木についた苔対策

[園芸相談センター]の過去ログです

園芸相談員 2018/05/11(金) 21:17:24
知り合いから柿についた苔の対策を聞かれました。
現物を見ましたが、多分ウメノキゴケだと思います。

苔ではなくて体を作っているのは菌類と藻類で、お互いに共生した複合植物であるので、真鍮ブラシで掻きとってから、冬なら石灰硫黄合剤、今ならボルドー剤を散布すればと思って、そのように答えましたが自分でも???というか自信があまりありません。
詳しい方に教えていただければと思います。

園芸相談員 2018/05/11(金) 21:31:28
石灰硫黄合剤は、冬にバラに塗付した後の残り液を富有柿と太秋に塗付していますが、ウメノキゴケは全くついていませんので、効果があるかなと思ったからです。

ボルドー剤については、農薬メーカー勤務の知り合いの勧めですが、技術情報は見つかりませんでした。ただ銅剤ですので殺菌効果は強いと思っています。共生の条件を阻害できるのかなとも思います。

ひろし@小南部 2018/05/11(金) 23:08:22
回答ではないのですが、素朴な疑問です。ウメノキゴケのような地衣類は着生しているだけで木材腐朽菌のように樹木に害をなしているわけではありません。地衣類の生存はむしろ良い環境の指標になるくらいのもののように思うのですが、嫌われるのは「美観」の問題なのでしょうか?

園芸相談員 2018/05/12(土) 20:56:31
ひろし@小南部様

>嫌われるのは「美観」の問題なのでしょうか?

理由については聞いていませんが、多分苔が発生するというのは樹勢が弱くなっているのではないかと思われているようです。結実も少なくなったような話はされていましたので、隔年結実の説明はしましたが、それでは納得されませんでした。

ひろし@小南部 2018/05/12(土) 21:35:31
たしかにウメノキゴケは樹皮の成長の悪い(つまり太りが悪い、樹勢が弱い)樹木に着生する傾向があるように思いますが、それは成長が停滞しているために地衣類が着生しやすいということではあっても、地衣類が着生するから樹勢が弱くなるということではないと思うのですが?
地衣類対策と同時に樹勢が弱くなった原因を検討し、回復策を検討される必要があると思います。

園芸相談員 2018/05/13(日) 18:16:44
ひろし@小南部様

ご返事ありがとうございます。

>地衣類対策と同時に樹勢が弱くなった原因を検討し、回復策を検討される必要があると思います。
まさに地衣類対策としての質問です。樹勢が弱くなったのは多分宅地に植えられていますので、これ以上根を広げるスペースが無いのではないかと思っています。

質問自体が数年前よりも結実が少なくなったような気がするというのと、ウメノキゴケがリンクしているのではと思っています。

園芸相談員 2018/05/15(火) 16:22:08
[[解決]]
ひろし@小南部様

ウメノキゴケは着生した木に対しては悪さをしないので、ご指導いただいた「地衣類対策と同時に樹勢が弱くなった原因を検討し、回復策を検討される必要」と説明しました。

宅地内ですので根域の拡大は無理なので、根に注意しながら、取りあえず長年固められた土を掘り返して堆肥や米糠を投入すること。米糠ボカシした培養土をゴミバケツ一杯提供しました。取りあえずこの一年半の間はこれで様子見ていただくようにしました。

それと今年は強制的な摘果を行っていただくこともお願いしました。現時点でついていた分は半分程度に取らせてもらいました。

これでうまくいかない場合には、柿の木が子供誕生の記念樹だということで、接ぎ木のバックアップを採ってから(この株は別のもう少し広い場所に植えてもらう予定)、二年をめどに太秋などの新しい柿に更新することを提案しました。
植えてから既に50年以上の大きな株でしたので、樹勢回復がうまくいかなかった場合の老木対策の提案でした。

以上の説明でなんとか納得していただきました。一本の木でも、個人の思い入れを配慮した園芸相談が必要ですね。

ありがとうございました。

ひろし@小南部 2018/05/15(火) 19:22:52
なるほど、そのような、経緯があったんですね。
さすがに相談員さんは顧客の立場にたって解決策を提案、実施されることになさったのですね。その姿勢、御りっぱだと思います。うまく行くといいですね。


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