・夏前に弱剪定(秋の花のため)・四季咲き性の強いバラなら花後そのつど5枚葉の上で切り戻す(次の花がつきやすいように)、といった剪定をしますよね。
適当な時期に適当な剪定をしないと、花つきの悪くなった枝ばかり残って新しい枝が成長しにくい、弱い枝ばかり込み合っていい花が咲かない、といった不都合が生じます。

クチナシは、そんな手間がかからないんです。繰り返しますがほっておいてもどんどん成長し、しかも樹形がまとまりやすく、花もちゃんと咲く。だからほとんど剪定する必要がないんです。
ただ、コンパクトに育てたい、成長しすぎて枝葉が込み合ってきた、という時には、多少の剪定をしたほうがいいでしょう、ということ。

で、剪定時期ですけど、クチナシは夏の間にもう翌年の花芽の準備を始めるので、剪定適期はその準備にかかる前=花が終わった直後。これなら自由に剪定できます。夏以降に剪定しちゃうと、せっかくの花芽を切り落とすことになるので、来年の花が減っちゃうわけです。

以上が原則ですが、実際には私は秋の終わりにも剪定することがあります。ベランダなのでなるべくコンパクトにしておきたいんですが、もう5年ぐらいたった株なので、けっこう大きくなって邪魔だし。花後にかなり大胆に剪定しても、夏の間にまたどんどん育って、枝がすごーく込み合うことがあるんですよ。
そういうときは、込み合った部分、細い枝を中心に整理してやります。
秋の剪定は、全体に短く刈り込んじゃうとすべての花芽を落とすことになりますから、そういう剪定法は厳禁。不要な枝だけを、付け根のところからバッサリ切ります。
バラとクチナシだけでなく、花木はそれぞれに適した剪定法がありますので、一つずつ調べてマスターしていってください。

なお、上でご紹介したサイト(ヤサシイエンゲイ)は初心者さんが育て方を調べるにはとてもいいと思います。現在400種近い植物の育て方が載っていますので、ご活用ください。
紹介したクチナシのページの一番上にある「TOPページ」からトップに戻り、調べたい植物名を50音表から選んでください。

rupin 【近畿】 2005/03/15(火) 22:14:11
ぽーさん、とても詳しく教えてくださり、ありがとうございました。

よく分かりました。しばらくは剪定ではなく、花がら摘みだけをしようと思います。

それと、もう一つ、質問なんですが、購入したばかりのくちなしの鉢は、根がしっかりまわっているので、一回り大きめの鉢に植替えをした方がいいと何かのサイトで読んだ気がするのですが、この時期のくちなしは、本来の時期じゃないんですね。この時期でも、一回り大き目の鉢に植え替えてあげた方がよいと思われますか?
アドバイスよろしくお願いします。

たちつ 【近畿】 2005/03/15(火) 22:34:34
通常植え替えは、鉢土を1/2-1/3落としたり、根を切ったり、根を掃除したり、根と比例して枝を落とします(水分の吸収と蒸発)しますから、回復まで疲れや時間がかかります。植物も忙しいので、花を咲かせるまで余裕が無い。従って、休眠期(落葉樹)や芽出し頃(常緑樹)や花後(花卉)となります。
rupinさんの場合は、非常事態(腐敗・病害虫の発生などの緊急事態でなく、只単に普通の状態でないの軽い意味)ですから、大きな鉢に(一回り・指を1-2本いれて鉢をグルッと回せる程度、1-2号3-6cm大きくなる)鉢土を崩さないように、丁寧に(負担を掛けない)移し替えれば良いのでは。この場合には、仮植え・暫定処置の感覚。

ぽー 【関東】 2005/03/16(水) 02:42:31
たちつさんがおっしゃるように、よほどの緊急事態でなければ、本来の植え替え適期まで待ったほうがいいと思います。
見分け方ですが、土の表面まで根が盛り上がって見えている・鉢底穴から根がはみ出している・水やりしてもなかなかしみていかない(根が詰まって浸透しにくい)・逆に水がアッというまに流れ出てしまう(土がほとんどなくなるほど根が回っている)。
こうした症状があれば、かなりの根詰まりですから、たちつさんがおっしゃるように「根鉢をくずさず、そっと一回り大きな鉢に植え替え(鉢増し)」ておく。そのときの根の状態次第では、花後にもう一度、本格的に植え替えたほうがいいかもしれません。
しかし、市販の鉢でそこまで極度な根詰まりは少ないのでは。少々根詰まり気味でも花は咲きますので、暖かくなってからで大丈夫でしょう。

適期は4〜5月ですけど、つぼみや開花の時期に、わざわざ植え替えて体力を落とすこともないので、花後でいいと思います。
植え替えの時は古根やいたんだ根、徒長しすぎている根などを整理しますので、根を切った分だけ、枝葉も剪定して数を減らして、根の負担を軽くしてやります。花後だったら安心して剪定もできますからね。
また、剪定した枝の先を利用して挿し木することもできますが、これも花後の6月ごろが時期的に最適です。

rupin 2005/03/16(水) 23:16:50
[[解決]]
たちつさん、ぽーさん、いつもアドバイスありがとうございます。

アドバイスしていただいた通り、6月頃、植替えしようと思いながら、一応鉢をチェックしましたら、鉢底穴からたくさん根が出ておりました。お二人が教えてくださったように「根鉢をくずさず、そっと一回り大きな鉢に植え替え」しようと思います。

教えていただいた通り、くちなしの花が開くのを楽しみにしながら大切に育てます。本当に勉強になりました。ありがとうございましたm(__)m


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