根詰まり苗の対処法について

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すずらん 【九州】 2017/06/11(日) 22:15:32
タイミングよく園芸店に行かれなくて、購入した苗の根詰まりしていることが多く、殆ど最近そういう感じになっております。

根を剥いで植えると、その後ぐんぐん成長してくれるものもありますが、その後の生育に障害が出てしまう苗もあります。野菜や花の苗全般について、いつも疑問に思っております。

パンジーや白妙菊やデージーなどは剥いで植えたところ、生育がよかったのですが、ヒャクニチソウを剥いで植えたら、水をやって回復していると思いきや、水切れで葉が反ったようになったりしてなかなか根付いてくれません。水を遣ると落ち着いておりますが、すぐまたなります。

ハイビスカスの植え替え時も伸びて回っている根をほぐして切らずにそのまま植えたところよくありませんでしたので、カットして植え替えるとその後グングン成長してくれております。

この根が回っている時の対処で、そのまま植える場合と、剥いだほうがむしろ元気に根付いてくれる場合の見分け方などありますでしょうか?

ご存知の方いらっしゃいましたら どうぞご教示お願い致します。
                            

根と葉の調和 2017/06/13(火) 15:57:40
葉や新芽花が萎れるという事は、樹体内水分の枯渇(脱水症)
適正な変動性樹体内水分は、主に根から吸収し葉から蒸散されます。
ここで、根の吸収能力は、根の先端(生長点付近)にある産毛根でしか吸収されません。
株元の太い根は、樹を支える支柱の役目で、中太の根は細い根を製造する働きで、細い根の古い分です。
その細い根の周りに産毛根(水分と栄養素を吸収する)が生えています。
この産毛根は、環境の変化に大変弱く寿命も数日間と短いです。
従って、常に新陳代謝させなければなりません。
この栄養素は、葉で養分に加工(光合成や刺激により)され根などに還元され、根も成長し続けられます。

この細根や産毛根は、幼苗時期が一番活発で、幼少年期まで続き、思春期に落ち着き次第に、老化減衰してきます。
と言っても、樹が小さいときには、小さいだけに絶対数は少ないですが、相対数は大変多いです。花芽分時期以降や木が大きくなれば、絶対数は多いですが、相対数は大変少ないです。
絶対数とは、株の大きさに対する細根産毛根の総数量。発芽したては、地上部がなくても産毛根はあるが、大きい株より根の数は少ない。
相対数とは、株が大きければ、根の総本数は多くても、単位面積当たりの密度は、少ない
だから、幼苗の移植は、簡単ですが、開花草本や大樹や老木の移植は枯れやすいので、根土を落とさないとか根回し根鉢つくりや枝葉の大幅伐採が必要とされる。

又、季節的にも、冬場は、気温も低いので葉からの蒸発も少なく、産毛根の成長も休眠状態となり、根腐れしやすく、真夏は、気温が高いので、脱水しやすい。暑すぎるので、根も夏休みになりやすく、脱水乾燥と根の活動も弱く枯れやすい。
そこで、根の成長温度と脱水の引きおこりにくい、快適温度の春と秋に、種まきしたり移植植え付けするのに適している時節であるといえる。・・・四季のある日本での定説。
日本の四季は、暑さ寒さの気温区分ですが、砂漠や熱帯では、雨期乾季の雨量区分が四季となっています。

他にも、植物の種類や性質や環境整備などの要件もありますが、
同じような仕組みです。

そこで
>パンジーや白妙菊やデージーなどは剥いで植えたところ、生育がよかった
ハンジーは、気温が低い時期や幼苗時期に移植しますから、根が活発に活動しています。一株に根の1本でもついていれば生きていきます。
時と場合により、根がなくてもよい。
しかし、花の終わる時期(茎が長くなる)なら、移植はむづかしぃ。
白妙菊は、菊系は挿し木でも簡単に付きますから、根がなくても葉させむしり取れば、生きていきます。
デイジーも、幼苗時期や花数が少ない初期なら簡単に株分けや移植できます。
比較的移植の難しい草花(ほとんどは、直根大根根)でも、本葉が生えた小さい時期なら、裸根移植は簡単です。・・・ケシ系や矢車菊

ヒャクニチソウも、本葉が生えた等株が小さければ、裸根移植は簡単ですが、概ね気温が高い時期や、花蕾が付いている時期は、裸根移植が難しいか、その後の成長が著しく悪くなる。

ハイビスカスは、中秋に植え替える人と初春に植え替える人など、好みやこだわりがあります。
植え替えは、基本的に、根を切り茎葉も、根とのバランスをとるために切ります。
私は、中秋植え替え派です。・・・春植え替えは、根や枝を切る分開花が遅くなる。
ハイビスカスの鉢植えは、根詰まりしやすいので、太い根は大幅にカットし、細根に誘導することが原則です。太い根の削除と細い根の発根促進。細い根が少ないと蕾落ちしやすくなる。
他にも、根や土は、簾などで日よけし涼しく、樹冠花蕾に日当たり良くすると、日本では花が晩秋まで、次々と咲き続ける。
冬場は、根土も茎葉も日当たりよく温かくすると年中咲き続けます。
ハイビスカスの花は、花が咲く⇒花蕾が止まって枝が伸びる⇒再び花が咲くと、開花時期と枝伸び時期が交互に来ます。

最後に
<見分け方などありますでしょうか?
比較的、幼苗時期の開花前なら、裸苗移植はかんたんです。
秋蒔き秋移植春花は、移植しやすく、夏花は、気温が高いだけに難しい。晩春夏開花の草花は幼苗時期で、尚且つ株元の地温低くしマルチングが日影静養か遮光ネット利用が無難です。
いずれにしても、そのうちに慣れてきます。
品種別個体別に、それぞれ健康状態も違えば、性質も違いますから、何事も細かく観察しながら手際よく。

ちなみに、私は、どのような草木でも、春夏秋冬その時の気分次第で、裸根移植しています。挿し木も時節を選ばずの自己中心的です。
根土がついていれば、重たい、かさばる、本数として数多く持てない、植え付けに自由さがないことがその理由です。
寄せ植えというハイセンスではありませんが、植木鉢の中は、ラッシュアワー状態に詰め込んでいますから、根土が邪魔になります。
更に、ハイセンス植えは、早く大きくなり植え替えの回数が増える、これが面倒です。
それでも、ほとんど枯れさすことはありません。

すずらん 2017/06/13(火) 22:31:32
[[解決]]
根と葉の調和さん、回答有り難うございます(笑)

とても詳しく教えてくださって、産毛根という表現、植え替えの時に見かけますからよく理解できました。そういえば根にもそれぞれの役割分担があるんですね。

ハイビスカスは、秋に地上部も切り詰め根も切り詰めて植え替えて何年も楽しみましたが、5年ほど冬越しも成功しましたが、根にコブが出来ていたりしましたので、その株は終わりにしました。

店頭で咲いている花を見かけてまた購入しましたが、去年は植え替えをせずに過ごした為、今年初めて4月ごろの植え替えとなりましたが、根が回っておりどうしようと迷いましたが、用心して切らずにそのまま植えたところ枯れてしまいそうな状況のままでしたので、鉢から出して根切りをしてみたところ見事に甦りました。

それでも放置していた期間弱っていたと思います。花の蕾に黒い小さな虫が無数付きますので刷毛で除けていますが、それさえ気をつければ毎日のように開花してくれています。

ヒャクニチソウですが、丁度植えた日は雨だったことも幸いして翌日は綺麗なままでしたから、根を切ってもよかった!と思っておりました。ところが晴天が続いて葉が反ってしまうようになりましたので、朝晩水を遣っておりましたらまた復活してくれています。

根土を減らして植えるのはハンギングバスケットの方法でもされますね(笑)今年はチャレンジしようと思っておりますので、貴重な意見が聞けて大変参考になりました。

大変有用なご意見戴きまして有り難うございました。
           


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